🐈せっかく猫になったのに~病弱な第二王子に身代わりを押し付けられた件

tobe

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2 アサータ王国へ

9 一度あることは

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「あなたはカラスと話しをするボクを不気味だと思わないのですか?」
「あら?わたくしのマダナの為にフォドを呼んでくださったのでしょう?嬉しいですわ」
「フォド……」
「名前を覚えるのは得意ですのよ、セクウ殿下もわたくしの猫の事はマダナと呼んでくださいませ」
「マダナ」


セクウが素敵な笑顔で僕を見る、でも、それ演技だよね?レーナとマオリに”素敵な笑顔”を見せようと思ってるよね?
その笑顔のまま、セクウは僕の首にリボンを括り付けた。紫の猫になった僕のリボンの具合を確かめるセクウの指先からはフワフワした緊張感という不思議な気持ちが流れ込んできた。
なんだろう?この気持ち?後ろ足で首を掻くとリンリンと鈴の音がして、座っているのがなんだか馬鹿らしくなってきた。この姿でジャンプしたらどこまでいけるんだろう

「にゃー」

行ってくるねとレーナに言って、僕はテーブルから飛び降りた。

紫猫になるとすごく身が軽くなる。いっぱい走れて、木にだって軽々登れる。
あ!!!僕ってバカかもしれない。また 考えなしに走っちゃった。
急停止して振り返ると、大丈夫、ガゼボが見えた。
よかったあ 安心ついでに近くの木に登った。うーん ちょうど落ち着く枝ぶりに
猫らしく横たわる 下から若い女の声が聞えてきた

「珍しく 第二王子が外でお茶ですって」
「フォレサクレからのご令嬢をおもてなしですって」
「笑っちゃうわね 幽霊王子のくせに」
「し 不敬よ」
「ばれやしないわよ」
「幽霊王子には使い魔が居るって噂よ」
「あら 怖い怖い」
「使い魔だって手懐けるんだから移民を手懐けるなんて簡単よね」
「そうね あの二人 無表情で何考えてるのか気味が悪いわ」
「だから 不敬だってば」
「使用人の事だもの大丈夫よ」
「心配性ねえ」

声の主たちは笑いながら通り過ぎて行ったけど、居ない姫として扱われるのと、幽霊だって陰口言われるのと、どっちがマシなんだろう。なんか気分が悪くなったぞ、レーナのところに戻ろうっと
僕はストンと地面に着地してガゼボへ向かった。

「にゃ?」

ガゼボにはレーナもマオリもセクウさえいなかった。どゆこと?
バササ

大きな羽音がして、ガゼボの入口で呆然とする僕の隣にカラスが並んだ
えとファド?だっけ?カラスの方を見ると、意外に優しい目をしている

「かあ」

ファドが数歩あるいて僕の方を振り返る。ついてこいって事かな?
ファドの数歩なんて僕の一っ飛だ。ファドが数歩歩いくのを僕が跳躍しながら追いかける。と ファドが飛び上がったったから僕はそれを見上げながら追いかける。

「かあ」

ファドが旋回して止まった東屋には人影が見えた。レーナだ!

「お帰りなさい 楽しかったかしら?」

東屋の外まで出て迎えてくれるレーナの腕に飛び込んだら、レーナがちょっと後ろに下がった。ごめんレーナ

「ありがとうファド」
「にゃ」

レーナと一緒にファドにお礼を言った。

「殿下もありがとうございます」

東屋に戻ってレーナに言われたセクウが目を丸くすると、レーナが微笑む

「先ほど、支えてくださってでしょう?わたくしも風使いですからわかりますわ。お優しいのですね」

せっかくレーナが褒めたのにセクウは黙って下を向いちゃったよ、失礼なヤツだなあ
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