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しおりを挟む「エミリと婚約できた事、オレは小さいながら理解してたよ。”あ~エミリはオレの物なんだ”て。」
初めて知るティーシルの気持ちに再び驚かされます。
そんな素振り、一度だって見せなかったではありませんか?
いつも、素っ気なくて。
「…今は、糸が絡み合いすぎておかしくなっている。ここへ来たのはちゃんとその糸を解くためだ。俺もかき回した登場人物として、ちゃんと説明するべきだと思って。」
いつもと違う強い眼差しで、そう言い切るところ、違う方みたいで、ドキッとします。
絡み合う糸、ですか?
それはなんのことでしょう?
「俺だってエミリのことはちゃんと好きだった。素っ気なくしていたのは、アレだ、う~ん照れだったんだろうな、子供だったしね。でも、いつも見てたよ、エミリのことは。だから、エミリの視線の先が兄さんに向いていることもわかってたよ。それで、俺の出番はないなって。身近にいなければ、きっと俺の代わりに兄さんがエミリと会う機会が増えて、エミリも兄さんも素直になって、婚約の相手が代わるだけの話だと思って…留学したのに。」
遠い目をしてどこかに視線を迷わせているティーシル。
そんな事を考えていたなんて。
見られていたなんて。
気付かれていたなんて…。
「あ~。他人への気配りはできるくせに鈍いエミリは気付いてないと思うけど、兄さんもエミリの事が好きだから。ほら、昔から、俺の前でも言ってただろ、”僕も好きだよ。僕の小さなプリンセス・エミリ”て。アレは俺へのせめてもの反撃だったと思うよ。」
いやらしくニヤリと唇の端を持ち上げて笑うティーシルは嫌な感じです。
それより、ベルナルダンお兄様が私を好き?
「…それはありえません。」
あの言葉は私を宥めて安心させる為の言葉。
意味などありません。
やれやれ、と首をふるティーシル。
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