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40 優しい嘘 1(sideシュルツ)
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※人を人と思わないような人格人権を無視したような描写があります。
この世界では成人は15歳ですが、性行為を匂わす描写(客を取るというような言葉)があります。
不快に思われる方はバックして下さい。
次話で簡単に流して話が分かるようにします。
───僕はおそらく、奴隷狩りの被害者だ。
そう確信を持ってシュルツに告げたイツキは、無意識なのだろう、震えていた。
この世界で生きたであろう、失った4年前までの記憶。
そしてイツキの前世の記憶。
おそらく言いたくは無かったであろうその辛い前世の記憶よりも、今世の記憶は酷いものだったのだろう。
伝え聞く話や実際に奴隷狩りにあった被害者の話を聞いたことがあったが、どれも酷いものだった。
エルフに限らず、見目の良い者は大抵が閉じ込められ、性的に嬲られ、皆、心を壊していた。
身体は直っても心は直らず、せっかく助かった命を自ら絶ったり、廃人となって短い命を散らした。
───もしイツキもその様な目に合っていて、記憶が残っていたら同じように廃人になっていたか自死を選んでいたかもしれない・・・。
そう思うとまだ見ぬ奴隷狩り共にこの怒りをぶつけてしまいそうになった。
イツキがビクッとしたので、慌てて霧散させたが。
あの後、その話は深くしなかった。
何より本人が覚えていないのだから、聞いたところで憶測でしか無い。
・・・・・・夜になりイツキが寝静まった頃、こっそりと精霊王達に聞いてみた。
「精霊王様方は、ご存知だったのですか?」
ロッジのリビングには、精霊王達6人が勢揃いしていた。
皆、真面目な顔で沈黙していたが、闇の精霊王ダルクが口火を切った。
『・・・・・・そうだな、知っていたかと問われれば、知っていたということになるな』
『闇の・・・それは・・・』
光の精霊王が口を挟むが、闇の精霊王は首を振ってそれを止めた。
『ただ、知っていて放置していたのかと言われれば、ソレは違うと断言できる』
「───どういう事か、窺っても・・・?」
『うむ。竜の子はイツキの番いだ。知る権利がある。・・・ただ、我等も実際に見聞きしたのでは無く、ユトピアの神から窺ったこと故・・・詳しい内容は分からぬのだ。それを踏まえて聞いて欲しい』
精霊王達も聞かされただけとは・・・一体どういうことなのか。
「・・・ユトピア神から・・・。分かりました。それでも、イツキの事が少しでも分かれば・・・お願いします」
シュルツは頭を下げた。
───そして聞かされた話は、聞いただけでも反吐が出る、鬼畜の所業だった。
ユトピア神によってこの世界にハイエルフとして転生したイツキは、奇しくも前世の時のように、今世では生まれて数週間で両親を奴隷狩りによって奪われた。
両親は最後まで抵抗し、傷付き追い詰められてとうとう自害してしまった。
奴隷狩りから逃れる為に木の洞に隠されていたイツキは、両親の死後、くまなく捜索されて両親の願いも虚しく見つかり、悪の手に堕ちてしまった。
その後は聞くに堪えない事ばかり。
奴隷商人はまず最初に、赤子のイツキに魔力封じの首枷を付けて、イツキが精霊を見ることが出来ないようにした。
見ることが出来ない、声が聞こえない状態にしたのだ。
その上で手首足首に重りになるリングを付け、自由に動けないようにした。
これにより、成長してもほとんど寝たきりの状態が続いた。
エルフの食事は基本、空気中の魔素と果物や野菜なので、一日一回、部屋に果物が一つ投げ入れられた。
それを重りで動かしにくい身体で這って、手に取ると寝転んだまま齧った。
部屋は檻の中、柵に囲まれていたが、床に柔らかいラグが敷いてあって、毎日一度は洗浄魔法で清潔に保たれていた。
成長に合わせて衣服も着替えさせられたが、その時にやって来る世話人は終始無言で、用が済めばサッサと去って行った。
この頃にはイツキはこの世界での15歳の成人になっていたが、徹底した隔離生活のおかげで、言葉も話せず、身体も自由に動かせず、髪は洗浄魔法で清潔にはなっているが伸びっぱなし。
何かを思考する事も無く、ただ果物を口にして息をして眠くなれば寝るという生活だった。
当然、逃げようとか思うことも無い。
───笑うこともない綺麗なお人形が出来上がっていた。
奴隷商人は、最初から無抵抗な人形を作るつもりでいて、そしてそれはイツキというエルフの赤子を手に入れた事で実現させたのだった。
───成人してそれから間もなく、奴隷商人は金持ちの貴族や豪商などに極秘にイツキの事をちらつかせてイツキに閨事をさせるようになった。
何も知らない、分からないイツキは、人形のように大人しく、されるがままで。
反応の薄いイツキにつまらないと暴力を振るう者や、好き勝手に甚振る者もいたが、稀少なハイエルフをお金を出せば抱けると裏社会で噂になり、イツキは休む間もなく抱かれ、甚振られ続けた。
