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俺は、ティナとナディアを呼び、出入り口にいる見張りに腕輪を渡し、集落を出た。コブラにも夜が明けたら拠点に来るように言ってある。俺達は、偽装している拠点にはいる。ティナとナディアはお風呂に入りたいと言って浴室に行った。暫くして、コブラ達も戻ってくる。拠点に入るゲートは樹木に偽装してあり、入れる人を指定しているためもし尾行されていても尾行者はここには来れないし、ゲートも分からない。出口も違う場所にゲートを設置しているため尾行をまくことが出来る。
「やっぱ、ここはすごいニャー!快適だニャー!」
ヴァイロンの第一声がそれだ。
「今、ティナとナディアが浴室を使っているから二人が出た後に使うといいよ。」
「おー!お風呂も入れるなんて最高!アルファード、あなた何者なの?」
「え?普通の冒険者だけど(;’∀’)」
「だってさ、空間収納のスキル何て初めて見たし、魔法だって見た事無い魔法をバンバン使うし。一体、何者なのさ。」
「だから、俺は、普通の冒険者だって。普通に冒険者ギルドの依頼をこなして生計を立てているし。まぁ、たまに冒険者ギルド以外の仕事をやることはあるけど、基本は冒険者。」
「ふーん。まぁ、確かに、今回もミスリルランク昇格の話ではあるけどさ。ちょっと、不思議なんだよね。」
「まぁ、まぁ、そんなに詮索しなくてもいいじゃないか。アルファードにはアルファードの生き方があるんだから。」
困っている俺にコブラが助け船を出してくれる。そうこう話をしているとティナとナディアが浴室から出てきた。
「あー、さっぱりしたのじゃ!お風呂はいいのう!」
「うん。さっぱりした。お風呂最高。」
「お。二人共出たね。じゃあ、そちらの女性陣から良かったら先に使ってください。ティナ、二人に使い方を教えてあげて」
「分かった。」
「やったニャー!ティファ、一緒に入るニャー!」
ヴァイロンがティファを引っ張っていく。
「わ、分かったから。もう。じゃあ、お先にお借りしますね。」
ヴァイロンとティファが浴室に入って行く。
「な、アルファード!どっか、覗けるところないのか?」
二人が浴室に消えたと同時にキャップが口を開く。
「あー、覗きたいのですか?残念ですが、のぞき穴は作ってないです(笑)」
「ちぇ、アルファードも男だろー。それくらい気を利かせろよ。」
「ははは。分かりました。後で二人にキャップがそんな事言ってたって伝えておきます。」
「わー、わー、分かった。悪かったって。覗きは男のロマンなのに・・・」
キャップがブー垂れていると、コブラが話しかけてくる。
「この後、どういう予定なんだ?このまま冒険者ギルドに報告するのか?」
「いや、俺は、もう少し様子を見たいと思っています。とりあえず、少し休憩して打合せをしましょう。」
==========浴室にて===========
脱衣所には、洗濯機?(汚れと衣類を分離させる魔法がかかった魔道具)が設置されている。浴室内には、シャワーと二人で入れる程度の浴槽がある。
「お風呂があるって素晴らしいニャー!」
「そうね。任務遂行中にこうやってお風呂に入れるなんて凄くいいわね!」
二人が浴室をきょろきょろ見ていると、ティナが使い方の説明を始める。
「えっと、ここに汚れた服を入れて。お風呂から出るころには奇麗になる。」
「え?この中に入れるだけ?どうして奇麗になるの?」
「知らない。アルファードが作った魔道具。凄く奇麗になる。でも、傷やほつれとかが治る訳じゃない。あくまでも汚れを落とすだけ。」
「それでもすごい!こんなの見た事無い!」
ティファは、洗濯機?をマジマジと見ている。ティナは、浴室に行き説明を続けた。
「これはシャワーと言ってお湯で身体を洗える。このレバーを下げるとお湯が出る。お湯が熱い時は右へ、ぬるい時は左に回す。この浴槽も同じ。お湯を溜めてゆっくり浸かることが出来る。凄く気持ちいい。こっちは、頭用の洗剤シャンプー、最初にこれで髪を洗って、こっちの奴トリートメントを付けて流すと髪がさらさらになる。これは、身体用の洗剤ボディーソープ。」
「はーい。分かったニャー。ティナちゃん、ありがとニャー。」
「ううん。先に、シャワーで身体を流してから浴槽に入るのが礼儀ってアルファードが言っていた。それでは、ごゆっくり。」
ティナは、浴室から出て行った。ヴァイロンは豪快に服を脱ぐと大きな胸がプルンとする。そして汚れた服を洗濯機?に入れ浴室に入っていった。ティファも服を脱ぎ洗濯機?に入れる。ヴァイロンは、健康そうな小麦色の肌に大きめの胸。お尻の所には尻尾があり、ブンブンと振り回している。
それとは対照的に、ティファは透き通った様な白い肌。まだ成長期を物語るそこそこの大きさの胸を隠しながら浴室に入る。二人は、浴槽にお湯を貯め始め、その間に身体を洗う。
「ティファ、洗いっこするニャー!」
小麦色の奇麗な肌に大きめの2つの胸を震わせながらティファの背中にくっ付ける。ティファの背中に押し付けられた胸はその弾力で形を変えた。
「ちょ、ちょっと、何するのよ。やめて。あん♪」
「おー、おー、ティファ、少し大きくなったニャー!」
「え!ほんと!でも、あまり変わってないような気が・・・」
