滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~

スサノワ

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4:龍撃の学院

521:ツツィア子爵領紀行、美の女神よみがえる記憶

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「ねぇシガミーィ
 根菜こんさいあまえたこえを出しやがる。

「なんでぇい?」
 折角せっっかく、出くわした馬車ばしゃはやくらべをしようとおもったのに――
 逃げられちまったぜ。

「なんかぁ、お腹空なかすかなぁい
「ひひひっひひぃぃぃぃぃん?」
 やかましいな。

「ああもう、どうせならはやく言えや。さっきのまちでなんか買えただろうがっ!」
 ガムラン饅頭まんじゅうなら売るほど有るから、それでも喰ってろ。
 ヴッ――ぽとっ!
 しょっぱいのとあまいのがはいった、紙箱かみばこを――
 パカリと開けてやる。

「ひっひっひひぃぃぃん?」
 ぷるぷるとくびを振る、でかい子馬こうま
 なんだよ、嫌なのか?

「ウッケッケケェェェッ
 うしろを振り向くと――
 とんでもねぇはやさでくび左右さゆうに振って、奇声きせいはっしてやがる。
 やめろや妖怪ようかい
 御神体おまえさまかりにも女神めがみなんだから、ガムラン町以外ちょういがいではしゃんと・・・・してくれ。

「じゃあ取って置きの、名代饅頭みょうだいまんじゅうを出してやるから――」
 こっちの狐顔きつねがお饅頭まんじゅうは、なんと梅餡うめあん尽生世味つなまよあじだぜ。
 文句もんくはあるまい?

 ぽこ――こぉん♪
 馬車最前列ばしゃさいぜんれつ専用台せんようだいに載せられていた御神体いおのはらが――てちり。
 おれのあたまうえに、舞い降りた。
「い・や・でーす。もう、なんかぁめずらしーぃものおぉー所望しょもうしまっ――すぅぅん
 その素っ頓狂とんきょうこえで、あたまうえわめかれると――
 ひざからくずれそうになるぜ。

めずらしいたってなぁ。ただでさえいまはダンジョンのおくでも行かねぇと、獲物えものが居ねぇってオルコがぼやいてたくらいだぞ」
 ムシュルがい大量たいりょうにあるが、マンドラゴーラは全部使ぜんぶつかっちまったし。
 ミノタウにくももう、それほどのこってねぇから――いよいよってときの最後さいご晩餐用ばんさんように、かぎを掛けてしまってある。

「ダンジョンねぇ――迅雷ジンライクーン、このへんにさぁダンジョンわぁ有るぅー
 てちてちてちてち――いたくはねぇが。
 てちてちてちてち――ちょううぜえ。

「トリュフ橋向ばしムこウのマちニ、小規模しょうキぼナダンジョンヲ発見はっケんしまシ
 ヴォォォォン♪
 あたりの地図ちず表示ひょうじされる。

町中まちなかに有んのか? あぶなくね?」
 あぶねぇだろ?
「そうですね、ガムランちょうならいざ知らず、この内陸ないりくでは冒険者ぼうけんしゃ質量共しつりょうとも不足ふそくしていますので――」
 顧問秘書マルチヴィルも、そう言ってる。

「ええええええええぇぇぇぇっ――!?」
 驚愕きょうがくのフッカ。おどろいてやがる。

 おれも馬車ばしゃなかもどり、みんなと一緒いっしょ地図ちずを見た。
 さっきのそこそこおおきなまち、そのまち図案アイコン女神像めがみぞう図案アイコンがくっ付いてる。
 そこをひがしすすんで丁字路ていじろ――
 きたにトリュフばしみなみにモップ渓谷けいこく

 橋向はしこうに、ちいさな女神像めがみぞう図案アイコンあらわれた。

「コのちイサな女神像めがミぞうアイコンは、ギルド支部出張所しぶシゅっちょうじょのよウで
 学院廊下がくいんろうかの突き当たりに有った、寸足らずの・・・・・女神像めがみぞうおなものだ。
 転移陣てんいじんにはつながらない、機能限定きのうげんてい女神像めがみぞうデバイス。