そんな悪辣非道な目に遭っていたイツキを見つけ出したのがイツキと共にこの世界に転生した、前世で友達だった精霊だったのだ。
この世界では成人は15歳ですが、性行為を匂わす描写(客を取るというような言葉)があります。
不快に思われる方はバックして下さい。
次話で簡単に流して話が分かるようにします。
───僕はおそらく、奴隷狩りの被害者だ。
そう確信を持ってシュルツに告げたイツキは、無意識なのだろう、震えていた。
この世界で生きたであろう、失った4年前までの記憶。
そしてイツキの前世の記憶。
おそらく言いたくは無かったであろうその辛い前世の記憶よりも、今世の記憶は酷いものだったのだろう。
伝え聞く話や実際に奴隷狩りにあった被害者の話を聞いたことがあったが、どれも酷いものだった。
エルフに限らず、見目の良い者は大抵が閉じ込められ、性的に嬲られ、皆、心を壊していた。
身体は直っても心は直らず、せっかく助かった命を自ら絶ったり、廃人となって短い命を散らした。
───もしイツキもその様な目に合っていて、記憶が残っていたら同じように廃人になっていたか自死を選んでいたかもしれない・・・。
そう思うとまだ見ぬ奴隷狩り共にこの怒りをぶつけてしまいそうになった。
イツキがビクッとしたので、慌てて霧散させたが。
あの後、その話は深くしなかった。
何より本人が覚えていないのだから、聞いたところで憶測でしか無い。
・・・・・・夜になりイツキが寝静まった頃、こっそりと精霊王達に聞いてみた。
「精霊王様方は、ご存知だったのですか?」
ロッジのリビングには、精霊王達6人が勢揃いしていた。
皆、真面目な顔で沈黙していたが、闇の精霊王ダルクが口火を切った。
『・・・・・・そうだな、知っていたかと問われれば、知っていたということになるな』
『闇の・・・それは・・・』
光の精霊王が口を挟むが、闇の精霊王は首を振ってそれを止めた。
『ただ、知っていて放置していたのかと言われれば、ソレは違うと断言できる』
「───どういう事か、窺っても・・・?」
『うむ。竜の子はイツキの番いだ。知る権利がある。・・・ただ、我等も実際に見聞きしたのでは無く、ユトピアの神から窺ったこと故・・・詳しい内容は分からぬのだ。それを踏まえて聞いて欲しい』
精霊王達も聞かされただけとは・・・一体どういうことなのか。
「・・・ユトピア神から・・・。分かりました。それでも、イツキの事が少しでも分かれば・・・お願いします」
シュルツは頭を下げた。
───そして聞かされた話は、聞いただけでも反吐が出る、鬼畜の所業だった。
ユトピア神によってこの世界にハイエルフとして転生したイツキは、奇しくも前世の時のように、今世では生まれて数週間で両親を奴隷狩りによって奪われた。
両親は最後まで抵抗し、傷付き追い詰められてとうとう自害してしまった。
奴隷狩りから逃れる為に木の洞に隠されていたイツキは、両親の死後、くまなく捜索されて両親の願いも虚しく見つかり、悪の手に堕ちてしまった。
その後は聞くに堪えない事ばかり。
奴隷商人はまず最初に、赤子のイツキに魔力封じの首枷を付けて、イツキが精霊を見ることが出来ないようにした。
見ることが出来ない、声が聞こえない状態にしたのだ。
その上で手首足首に重りになるリングを付け、自由に動けないようにした。
これにより、成長してもほとんど寝たきりの状態が続いた。
エルフの食事は基本、空気中の魔素と果物や野菜なので、一日一回、部屋に果物が一つ投げ入れられた。
それを重りで動かしにくい身体で這って、手に取ると寝転んだまま齧った。
部屋は檻の中、柵に囲まれていたが、床に柔らかいラグが敷いてあって、毎日一度は洗浄魔法で清潔に保たれていた。
成長に合わせて衣服も着替えさせられたが、その時にやって来る世話人は終始無言で、用が済めばサッサと去って行った。
この頃にはイツキはこの世界での15歳の成人になっていたが、徹底した隔離生活のおかげで、言葉も話せず、身体も自由に動かせず、髪は洗浄魔法で清潔にはなっているが伸びっぱなし。
何かを思考する事も無く、ただ果物を口にして息をして眠くなれば寝るという生活だった。
当然、逃げようとか思うことも無い。
───笑うこともない綺麗なお人形が出来上がっていた。
奴隷商人は、最初から無抵抗な人形を作るつもりでいて、そしてそれはイツキというエルフの赤子を手に入れた事で実現させたのだった。
───成人してそれから間もなく、奴隷商人は金持ちの貴族や豪商などに極秘にイツキの事をちらつかせてイツキに閨事をさせるようになった。
何も知らない、分からないイツキは、人形のように大人しく、されるがままで。
反応の薄いイツキにつまらないと暴力を振るう者や、好き勝手に甚振る者もいたが、稀少なハイエルフをお金を出せば抱けると裏社会で噂になり、イツキは休む間もなく抱かれ、甚振られ続けた。
そんな悪辣非道な目に遭っていたイツキを見つけ出したのがイツキと共にこの世界に転生した、前世で友達だった精霊だったのだ。
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