「大丈夫!大丈夫!すぐに大きくなるって!」
「ヴァイロンが言うと嫌みにしか聞こえない・・・」
ちょっとむくれた様な仕草をするが二人は”きゃっきゃっ”とじゃれ合いながら身体を洗う。先に洗い終わったヴァイロンが浴槽に入る。
「うひょー、すごく気持ちいいニャー」
ヴァイロンは浴槽にもたれかかるように入り、目を棒の様にし気持ちい感を出している。
「ねー。ヴァイロン。アルファードってどんな人なのかな?」
「んー?なんか変わっているけど、いい男なのニャー。」
「そうじゃなくて、なんか、次元が違うっていうか、底なしって言うか・・・、良く分かんない感じじゃない?」
身体を洗い終わったティファも浴槽に入る。
「まぁ、世の中広いから色んな人がいるニャー。そんな事気にする事無いのにゃ。それより、今回の任務でアルファードと知合えたことがすごくラッキーだと思うにゃ。まだ、任務続行中にゃからまだまだアルファードの事知るチャンスは一杯あるし、分からにゃいことがあるにゃら直接聞けばいいニャー。アルファードなら答えてくれそうな気するニャー」
「そうだね。まだ会ったばかりだから分からないこと一杯だよね。」
「にゃんだ?ティファはアルファードに惚れたのかニャー?」
「そ、そんなんじゃないよー!ただ、気になるだけ。」
「そうなのかにゃ?私は結構、アルファードの事好きニャー♪」
「もう。ヴァイロンは。そんな事ばっかり言って!」
ぞんな女子トークを弾ませながらティファとヴァイロンが浴室から出てくる。
===========ここから通常===========
続いて野郎3人が入浴するのだが、敢えて中の様子を実況する必要はないだろう。皆が一息ついたところで打合せを始める。
「まずは、ここまでで分かった事をまとめたいと思います。
1,居場所のないものが集まった集落
2,どんな人でも出入り自由。
3,資産の1/3を集落に入るたびに支払う
4,むやみに殺生はしない。
5,情報に記載されている所しか襲わない
6,首領と言われている元英雄が中心
7,商人が多い
8,暗黙の了解で仲間に色々分け与える。
9,多くの盗賊がターゲットを決めている。
10,居場所が漏れると集落ごと移動
11,キャラバンや冒険者等の情報が豊。
12,盗賊が徒党を組み、ターゲットが同じ若しくは稼ぎをする場合、各々襲う。(特に連携がある訳ではない)
13,特に特化して強い盗賊はいない。
「このくらいかな?後は何かありますか?」
「うん。俺達が仕入れた情報もそんなもんだ。で、これからどうする?冒険者ギルドに報告するか?」
「いや、俺達は、首領の正体が知りたい。多分、これが今後重要な手掛かりになると思うんだ。」
「確かに、そうだな。我々としても首領の正体を突き止めておくのがいいと思う。では、再度、あの集落に戻るのか?」
「うん。適当にこの辺で狩りをして、献上する物を確保するよ。あ、そうそう、君達の預かった武器や防具、アクセはここに置いておくから自分達で管理してくれ。ここは自由に出入りできるようにしてある。」
「分かった。では、我々も再度、集落に戻るとしよう。」
「あ、ちなみに、俺は少し用事があるので一旦、街に戻ります。街に戻りたかったら一緒に行きましょう。昼過ぎにはここに戻るのでそれまでの用事にしてください。俺は、昼過ぎまで用事があるのでそれまでは寝てていいよ。」
「分かった。」
「了解じゃ」
「コブラ達は、そちらはそちらで行動した方がいいと思う。次の待ち合わせ場所は集落でいい?」
「出来れば、献上する物を獲得したいので、狩りに混ぜてもらえると助かるんだが。」
「では、狩りは一緒にやって、途中で別れよう。」
「了解した。」
「じゃあ、一旦解散で!昼過ぎから俺も狩りに合流する。」
特に、街に戻りたい人がいなかったので、俺は転移でヒルマンの所に向かった。
「おはようございます。」
「おう、アルファード、待っていたぜ。一応、言われた魔石と武器、防具はこっちに整理して置いといた。申し訳ないが、よろしく頼む。」
「了解。あ、これから魔法を付加するわけだけど、次に言う約束は必ず守ってほしい。もし、約束を破ったら二度と協力しないからね。
1,一人につき一個。買い占めてくる奴がいるかもだから。
2,魔法を付加していない物を買ってくれた人だけに売る。プリムスの店に対抗するため。
3,今の販売価格を変えない。
4,誰が魔法を付加したか言わない。
「この4つの約束は守ってほしい。大丈夫か?」
「勿論、約束するよ。俺もこの店の存続がかかっているんだ。」
「了解。では、早速、作業に入るよ。」
俺は、ヒルマンが用意してくれた作業場に行き、作業を開始する。結構な量だな・・・、とりあえず、昼過ぎまで武器や防具に魔法を付加する作業をした。この量であれば、2~3日は商品として出せると思う。
「ヒルマン、今日は、これ位にしたいと思う。これだけの量があれば2~3日商売できる?」
「うん、多分大丈夫だろう。ありがとうな。」
「いいよ。俺もプリムス嫌いだから(笑)。じゃあ、今日の所は戻るな。」
「はいよ。またよろしく頼むよ。」
俺は、拠点に戻った。”なんだよー、皆寝てんじゃんか!”。なんか、この寝ないで作業は懐かしい。昔(前の世界)は、寝てもすぐに急患が来るから、よく起こされてたもんな。さて、ドリンク?飲んで頑張りますか!
