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後日譚
王都の門衛隊長の場合
しおりを挟む貧乏子爵の四男で王都の門衛隊長である俺ことエリック。
以前のクラビス殿とフェイ殿、アルカス様とのやり取りをたまに思い出す。
・・・・・・フェイ殿、どうしているのだろうか。
---って思うくらいには好意を抱いていたが、本日、衝撃的な事実を知ってしまった。
「・・・・・・フェイ殿が、結婚?!」
「・・・・・・ああ、エルフの嫁になってた」
「エルフ?!」
今しがた来た冒険者のアレックス殿に何とはなしに声をかけられ、以前の三人とのやり取りを話していたら、ついでとばかりに告げられた言葉に唖然とした。
詳しく聞こうと、他のヤツに交代して貰って詰め所に引っ張り込んだ。
「一体、いつどうなってそういうことになったんだ?!」
「---少し前に森の賢者様とエルフの里に行ったんだよ。俺は別件で同行しなかったんだけど、そこで知り合ったエルフと速攻婚姻したんだと・・・・・・」
「・・・・・・えええ・・・・・・」
二人して椅子に深く腰掛けて脱力した。
「・・・・・・違ってたら悪いが、あんた、フェイのこと気に入ってたんだろ?」
リリーことアレックスが門衛隊長に言った。
「・・・ああ、良いなとは思ってた。・・・アレックス殿もだろう?」
「アレクで良いぜ。そうだな。俺も嫁に欲しかった」
辺境の討伐の時に告っときゃ良かったなあ、なんてぼやいている。
「・・・俺は自分が嫁でも良いなとは思ってたがな・・・」
「---え、嫁?! あんたが?!」
アレックスが思わずガバッと前のめりになって叫んだ。
それに苦笑した。
確かに俺はフェイ殿とは真逆のガチムチだからな。
どちらかと言えばアレックスに近い体格だし。
「向こうが望めばな、それでも良いくらいには想ってた」
「・・・・・・そっか」
---お互い、軽く失恋だなとしんみりしたあと、アレックスが夜に飲みに誘ってくれたので、遠慮なくオッケーした。
互いの傷を舐め合おうぜ、と笑って去って行った。
「隊長? だいじょぶッスか?」
「ああ、今夜アレクと飲みに行くんだ」
バースに声をかけられて、にこやかに笑う。
確かに失恋だが、思ったよりもダメージが無かった。
そこまで燃え上がっていなかったのか、彼のお陰か・・・。
それから何度か飲みに出かけているウチに、以前言った嫁でも良い発言が実現する事になるとは思ってもみなかった。
のちに門衛隊長のエリックはアレックスと婚姻をする事になる。
---嫁として。
そして嫁同士、と言うことでフェイとアルカスと友人関係になるのである。
---人生何があるのか分からない・・・。
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