「フッカ。なんだぜ、このダンジョンわぁ?」
 折角せっかく土地とちものが居るのだ。素直すなおに訊く。
わたしは知りません! ちちははまちのみんなは、無事ぶじなんでしょうかぁ!?」
 涙目なみだめだぜ、なにも知らんらしいな。

「おそらく、そのダンジョンのせいで正式せいしき女神像めがみぞうべつ場所ばしょうつし、住民じゅうみんたちもさっきのまちあたりへ引っ越したのではないでしょうか?」
 フッカをなだめるように、やさしく説明せつめいするマルチヴィル。
 そーかもなー。
 さき龍脈大移動りゅうみゃくだいいどうたんはっした天変地異てんぺんちい数々かずかず
 地中深ちちゅうふかなむっていたダンジョンが突如とつじょ地表ちひょうあらわれても不思議ふしぎではない。

「きっと大丈夫だいじょうぶだぜ。さっきのまち様子ようすだと、大事おおごとになってるかんじはしなかっただろ?」
 むしろおれたちはいま、ここに居る。
 もしこまってるやつが居たら、全力ぜんりょくたすけてやれば良いだけだ。

「そ、そうですよねっ。ちちたよりないところもありますけれど、たくましいところもあるので――きっと家族かぞくまちのみんなのために、尽力じんりょくしているとおもいます!」
 ふぅ、持ちなおしてくれたぜ。

 大陸全土たいりくぜんどで起きた天変地異てんぺんちいでは、死人しにんこそ出なかったが(むしろ行方不明者ゆくえふめいしゃ大量たいりょう発見はっけんされ、ひとかずは増えた)――その原因げんいんおれだ・・・
 死んだおれを黄泉路よみじから縒り合わせ・・・・・作り直すための・・・・・・・――
 反魂はんごんじゅつ。その負い目かりぶんは、かえしていくつもりだ。

「あ、あぁぁあぁぁぁ――――――――――――――――――――っ!!!!
「やかましぃ! どーしたぁ!?」
 うるせぇっ、五百乃大角いおのはらめっ!

「すっかり、わすれてたんだけどっぉ――――っ!?
 地図ちずを見つめ、根菜こんさいふるえている。
「だからなんだってんだぜっ――!?」
 五百乃大角こいつさまめしのため。
 ひいては世界せかい安寧あんねいのため。
 おれぁもう二度にどと、死ぬわけにはいかねぇ・・・・・・・・・・のだぜ。

 ふぉふぉふぉん♪
『モルト・トリュフリュ【木陰の宝石】
 ちいさな茸。鍋に入れるととてもおいしく、
 あまりのおいしさに天啓を授かるとか授からないとか。
 追加効果>適切な調理をすれば、食後一時的にMPが減らなくなり、
      INT、AGR、LUKのいずれかが恒久的に上昇する。
      ただし調理には熟達の料理人による、最高の仕事が必須。
      失敗した料理を食した場合、HP最大値が大幅に減少する。』
 なんだぜ、邪魔じゃま画面がめんを出すんじゃねーぞ!

 ふぉふぉふぉふぉふぉふぉふぉぉん♪
『ラゴラゥ・マツタゲ【凶夢】
 焼いて食すととてもおいしく、特に酒のおつまみに最適。
 追加効果>適切な調理をすれば、食後一時的にHPが減らなくなり、
      STR、DEF、LUKのいずれかが恒久的に上昇する。
      ただし調理には熟達の料理人による、最高の仕事が必須。
      失敗した料理を食した場合、MP最大値が大幅に減少する。』
 くそう、画面がめんきのこ説明せつめいで、埋め尽くされちまった。

「これっ――魔王城まおうじょう取ってきた・・・・・ちょうめっずらしぃきのこさまぁなんだけどさぁー! すぅっっっっかり、わーすーれーてーたーわーぁん
 はぁ――!?
 いつもいつもやぶからぼうに、今度こんどなんはなしだぜ!?

