元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~

冒険者ギルド酒場 チューイ

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【潜入調査】

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 俺達は、少し休息をとり集落へ潜入する事にした。コブラ達も俺達と一緒に潜入するらしい。簡易拠点を偽装し、集落近くにゲートを繋げる。そのゲートも偽装すると同時に入れる人の条件設定をする。その後、再度集落に向かう。その際に、コブラ達の装備と現金を預かり、空間収納にしまった。ここなら誰も確認する事が出来ない。俺達は、集落の中に入る。集落の中は、夜中なのにまるで昼間の様に賑やかである。俺は、何気なく酔っぱらっている盗賊に話しかけた。

「暫くここで厄介になりたいんだけど、どうすればいいんだ?」

「あー、新入りかぁー。だったら、あそこの建屋に行きな。そこで教えて貰え。」

俺達は、掘立て小屋みたいな建屋に行く。中には、不愛想な男達が3人ほどいた。

「なあ、俺達、暫くここで厄介になりたいんだがどうすればいいんだ。」

「おい、ここをどうやって知った?」

「なーに、森をさ迷っていたらお前らの仲間に襲われてな。返り討ちにしてここの場所を教えて貰った。話を聞くとここは、”自由の集落”って言うじゃないか。そこで俺らもちょっと暫く厄介になりたくてな。」

俺は、ぶっきらぼうに話をする。正面にいる男Aは、”チッ”と舌打ちをして、話始める。

「ああ、確かにここでは自由だ。犯罪者も何も関係ない。だが、決まりは3つある。

”一つ目は、”戦利品の1/3”を収める事。”

”二つ目は、むやみに殺生はしない。”

”三つめは、情報に記載されている所しか襲わない”

ってだけだ。へっへ。お前らにここでの生活が送れるのか見物だな。とりあえず、初めてらしいから、今持っている物を全部だしな。」

俺達は、男Aの言う通りに”持っている”装備、現金を差し出す。すると今度は、男Bが俺達の所にやって来た。

「おい、お前ら。ここに手を乗せろ。」

水晶玉の様な魔道具に手を乗せる様に言われる。俺は、言われるがままその魔道具に手を乗せる。

「お前らは、ここに来るのは初めてか?」

「ああ、初めてだ。」

魔道具は特に反応しない。

「次、これで持ち物全部か?」

「ああ、これで”持っている”物は全部だ。」

「ネーちゃん達もな。これで全部か?」

「全部出した。」

「ああ、全部じゃ。」

魔道具は、特に反応していない。すると男は、元居た所に戻っていった。

「装備、金、全部で大銀貨10枚ってとこだな。その1/3だから大銀貨3枚と小銀貨2枚貰うぞ」

男Cは俺達の持ち物を鑑定し、金額を告げる。俺は、言われた通りにお金を支払う。

「じゃあ、これな。これを腕にはめときな。これがここにいられる証明になる。集落から出る時は、これを出入り口の奴に渡してから出て行け。」

男Aは俺達に腕輪を渡してきた。俺達は、その腕輪をはめ、外に出る。夜も更けてきてはいるが、外は相変わらず騒がしい。俺達は、人が集まっている中央に情報収集のため向かった。多くの奴らがこちらをジロジロ見ている。まぁ、子供と美人?を連れて歩いているんだからそうなるだろうな。そうなると、まぁ、お約束の・・・

