見るに堪えない顔の存在しない王女として、家族に疎まれ続けていたのに私の幸せを願ってくれる人のおかげで、私は安心して笑顔になれます

珠宮さくら

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エデュアルドの部下を元々手配していた。そこを見つけるまでも大変だった。


「いや、他にもお客さんがいますから。いつ来るか、確かなことわからないとその分、無駄になりますから」

「すいません。他の客を取るなって言われると商売にならないんで」


護衛するのに便利そうなところは、尽く断られることになった。

そんなことばかりで、やっと見つけた宿屋はあの海流を王女が船に乗って来ると聞いて心配していた。


「そりゃ、しばらく休まないと無理でしょうね」
「ですが、こんな宿にお泊りいただくのは……」
「すまん。他の宿屋には、断られ続けてるんだ」


これを聞いて、宿屋の夫婦はこんなとこでお役に立つならと了承してくれた。

やっと見つけたと同時に王女が到着をした。ギリギリだったが、アンネリースは数日休むことになった。王女を泊めるにはあんまりなところでも、侍女が文句を言うこともなかった。

部屋を貸している夫妻も、心配そうにしていた。その間、他の客は取れずにいたが、護衛たちが泊まって貸切状態になっても、文句を言うこともなかった。

港町の面々は、アンネリースがそこに泊まっていると聞いて、どうしているかと店に勤める者に聞いていたりしたが、それに一々答えていたら仕事にならない。


「ここで騒がないでくれ。王女様が、それで気に病んだりしたら、ゆっくり休めないだろ」


それを聞いて、心配なのはみんなと一緒だと宿の主は言ったことで、宿にアンネリースがどうしているかを聞きに来る者は減った。それと見舞いの品も、みんな断ることになった。

そうしなければ、宿屋が大変なことになるところだった。


「あの姫様は、凄いな」
「本当ね。船乗りたちが、こぞって褒めてるもの」


船乗りたちは、行く時はどんなに給料がよくてもやりたくないと言っていたのが、嘘のように褒めていた。それこそ、普段は褒めるとこなんて見たことないのに褒めているから、よほどのことだ。


「凄い方が泊まってくれた」
「他の宿屋が、王女様なんてわがまま放題だろうから貸したくないって断ってくれたおかげだわ」


そう言って、夫妻は何かあれば何でも言ってくれとフェリーネにはよく言っていた。


「ありがとうございます」


フェリーネは、急に長居することになって、色々言われるのではないかと思っていたが、そんなことはなくてありがたいが、ローザンネ国との違いに戸惑っていた。


「いい人たちばかりだわ」


慣れるのにだいぶかかった。それにしてもとフェリーネは侍医が王宮から来ていることに驚いていた。

海流のこともあり、侍医が一緒にいたのも、こうなると思ってのことだろう。それほど、初めての船旅では優しくない航路だったようだ。

アンネリースのことを侍医は診察して、酷い船酔いと診断された。それを聞いてアンネリースは……。


(おかしいな。船に乗ってる時には船酔いにならなかったのに。何で??)


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