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しおりを挟む「え?」
私は、それを聞いて驚いてしまった。妹が、婚約破棄になって修道院に入ったと聞かされたのだ。
王太子との婚約の話は、あの家から養子になる時に聞いてはいたが、確か隣国の王太子との婚約と聞いていたはずだ。それが、アデル国の王太子と婚約したとちょっと前に聞いた時には驚いたが、聞き間違えたのだろうと思っていた。
それが、半年もしないで、破棄になっただけでなくて、両親と大喧嘩の末に修道院に入ったと養父となったオージェ侯爵に聞かされて、目をパチクリさせてしまった。
私の次に生まれたというだけで溺愛していたはずのあの子のことを両親は、あっさりと見捨てたようだ。
更に兄も、妹のことに一切関わらなかったことを聞いて、らしくないことだらけで首を傾げるばかりだった。私がいた頃は、そんなことになれば何かしら言って庇っていてもおかしくなかったはずだ。私には、さっぱり状況が掴めなかった。
その後、今度は兄の婚約が破棄になったと聞いて驚いてしまった。とても美人な人と婚約したと聞いていたが、妹の破棄が原因なのだろうかと思っていたら、違っていた。
「え? 本命が別にいた……?」
そんな令嬢と婚約していたの??私には、兄が何を考えていたのかがわからなかった。
「そのようだ。何でも買ってもらっていたものをその本命に貢ぐために売り払っていたようだ」
「……」
兄も、自分のことで手一杯だったようだとわかったのは、貢ぐのに必死になられていたことを聞いてからだった。
「それを知っていたようで、証拠を相手の家に送りつけて、妹のことで婚約解消を望んでいた令嬢との婚約を破棄にしたようだ」
「……」
「最悪ね。それで、本命の子息とは?」
「それが、本命の子息の方は、貢ぐのが止まった途端、好条件の令嬢と婚約していたらしいのよ」
「うげっ、もっと最低ですね」
義姉弟たちが、養父母と同じように不愉快そうにしている中で私は、ぼーっとしていた。
アデル国は、そういう国。そういう人たちが、イネス国では多かった。
私は、その一件を聞いてから色々と考えさせられた。だから、美しいとイネス国で絶賛される黒髪を短くすることにした。
オージェ侯爵家で大騒ぎになり、学園でも何があったのかと騒ぎになったが、私はスッキリすることができた。
「ラウラ。兄妹たちのことが、そんなにショックだったの?」
「私の好きにしていいとおっしゃっていたので、したいようにしただけです」
「でも、こんなに短くしてしまっては……」
「髪型のアレンジもできないわ」
養母と義姉や使用人たちも、髪型やらおしゃれができなくなると嘆いていた。
でも、私は清々しい気分だった。
「いつも、髪型を色々と工夫してくださって、ありがとうございます。でも、これからは短いままでいるつもりなので、自分のことは自分でします」
「え?!」
「み、短いまま? 伸ばさないの?」
「えぇ、元々長いの好きじゃないので」
お手入れが面倒だと言えば、自分たちがやると使用人たちやら義姉が出てきそうだから、そうは言わなかった。
本当に長いのは好きではなかった。それに自分で髪を結ぶのは得意な方だが、どうやら人に触られるのが私はどうにも好きではないようだ。
毎朝、あーでもないこーでもないと髪型を決めたり、服に合わせた飾りをつけられるのに限界を迎えていた。
この機会にやりたいことをやろうとしたら、あれこれと心配されたが好きにするのをやめることはなかった。
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