134 / 163
第2部2章 堕落戦線
第130話 『旧友の火を借りて』
しおりを挟む
「いませんね……あんまり遠くには行ってないはずですけれど」
「あの馬鹿、やる気は出してもそそっかしいところは変わらずか。仕方ない、俺が探して——」
「あ、来たみたいだ」
カナヒトが周りを探しに行こうとしたところで、軽く息を切らせたセリカが、小走りに後ろの方からやってくる。
「ご、ごめーんっ! みんな待ってた!?」
「どこ行ってやがった馬鹿。時間ギリギリだぞ」
「暗くて道に迷っちゃって……」
「遠く行きすぎなんだよ馬鹿! 道くらい覚えろ馬鹿!」
「そんなにバカバカ言わないでよぉー!」
戻ってくるなりカナヒトに詰められ、涙目になっていた。その緊張が解けるような光景に、イドラとソニアは顔を見合わせてくすりと笑う。
ともあれ面子はそろった。ほどなくオペレーターから出撃の指示が出て、一同は行動を開始する。
「セリカ、例の新しいコピーギフトの調子はどうなんだ?」
「任せて、ばっちりだよ。73号・烈日秋霜——前より火力は上がってるし、これでもっと活躍するんだから!」
「慣れない長物で怪我するなよ、馬鹿」
「ちょっとリーダー!? いつまでバカって言われなきゃいけないの! ていうかあれだけ訓練に付き合ってくれたんだから、あたしがもう慣れてるのなんて知ってるよね!?」
無線の指示に従い、夜の街を南下する。照明弾の明かりがあるため、進む道は明確だ。
既に周囲では他のチームによる交戦が始まっており、そのそばを通ると戦闘の音が響いてくる。星の意志との戦闘をするイドラたちのために、進路を切り開いてくれているのだ。
「いつの間にか、片月の方がにぎやかになってしもうたわ。少し前まで鳴箭が四人、そっちが三人じゃったのにのう」
「ですねえ。なあ美菜ちゃん、ボクらも和やかに談笑といこうや」
「作戦中なんだから黙っててくださいよぉ、この変態関西かぶれ」
「ひどすぎひん? なあひどすぎひん? リーダーもそう思いません?」
「むぅ……じゃがまあ、前より作戦に対して真剣に取り組むようになったのは確かだしのお。そこは悪いことではない。——よし、ここは罵られておけ貴也」
「ボクの味方はおらんのか……?」
これから星の化身とも呼べるような存在に挑もうというのに、どちらのチームも緊張の様子はまるでない。
しかし、決して気が緩んでいるというわけでもなかった。
『片月および鳴箭各員に連絡、前方にハウンド数体の反応を確認。ほかのチームに対処の余裕はない、悪いが押し通ってくれ!』
「了解。蹴散らすぞ!」
「ああ!」
その証拠に、ウラシマからの無線が入ると、一行はすぐに臨戦態勢に入った。
闇の中に佇む、夜よりも暗い使者。赤い目を光らせた四足歩行のアンゴルモアたちが、接近する狩人たちに気が付き牙を剥く。
方舟秘蔵の照明弾があると言えど、それは夜を昼にする魔法ではない。
特にこの旧オフィス街では建物が高くて陰になり、光を隅々まで行き届けるのは不可能だ。そして元々が真っ黒な体表のアンゴルモアたちは、そのかすかな闇に溶け込み、獣のように眼光のみを浮かばせる。
数は十匹程度。多少の改良はあったようだが、相変わらず観測班のレーダーには漏れがあるらしく、イドラたちは容易に囲まれる結果となる。
「おい零! 方舟本部にいる観測班に伝えとけ! いい加減精度なんとかしろって!」
『いいじゃないか、どうせ今日で終わりなんだから』
「その今日が一番肝心なんだろうがぁ!!」
無線に怒り散らかしながらカナヒトは二匹目を斬って捨てていた。器用なやつだと感心しながらイドラはソニアと協力し、向かってくる虎型の個体を切り刻む。
『冗談だよ。観測班主任の髙比良さんに話を聞く限り、従来のアンゴルモアなら、今のレーダーでほぼほぼ見つけられるはずなんだ。やはりアンゴルモア側の性質が変化しているらしい』
「性質が変化——」
戦闘のさなか、イドラは先日のスズウミとの会話を思い出した。
レーダーに映らない個体の割合、狙ったかのようなタイミングで開いた天の窓、それにクイーンの武装。
北部の作戦では、あまりにアンゴルモアの異常が多すぎた。
