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最終章 永遠の愛編
第83話 願いと共に動き出す/加奈子
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私は二学期に入ると直ぐ担任の先生に『ボランティア部』創部について相談をした。すると担任は前向きに考えてくれて直ぐに学校内で話し合いをし、そしてその結果、部員が5名以上集まれば部として活動してもよいと言ってもらえた。
そして私は早速行動に移り部員集めをする為にまずか同じクラスの友人達に声をかけようと思った矢先に同じクラスの沙耶香と隣のクラスの桃花の平田姉妹に声をかけられた。
高校では何故か帰宅部の二人……
中学の時の沙耶香は演劇部、桃花はバスケ部で活躍していてが、途中から私の為に兼務でボランティアサークルでも率先して活動していた二人だった。しかしあの事故後は私が部活にでなくなった為、次第に部員達も離れていき自然消滅してしまった。
なので私は沙耶香達に申し訳無い気持ちがあったので今回は声をかけないでおこうと思っていたのだけど二人から思いがけない言葉が発せられる。
「加奈子、ボランティア部を高校で復活させるんでしょ!? 私や桃花も入部するから!!」
「えっ!?」
どうやら二人は私が担任にボランティア部の相談をしているところを聞いていたらしく、前からいつかこの日が来る事を待っていたというか、願っていたそうだ。
「私達、中学の時に加奈子と一緒にボランティア活動をしていた時が一番楽しかったんだぁ……でも、あんなことが起きてしまって加奈子もボランティア活動どころじゃなくなったし、私達も加奈子がいないとやる気が起こらなかったし……」
「沙耶香……」
「でも、いつかこの日が来たら、加奈子が再びボランティア部発足に動き出したら絶対に私達はボランティア部に入部しようって沙耶香と話してたんだよ」
「桃花……」
私は二人の言葉を聞いて目頭が熱くなり、そして二人に抱きついた。
「沙耶香、桃花、有難う!!」
私に抱きつかれている二人も顔は笑顔だったけど涙が流れていた。
それから私達は部活の勧誘に動き出したが直ぐに部員が十数名も集まった。私が言うのは恥ずかしいけどその大半が同じ中学で『元三田加奈子ファンクラブ』のメンバーだった男女達だ。皆、喜んで入部してくれたのだ。
本当に私は人に恵まれているんだなぁと改めて思うと共に感謝した。
「ところでさ、顧問はどの先生にお願いするの?」
桃花がそう言うと沙耶香がニヤっとしながらこう言った。
「顧問はとっくに決まっているわよ。ねっ、加奈子?」
「うん、そうだね。顧問は立花先生しか考えられないわね……」
「あ、そっかぁ……言われてみれば立花先生が一番適任だよね」
立花先生……立花朱里先生……
そう、りょう君の大学時代にボランティア部部長をされていた、あの立花さんだ。現在、私達が通う青葉東高校の教師をしていて今年で2年目……
入学式の日に声をかけられた時はとても驚いたけど、大学時代の記憶を失っているりょう君にその事を話しても今は仕方が無いと思い、今まで言っていない。
それに立花さんもお見舞いに行った際、りょう君の記憶から自分が消えている事を知った時は凄くショックだったらしく、しばらく立ち直れなかったそうだ。
一緒にお見舞いに来ていた後輩の大石さんや橋本さんも同様にショックでしばらくは大学を休んでいたらしい。
でもしばらくして立花さんはこのままではいけない、私が落ち込んでいる場合じゃ無い。一番辛いのはりょう君なんだと思い直し、子供の頃、夢の一つだった教師になる事を目指して教員免許を取得し、昨年からりょう君の母校である青葉東高校に国語教師として赴任したのだ。
ちなみに大石さんと橋本さんは落ち込んだ気持ちをお互いに励まし合う為、頻繁に会っているうちに自然と付き合う事になり、そのまま学生結婚したそうだ。その時、大石さんの年齢は19歳と11ヶ月、大石さんの夢だった10代で結婚する夢が叶ったと聞いて本当に良かったと思うと同時に私も10代でという思いになってしまった。
いずれにしても大石さんの旦那さんがりょう君じゃなくてホッとしたのは言うまでも無い事だけど……
「立花さ……立花先生、どうか顧問を引き受けてください!!」
「そっかぁ……加奈子ちゃん、遂に動き出したんだね? 実は私も学校に掛け合ってボランティア部を創ろうかと考えていたところだったのよ」
「えっ、そうなんですか!?」
「ええ、でも加奈子ちゃんに先を越されてしまったわね」
「す、すみません……」
「フフフ……冗談よ。本当はとても嬉しいの。加奈子ちゃんが私と同じ気持ちでいてくれたことが本当に嬉しい……分かりました。喜んで顧問を受けさせてもらうわ。これから一緒に頑張りましょうね?」
「はい、頑張りましょう!! これから宜しくお願い致します!!」
