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2 アサータ王国へ
10 またある、かもしれない
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「セクウ様のご提案、マオリはどう思う?」
部屋に帰ってきてから何か考えているようだったレーナが、僕の健康観察をしているマオリに聞いた。アイツの提案って何だろう?僕がいない間に何の話をしたんだろう?
「レーナ様のお留守にはセクウ殿下がマダナを預かって下さる、というお話の事ですよね?」
「ええ、セクウ様の周りに動物がいる事には誰もが慣れているから問題は無いということだけれど……」
「セクウ殿下にお願いできれば、レーナ様は寄宿舎に入ることが可能になりますし、
毎週末にはレーナ様は離宮に戻られるということでしたらマダナと離れるのはたったの3日ですね」
「マオリは賛成なのね。マダナもセクウ様になついているようだし……」
「ナー」
懐いてなんていないよ、と訴えた口をマオリがそのまま固定して中を覗き込んだ。
「それに、殿下のところにいるとマダナが元気になるんですよね。紫猫になるのがいいのかもしれませんけどね」
「そうなのね マダナは紫猫でいる方がいいのね?」
健康観察が終わった僕をマオリに預け、クローゼットの扉を開けるレーナの背中に
「コドモトビネコの寿命は短いから、レーナ様はマダナと離れることに慣れた方がいいかもしれませんよ」
マオリがそんなことを呟く。
僕はコドモトビネコだけど紫猫だし、ずっとレーナと一緒に居るつもり満々だよ。とマオリを見上げるけれど何か考え事をしているマオリは気が付かない。
「ナー」
「うん?マダナお腹がすいたの?」
マオリがエプロンのポケットから何かを出して僕にくれた。お腹はすいていないんだけど、まあ頂いてみよう。
お、なかなか美味しいね
「マー」
「もう、今日はそれでおしまい」
ふーんそうですかあっだ。僕はマオリの膝から大きくジャンプして、ドアが開いたままになっているクローゼットまで到達した。そこには、僕に戦いを挑んでくるヒラヒラがあるわけで、今日も負けないぞ
「はい、おしまい」
あっという間にレーナに抱き上げられて、羽根つきボールのそばに降ろされた。
ふん、ヒラヒラのヤツ、命拾いしたな!でも、その代わりヒラヒラの分までこの羽根つきボールをぶちのめしてやるぜい
あれ?このボールって前にやっつけてやったヤツと違うぞ。しかも セクウの匂いまでかすかにする。
ああああああああ このボールぜったいに、ぜったにやっつけてやるう~
ボールを倒すことに夢中になっていた僕は、この時にレーナとマオリがおでこをくっつけるようにして何かを相談していることに全く気が付かなかったんだよね
部屋に帰ってきてから何か考えているようだったレーナが、僕の健康観察をしているマオリに聞いた。アイツの提案って何だろう?僕がいない間に何の話をしたんだろう?
「レーナ様のお留守にはセクウ殿下がマダナを預かって下さる、というお話の事ですよね?」
「ええ、セクウ様の周りに動物がいる事には誰もが慣れているから問題は無いということだけれど……」
「セクウ殿下にお願いできれば、レーナ様は寄宿舎に入ることが可能になりますし、
毎週末にはレーナ様は離宮に戻られるということでしたらマダナと離れるのはたったの3日ですね」
「マオリは賛成なのね。マダナもセクウ様になついているようだし……」
「ナー」
懐いてなんていないよ、と訴えた口をマオリがそのまま固定して中を覗き込んだ。
「それに、殿下のところにいるとマダナが元気になるんですよね。紫猫になるのがいいのかもしれませんけどね」
「そうなのね マダナは紫猫でいる方がいいのね?」
健康観察が終わった僕をマオリに預け、クローゼットの扉を開けるレーナの背中に
「コドモトビネコの寿命は短いから、レーナ様はマダナと離れることに慣れた方がいいかもしれませんよ」
マオリがそんなことを呟く。
僕はコドモトビネコだけど紫猫だし、ずっとレーナと一緒に居るつもり満々だよ。とマオリを見上げるけれど何か考え事をしているマオリは気が付かない。
「ナー」
「うん?マダナお腹がすいたの?」
マオリがエプロンのポケットから何かを出して僕にくれた。お腹はすいていないんだけど、まあ頂いてみよう。
お、なかなか美味しいね
「マー」
「もう、今日はそれでおしまい」
ふーんそうですかあっだ。僕はマオリの膝から大きくジャンプして、ドアが開いたままになっているクローゼットまで到達した。そこには、僕に戦いを挑んでくるヒラヒラがあるわけで、今日も負けないぞ
「はい、おしまい」
あっという間にレーナに抱き上げられて、羽根つきボールのそばに降ろされた。
ふん、ヒラヒラのヤツ、命拾いしたな!でも、その代わりヒラヒラの分までこの羽根つきボールをぶちのめしてやるぜい
あれ?このボールって前にやっつけてやったヤツと違うぞ。しかも セクウの匂いまでかすかにする。
ああああああああ このボールぜったいに、ぜったにやっつけてやるう~
ボールを倒すことに夢中になっていた僕は、この時にレーナとマオリがおでこをくっつけるようにして何かを相談していることに全く気が付かなかったんだよね
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