あれもこれも、今日、いよいよ星の意志そのものが降り立つ前兆だったのだろう。中々絶滅しない人類にしびれを切らしたのだ。さながら殺鼠剤の毒餌を撒いても現れるネズミにうんざりして、巣を見つけ出して直接的な排除をしようとする家主のように。
「なんでそんなに人類が憎いかね——っと。芹香ぁ、そっち行ったぞ!」
「りょー、かい!」
目の前で同胞を斬られ、恐怖を覚えたわけでもなかろうが、アンゴルモアの一匹がカナヒトから離れていく。代わりに標的に定めたのはセリカで、そのハウンドは荒野を駆けるチーターもかくやという素早くしなやかな動きで一気に距離を詰める。
対し、セリカはその手の剣を構えた。カナヒトが使うのと同じ正眼の構え。
(あの剣は——なんだ? どこかで昔見たような……)
それはソニアのワダツミや、カナヒトの灼熱月輪とは趣を異にする、両刃の西洋剣だった。
一切反りはなく、鍔や柄にも飾り気はない。ともすれば地味にも映るその剣は、しかしそれがただの刀剣でなく、不壊の性質と固有の能力を備えた天恵——のコピー——であると一目でわかった。
実直な刀身は紅く、ただただ紅い。
炎そのものを封じたような剣。イドラはそれと同じ色を、昔——そう、旅に出る前にまで時間を遡り、見た覚えがあった。
「イドラさん? どうかしたんですか?」
「あれは……」
既にアンゴルモアの包囲は崩壊し、イドラとソニアのそばに敵影はない。
残党とも言えるハウンドも、今まさに、紅蓮の剣によって——
「いくよ! 紅炎っ——!」
——灰燼と化した。
もはや斬撃とさえ呼べぬ一撃。73号・烈日秋霜。紅炎の起動コードで発動するスキルは、刀身にまとう赫々たる炎。
それに触れられ、残党のアンゴルモアは一瞬にして消え去ったのだった。
「……プロミネンス?」
そして、太陽の熱を帯びたようなその火に、イドラはようやく既視感の正体に気が付いた。
「先生、聞こえますか? あのセリカのコピーギフト、まるでイーオフのプロミネンス……」
故郷のメドイン村で、まだウラシマに見出される前、自分のギフトを卑下していた時。『ザコギフト』のイドラが、ずっと憧れていたイーオフのギフトだ。
当時、自分の天恵もあのような力強いものであればよかったのにと、何度願ったことか。
『——聞こえてるよ。イーオフ君のギフト、ワタシはついぞ見られなかったけれど……コピーギフトは地底世界に存在するギフトの写し絵みたいなものだ。偶然イーオフ君のものが選ばれた、ということかな』
「そんなこと……あるんですね」
『ワタシも驚いてる。あの73号が抽出されたのはつい最近——つまり、ヤクミンたち開発部のコピーギフト抽出技術も高まり、さらにイドラ君のおかげで外乱の影響もずっとマシになってから造られたものだ。今のイーオフ君が使う本家のプロミネンスからも、強い劣化はしていないだろう』
「はい。あの炎を見ればわかります。あれは、本物とそう違わない」
もっとも、烈日秋霜の形状自体は、イドラの記憶にあるイーオフのプロミネンスとはいささか異なったが。
しかしそれは、地底世界から抽出する際の変化というよりは、イドラが記憶した年代によるズレだと思われた。地底世界における天恵は、その性能や能力こそ変わらないが、持ち主の成長に合わせて形状はいくらか変化することがある。
イドラのマイナスナイフはその例に当てはまらなかったが、イーオフ当人が成長するにつれ、プロミネンスは幼い子どもでも振るえるようなサイズから、あのような長剣へと変わっていったのだろう。
『やっぱりそうか。興味があって軽く性能だけ目を通させてもらったけれど、あれはワダツミや灼熱月輪にも劣らない逸品だ。傑作のひとつだね』
そんな傑作コピーギフトが難なく貸与されたのは、先日の作戦で戦死者が何人も出て使い手が見つからなかったからだ——とまでは、無線越しのウラシマは補足しなかった。
イドラは奇妙な感情にしばし浸っていた。
生まれ落ちた世界、地底の箱庭から隔絶されたこの現実の地上で、プロミネンスの炎を見ることになるとは。訪れた異邦の地で、企図せず旧友と再会したような喜びがあった。
心強い。
かつて憧れた緋色の天恵が、その複製だとしても、仲間の手にあることにイドラは心底から思った。