「ただいまー。」
「アルファード、おかえり。」
ティナがまだ眠そうに起きてきた。さて、楽しい狩りの時間ですよー。俺は、全員起こして、狩りに行く準備をしてもらう。マップを広げると結構、魔物がいる。これだけ狩れば問題無いと思う。
「さて、では、狩りに行きましょう。この辺は結構魔物がいるから、どんどん狩ってください。」
俺達は、外に出る。まず最初に出くわした魔物は、マスタートレントだ。やっぱ森だからこの手の魔物が多いな。俺は、レールガンを抜き、ガンガン倒す。コブラ達も流石ミスリル冒険者だけはあって余り手こずっていない。マスタートレントを殲滅させ、森の奥へを進む。近くに水辺があり、魔物が集まっている。
「そこにグレートトータスとビックアームクラブが数体います。行きますよ。」
「え?なんでわかるの?」
「俺のスキルです。」
グレートトータスは俺達に気付き臨戦態勢に入っている。5m近い巨体から考えられないスピードで襲ってきた。俺は、それを避けずにレールガンをぶっ放す。数発で頭が吹っ飛び大人しくなった。俺はとどめを刺し、空間収納に収める。ティナやナディア、コブラ達はビックアームクラブを相手している。ビックアームクラブは体長約3mあり、ハサミがでかい。岩を難なく砕く力を持っており、固い装甲で覆われているためなかなかダメージが通らない。挟まれたら一巻の終わりだ。
「くっ!なかなか固いな。俺が奴の攻撃を受けるから、キャップとティファで集中して攻撃してくれ。ヴァイロンは援護を頼む」
《アイススプラッシュ》
《マジックミサイル》
《クリティカル》
ヴァイロンとティファが同時に魔法攻撃を仕掛け、キャップがその隙に急所を突く。ビックアームクラブが怯んだ所にコブラが一撃をお見舞いする。ダメージや疲労はヴァイロンが回復する。魔物にもダメージは通っているようだし、少し時間がかかるが問題なく倒せそうだ。俺は、別のビックアームクラブを倒す。身を傷つけないよう急所をレールガンで打ち抜いていく。倒した3体のビックアームクラブを空間収納にしまう。ティナとナディアは、エビルタランチュラの相手している。エビルタランチュラは体長1.5m程だが素早い。人の大きさと変わらないが、毒液と粘液で攻撃してくるので結構厄介だ。こっちは主にティナが戦い、ナディアがフォローするって感じだ。こちらも問題なさそうだ。俺は、次のターゲットを探す。森の奥に十数体の反応がある。多分、ワイルドウルフだろう。俺は、反応がある方へ行き殲滅させる。戻るとコブラ達もビックアームクラブを倒したようだ。
「お疲れさん♪」
「なんで、アルファードはそんなに余裕なんだよ。ビックアームクラブって言ったら討伐に結構苦労する魔物じゃないか。」
ティファが声を荒げる。
「ふーん、そうなんだ。そんなに強くないと思うけどな。」
「きっと、その武器が強いんだ!きっとそうだ!」
「ん?これか?うん、強いと思うぞ!」
「ってゆうか、魔導剣士なんだろ。魔法は使わないのか?」
「うーん、魔法を使うまでも無いからなぁ(笑)」
「あ、そうそう。この先にちょっと大物がいるんだけど、行く?まぁ、大した事無いと思うけど。」
俺が森の奥に進むとコブラ達もついてきた。そこには、一際大きなハンターグリズリーがいる。ハンターグリズリーはヒグマを倍にした位の大きな熊だ。性格は凶暴で何でもハントする事からハンターグリズリーと付けられたらしい。
「おい!ハンターグリズリーだぞ!ちょっとやばいな。」
「ん?そうか?」
《空雷砲撃破バンジエンド
”スッゴーン”と凄い音を立てて、ハンターグリズリーの喉に風穴があき、ハンターグリズリーは絶命した。
「!!」
「な、何したの?」
「圧縮した空気に帯電させた雷撃を一気に放出する魔法だよ。風魔法と雷魔法を組み合わせた感じかな。」
「そんな魔法見た事無いよ!それに、あのハンターグリズリーを一撃だなんて。」
「一撃で仕留めないと毛皮と肉がダメになっちゃうからね。」
俺は、仕留めたハンターグリズリーを空間収納にしまう。
「まぁ、これ位あれば、献上物としては良いんじゃないかな?」
俺は、唖然とするコブラ一同の横を通り抜け、ティナの所に向かった。
「ティナー、終わったか?」
「はぁ、はぁ、うん。丁度仕留めたところ。」
「うん。エビルタランチュラを仕留められるようになるなんてすごいじゃないか。」
「ううん。ナディアの助けがあったから」
「でも、倒したんだろ。いいじゃん♪さて、疲れただろ。拠点に戻ろうか。」
《ヒール》
俺は、ナディアとティナの体力を回復させた。
「え!本当に回復も出来るのかニャ!?」
ヴァイロンが目を丸くしている。
「あれ?言わなかったっけ?魔法全般が使えるって。」
「んー。言っていたけど、攻撃魔法だけだと思ったよ。もう、賢者の域だね。」
「あははは。そうなるといいね。」
俺達は、拠点に戻り、獲物を分ける。今回の獲物は、マスタートレント、グレートトータス、ビックアームクラブ×4(一匹ボロボロ)、エビルタランチュラ(結構ぼろぼろ)、ワイルドウルフ17匹、ハンターグリズリーって感じかな。コブラ達にはエビルタランチュラとビックアームクラブとワイルドウルフを8体渡した。解体は各々で行う。
《ディスメンタル》
俺は、魔法で一気に解体する。コブラ達は、一生懸命解体している。これでは、集落に行くのが遅くなりそうだ。
「解体手伝おうか?」
「え?あれだけの量、もう終わったのか?」