「この二つ・・のウチ、一つ・・猪蟹屋ししがにやもとい、この美の女神イオノファラーであらせられたてまつられるところの、あたくしさまちゃんへの、お供物・・・として献上けんじょうしていただいていまぁーすぅ
 てちてちてちてち、すとととととととととととん♪
 いてぇなっ! あたまうえで、あばれるんじゃねぇーやいっ!

「コのきノこにハ有効ゆうコう魔術的まじゅつてき薬効成分やっこウせいぶんト、危険キけん魔術的まじゅつてキ薬効成分やっこうせいぶん混在こンざいしていルようで
「これっ、いますぐつくってっ
 ふぉぉん♪
 なにかを見て、書きうつしたらしい――
 たどたどしくて、すこまる文字もじ
 追加ついか表示ひょうじされたのは、ふたつの飯の作り方・・・・・だった。

「なんでこんな出先でさきで、言いやがる!?」
仕方しかたないでしょっ! はし名前なまえに似た名前なまえきのこのことを、思い出しちゃった・・・・・・・・んだからさぁ
 てちてちてちっ、ぎゅるるるるるるぅっ!
 いていてぇ、まわるんじゃねぇ!
 かみの毛が、からんだだろうがぁ!

駄目だめ駄目だめだぁっ! フッカの家族かぞくまち住人じゅうにん無事ぶじたしかめるのがさきだぜっ!」
きのこきぃのこぉ、きのこっこぉぉぉぉぉぉぉおぉっ
 ぎゅるるるるるるるるるるるるるるるるるるぅっ!
 ブチブチィ――「いてぇなっ!」
 かみの毛が抜けただろーがぁっ、やめんかぁっ!

「ププークスクス♪ ではまちや、フォチャカさんのご家族かぞく安否あんぴ確認次第かくにんしだい昼食ちゅうしょくを取るというのではいかがでしょうか
 座席ざせきから飛びおりる茅野姫ほしがみ
 とたた――「よいしょ
 おれのあたまうえまわ根菜こんさいを、ひょいとつかみ上げた。
 ブチブチィ――「だから、いてぇっつってんだろが!」
 また抜けただろーがぁっ、いい加減かげんにしろよおまえらぁっ!

「しゃーねーな、そーするかぁ。おまえさまも、それで良いな五百乃大角いおのはらぁ!」
わたくしうでによりを掛けて、お料理りょうりをいたしますのでぇ、プークス
 御者席ぎょしゃせきからねこきつねえがかれた饅頭まんじゅうはこを取ってきて、御神体ごしんたい専用台せんようだいへ置く茅野姫カヤノヒメ

「けどぉ、天風羅睺テンプーラゴウが、じたばた・・・・してるよ?」
 レイダがほろを広げ、御者席ぎょしゃせきからそとのぞき込んだ。
本当ほんとうだね」「うむ」「じたぼた?」
 子供こどもたちをどかして、てんぷらごう様子ようすを見ると――
 随分ずいぶん元気げんきを、無くしやがったなー。

「なるほど、ジタバタしとるな――神力棒しんりょくぼうじゃはらふくれんのかぁ?」
 ヴッ――ぱしり。
 取りだした神力棒モバイルバッテリーを――「みゃぎゃぎゃにゃあ゛ぁー
 おにぎりにうばわれた。

「むぐにゃぁー
 おにぎりは神力棒しんりょくぼうを、くちあなは空いてない)にくわえた。
 そして、じたばたしていた相棒こうまを、やさしく抱き上げ――
 背中せなか背負せおった――ぐらぁり。

「うわっととととぉ――――!?」
 てんぷらごうくらつながる機械腕プロダクトアームに、馬車ばしゃ前輪ぜんりんが持ち上げられる。

 ぽっきゅら――ぽっきゅぽっきゅぽきゅぽきゅぽぽきゅきゅぽきゅらららっらぁっ!
 はしりだすおにぎり。
 揺れない構造つくりしたに、猫の魔物おにぎり潜り込んだ・・・・・もんだから――

 馬車ばしゃ大揺おおゆれに揺れ、おれはあたまを――ガゴォン!
 御神体いおのはら専用台せんようだいに、おもい切り打ちつけた。
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