「はあっ!」
そして見れば、『鳴箭』の方も流石に精鋭だけあり、ハウンド程度には手こずることなく掃討を完了している。
自慢の大鎌、49号・千手刈手を肩に担いでミナは一息ついた。
「掃討完了ぉ、ですかね。オペレーターさん、もう進んでも?」
『ああ、周囲の反応はこれで消失した。再び星の意志の座標に向かって進んでくれ』
「まぁまた反応漏れがあって、足止めを食らうかもですけどぉ」
『おや。これは手厳しい』
よく憎まれ口を叩かれがちな観測班だが、先日のレーダー改修のおかげか、幸いミナの懸念は現実のものとはならず、それからははぐれたハウンドに遭遇するようなこともなかった。
アンゴルモアの反応はなし。
『寒巌』や『巻雲』をはじめとする他のチームの働きのおかげで、周囲のアンゴルモアの群れはどれも殲滅されるか、現在進行形で彼らに抑え込まれている。
星の意志と目される反応まで、約一キロメートル。
経路は直線。
邪魔をする者など、誰もいない——はずだった。
「あの馬鹿、やる気は出してもそそっかしいところは変わらずか。仕方ない、俺が探して——」
「あ、来たみたいだ」
カナヒトが周りを探しに行こうとしたところで、軽く息を切らせたセリカが、小走りに後ろの方からやってくる。
「ご、ごめーんっ! みんな待ってた!?」
「どこ行ってやがった馬鹿。時間ギリギリだぞ」
「暗くて道に迷っちゃって……」
「遠く行きすぎなんだよ馬鹿! 道くらい覚えろ馬鹿!」
「そんなにバカバカ言わないでよぉー!」
戻ってくるなりカナヒトに詰められ、涙目になっていた。その緊張が解けるような光景に、イドラとソニアは顔を見合わせてくすりと笑う。
ともあれ面子はそろった。ほどなくオペレーターから出撃の指示が出て、一同は行動を開始する。
「セリカ、例の新しいコピーギフトの調子はどうなんだ?」
「任せて、ばっちりだよ。73号・烈日秋霜——前より火力は上がってるし、これでもっと活躍するんだから!」
「慣れない長物で怪我するなよ、馬鹿」
「ちょっとリーダー!? いつまでバカって言われなきゃいけないの! ていうかあれだけ訓練に付き合ってくれたんだから、あたしがもう慣れてるのなんて知ってるよね!?」
無線の指示に従い、夜の街を南下する。照明弾の明かりがあるため、進む道は明確だ。
既に周囲では他のチームによる交戦が始まっており、そのそばを通ると戦闘の音が響いてくる。星の意志との戦闘をするイドラたちのために、進路を切り開いてくれているのだ。
「いつの間にか、片月の方がにぎやかになってしもうたわ。少し前まで鳴箭が四人、そっちが三人じゃったのにのう」
「ですねえ。なあ美菜ちゃん、ボクらも和やかに談笑といこうや」
「作戦中なんだから黙っててくださいよぉ、この変態関西かぶれ」
「ひどすぎひん? なあひどすぎひん? リーダーもそう思いません?」
「むぅ……じゃがまあ、前より作戦に対して真剣に取り組むようになったのは確かだしのお。そこは悪いことではない。——よし、ここは罵られておけ貴也」
「ボクの味方はおらんのか……?」
これから星の化身とも呼べるような存在に挑もうというのに、どちらのチームも緊張の様子はまるでない。
しかし、決して気が緩んでいるというわけでもなかった。
『片月および鳴箭各員に連絡、前方にハウンド数体の反応を確認。ほかのチームに対処の余裕はない、悪いが押し通ってくれ!』
「了解。蹴散らすぞ!」
「ああ!」
その証拠に、ウラシマからの無線が入ると、一行はすぐに臨戦態勢に入った。
闇の中に佇む、夜よりも暗い使者。赤い目を光らせた四足歩行のアンゴルモアたちが、接近する狩人たちに気が付き牙を剥く。
方舟秘蔵の照明弾があると言えど、それは夜を昼にする魔法ではない。
特にこの旧オフィス街では建物が高くて陰になり、光を隅々まで行き届けるのは不可能だ。そして元々が真っ黒な体表のアンゴルモアたちは、そのかすかな闇に溶け込み、獣のように眼光のみを浮かばせる。
数は十匹程度。多少の改良はあったようだが、相変わらず観測班のレーダーには漏れがあるらしく、イドラたちは容易に囲まれる結果となる。