「まぁ、魔法使ったしね」
俺は、コブラ達の獲物を集め魔法で解体する。
”も、もう、驚いてあげないんだからね”的な目で見られた。
コブラ達も、解体した獲物を持ちきれないようなので簡易のアイテム袋も貸し出した。これは、容量が決まっているのでぎりぎり収納できた感じだ。解体した獲物をアイテム袋にしまう。解体が終わったので俺達は、拠点で少し休憩してから集落に向かおうと思っている。
「しかし、アルファードの魔法はすごかったな。」
コブラがふいに言い出した。
「凄いなんてもんじゃないよ!あのハンターグリズリーが一撃だよ!信じられない。」
「うーん、そんなにすごい魔法でもないんだけど・・・」
「一体、どれだけの魔法を使うんだか・・・」
「あー、でも、俺、基本的に魔導剣士だから。剣技苦手だけど(笑)」
「意味不明だよ。大魔導士でいいじゃん。」
「あの武器もすごいな。」
中々話に加わらないキャップも話に入ってきた。
「これ?これは、師匠に貰ったんだけどね。魔力を込めて中の弾をはじき出す。物理攻撃用だね。ここのダイヤルで威力を調整するんだ。最大だとワイバーン位なら貫通するんじゃないかな」
「わ、ワイバーンを貫通!!そりゃー、凄すぎる。魔力が無いと使えないのか?」
「ここに、魔石が埋め込まれているから数発なら魔力が無くても使えるけど、それよりもリミッターがかかっていて、俺が許可した時間、相手しか使えない。使ってみたい?」
「おお!是非、使ってみたい!!」
俺達は、外に出て試し撃ちをする事になった。ティナやナディアも撃ってみたいらしい。
「衝撃がすごいから両手で持ってね。音は、このダイヤルで調整。今は、かなり絞っているから小さいけど、本来は爆音だよ。こことここで照準を合わせて打つ。」
俺は、キャップにレールガンを貸した。キャップは照準を合わせて撃つ。
”ガン!!”
「うわぁ!凄い衝撃だ。よし。」
キャップは更に数発撃つ。感覚を掴んだのか、流石アサシンだけはある。命中の精度が高い。
「これはいい!なぁ、アルファード。これくれ!」
「無理。」
一通り試し撃ちが終わった所で拠点に戻る。部落に戻るために各々休息をとる。シャワーは水浴び?だけでとどめた。日も落ち、俺達は別々に集落に戻った。集落に戻り、献上処に行き、今日の獲物の一部を差し出す。腕輪を受け取り、集落の中心に戻っるとユーガ達が相変わらず酒盛りをしている。
「こんばんわー、儲かってまっか?」
「おー、ぼちぼちでんな。兄弟。こっち来て一緒に飲むぞ。お嬢ちゃん達もこっち来た来た!」
「なんか、今日はご機嫌だな。なんかいい事あったのか?」
「ああ、プリムスに動きがあってな。中央から何らかの商品を仕入れるらしい。近々、この近辺を通るからそれを狙おうと思ってな。」
「なるほど。まぁ、ほどほどにな。じゃあ、ユーガに良いものやるよ。」
俺は、紙と魔術インクを取り出し、閃光とグランドゼロの魔法を書き込み、魔力を込める。そして、それをユーガに渡す。
「これは、魔法のスクロールだ。危ないと思ったら使ってくれ。こっちが閃光でこっちがスリップの魔法。スリップの範囲はスクロール前方10m×10mだ。」
「スリップの魔法って何だ?」
「ん?体験してみるか?笑えるぞ。」
「おいおい。危なくないんだろうな?」
「危くは無い。ただ受けている方は辛い。見てる方は笑える。洒落がきく奴を呼んでくれ」
ユーガは、洒落がききそうな奴を2人ほど呼んだ。
「じゃあ、ユーガもそっち行って。」
「おい、俺もかよ。まぁいいけどよ。」
「今からスリップの魔法を1分間かける。立ってられた奴に小銀貨1枚。いいか?」
「お!面白そうなことしているじゃないか!俺らも入れろよ。」
「じゃあ、お前らは彼らが立ってられるかお前らで賭けをしたらいいじゃん!」
「お!それも面白そうだな。よし!おーい!」
なんだかギャラリーが集まってきた。まぁ、余興は多いほど楽しいからいいんだけど。ある程度、賭けが成立した。勿論、俺は立ってられない方に賭ける。
「いくぞ!」
《グランドゼロ》
”ツルーーーン”
3人とも見事に転んだ。そして一生懸命立ち上がろうとするが・・・
”ツルツル、シタバタ、ツルツル、ジタバタ”
見事に滑っている。一人はかろうじて4つんばいなったが力尽きて”ツル”と滑る。
「わっはっはっは!!!わっはっはっは!!わっはっはっは!!」
ギャラリーは大爆笑だ。そりゃ、大の大人がジタバタして全く起き上がれない。もがくもがく。それを笑わずにはいられないだろう。1分が経過し、魔法が解ける。
「はぁはぁ・・・、くっそ!えらい目にあった。」
「な、ある意味、凄いだろ。」
「ああ、確かに凄いな。これは味わわないと分からんが、やばいな。」
掛け金を貰い、余興は終わった。しかし、賭けに負けた奴も楽しそうにしていた。少しするとギャラリーもちり、いつものメンバーになる。
「さて、よかったら皆でカニでも食べないか?今日、取ってきた奴があるんだ。」
「おお!いいな!食おうぜ!」
俺は、今日取ってきたカニを出す。かなりの量だ。多分、全員に行き渡ると思うが。
「おお!いいカニじゃないか!焼いて食おう!」
こんな感じで集落での生活が5日ほど続いた。ユーガも無事、プリムスの商団を襲う事に成功したらしい。
5日目の仲間との団欒中に事は起こった。
次の更新は9/18土曜日になります。
本日も読んでいただいてありがとうございます。高評価は励みになります(・∀・)イイネ!!
