優しい庭師の見る夢は

エウラ

文字の大きさ
79 / 102

78 イツキとギルミアのファッションショー

しおりを挟む

騎士団の訓練を見学した翌日。

食堂で皆揃って朝食を食べた後、食後のお茶を飲んでいる時にノイン母様が挙手をしながらこう言った。

『本日は、イツキちゃんとギルミアたんのファッションショーを開催したいと思いまーす!』
「「「ファッションショー?」」」

ゼクスとアハトとシュルツが声を揃えてそう言い、樹希とギルミアはキョトンと首を傾げた。

『ボクねえ、可愛い二人に可愛い服を着せたくて張り切って作ったんだよ! せっかくだから試着して貰って、皆の意見とか参考にしてさ、改良したいわけ!!』

---そういえばお茶会用の衣装もノイン母様の手作りだったっけ。
・・・・・・アレ、でもそうなると、僕またあんな格好に・・・・・・?

・・・・・・いやあ、さすがに19歳の大人にアレはもう無いよね?


---なんて思った時期もあったなあ・・・・・・。

樹希はシュルツに何着目か分からない服を着替えさせられながら遠い目をしていた。

あれから少し食休みをして、10時頃に衣装部屋で試着だと移動して。

「ふわああ・・・・・・」
「・・・・・・すごい・・・」

ミアと二人でポカーンとしてしまうくらい、服や靴や宝飾品がたくさん置かれた部屋。
シュルツの部屋よりも大きいと思われる部屋が丸々、しかも皆、二人の衣装だという。

「---え、コレ全部?!」
『ぜーんぶ、二人の服だよー!! 楽しくっていっぱい作ったんだよ!』
「・・・・・・嬉しいけど、勿体なくない? だってすぐに大きくなっちゃうのに・・・」

---が。

え?
僕はもうだから、コレだけあれば何年も着られるでしょ!

若干やさぐれる樹希。
それを苦笑して宥めるシュルツ。
アハトとギルミアも苦笑している。

「---もう良いよ。サッサと試着しないと、終わらないでしょ? でも着替えどうするの? 自慢じゃ無いけど、複雑すぎて僕じゃ着られないんだけど? ミアも難しいよね?」
「・・・・・・大丈夫。アハトが、着替え、やってくれる」
「・・・・・・おおう・・・・・・そうだった。番いにお任せだった・・・」
『はいはい!! そういうわけだから、アハトもシュルツもちゃっちゃと動いて!!』

諦めて早く済ますことにした樹希だったが、自分では着替えられない事に気付き、更に番いシュルツにお任せ状態な事に気付き・・・。

「お手柔らかに、お願いシマス・・・」

こうしてギルミアと二人、衝立の向こう、区切られた空間に移動して、それぞれお互いの番いに取っかえ引っかえ着付けされてゼクス父様達にお披露目をするのだった。

そしてやっぱり樹希の衣装も大半が可愛いフリルたっぷりで膝上短パン、ニーハイというデザイン。
ギルミアも同じようなデザインだが、彼は実年齢に見合ったモノなので本人は全く気にしていない。

---関心がないのかもしれないが。

対称的に、樹希はいい大人なうえに前世の記憶も相まって精神的に羞恥心がヤバい。

顔を赤らめて潤んだ瞳でもじもじされると、さすがにアハトとギルミアも何となく照れるくらいにはグッときた。

ファッションショーどころでは無くなってしまい、シュルツはノイン達に断って樹希を部屋へと連れ込むと思わずベッドに押し倒してしまった。

「シシシシュルツッ?! 何?! おおおお落ち着いて!!」
「無理だ。我慢しようとしたが・・・限界だ!」
「だだだって、ここ、シュルツのお家でしょ?! しかもまだお昼前だよね!! あああああ明るすぎない?!」
「---暗ければ、良いのか?」
「え? は? いやその・・・えええっ?!」

樹希がどもりながらも色々と理由を付けて阻止しようとした結果、暗ければ良い、みたいな流れになってしまい・・・。


---マージー?!