数日後、立花先生がボランティア部として記念すべき最初のボランティア活動の話を持って来てくれた。
「次の日曜日に学校近くのコミュニティーセンターで催しが行われるんだけど、スタッフが足りなくてうちのボランティア部に手伝って欲しいと館長さんがおっしゃっているんだけど、どうかな?」
「はい、是非やらせてください!!」
「フフ、加奈子ちゃんならそう言うと思ったわ。他の人達はどうかな?」
「 「 「はい、やります!!」 」 」
部員全員がやる気満々の表情をしていて私はとても誇らしかった。そしてこの素晴らしい部員達を是非、りょう君にも見てもらいたいと心から思ったので早速、ラインを送った。
ピコン
りょう君から「喜んで手伝わせてもらうよ」と返事が来たので私の心の中は舞い上がる。その様子を見ていた沙耶香が耳元で「鎌田さんも来るんだね?」とささやきニヤッとしてきた。
「う、うん……喜んで手伝わせてもらうって……」
「そっかぁ……鎌田さん来てくれるんだぁ……私は久しぶりに会うから嬉しいけど少し緊張しちゃうなぁ」
「ええ? 緊張だなんて沙耶香には似合わないわ」
「な、何でよぉ? 私だって緊張くらいするわよ。まして小さい頃から憧れていた人に会うんだから……あ、でも勘違いしないでね? 前にも言ったけど私は憧れているだけで恋愛感情とかそういったものではないから!!」
「ハハハ、そういうことにしておきまーす」
「な、何よ、変な言い方しないでよね?」
「沙耶香、どうしたのぉ? 顔が赤いよぉ?」
「な、何でも無いわよ、桃花」
すると立花先生も話に入って来た。
「へぇ、鎌田君も来るんだぁ……一度、お見舞いに行ったきりで、それ以降会っていないから私も緊張しちゃうわねぇ……どんな顔をすればいいかしら? でも記憶は戻っていないんだから普通にすればいいんだろうけど……とりあえずメイクはしっかりしなくちゃいけないのは確かね」
「べ、別に立花先生がメイクをしっかりしなくても……」
「フフフ……加奈子ちゃんの焦った顔も可愛いわねぇ……」
ん? 私、立花先生にからかわれてるの?
「りょう君の話はこれくらいにしておいて……と、とりあえず日曜まであまり日が無いので近いうちにコミュニティーセンターに行って館長さん達と打ち合わせをしなくちゃいけませんよね?」
「そうね。私から館長さんに連絡をして打ち合わせの日を決めるわね?」
「はい、宜しくお願い致します」
こうして私が、私達がやり残したボランティア部が再び動き始める。
そして私はこのボランティア活動がりょう君の記憶を戻す一つのキッカケになってくれればいいのになぁと心の中で願うのだった。
――――――――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
そして私は早速行動に移り部員集めをする為にまずか同じクラスの友人達に声をかけようと思った矢先に同じクラスの沙耶香と隣のクラスの桃花の平田姉妹に声をかけられた。
高校では何故か帰宅部の二人……
中学の時の沙耶香は演劇部、桃花はバスケ部で活躍していてが、途中から私の為に兼務でボランティアサークルでも率先して活動していた二人だった。しかしあの事故後は私が部活にでなくなった為、次第に部員達も離れていき自然消滅してしまった。
なので私は沙耶香達に申し訳無い気持ちがあったので今回は声をかけないでおこうと思っていたのだけど二人から思いがけない言葉が発せられる。
「加奈子、ボランティア部を高校で復活させるんでしょ!? 私や桃花も入部するから!!」
「えっ!?」
どうやら二人は私が担任にボランティア部の相談をしているところを聞いていたらしく、前からいつかこの日が来る事を待っていたというか、願っていたそうだ。
「私達、中学の時に加奈子と一緒にボランティア活動をしていた時が一番楽しかったんだぁ……でも、あんなことが起きてしまって加奈子もボランティア活動どころじゃなくなったし、私達も加奈子がいないとやる気が起こらなかったし……」
「沙耶香……」
「でも、いつかこの日が来たら、加奈子が再びボランティア部発足に動き出したら絶対に私達はボランティア部に入部しようって沙耶香と話してたんだよ」
「桃花……」
私は二人の言葉を聞いて目頭が熱くなり、そして二人に抱きついた。
「沙耶香、桃花、有難う!!」
私に抱きつかれている二人も顔は笑顔だったけど涙が流れていた。
それから私達は部活の勧誘に動き出したが直ぐに部員が十数名も集まった。私が言うのは恥ずかしいけどその大半が同じ中学で『元三田加奈子ファンクラブ』のメンバーだった男女達だ。皆、喜んで入部してくれたのだ。
本当に私は人に恵まれているんだなぁと改めて思うと共に感謝した。
「ところでさ、顧問はどの先生にお願いするの?」
桃花がそう言うと沙耶香がニヤっとしながらこう言った。
「顧問はとっくに決まっているわよ。ねっ、加奈子?」
「うん、そうだね。顧問は立花先生しか考えられないわね……」