これからも、よろしくお願いしますm(__)m
******大和市にある冒険者ギルド酒場が舞台の物語。******
良かったら我々と同じ、冒険者になろう!
冒険者募集中!!
https://www.k-scc.co.jp/guild/
「やっぱ、ここはすごいニャー!快適だニャー!」
ヴァイロンの第一声がそれだ。
「今、ティナとナディアが浴室を使っているから二人が出た後に使うといいよ。」
「おー!お風呂も入れるなんて最高!アルファード、あなた何者なの?」
「え?普通の冒険者だけど(;’∀’)」
「だってさ、空間収納のスキル何て初めて見たし、魔法だって見た事無い魔法をバンバン使うし。一体、何者なのさ。」
「だから、俺は、普通の冒険者だって。普通に冒険者ギルドの依頼をこなして生計を立てているし。まぁ、たまに冒険者ギルド以外の仕事をやることはあるけど、基本は冒険者。」
「ふーん。まぁ、確かに、今回もミスリルランク昇格の話ではあるけどさ。ちょっと、不思議なんだよね。」
「まぁ、まぁ、そんなに詮索しなくてもいいじゃないか。アルファードにはアルファードの生き方があるんだから。」
困っている俺にコブラが助け船を出してくれる。そうこう話をしているとティナとナディアが浴室から出てきた。
「あー、さっぱりしたのじゃ!お風呂はいいのう!」
「うん。さっぱりした。お風呂最高。」
「お。二人共出たね。じゃあ、そちらの女性陣から良かったら先に使ってください。ティナ、二人に使い方を教えてあげて」
「分かった。」
「やったニャー!ティファ、一緒に入るニャー!」
ヴァイロンがティファを引っ張っていく。
「わ、分かったから。もう。じゃあ、お先にお借りしますね。」
ヴァイロンとティファが浴室に入って行く。
「な、アルファード!どっか、覗けるところないのか?」
二人が浴室に消えたと同時にキャップが口を開く。
「あー、覗きたいのですか?残念ですが、のぞき穴は作ってないです(笑)」
「ちぇ、アルファードも男だろー。それくらい気を利かせろよ。」
「ははは。分かりました。後で二人にキャップがそんな事言ってたって伝えておきます。」
「わー、わー、分かった。悪かったって。覗きは男のロマンなのに・・・」
キャップがブー垂れていると、コブラが話しかけてくる。
「この後、どういう予定なんだ?このまま冒険者ギルドに報告するのか?」
「いや、俺は、もう少し様子を見たいと思っています。とりあえず、少し休憩して打合せをしましょう。」
==========浴室にて===========
脱衣所には、洗濯機?(汚れと衣類を分離させる魔法がかかった魔道具)が設置されている。浴室内には、シャワーと二人で入れる程度の浴槽がある。
「お風呂があるって素晴らしいニャー!」
「そうね。任務遂行中にこうやってお風呂に入れるなんて凄くいいわね!」
二人が浴室をきょろきょろ見ていると、ティナが使い方の説明を始める。
「えっと、ここに汚れた服を入れて。お風呂から出るころには奇麗になる。」
「え?この中に入れるだけ?どうして奇麗になるの?」
「知らない。アルファードが作った魔道具。凄く奇麗になる。でも、傷やほつれとかが治る訳じゃない。あくまでも汚れを落とすだけ。」
「それでもすごい!こんなの見た事無い!」
ティファは、洗濯機?をマジマジと見ている。ティナは、浴室に行き説明を続けた。
「これはシャワーと言ってお湯で身体を洗える。このレバーを下げるとお湯が出る。お湯が熱い時は右へ、ぬるい時は左に回す。この浴槽も同じ。お湯を溜めてゆっくり浸かることが出来る。凄く気持ちいい。こっちは、頭用の洗剤シャンプー、最初にこれで髪を洗って、こっちの奴トリートメントを付けて流すと髪がさらさらになる。これは、身体用の洗剤ボディーソープ。」
「はーい。分かったニャー。ティナちゃん、ありがとニャー。」
「ううん。先に、シャワーで身体を流してから浴槽に入るのが礼儀ってアルファードが言っていた。それでは、ごゆっくり。」
ティナは、浴室から出て行った。ヴァイロンは豪快に服を脱ぐと大きな胸がプルンとする。そして汚れた服を洗濯機?に入れ浴室に入っていった。ティファも服を脱ぎ洗濯機?に入れる。ヴァイロンは、健康そうな小麦色の肌に大きめの胸。お尻の所には尻尾があり、ブンブンと振り回している。
それとは対照的に、ティファは透き通った様な白い肌。まだ成長期を物語るそこそこの大きさの胸を隠しながら浴室に入る。二人は、浴槽にお湯を貯め始め、その間に身体を洗う。
「ティファ、洗いっこするニャー!」
小麦色の奇麗な肌に大きめの2つの胸を震わせながらティファの背中にくっ付ける。ティファの背中に押し付けられた胸はその弾力で形を変えた。
「ちょ、ちょっと、何するのよ。やめて。あん♪」
「おー、おー、ティファ、少し大きくなったニャー!」
「え!ほんと!でも、あまり変わってないような気が・・・」
「大丈夫!大丈夫!すぐに大きくなるって!」
「ヴァイロンが言うと嫌みにしか聞こえない・・・」
ちょっとむくれた様な仕草をするが二人は”きゃっきゃっ”とじゃれ合いながら身体を洗う。先に洗い終わったヴァイロンが浴槽に入る。
