優しい庭師の見る夢は

エウラ

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68 可愛いのダブルパンチ

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「こ、こここんにちは。えーと・・・に、二度目まして・・・?」
「・・・・・・こんにちは・・・はい、にどめ、まして」


あの恥ずかしい時間を乗り切って、いよいよ御茶会。

朝、ご飯を運んでくれた使用人のお姉さん以外は全く見かけなかったので、安心しきって子ウサギのぬいぐるみフェアグリンを抱き締めたままシュルツに抱っこされて御茶会の準備の済んだ庭園に向かった。

この時も誰にも会わなくて、アレ?っとは思ったんだけど・・・・・・。

庭へと続く大きなガラス張りの窓・・・窓?扉?を潜ったら・・・。

父様と、ギルミア君を抱っこしたアハト兄様。
父様の隣にはウサギのぬいぐるみノイン
そしてその周りに控えるように、初めましての大勢の使用人さん達がずらり。

「---ひえ」

思わずビクッとした。
ソレを宥めるように僕の肩をポンポンとしてシュルツが苦笑した。

あ、よく見たら朝のお姉さんがいた。
目が合って、ほっとして思わずにこり。
その瞬間、ざわめきが起こった。

・・・え?

「あー、どうやらイツキに会いたくて、邸中の者が勢揃いしたようだな。見えないだろうが、影達も揃っているよ」
「えっ、ソレは・・・大丈夫なの?!」

防犯上良くないのでは?!

「ああ、公爵家専属の騎士団員達が警護に当たっているから心配ない。彼等はまた後日紹介する」
「そっか、良かった」

ソレを聞いて安心すると共に『専属の騎士団なんてあるんだ、凄いなあ』などと若干遠い目をした樹希だった。

そこに父様達が声をかけてきた。

「イツキ、ようこそ我が家へ。初めてで戸惑ってるだろうが、ココはイツキの家も同然だからね。気楽にしてくれ」
「イツキ、我が家へ来てくれて嬉しいよ。ギルミアも心待ちにしていたんだ」

そう言ってアハト兄様がギルミア君を下ろしたので、僕も下ろして貰ってからの、冒頭の挨拶だった。

そこに、さり気なく父様の隣にいたウサギのぬいぐるみノインがブンブンと手を振って言った。

『ヤッホー! イツキちゃん!! ノインだよ! ノンノンでもいいよ! その衣装、バッチリだよ、似合ってる! ギルミアたんとお揃い---!!』
「---あ、本当だ」

全体的には僕と同じ形。
彼のは髪色に合わせた白金色のジャケットとパンツで、薄紫色のスッキリしたリボンタイ。

---そして頭には黒いネコ耳・・・うん、可愛い。

僕のは新緑色のジャケットとパンツにタイはボリュームのある薄紫色の布を蝶々結びされていた。

---よく見れば、リボンは番いであるシュルツ達の瞳の色で、シュルツ達もかっちり着こなした黒い正装の中にイツキ達の色を合わせてある。

「・・・・・・えっ、コレって・・・・・・」

思い至ったらもの凄く恥ずかしい。
でもそれ以上に嬉しくて・・・。

「ありがとうございます、母様。手作りしてくれたんですよね? 嬉しいです」

自然とそう言っていた。

『・・・母様、って・・・・・・呼んでくれるの?』
「だって、シュルツの母様でしょ? それなら僕の母様ですよ。・・・僕、父様とか母様とか覚えてないから、いっぺんに出来て嬉しいです。あっ、アハト兄様も! ・・・アレ? ギルミア君はじゃあ義兄様?」

樹希の言葉にふるふると震えるノイン。
父母を知らないという樹希の言葉に皆がしんみりしていると、最後にギルミアを呼び・・・。

・・・確かに、ギルミアの方が精神的にも年上に見えるから違和感が余りないかも・・・。

そしてよく見なくても、立っている二人の身長差が、樹希の方が頭一つ分高いくらいで・・・。
樹希の小柄さが丸わかりだった。

コレが合法ショタ・・・・・・。

何とも言えない空気が漂う中、ギルミアがぽそぽそと言った。

「僕、としした、だから、ギルミアでいいです。・・・ミアって、よんで?」

アハトにお伺いをたてると頷いたのでそう言うギルミア。

「えっ、じゃあじゃあ、僕はイツキ・・・はシュルツ達が呼ぶから、えっとえっと・・・じゃあツッキーで!」
「「「ぶっ!!」」」
『んあ---!! 可愛い---!!』

シュルツ、ゼクス、アハトは思わず噴き出し、ノインは両腕をブンブン回して叫んだ。
・・・ゼクスはその風圧に危険を感じてノインからそっと離れたが。

「---だってぇ、愛称で呼んで欲しいもん。しょうが無いでしょ? 短く出来ないんだもん!!」

そう言う樹希の様子がとても自分よりも10歳も年上には見えず、色々と気まずい思いを抱いていたが、些細なことだったな、とギルミアはふふっと笑って言った。

「---じゃあ、僕とも、ふつうに、はなして? ツッキー」
「---!! うんうん! よろしくね、ミア!」

お互い、無意識に子ウサギ達を抱き締めながらニコニコと笑い合っていたのだった。

その様子をゼクス達はもちろん、使用人達全員が表には出さないが身悶えて見つめていたのだった。







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