「はーい、君達。新入りさんかな?」

 早速、ガラの悪そうな3人組が絡んできた。なんで、絡んでくる奴って3人組が多いんだろう・・・

「そうですが、何か用ですか?」

「先輩の俺達がここのルールと礼儀をしっかりと教えてやらないとと思ってな。とりあえず、先輩の俺達に挨拶として、有り金とそこの女たちを献上してもらおうかな。」

 わらわらと野次馬が集まってくる。

「いいぞ!やれやれ!!」

「にーちゃん、負けるなよ!そいつら結構出来るぞ!」

「はーい。にーちゃんが勝つかあいつらが勝つか張った張った!」

「俺はにーちゃんに・・・」

「俺はあいつらに・・・」

 野次馬共は“やんややんや”と言っている。そしてとうとう、賭けまで始まった。さて、

《ハルシネーション》

 俺は、人差し指を向け呪文を唱える。

「な、何しやがった!てめー、ただじゃおかねーぞ!」

「ん?ただじゃおかないってどうなるんですかね?せ・ん・ぱ・い」

「ぶっ殺してやんよ!」

 中央の男が剣を抜き振りかぶる。俺は、その男の両腕を両断する。

「うぎゃ!!う、腕がー!」

 更に逃げられない様に片足を切り落とす。

「ぎゃーーーー!!あ、足がぁーーー!わ、悪かった。か、勘弁してくれ!」

「おいおい、自分から絡んできて相手が自分より強いって分かったら命乞いか?ルールと礼儀を教えてくれるんだろ。まだ、何も教わっちゃいないが?とりあえず、その厚そうな面の皮を剥がしてみるか。」

 俺は、剣をポンポンとさせながら男に近づく。

「わ、悪かった。何でもする。だから、勘弁してくれ。」

「まぁ、相手が悪かったな。まず、その面の皮を剥がそう。」

 俺は、剣先を男の輪郭に合わせて回す。そして、”べりべり”っと顔の皮を剝がした。

「うぎゃーーー!た、助けてくれーーー」

「あー、そういえば俺の連れの女を御所望だったな。先輩にお渡しますが、変なことをされない様に先輩の”ナニ”を切り落としておきますね。」

 俺は、男のズボンを切り裂き”ナニ”を露出させる。

「や、やめろ!やめてくれ!」

 俺は、問答無用に”ナニ”を切り落とす。

「ぎゃあぁぁぁーーーー!!あ、悪魔だ!!こ、殺される。た、助けてくれーーー!」

「おいおい、お前らはそう言って命乞いをしてきた人達を殺して、色々な物を奪ってきたんだろ。今度は、俺がお前らの命を奪ってやんよ。」

 俺は、剣を振り下ろす。そして、目の前の男は、真っ二つになり、その場に倒れ死んだ。

 という、幻覚を俺は3人に見せた。3人とも涙と鼻水とお小水を垂れ流し、へたり込んでいる。

「おやおや、先輩方。どうなさったのですか?俺ですらちゃんとトイレできますよ。」

 野次馬からどっと笑いが起こる。その笑い声で、3人とも我に返った。

「た、助けてくれーーー!!」

 3人とも逃げる様にどっかに散っていった。傍から見れば、一人で泣き叫んで、鼻水をながし、ジタバタしながらお小水を垂れ流し、逃げて行くように見える。まぁ、これで絡んでくる奴が少なくなるだろう。ごめんな。”ヒャッハー”達よ。君達は、見せしめになったのだよ。コブラ達も野次馬に紛れてこちらを見ていた。無事に潜入できたようだ。