「うひょー、すごく気持ちいいニャー」
ヴァイロンは浴槽にもたれかかるように入り、目を棒の様にし気持ちい感を出している。
「ねー。ヴァイロン。アルファードってどんな人なのかな?」
「んー?なんか変わっているけど、いい男なのニャー。」
「そうじゃなくて、なんか、次元が違うっていうか、底なしって言うか・・・、良く分かんない感じじゃない?」
身体を洗い終わったティファも浴槽に入る。
「まぁ、世の中広いから色んな人がいるニャー。そんな事気にする事無いのにゃ。それより、今回の任務でアルファードと知合えたことがすごくラッキーだと思うにゃ。まだ、任務続行中にゃからまだまだアルファードの事知るチャンスは一杯あるし、分からにゃいことがあるにゃら直接聞けばいいニャー。アルファードなら答えてくれそうな気するニャー」
「そうだね。まだ会ったばかりだから分からないこと一杯だよね。」
「にゃんだ?ティファはアルファードに惚れたのかニャー?」
「そ、そんなんじゃないよー!ただ、気になるだけ。」
「そうなのかにゃ?私は結構、アルファードの事好きニャー♪」
「もう。ヴァイロンは。そんな事ばっかり言って!」
ぞんな女子トークを弾ませながらティファとヴァイロンが浴室から出てくる。
===========ここから通常===========
続いて野郎3人が入浴するのだが、敢えて中の様子を実況する必要はないだろう。皆が一息ついたところで打合せを始める。
「まずは、ここまでで分かった事をまとめたいと思います。
1,居場所のないものが集まった集落
2,どんな人でも出入り自由。
3,資産の1/3を集落に入るたびに支払う
4,むやみに殺生はしない。
5,情報に記載されている所しか襲わない
6,首領と言われている元英雄が中心
7,商人が多い
8,暗黙の了解で仲間に色々分け与える。
9,多くの盗賊がターゲットを決めている。
10,居場所が漏れると集落ごと移動
11,キャラバンや冒険者等の情報が豊。
12,盗賊が徒党を組み、ターゲットが同じ若しくは稼ぎをする場合、各々襲う。(特に連携がある訳ではない)
13,特に特化して強い盗賊はいない。
「このくらいかな?後は何かありますか?」
「うん。俺達が仕入れた情報もそんなもんだ。で、これからどうする?冒険者ギルドに報告するか?」
「いや、俺達は、首領の正体が知りたい。多分、これが今後重要な手掛かりになると思うんだ。」
「確かに、そうだな。我々としても首領の正体を突き止めておくのがいいと思う。では、再度、あの集落に戻るのか?」
「うん。適当にこの辺で狩りをして、献上する物を確保するよ。あ、そうそう、君達の預かった武器や防具、アクセはここに置いておくから自分達で管理してくれ。ここは自由に出入りできるようにしてある。」
「分かった。では、我々も再度、集落に戻るとしよう。」
「あ、ちなみに、俺は少し用事があるので一旦、街に戻ります。街に戻りたかったら一緒に行きましょう。昼過ぎにはここに戻るのでそれまでの用事にしてください。俺は、昼過ぎまで用事があるのでそれまでは寝てていいよ。」
「分かった。」
「了解じゃ」
「コブラ達は、そちらはそちらで行動した方がいいと思う。次の待ち合わせ場所は集落でいい?」
「出来れば、献上する物を獲得したいので、狩りに混ぜてもらえると助かるんだが。」
「では、狩りは一緒にやって、途中で別れよう。」
「了解した。」
「じゃあ、一旦解散で!昼過ぎから俺も狩りに合流する。」
特に、街に戻りたい人がいなかったので、俺は転移でヒルマンの所に向かった。
「おはようございます。」
「おう、アルファード、待っていたぜ。一応、言われた魔石と武器、防具はこっちに整理して置いといた。申し訳ないが、よろしく頼む。」
「了解。あ、これから魔法を付加するわけだけど、次に言う約束は必ず守ってほしい。もし、約束を破ったら二度と協力しないからね。
1,一人につき一個。買い占めてくる奴がいるかもだから。
2,魔法を付加していない物を買ってくれた人だけに売る。プリムスの店に対抗するため。
3,今の販売価格を変えない。
4,誰が魔法を付加したか言わない。
「この4つの約束は守ってほしい。大丈夫か?」
「勿論、約束するよ。俺もこの店の存続がかかっているんだ。」
「了解。では、早速、作業に入るよ。」
俺は、ヒルマンが用意してくれた作業場に行き、作業を開始する。結構な量だな・・・、とりあえず、昼過ぎまで武器や防具に魔法を付加する作業をした。この量であれば、2~3日は商品として出せると思う。
「ヒルマン、今日は、これ位にしたいと思う。これだけの量があれば2~3日商売できる?」
「うん、多分大丈夫だろう。ありがとうな。」
「いいよ。俺もプリムス嫌いだから(笑)。じゃあ、今日の所は戻るな。」
「はいよ。またよろしく頼むよ。」
俺は、拠点に戻った。”なんだよー、皆寝てんじゃんか!”。なんか、この寝ないで作業は懐かしい。昔(前の世界)は、寝てもすぐに急患が来るから、よく起こされてたもんな。さて、ドリンク?飲んで頑張りますか!