「おい零! 方舟本部にいる観測班に伝えとけ! いい加減精度なんとかしろって!」
『いいじゃないか、どうせ今日で終わりなんだから』
「その今日が一番肝心なんだろうがぁ!!」
無線に怒り散らかしながらカナヒトは二匹目を斬って捨てていた。器用なやつだと感心しながらイドラはソニアと協力し、向かってくる虎型の個体を切り刻む。
『冗談だよ。観測班主任の髙比良さんに話を聞く限り、従来のアンゴルモアなら、今のレーダーでほぼほぼ見つけられるはずなんだ。やはりアンゴルモア側の性質が変化しているらしい』
「性質が変化——」
戦闘のさなか、イドラは先日のスズウミとの会話を思い出した。
レーダーに映らない個体の割合、狙ったかのようなタイミングで開いた天の窓、それにクイーンの武装。
北部の作戦では、あまりにアンゴルモアの異常が多すぎた。
あれもこれも、今日、いよいよ星の意志そのものが降り立つ前兆だったのだろう。中々絶滅しない人類にしびれを切らしたのだ。さながら殺鼠剤の毒餌を撒いても現れるネズミにうんざりして、巣を見つけ出して直接的な排除をしようとする家主のように。
「なんでそんなに人類が憎いかね——っと。芹香ぁ、そっち行ったぞ!」
「りょー、かい!」
目の前で同胞を斬られ、恐怖を覚えたわけでもなかろうが、アンゴルモアの一匹がカナヒトから離れていく。代わりに標的に定めたのはセリカで、そのハウンドは荒野を駆けるチーターもかくやという素早くしなやかな動きで一気に距離を詰める。
対し、セリカはその手の剣を構えた。カナヒトが使うのと同じ正眼の構え。
(あの剣は——なんだ? どこかで昔見たような……)
それはソニアのワダツミや、カナヒトの灼熱月輪とは趣を異にする、両刃の西洋剣だった。
一切反りはなく、鍔や柄にも飾り気はない。ともすれば地味にも映るその剣は、しかしそれがただの刀剣でなく、不壊の性質と固有の能力を備えた天恵——のコピー——であると一目でわかった。
実直な刀身は紅く、ただただ紅い。
炎そのものを封じたような剣。イドラはそれと同じ色を、昔——そう、旅に出る前にまで時間を遡り、見た覚えがあった。
「イドラさん? どうかしたんですか?」
「あれは……」
既にアンゴルモアの包囲は崩壊し、イドラとソニアのそばに敵影はない。
残党とも言えるハウンドも、今まさに、紅蓮の剣によって——
「いくよ! 紅炎っ——!」
——灰燼と化した。
もはや斬撃とさえ呼べぬ一撃。73号・烈日秋霜。紅炎の起動コードで発動するスキルは、刀身にまとう赫々たる炎。
それに触れられ、残党のアンゴルモアは一瞬にして消え去ったのだった。
「……プロミネンス?」
そして、太陽の熱を帯びたようなその火に、イドラはようやく既視感の正体に気が付いた。
「先生、聞こえますか? あのセリカのコピーギフト、まるでイーオフのプロミネンス……」
故郷のメドイン村で、まだウラシマに見出される前、自分のギフトを卑下していた時。『ザコギフト』のイドラが、ずっと憧れていたイーオフのギフトだ。
当時、自分の天恵もあのような力強いものであればよかったのにと、何度願ったことか。
『——聞こえてるよ。イーオフ君のギフト、ワタシはついぞ見られなかったけれど……コピーギフトは地底世界に存在するギフトの写し絵みたいなものだ。偶然イーオフ君のものが選ばれた、ということかな』
「そんなこと……あるんですね」
『ワタシも驚いてる。あの73号が抽出されたのはつい最近——つまり、ヤクミンたち開発部のコピーギフト抽出技術も高まり、さらにイドラ君のおかげで外乱の影響もずっとマシになってから造られたものだ。今のイーオフ君が使う本家のプロミネンスからも、強い劣化はしていないだろう』
「はい。あの炎を見ればわかります。あれは、本物とそう違わない」
もっとも、烈日秋霜の形状自体は、イドラの記憶にあるイーオフのプロミネンスとはいささか異なったが。
しかしそれは、地底世界から抽出する際の変化というよりは、イドラが記憶した年代によるズレだと思われた。地底世界における天恵は、その性能や能力こそ変わらないが、持ち主の成長に合わせて形状はいくらか変化することがある。
