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次の日の王都観光 1
しおりを挟む「・・・・・・おはよう、ヒュー」
「おはよう、ルカ。疲れは取れたか? もう少し寝てるか?」
「・・・う、むう・・・・・・だいじょぶ、おきる」
寝起きで舌っ足らずに話すルカが可愛い。
昨日の疲れが出たのだろう、何時もよりも動きが緩慢だ。
「・・・・・・ヒュー、抱っこ・・・」
「---っ、ああ、良いぞ」
何時にも増して甘えたになっているルカが可愛い過ぎる!
ぎゅっと抱き締めていると、えへへとはにかんで抱きしめ返してくれた。
・・・もうこのまま二度寝しちゃって良いかな?
そんな邪な考えを読んだのか、セバスがゴホンと声をかける。
「ルカ様、ヒューズ坊ちゃま、おはようございます。本日も王都観光の予定ですが、お出かけなさいますか?」
「---観光。そうだった。明日、帰るんだよね?」
「ああ、だから今日中に見て回らないとな」
「うん。頑張って見て回る!」
「頑張って疲れたらいけないからほどほどにな?」
「その時はヒューに抱っこして貰うもん」
柔らかい笑みで、頬を染めながら言うルカに胸を打ち抜かれたヒューズは、ウッと胸を押さえた。
「坊ちゃま、ルカ様の支度の邪魔です。とっととご自分の支度をなさいませ」
セバスが辛辣に言ってヒューズを追い出し、ルカの身支度を整え始めるのであった。
「セバス、髪のリボンは昨日買って貰った中から使って欲しいな」
「承知致しました」
「ふふ、何時もヒューズがいてくれるみたいで嬉しいな。・・・あっ、今日は僕の色の小物を何か探して贈りたいな! でもどんなモノが良いのかな? セバスはどう思う?」
「そうですね、騎士は剣を握るので指環はルカ様から頂いたもので十分ですし、ピアスやネックレスでしたら常に身に着けられるのではないですか?」
「そうだね、セバスありがとう。今日はその辺を探しながら観光したいな」
「ではその様に予定を立てましょう。はい、出来ましたよ」
鏡に映る僕は、今日もヒューズの色でいっぱいで、文句なしに嬉しい。
「ありがとう、セバス」
「これが私の勤めですので」
二人でにっこり笑った。
その後、皆で朝食を食べながら僕の希望を言うと、皆でああだこうだとお店を吟味し始めた。
それを僕とヒューズが眺めてお茶を飲む。
「ごめんね、我が儘を言って・・・」
「あれぐらいで我が儘なんて言っていたら貴族の子息令嬢、皆が我が儘の部類に入るんじゃ無いか?」
「ええ? でも僕は子どもの時に父にぬいぐるみが欲しいと言ったら『我が儘を言うな』って怒鳴られたよ? だからそれ以降は何も言わずに与えられるものだけ受け取ってた」
そうすれば静かに過ごせたから。
怒鳴られたりするのは怖い。
「それは我が儘じゃ無いだろう? パンも買えないような家じゃ無かったろうに。可愛いものだ。ていうか、ぬいぐるみ好きなのか?」
「あ、ウン、ふわふわで大きくてぎゅっとして安心できる・・・・・・ヒューみたいな・・・」
はにかんで顔を赤らめているルカがかわい過ぎる!
思わず抱き締めそうになって・・・。
「はいはい、そこ! 二人の世界に入ってないで! 戻ってこい。出かけるぞ!」
ダグラスの声で引き戻された。
「チッ」
「そこ、舌打ちしないの! ほら早くしないと、観光はもう今日だけなんだから。ルカがヒューズの為に何か選んでくれるんだろう?」
ダグラスが窘めると、ハッとしてヒューズが慌てた。
「そうだ! ルカ、早く準備して出かけるぞ!」
「ふふ、お店は逃げないけど・・・時間は有効に使わないとね」
皆は心得たようにサッと支度を済ませ、昨日と同じ護衛騎士さん達を連れて、再び王都の街へと繰り出したのだった。
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