「ただいまー。」
「アルファード、おかえり。」
ティナがまだ眠そうに起きてきた。さて、楽しい狩りの時間ですよー。俺は、全員起こして、狩りに行く準備をしてもらう。マップを広げると結構、魔物がいる。これだけ狩れば問題無いと思う。
「さて、では、狩りに行きましょう。この辺は結構魔物がいるから、どんどん狩ってください。」
俺達は、外に出る。まず最初に出くわした魔物は、マスタートレントだ。やっぱ森だからこの手の魔物が多いな。俺は、レールガンを抜き、ガンガン倒す。コブラ達も流石ミスリル冒険者だけはあって余り手こずっていない。マスタートレントを殲滅させ、森の奥へを進む。近くに水辺があり、魔物が集まっている。
「そこにグレートトータスとビックアームクラブが数体います。行きますよ。」
「え?なんでわかるの?」
「俺のスキルです。」
グレートトータスは俺達に気付き臨戦態勢に入っている。5m近い巨体から考えられないスピードで襲ってきた。俺は、それを避けずにレールガンをぶっ放す。数発で頭が吹っ飛び大人しくなった。俺はとどめを刺し、空間収納に収める。ティナやナディア、コブラ達はビックアームクラブを相手している。ビックアームクラブは体長約3mあり、ハサミがでかい。岩を難なく砕く力を持っており、固い装甲で覆われているためなかなかダメージが通らない。挟まれたら一巻の終わりだ。
「くっ!なかなか固いな。俺が奴の攻撃を受けるから、キャップとティファで集中して攻撃してくれ。ヴァイロンは援護を頼む」
《アイススプラッシュ》
《マジックミサイル》
《クリティカル》
ヴァイロンとティファが同時に魔法攻撃を仕掛け、キャップがその隙に急所を突く。ビックアームクラブが怯んだ所にコブラが一撃をお見舞いする。ダメージや疲労はヴァイロンが回復する。魔物にもダメージは通っているようだし、少し時間がかかるが問題なく倒せそうだ。俺は、別のビックアームクラブを倒す。身を傷つけないよう急所をレールガンで打ち抜いていく。倒した3体のビックアームクラブを空間収納にしまう。ティナとナディアは、エビルタランチュラの相手している。エビルタランチュラは体長1.5m程だが素早い。人の大きさと変わらないが、毒液と粘液で攻撃してくるので結構厄介だ。こっちは主にティナが戦い、ナディアがフォローするって感じだ。こちらも問題なさそうだ。俺は、次のターゲットを探す。森の奥に十数体の反応がある。多分、ワイルドウルフだろう。俺は、反応がある方へ行き殲滅させる。戻るとコブラ達もビックアームクラブを倒したようだ。
「お疲れさん♪」
「なんで、アルファードはそんなに余裕なんだよ。ビックアームクラブって言ったら討伐に結構苦労する魔物じゃないか。」
ティファが声を荒げる。
「ふーん、そうなんだ。そんなに強くないと思うけどな。」
「きっと、その武器が強いんだ!きっとそうだ!」
「ん?これか?うん、強いと思うぞ!」
「ってゆうか、魔導剣士なんだろ。魔法は使わないのか?」
「うーん、魔法を使うまでも無いからなぁ(笑)」
「あ、そうそう。この先にちょっと大物がいるんだけど、行く?まぁ、大した事無いと思うけど。」
俺が森の奥に進むとコブラ達もついてきた。そこには、一際大きなハンターグリズリーがいる。ハンターグリズリーはヒグマを倍にした位の大きな熊だ。性格は凶暴で何でもハントする事からハンターグリズリーと付けられたらしい。
「おい!ハンターグリズリーだぞ!ちょっとやばいな。」
「ん?そうか?」
《空雷砲撃破バンジエンド
”スッゴーン”と凄い音を立てて、ハンターグリズリーの喉に風穴があき、ハンターグリズリーは絶命した。
「!!」
「な、何したの?」
「圧縮した空気に帯電させた雷撃を一気に放出する魔法だよ。風魔法と雷魔法を組み合わせた感じかな。」
「そんな魔法見た事無いよ!それに、あのハンターグリズリーを一撃だなんて。」
「一撃で仕留めないと毛皮と肉がダメになっちゃうからね。」
俺は、仕留めたハンターグリズリーを空間収納にしまう。
「まぁ、これ位あれば、献上物としては良いんじゃないかな?」
俺は、唖然とするコブラ一同の横を通り抜け、ティナの所に向かった。
「ティナー、終わったか?」
「はぁ、はぁ、うん。丁度仕留めたところ。」
「うん。エビルタランチュラを仕留められるようになるなんてすごいじゃないか。」
「ううん。ナディアの助けがあったから」
「でも、倒したんだろ。いいじゃん♪さて、疲れただろ。拠点に戻ろうか。」
《ヒール》
俺は、ナディアとティナの体力を回復させた。
「え!本当に回復も出来るのかニャ!?」
ヴァイロンが目を丸くしている。
「あれ?言わなかったっけ?魔法全般が使えるって。」
「んー。言っていたけど、攻撃魔法だけだと思ったよ。もう、賢者の域だね。」
「あははは。そうなるといいね。」
俺達は、拠点に戻り、獲物を分ける。今回の獲物は、マスタートレント、グレートトータス、ビックアームクラブ×4(一匹ボロボロ)、エビルタランチュラ(結構ぼろぼろ)、ワイルドウルフ17匹、ハンターグリズリーって感じかな。コブラ達にはエビルタランチュラとビックアームクラブとワイルドウルフを8体渡した。解体は各々で行う。
《ディスメンタル》
俺は、魔法で一気に解体する。コブラ達は、一生懸命解体している。これでは、集落に行くのが遅くなりそうだ。
「解体手伝おうか?」
「え?あれだけの量、もう終わったのか?」
「まぁ、魔法使ったしね」
俺は、コブラ達の獲物を集め魔法で解体する。
”も、もう、驚いてあげないんだからね”的な目で見られた。
コブラ達も、解体した獲物を持ちきれないようなので簡易のアイテム袋も貸し出した。これは、容量が決まっているのでぎりぎり収納できた感じだ。解体した獲物をアイテム袋にしまう。解体が終わったので俺達は、拠点で少し休憩してから集落に向かおうと思っている。
「しかし、アルファードの魔法はすごかったな。」
コブラがふいに言い出した。
「凄いなんてもんじゃないよ!あのハンターグリズリーが一撃だよ!信じられない。」
「うーん、そんなにすごい魔法でもないんだけど・・・」
「一体、どれだけの魔法を使うんだか・・・」
「あー、でも、俺、基本的に魔導剣士だから。剣技苦手だけど(笑)」
「意味不明だよ。大魔導士でいいじゃん。」
「あの武器もすごいな。」
中々話に加わらないキャップも話に入ってきた。
「これ?これは、師匠に貰ったんだけどね。魔力を込めて中の弾をはじき出す。物理攻撃用だね。ここのダイヤルで威力を調整するんだ。最大だとワイバーン位なら貫通するんじゃないかな」
「わ、ワイバーンを貫通!!そりゃー、凄すぎる。魔力が無いと使えないのか?」
「ここに、魔石が埋め込まれているから数発なら魔力が無くても使えるけど、それよりもリミッターがかかっていて、俺が許可した時間、相手しか使えない。使ってみたい?」
「おお!是非、使ってみたい!!」
俺達は、外に出て試し撃ちをする事になった。ティナやナディアも撃ってみたいらしい。
「衝撃がすごいから両手で持ってね。音は、このダイヤルで調整。今は、かなり絞っているから小さいけど、本来は爆音だよ。こことここで照準を合わせて打つ。」
俺は、キャップにレールガンを貸した。キャップは照準を合わせて撃つ。
”ガン!!”