「あ、そっかぁ……言われてみれば立花先生が一番適任だよね」
立花先生……立花朱里先生……
そう、りょう君の大学時代にボランティア部部長をされていた、あの立花さんだ。現在、私達が通う青葉東高校の教師をしていて今年で2年目……
入学式の日に声をかけられた時はとても驚いたけど、大学時代の記憶を失っているりょう君にその事を話しても今は仕方が無いと思い、今まで言っていない。
それに立花さんもお見舞いに行った際、りょう君の記憶から自分が消えている事を知った時は凄くショックだったらしく、しばらく立ち直れなかったそうだ。
一緒にお見舞いに来ていた後輩の大石さんや橋本さんも同様にショックでしばらくは大学を休んでいたらしい。
でもしばらくして立花さんはこのままではいけない、私が落ち込んでいる場合じゃ無い。一番辛いのはりょう君なんだと思い直し、子供の頃、夢の一つだった教師になる事を目指して教員免許を取得し、昨年からりょう君の母校である青葉東高校に国語教師として赴任したのだ。
ちなみに大石さんと橋本さんは落ち込んだ気持ちをお互いに励まし合う為、頻繁に会っているうちに自然と付き合う事になり、そのまま学生結婚したそうだ。その時、大石さんの年齢は19歳と11ヶ月、大石さんの夢だった10代で結婚する夢が叶ったと聞いて本当に良かったと思うと同時に私も10代でという思いになってしまった。
いずれにしても大石さんの旦那さんがりょう君じゃなくてホッとしたのは言うまでも無い事だけど……
「立花さ……立花先生、どうか顧問を引き受けてください!!」
「そっかぁ……加奈子ちゃん、遂に動き出したんだね? 実は私も学校に掛け合ってボランティア部を創ろうかと考えていたところだったのよ」
「えっ、そうなんですか!?」
「ええ、でも加奈子ちゃんに先を越されてしまったわね」
「す、すみません……」
「フフフ……冗談よ。本当はとても嬉しいの。加奈子ちゃんが私と同じ気持ちでいてくれたことが本当に嬉しい……分かりました。喜んで顧問を受けさせてもらうわ。これから一緒に頑張りましょうね?」
「はい、頑張りましょう!! これから宜しくお願い致します!!」
数日後、立花先生がボランティア部として記念すべき最初のボランティア活動の話を持って来てくれた。
「次の日曜日に学校近くのコミュニティーセンターで催しが行われるんだけど、スタッフが足りなくてうちのボランティア部に手伝って欲しいと館長さんがおっしゃっているんだけど、どうかな?」
「はい、是非やらせてください!!」
「フフ、加奈子ちゃんならそう言うと思ったわ。他の人達はどうかな?」
「 「 「はい、やります!!」 」 」
部員全員がやる気満々の表情をしていて私はとても誇らしかった。そしてこの素晴らしい部員達を是非、りょう君にも見てもらいたいと心から思ったので早速、ラインを送った。
ピコン
りょう君から「喜んで手伝わせてもらうよ」と返事が来たので私の心の中は舞い上がる。その様子を見ていた沙耶香が耳元で「鎌田さんも来るんだね?」とささやきニヤッとしてきた。
「う、うん……喜んで手伝わせてもらうって……」
「そっかぁ……鎌田さん来てくれるんだぁ……私は久しぶりに会うから嬉しいけど少し緊張しちゃうなぁ」
「ええ? 緊張だなんて沙耶香には似合わないわ」
「な、何でよぉ? 私だって緊張くらいするわよ。まして小さい頃から憧れていた人に会うんだから……あ、でも勘違いしないでね? 前にも言ったけど私は憧れているだけで恋愛感情とかそういったものではないから!!」
「ハハハ、そういうことにしておきまーす」
「な、何よ、変な言い方しないでよね?」
「沙耶香、どうしたのぉ? 顔が赤いよぉ?」
「な、何でも無いわよ、桃花」
すると立花先生も話に入って来た。
「へぇ、鎌田君も来るんだぁ……一度、お見舞いに行ったきりで、それ以降会っていないから私も緊張しちゃうわねぇ……どんな顔をすればいいかしら? でも記憶は戻っていないんだから普通にすればいいんだろうけど……とりあえずメイクはしっかりしなくちゃいけないのは確かね」
「べ、別に立花先生がメイクをしっかりしなくても……」
「フフフ……加奈子ちゃんの焦った顔も可愛いわねぇ……」
ん? 私、立花先生にからかわれてるの?
「りょう君の話はこれくらいにしておいて……と、とりあえず日曜まであまり日が無いので近いうちにコミュニティーセンターに行って館長さん達と打ち合わせをしなくちゃいけませんよね?」
「そうね。私から館長さんに連絡をして打ち合わせの日を決めるわね?」
「はい、宜しくお願い致します」
こうして私が、私達がやり残したボランティア部が再び動き始める。
そして私はこのボランティア活動がりょう君の記憶を戻す一つのキッカケになってくれればいいのになぁと心の中で願うのだった。
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