「おいおい、にーちゃん。何やったんだ!」

 野次馬の一人が俺に話しかけてきた。

「何ですかね。悪夢でもみたんじゃないですか?(笑)」

「まぁ、何でもいいが、ここはこんなのが日常茶飯事だ。住めば都だがな。良かったら、一緒に飲まねえか?」

 おお!願ったり叶ったりだ!是非、ご一緒しよう。でも、油断をすると寝首をかかれそうだから気を引き締めて行かないと。

「こちらこそお願いします。如何せん、来たばかりで右も左も分からないもんで。俺もこの集落について知りたいと思っていましたし。」

「おう!いいぜ!よしよし!じゃ、こっち来いよ。」

 俺達は、男に連れられ数十人が集まっている飲んだくれている一団の所にやって来た。

「とりあえず、初めましてだな。俺は、この一団を取りまとめているユーガと言う。」

「はい。俺は、アルファード、こっちはティナ、こっティファディアです。」

「ティナ。」

「妾はナディアじゃ」

「まぁ、とりあえず座っての飲もうや。適当にその変に座ってくれ。おい、酒となんかつまむもん持ってこいや。」

 一団の世話をしている奴隷に命令する。

「お前ら、なんでこの街に来たんだ?」

「ティナ、ちょっと、コンタクトを外してくれ。」

 ティナは、コンタクトを外す。

「ほう、赤の魔眼の子か。」

「まぁな。それで、どこの街にも居場所くなくて、この集落にたどり着いたのさ。」

「そうか。まぁ、この集落は”来るもの拒まず”だからな。気軽に行こうぜ。」

 先ほどの奴隷が飲み物とツマミを持ってくる。

「さあ、飲もうや。ようこそ、”夜の帳”に。ここは、荒くれ者が集まっている場所だ。皆、それなりにすねに傷を持つ連中が集まっている。」

 ユーガと話していると一人の男がコブラ達を連れて来た。

「おーい、ユーガ。こいつらも新入りだ。なんか、使えそうだから連れて来たぞ。」

「おお。そうか。丁度いい。お前らもこっちにこい。」

 俺達は、コブラなんかと合流した。

「お前らは、何やらかしたんだ?」

「街でちょっとな。下手こいて自警団に追われている時にこの場所の事を知った。あまり詳しくは詮索するな。」

 コブラもそれらしく答えている。案外乗り気じゃん(笑)

「まぁ、いい。その辺に適当に座れや。」

「俺は、ユーガ。お前らは?」

「私は、コブラだ。この子はティファ、こいつはキャップ、で、最後にヴァイロンだ。」

「ティファです。」

「俺はキャップ。なんか、こういう場所落ち着くなぁー(笑)」

「ヴァイロンだニャー」

「おう。獣人もいるのか。面白いパーティーだな。」

「俺は、アルファードだ」

「ティナ。」

「妾はナディアじゃ。」

 一通り、自己紹介が終わるとユーガが話始めた。

「まぁ、お前らもそうだと思うが、ここにいる連中は、ほぼ訳アリの連中だ。それに、ここではすべてが基本的に自由だ。勿論、どう生きるのかもな。決まり事も三つしかねぇ。

一つ目は、戦利品の1/3をここに献上する事。

二つ目は、むやみに殺生はしない。

三つめは、情報に記載されている所しか襲わない

それ以外に決まりごとはねぇ。この決まりを破るとこの場所から追い出されるから注意してくれ。それに、多くの戦利品を稼いだ奴が他の奴に奢ったり、分け与えたりするのが暗黙の決まりだ。それをやらないと追い出されはしないが、多分、皆に襲われる。まぁ、いくら強くても多勢に無勢って感じだな。勿論、中には多くの戦利品を持って他の街に行った奴もいる。だからと言ってここの連中はそいつらを追う事はしない。ただ、如何せん何でもありの所だ。自分の身は自分で守らないといけない。そこで、俺らの様に徒党を組んで身を固めるんだよ。それに、仕事に行くのも楽だしな。知っていると思うが、我々も含めここの連中の多くは、旅の商人や冒険者をターゲットにしている。中には、違う奴もいるがな。それに仕事は早いもの勝ちだ。徒党は組んでいるが、戦利品を徒党で分けるなんてことはしねぇ。つまり、多く奪えば奪っただけ手に入るってもんよ。そして、俺達の多くが盗賊やアサシンだ。色んな所に潜入して情報を集めている。情報は、献上場所に告知され、皆が共有している。後は、面白おかしく生きればいいわけよ。わっはっはっは!」

 ユーガは、一通りこの集落の事を説明すると高笑いをした。つまり、なるべく多くの奴と徒党を組み、自分達の身を守ると言うのがこの集まりらしい。

「あ、そうそう、言い忘れたわ。どうしても晴らしたいうらみがある時はその事を首領に言えばそいつらの情報がリストに載る。その情報リストに載る事で誰かしらがそいつらを襲うか、自分で襲うかを判断すればいい。これ無しに殺しや窃盗をする事は許されない。これは首領の意向らしい。中には、猟奇的で無差別に人を襲う奴がいるが、目に余るようだと首領にぶっ殺されるからこれも注意しとけよ。」

「首領は、そんなに強いのか?」

コブラが話に入ってきた。

「つえーなんてもんじゃねぇよ。まぁ、首領にかなう奴なんていねぇな。中には何を血迷ったか首領に挑む奴がいたけどすべて返り討ちにされたよ。」

「首領って何者なんだ?」

「詳しい事は知らないが、昔は、英雄って言われるほどだったらしいぜ。」

「英雄ねぇ・・・」

”でも、今は、ただの盗賊の頭じゃん”って言いたかったけど、大人なのでぐっと堪えた。エッヘン!

「でも、今はただの盗賊の頭」

 子供イターーー!(# ゜Д゜)ティナ、空気読もうぜ。

「わっはっはっは!確かにな。でも、俺達みたいなすねに傷がある奴らを受け入れてくれる場所を与えてくれている英雄だぜ。お前らだってそうだろうよ。」

「妾はご主人以外興味が無いのでどうでもいいがのぉ」

 おいおい、ここにも子供がいるぞ。頼むから煽るのやめてくれ。

「わっはっはっは!アルファード、お前、モテモテだな。」

「そう言うんじゃないと思うけど・・・」

「ここの人達と一緒に行動するって事は、私達も盗賊をしないといけないの?」

ティファが質問する。

「はっ。お嬢ちゃんが盗賊だって?まぁ、自由だから何やってもいいが、女は大抵男に媚び売って分け前を貰うか、武器や防具の修理の手伝いをして稼ぐかしているぜ。」

「ふーん。色々やる事があるんだね。じゃあ、私の分はコブラ達に稼いできてもらおっと。」

「にゃあ、私もコブラ達に稼いで来てもらうニャー」

「コブラ、モテモテだな。」

「そ、そんなんじゃないと思う。」

「それは、そうと稼ぎに行く時はどうするんだ?」

 俺がユーガに尋ねると、まわりもその事を聞きたかったらしく身を乗り出してくる。

「ああ、さっき説明したとおり、献上処に商人や冒険者達の動向の情報がある。それを見て一緒に行くか声を掛け合うんだよ。まぁ、俺は特定の商人しか狙わないから稼ぎは悪いけどな。行くか行かないかは自分で判断すればいい。」

 「なるほど。徒党を組む事によって自分達の身を守る事と仕事に行くための効率を上げているのか。確かに建設的ですね。」

「そう言う事。そこで物は相談だ。お前達も俺らと組まないか?」

「俺は、別に構わないけど。」

「ティナも問題ない。」

「ご主人が良ければ妾も問題なしじゃ。」

 俺達は、ユーガと共に行動する事にした。しかし、コブラ達は、

「色んな徒党があるんだろ。ちょっと、色々見てみたいから、俺らは他を当たってみる。もし、他が難しそうだったらその時はよろしく頼むよ。」

「よし、決まりだ!俺達は少しでも多くの仲間が欲しいから問題ない。その時は声をかけてくれ。」

「分かった。色々教えてくれてありがとう。」

 コブラ達はユーガにお礼を言うと広場の方に向かっていった。まぁ、情報収集が目的なので他の奴らとコンタクトして他の情報も得られれば効率がいい。コブラは空気を読んでの事だろう。俺達は、ユーガに連れられて仲間が固まっている所に連れていかれた。

「おーい。皆、聞いてくれ。新人のアルファードだ。俺達と組むことになった。よろしく頼む。」

「アルファードです。よろしくお願いします。」

「ティナ。」

「妾はナディアじゃ。良きに計らえ。」

「おお!美人付きなんて今回は良いじゃないか!」

「おい、ネーちゃん。こっち来て一緒に飲もうや。」

「お嬢ちゃんもこっちにおいで。一緒にご飯食べよう。」

 流石、女性陣は人気だ。まぁ、ティナは少し心配だけど、そんな警戒するほどじゃないし、俺も近くにいるから問題ないか。勿論、ナディアに関しては全く問題無いと思う。九尾だし(笑)俺は、ユーガとともに、数人が固まっている所に一緒に行った。

「さぁ、アルファード。乾杯だ!よく俺達を選んでくれた。ここの連中は、そんなに攻撃的じゃないから安心してくれ。」

 ユーガは乾杯が終わった後、近くにいる連中に俺を紹介する。そこからは、宴会の様な感じだ。

「ユーガ、そう言えば、特定の商人しか襲わないって言っていたがなんか理由があるのか?」

「まぁな。まぁ、いずれ分かる事だし、隠している訳じゃないから別にいいが。俺は、以前、ドアマンドの元商人だったんだよ。ドアマンドには、プリムスって商人がいてな、ドアマンドの約4割があいつ絡みの商店なんだ。その手法がいやらしくてな。資本に物を言わせて同業者と同じ商品やサービスをやるんだ。資本が小さい所は。金策の為他所から金を借りて存続させるように努力するんだけどよ、その金融関連も奴の息がかかっているんだ。そして、弱ってきた所で流通を裏から手をまわして品物が入らないようにする。それで、弱小商店は終わりよ。その後は、借金を肩に奴らに吸収され、有能な人材は傘下に、その他の奴はお役目ごめんって感じよ。俺は、元々一人もんだったから違うが、中には借金のカタに家族を取られて奴隷商に売られた奴もいるらしい。ってゆうか、ここのいる奴らの多くは奴が絡んでいるのかもな。勿論、俺の実力が無いからダメになったっていうものあるがな。逆恨みと生きて行く糧を得るために俺は、奴の商団だけを狙うんだ。何気に、奴らの商品は結構良いものが揃っているしな。それに少しでも、奴に”ぎゃふん”って言わせたいんだよ。」