「うわぁ!凄い衝撃だ。よし。」
キャップは更に数発撃つ。感覚を掴んだのか、流石アサシンだけはある。命中の精度が高い。
「これはいい!なぁ、アルファード。これくれ!」
「無理。」
一通り試し撃ちが終わった所で拠点に戻る。部落に戻るために各々休息をとる。シャワーは水浴び?だけでとどめた。日も落ち、俺達は別々に集落に戻った。集落に戻り、献上処に行き、今日の獲物の一部を差し出す。腕輪を受け取り、集落の中心に戻っるとユーガ達が相変わらず酒盛りをしている。
「こんばんわー、儲かってまっか?」
「おー、ぼちぼちでんな。兄弟。こっち来て一緒に飲むぞ。お嬢ちゃん達もこっち来た来た!」
「なんか、今日はご機嫌だな。なんかいい事あったのか?」
「ああ、プリムスに動きがあってな。中央から何らかの商品を仕入れるらしい。近々、この近辺を通るからそれを狙おうと思ってな。」
「なるほど。まぁ、ほどほどにな。じゃあ、ユーガに良いものやるよ。」
俺は、紙と魔術インクを取り出し、閃光とグランドゼロの魔法を書き込み、魔力を込める。そして、それをユーガに渡す。
「これは、魔法のスクロールだ。危ないと思ったら使ってくれ。こっちが閃光でこっちがスリップの魔法。スリップの範囲はスクロール前方10m×10mだ。」
「スリップの魔法って何だ?」
「ん?体験してみるか?笑えるぞ。」
「おいおい。危なくないんだろうな?」
「危くは無い。ただ受けている方は辛い。見てる方は笑える。洒落がきく奴を呼んでくれ」
ユーガは、洒落がききそうな奴を2人ほど呼んだ。
「じゃあ、ユーガもそっち行って。」
「おい、俺もかよ。まぁいいけどよ。」
「今からスリップの魔法を1分間かける。立ってられた奴に小銀貨1枚。いいか?」
「お!面白そうなことしているじゃないか!俺らも入れろよ。」
「じゃあ、お前らは彼らが立ってられるかお前らで賭けをしたらいいじゃん!」
「お!それも面白そうだな。よし!おーい!」
なんだかギャラリーが集まってきた。まぁ、余興は多いほど楽しいからいいんだけど。ある程度、賭けが成立した。勿論、俺は立ってられない方に賭ける。
「いくぞ!」
《グランドゼロ》
”ツルーーーン”
3人とも見事に転んだ。そして一生懸命立ち上がろうとするが・・・
”ツルツル、シタバタ、ツルツル、ジタバタ”
見事に滑っている。一人はかろうじて4つんばいなったが力尽きて”ツル”と滑る。
「わっはっはっは!!!わっはっはっは!!わっはっはっは!!」
ギャラリーは大爆笑だ。そりゃ、大の大人がジタバタして全く起き上がれない。もがくもがく。それを笑わずにはいられないだろう。1分が経過し、魔法が解ける。
「はぁはぁ・・・、くっそ!えらい目にあった。」
「な、ある意味、凄いだろ。」
「ああ、確かに凄いな。これは味わわないと分からんが、やばいな。」
掛け金を貰い、余興は終わった。しかし、賭けに負けた奴も楽しそうにしていた。少しするとギャラリーもちり、いつものメンバーになる。
「さて、よかったら皆でカニでも食べないか?今日、取ってきた奴があるんだ。」
「おお!いいな!食おうぜ!」
俺は、今日取ってきたカニを出す。かなりの量だ。多分、全員に行き渡ると思うが。
「おお!いいカニじゃないか!焼いて食おう!」
こんな感じで集落での生活が5日ほど続いた。ユーガも無事、プリムスの商団を襲う事に成功したらしい。
5日目の仲間との団欒中に事は起こった。
次の更新は9/18土曜日になります。
本日も読んでいただいてありがとうございます。高評価は励みになります(・∀・)イイネ!!
これからも、よろしくお願いしますm(__)m
******大和市にある冒険者ギルド酒場が舞台の物語。******
良かったら我々と同じ、冒険者になろう!
冒険者募集中!!
https://www.k-scc.co.jp/guild/
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