せっかくシュルツが着せた可愛い服を、自らの手であっと言う間に脱がすと、大きな掌で全身を愛撫して樹希を昂らせた。

結局、夕方まで愛し合って、空腹と疲れで気を失った樹希に後でめちゃくちゃ怒られたシュルツ。

床に正座させられてシュンとした様子に影達も器用に声を出さずに笑っていたらしい。

そんなこんなで二日目も慌ただしく賑やかに過ぎていくのだった。



※遅くなりました。
ちょっと煮詰まってます。
更新遅れてますね。

ちなみに影達は二人の睦み事を覗いてはいませんよ。
そもそも結界が張られてて、部屋には忍び込めませんけどね。












しおりを挟む
感想 234

あなたにおすすめの小説

王家の影一族に転生した僕にはどうやら才能があるらしい。(完結)

薄明 喰
BL
アーバスノイヤー公爵家の次男として生誕した僕、ルナイス・アーバスノイヤーは日本という異世界で生きていた記憶を持って生まれてきた。 アーバスノイヤー公爵家は表向きは代々王家に仕える近衛騎士として名を挙げている一族であるが、実は陰で王家に牙を向ける者達の処分や面倒ごとを片付ける暗躍一族なのだ。 そんな公爵家に生まれた僕も将来は家業を熟さないといけないのだけど…前世でなんの才もなくぼんやりと生きてきた僕には無理ですよ!! え? 僕には暗躍一族としての才能に恵まれている!? ※すべてフィクションであり実在する物、人、言語とは異なることをご了承ください。  色んな国の言葉をMIXさせています。

虚ろな檻と翡翠の魔石

篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」 不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。 待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。 しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。 「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」 記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。 ----------------------------------------- 0時,6時,12時,18時に2話ずつ更新

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新! Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新! プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。

キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ! あらすじ 「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」 貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。 冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。 彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。 「旦那様は俺に無関心」 そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。 バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!? 「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」 怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。 えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの? 実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった! 「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」 「過保護すぎて冒険になりません!!」 Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。 すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。

結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした

BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。 実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。 オメガバースでオメガの立場が低い世界 こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです 強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です 主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です 倫理観もちょっと薄いです というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります ※この主人公は受けです

主人公の義弟兼当て馬の俺は原作に巻き込まれないためにも旅にでたい

発光食品
BL
『リュミエール王国と光の騎士〜愛と魔法で世界を救え〜』 そんないかにもなタイトルで始まる冒険RPG通称リュミ騎士。結構自由度の高いゲームで種族から、地位、自分の持つ魔法、職業なんかを決め、好きにプレーできるということで人気を誇っていた。そんな中主人公のみに共通して持っている力は光属性。前提として主人公は光属性の力を使い、世界を救わなければいけない。そのエンドコンテンツとして、世界中を旅するも良し、結婚して子供を作ることができる。これまた凄い機能なのだが、この世界は女同士でも男同士でも結婚することが出来る。子供も光属性の加護?とやらで作れるというめちゃくちゃ設定だ。 そんな世界に転生してしまった隼人。もちろん主人公に転生したものと思っていたが、属性は闇。 あれ?おかしいぞ?そう思った隼人だったが、すぐそばにいたこの世界の兄を見て現実を知ってしまう。 「あ、こいつが主人公だ」 超絶美形完璧光属性兄攻め×そんな兄から逃げたい闇属性受けの繰り広げるファンタジーラブストーリー

【本編完結】落ちた先の異世界で番と言われてもわかりません

ミミナガ
BL
 この世界では落ち人(おちびと)と呼ばれる異世界人がたまに現れるが、特に珍しくもない存在だった。 14歳のイオは家族が留守中に高熱を出してそのまま永眠し、気が付くとこの世界に転生していた。そして冒険者ギルドのギルドマスターに拾われ生活する術を教わった。  それから5年、Cランク冒険者として採取を専門に細々と生計を立てていた。  ある日Sランク冒険者のオオカミ獣人と出会い、猛アピールをされる。その上自分のことを「番」だと言うのだが、人族であるイオには番の感覚がわからないので戸惑うばかり。  使命も役割もチートもない異世界転生で健気に生きていく自己肯定感低めの真面目な青年と、甘やかしてくれるハイスペック年上オオカミ獣人の話です。  ベッタベタの王道異世界転生BLを目指しました。  本編完結。番外編は不定期更新です。R-15は保険。  コメント欄に関しまして、ネタバレ配慮は特にしていませんのでネタバレ厳禁の方はご注意下さい。

転生令息は冒険者を目指す!?

葛城 惶
BL
ある時、日本に大規模災害が発生した。  救助活動中に取り残された少女を助けた自衛官、天海隆司は直後に土砂の崩落に巻き込まれ、意識を失う。  再び目を開けた時、彼は全く知らない世界に転生していた。  異世界で美貌の貴族令息に転生した脳筋の元自衛官は憧れの冒険者になれるのか?!  とってもお馬鹿なコメディです(;^_^A

処理中です...