イドラのマイナスナイフはその例に当てはまらなかったが、イーオフ当人が成長するにつれ、プロミネンスは幼い子どもでも振るえるようなサイズから、あのような長剣へと変わっていったのだろう。
『やっぱりそうか。興味があって軽く性能だけ目を通させてもらったけれど、あれはワダツミや灼熱月輪にも劣らない逸品だ。傑作のひとつだね』
そんな傑作コピーギフトが難なく貸与されたのは、先日の作戦で戦死者が何人も出て使い手が見つからなかったからだ——とまでは、無線越しのウラシマは補足しなかった。
イドラは奇妙な感情にしばし浸っていた。
生まれ落ちた世界、地底の箱庭から隔絶されたこの現実の地上で、プロミネンスの炎を見ることになるとは。訪れた異邦の地で、企図せず旧友と再会したような喜びがあった。
心強い。
かつて憧れた緋色の天恵が、その複製だとしても、仲間の手にあることにイドラは心底から思った。
「はあっ!」
そして見れば、『鳴箭』の方も流石に精鋭だけあり、ハウンド程度には手こずることなく掃討を完了している。
自慢の大鎌、49号・千手刈手を肩に担いでミナは一息ついた。
「掃討完了ぉ、ですかね。オペレーターさん、もう進んでも?」
『ああ、周囲の反応はこれで消失した。再び星の意志の座標に向かって進んでくれ』
「まぁまた反応漏れがあって、足止めを食らうかもですけどぉ」
『おや。これは手厳しい』
よく憎まれ口を叩かれがちな観測班だが、先日のレーダー改修のおかげか、幸いミナの懸念は現実のものとはならず、それからははぐれたハウンドに遭遇するようなこともなかった。
アンゴルモアの反応はなし。
『寒巌』や『巻雲』をはじめとする他のチームの働きのおかげで、周囲のアンゴルモアの群れはどれも殲滅されるか、現在進行形で彼らに抑え込まれている。
星の意志と目される反応まで、約一キロメートル。
経路は直線。
邪魔をする者など、誰もいない——はずだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
魔道具は歌う~パーティ追放後に最高ランクになった俺を幼馴染は信じない。後で気づいてももう遅い、今まで支えてくれた人達がいるから~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界転生者シナグルのスキルは傾聴。
音が良く聞こえるだけの取り柄のないものだった、
幼馴染と加入したパーティを追放され、魔道具に出会うまでは。
魔道具の秘密を解き明かしたシナグルは、魔道具職人と冒険者でSSSランクに登り詰めるのだった。
そして再び出会う幼馴染。
彼女は俺がSSSランクだとは信じなかった。
もういい。
密かにやってた支援も打ち切る。
俺以外にも魔道具職人はいるさ。
落ちぶれて行く追放したパーティ。
俺は客とほのぼのとした良い関係を築きながら、成長していくのだった。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
巻き込まれ異世界召喚、なぜか俺だけ竜皇女の推しになった
ノラクラ
ファンタジー
俺、霧島悠斗は筋金入りの陰キャ高校生。
学校が終わったら即帰宅して、ゲームライフを満喫するのが至福の時間――のはずだった。
だがある日の帰り道、玄関前で学園トップスターたちの修羅場に遭遇してしまう。
暴君・赤城獅童、王子様系イケメン・天条院義孝、清楚系美少女・柊奏、その親友・羽里友莉。
よりによって学園の顔ぶれが勢ぞろいして大口論!?
……陰キャ代表の俺に混ざる理由なんて一ミリもない。見なかったことにしてゲームしに帰りたい!
そう願った矢先――空気が変わり、街に巨大な魔法陣が出現。
赤城たちは光に呑まれ、異世界へと召喚されてしまった。
「お~、異世界召喚ね。ラノベあるあるだな」
そう、他人事のように見送った俺だったが……。
直後、俺の足元にも魔法陣が浮かび上がる。
「ちょ、待て待て待て! 俺は陰キャだぞ!? 勇者じゃないんだぞ!?」
――かくして、ゲームライフを愛する陰キャ高校生の異世界行きが始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる