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次の日の王都観光 3
しおりを挟む異国の旅商人のお兄さんに加工を任せて、僕達は近くの食堂に入った。
「もうお昼の時間なんだね、気が付かなかった」
「少し早いけど、もう少しすると混み始めて店に入れなくなるから今ぐらいがちょうど良い」
言われてみれば確かに。
それに僕もお腹空いた。
集中すると時間を忘れるのって、もう癖だな。
「このお店はどういう料理があるのかな?」
「セバス、分かるか?」
ヒューズがセバスに確認する。
セバスは心得たようにスラスラと応えた。
「こちらは庶民でも裕福な方々が良く利用されるそうで、人気店だそうですよ。料理は一般的な物が多いですが、食材に高級な物を使っているとのことで、味は格段に美味しいそうです」
「うわあ、楽しみ」
「聞いたらお腹空いたな。早く注文しよう!」
皆して、いそいそと席に着く。
ここは個室や半個室があり、僕達は大人数が入れる個室に通された。
確かに護衛騎士さんも入れると10人いるもんね。
「あの、昨日みたいに、護衛騎士さんも交代で食事をしてね?」
僕よりもたくさん食べないと、立派な体なんだし!
「ルカは優しいな。大丈夫だよ、ちゃんと食べるように言ってあるから。だからルカもしっかり食べないとな」
「ぅ、うん。じゃあ注文しようね」
メニューを見ながらたくさん注文し、シェアしながら色々なモノを少しずつ食べた。
あっと言う間にお腹いっぱいになったルカはジュースをちびちびと飲んでいたが、ヒューズ達は足りなかったようで追加注文をしていた。
---何時も思うけど、体の大きさのせいなのかそもそも造りが違うのか、信じられないくらい大量に食べるよなあ・・・。
あの体の何処に吸い込まれるのか、何時も不思議でならない。
「ん? どうした、ルカ」
「え、あ・・・うん。何時も何処にそんなに食べ物が入るのかなって不思議で」
僕がそう言うとヒューズ達が逆に聞いてきた。
「俺はルカが何時もアレだけで足りるのか心配なんだが」
「そうそう、小鳥くらいの量だろう? 最初はびっくりしたよ」
「そうだぞ。もっと食べないと大きくならないぞ!」
「---義父様、もう育たないって言ってるでしょう! 横に伸びるだけだよ!」
皆が言いたい放題言うので僕はムスッと頬を膨らませた。
この世界に来てから年相応どころか甘やかされていて精神的に幼くなっている自覚があるが、ヒューズや皆が喜んで許してくれるので僕も気にしないことにした。
だって、ここでは皆、僕を否定しない。
僕と言う個人をしっかり受け止めてくれるから。
取り繕ったり媚びたりしなくて良いんだ。
それが嬉しい。
それが幸せなんだ。
皆、わいわい騒いで楽しく笑って、そして僕のために怒ってくれる。
向こうでは有り得ない事がここでは日常で。
僕はこの大切な人達を護りたいと思うんだ。
「ヒューズ、僕は幸せだよ」
「俺も幸せだ。ルカに逢えて良かった」
2人でふふふと笑うと、俺もとか私もとか皆が言い出して、涙が滲むほど笑った。
きっと楽しい思い出になるだろう・・・。
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