「なるほどな。実力不足って言うのは分からないが一所懸命頑張っている奴が食い物にされるのは腹が立つな。」

「まぁ、実力不足って言っても資本力って意味で、普通に商売していたら全く問題なかったんだけどな。まぁ、それも実力のうちさ。商人の世界も魑魅魍魎ってやつだな。」

「まぁ、俺も、プリムスにしてやられてここにいるんだ。」

 近くで俺達の話を聞いていた男が話に入ってくる。

「あいつらは最悪だ。俺だけじゃない。あいつもあいつもプリムスにはひどい目に合っている。だから、俺もユーガと共にプリムスの商談を狙っている。でも、俺達にもプライドがある。だからその他の商団は狙わねぇ」

 なるほど、プリムスは結構人から恨みをかっているんだな。ヒルマンの事もあるし、何となく分かるな。”人の物を奪う”っていい事では無いって分かっているんだろうが彼らなりの足掻きなんだろうな。

「でも、奪われた事で人生がくるってしまう奴もいるだろ?」

「まぁ、その通りだ。なんだかんだ言っても俺らは盗賊。義賊じゃねえからな。わっはっは!」

「キャラバンだと、プリムスの所だけじゃないだろ?」

「勿論、中には貴族や騎士団、その他、色々な所に恨みをもっている奴がいるからな。そいつらがどう思っているかまでは俺には関係ないし、口出しも出来ねえな。」

「なるほどな。でも、どうやって商団を見分けるんだ?」

「後で、献上処を見てくるといい。様々な情報が細かく載っているから。」

 俺はナディアやティナがいる集まりにも顔を出し、挨拶がてら色々な話を聞いて回った。思ったより、愉快な連中で人懐っこい。まぁ、元商人が多いって言っていたからそうなのかもしれない。話では、プリムス絡みが多く、プリムスの名を聞くだけで悔し涙を流す奴までいた。確かに、商売は実力の世界だと思っているがここまで色々な人の人生を狂わせているのはどうかと思った。また、襲われているその他の商人にも何らかの原因があるようだ。基本的には評判のいい商人や素人、駆け出し商人には手を出さないらしい。話をしているとそんなに悪い連中じゃない気がする。彼らは彼らなりに生きているんだ。

俺は、献上処に情報を見に行く。献上処の中には俺達を対応した奴とは別の3人がいた。多分、交代制で管理をしているのだろう。情報を見て俺は驚いた。そこには、事細かに様々なことが記載されている。キャラバンの規模、予定ルートと日時、キャラバンに所属している商団、個人商の所属、人数、護衛の規模、積み荷の予測量、商団の特徴、注意事項。かなりの情報量がそこにはあった。どのようにその情報を得ているのかは分からないが、その情報を参考にどの商団を襲うか決めているらしい。俺がユーガたちの所に戻った時には、夜が明けようとしていた。

「おう、アルファード、もし、休むならあそこの小屋に行きな。寝る時も用心しないと寝首をかかれる恐れがあるからな。」

どうやら、自分達の”住む”所も適当らしい。その辺には。雨風をしのぐ程度の建物がある。どうやら、”たこ部屋”みたいに好きな所で好きに暮らすらしい。ここには、自分の家を言う物が存在しないそうだ。数人が固まって用心しながら暮らしているらしい。

「ありがとう。でも、俺は昼間活動派だから、周りにいる魔獣でも狩ってくるよ。」

 俺達は、腕輪を入り口の見張りに渡し、集落を後にした。





次の更新は9/11土曜日になります。

本日も読んでいただいてありがとうございます。高評価は励みになります(・∀・)イイネ!!

これからも、よろしくお願いしますm(__)m




******大和市にある冒険者ギルド酒場が舞台の物語。******

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