🐈せっかく猫になったのに~病弱な第二王子に身代わりを押し付けられた件

tobe

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4 きっとまた会える

4 それぞれの夜

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「レーナ プレゼントがあるんだけど受け取ってくれる?」

暖炉の前でのおしゃべりが途切れた時にオレは提案する

「まあ なんでしょうか」

レーナがカップをトレイに戻して、姿勢を正す

「気に入らなくても受け取ってくれるって約束してくれる?
「あら 殿下からのプレゼントが気に入らないって事は無いと思いますけれど?もちろん喜んで受け取りますわ
「来週末 この月の宮を一晩、レーナに貸してあげるよ 好きに使ってほしい
「それは?」

賢いレーナでも意味がよくわからないみたいで、小首をかしげるのが可愛い

「使用人たちにも話をしておくから、アサータでの最後の女子会を楽しんでみたらどうかなって思ってさ」
「え?」
「オレは居ないから、どうぞお気兼ねなく」

ちょっとおどけて頭を下げる。

「殿下、ありがとうございます」

凄く嬉しそうな顔にオレも嬉しくなるし、満足だ。
WIN WINって言葉が前世にあったけど、WIN WIN WIN WINくらいじゃないかな?

レーナへの最後のプレゼント。喜んで貰えてよかった。ただ、ちょっとその輪の中にオレが居ないのは残念だけどね 猫に慣れたら参加でしたのになあ~

***

週末の夕方アサータの令嬢が三人やってきた。(女子会というのは夜がメインだからディナーから始めるものらしい)
二人は子爵令嬢、一人は男爵令嬢だと聞いていたが流石レーナのお眼鏡にかなった令嬢たちだけあって所作は完ぺきだった。

オレは館の主として挨拶だけして護衛や使用人は気兼ねなく使ってくれるように告げて、王城へ移動した。

王城へ移動する際に厄介払いとオレとの連絡係としてアルバは月の宮に置いてきた。
年が近いせいかマオリとも気があうようだからちょうどいいや。


王城でのディナーの後は兄上の部屋でゆるゆると過ごす。
兄上は相変わらず距離感がおかしい。

「13年分のスキンシップなんだから」

4人は余裕で座れる大きめなソファなのに本を読むオレの横にぴっちりくっついて座って居る。

「ほう、セクウは魔獣に興味があるんだね。学術書なんてけっこう難しい本を読むんだね。分からない言葉があったら聞いておくれ」

オレの頭越しにオレが読んでいる本を覗き込んできた。オレは対応に困って黙って頷いて本に集中する。

だいたい 今日は兄上は政務で忙しくて部屋に居ないって言ってなかったっけ?考えたら 月の中旬の今頃って下からの書類がまとめて上がって来る頃じゃなかった?

「あの……」
「どこが分からない?」
「いえ、父上や母上の補助をしなくても――」

バタン!

ノックも無しに開くドアの方を見ると、仕事着姿の母上が少々息を切らして入ってきた。オレの驚きが収まらないうちに後を追うように入ってきたのは父上だ。

「お茶の追加を」

兄上が平然とドアの外に居るはずのメイドに頼んだ。

「セクウ、ちょっと詰めてもらえる?」

兄上の横がたくさん空いていますし、向かい側には一人掛けのソファもありますけど?なぜオレの横へ?クエスチョンマールを浮かべながら兄上の方へ身体をずらすと
母上が嬉々としてお尻を詰め込んできた

前世で見たよな、満員電車でちょっとした隙間にお尻をねじ入れてくるオバサン。もちろん母上みたいに綺麗な人は前世でも見たことないけど。クスクスと笑ってしまうオレを見て母上も優雅に微笑んだ。

「約束だぞ ソフィール」

オレの前のソファに座った父上が目でテーブルの上を指すと、そこにはいつの間にか30センチくらいの高さに書類が積みあがっていた。
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