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74 シュヴァルツ公爵家騎士団 1
しおりを挟むあの後すぐに、公爵家は精霊達で溢れかえった。
それぞれの属性の色で仄かに光る小さな球体が、以前の(物理的な)圧迫面接のように、みっちりと・・・。
おかげでお茶会どころではなくなってしまい、会は強制的にお開きとなった。
「でも数日は滞在するから、また後でね」
「ん・・・」
---でもまあ、アハト兄様が離してくれそうにないから、そんなに会うことは出来無いかな・・・と樹希は心の中で密かに思った。
今日会ってみて気付いた。
シュルツよりもアハト兄様の方が番いの囲い込みが凄いと思う。
ギルミアを大切にしてるのは凄く分かるけど、一時も離したくない、他の人に見せたくないって気持ちが強いように思う。
えーっと、アレだ、ヤンデレってヤツ!
ギルミアが受け入れてるからアレで済んでるけど、拒絶したら平気で監禁しそう。
聞くとすでに軟禁っぽいし。
アハト兄様はヤンデレ予備軍だな。
竜人族って、番い至上主義って聞いたし、そういう気質の人が多いのかな?
でもギルミアは嬉しそうだし、気にして無さそうだからちょうど良いのかも。
それにヤバそうだったら母様が物理的にお説教しそうだし、父様も怒ったらコワイし・・・うんうん、きっと監禁は無いだろう。
「・・・シュルツ、ありがとうね」
「? どういたしまして」
そういう点では、シュルツはかなり僕の意思を優先してくれてるんだね。
それに安心して、自分もシュルツの為に出来ることはなるべくしようと思った。
そして安定のシュルツの膝上での給餌のあと、お茶会で紹介されなかった公爵家専属騎士団の詰め所に連れて行って貰う。
「・・・明日でも良いんだぞ? 疲れてるだろう」
「ううん、全然! 大体、ずっとシュルツに抱っこされてるし、これで疲れてるってオカシイでしょ?!」
シュルツが連れて行きたく無さそうな顔で渋々と言った声でそう言うので、樹希はこれは独占欲だな、と察した。
本当なら自分が折れれば良いのだろうが、僕は騎士団の人達と会ってちゃんと挨拶したいし、あわよくば訓練とか見てみたい。
だって、自分じゃ到底真似できない職業だよ?
何時も見てるシュルツとはまた違う感じだよね?
別にシュルツ以外を好きになるなんて絶対無いから!
---そんなことをちゅっちゅしながら力説してご機嫌を取った樹希に軍配が上がり、ようやく詰め所に行くことが許された。
「わーい!!」
「・・・楽しそうだな」
苦笑しながらそう言うシュルツに、樹希もご機嫌に言った。
「だって、想像でしか知らない騎士だよ!! シュルツは冒険者だから私服でしょ? 騎士ってお揃いの騎士服とか着てビシッとするのかな? ね? ね?」
「・・・クッ・・・母上に、騎士服とか軍服とか、作って貰うか・・・」
興奮する樹希が聞き逃すくらいの音量でそう呟くシュルツ。
---そんなに気になるなら俺が着たらどう反応してくれるのか・・・。
母上なら喜んで作ってくれそうだ。
おそらくイツキの衣装もすでにたくさん縫っているに違いない・・・。
母上と言えば、今も騎士団員の指導をしているのだろうか・・・。
以前、アレは地獄の特訓だと騎士達が嘆いているのを良く耳にしたが・・・。
ふと、騎士団詰め所に向かいながらそんなことを思ったシュルツだった・・・・・・。
※土日は所用が立て込んで執筆時間が取れませんでした。
途中まで書いててイケそうだったので、この話だけ、本日更新できました。
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