8 / 11
8
しおりを挟む
「これで終わりか? 冬の神殿の騎士団もたいしたことないな」
白い煙に囲まれたまま、物音一つせず、何も見えない。
まるで雲の中にいるかのような感じだけど、そんなメルヘンチックな状況じゃなくて。
(声を出して居場所を知らせた方がいい? でも、それでまたマクティーラが傷付いたら……)
さっきの目の前で起きた衝撃に無意識に体が震える。
訳の分からない状況だし怖いけど……それよりもこれ以上、傷ついてほしくない。
ナハルニヴの小脇に抱えられたまま、どうすることもできずに俯く。そこに突如、足元の土が盛り上がった。
「きゅ!?」
(なに!?)
蛇のような形になった土が私を呑み込むように口をあけて襲い掛かる。
突然のことに体をこわばらせていると、ナハルニヴがフッと笑った。
「そうきたか」
ガシッと私の体を掴んでそのまま真上に勢いよく放り投げる。
「きゅぁぁぁ!?」
(きゃぁぁぁ!?)
みるみる上昇していく体。いくら子どものアザラシとはいえ、人の力ではここまで高くは投げられない。
ついにはズボッと白い煙を抜け、私の目の前に青空が広がった。私が泳いでいた湖やさっきまでいた村まで見える高さ。
「ぷぃ、きゅぁあぁ……っぷきゅ!」
(ふわ、いい眺め……ってそうじゃなくて!)
上昇が終わり、私の叫び声とともに一気に下降していく。
「きゅぅぅぅう!!!!!」
(きゃぁぁぁあ!!!!!)
このままだと地面に落ちてペチャンコ……って、それだけは勘弁してほしい!
「きゅぁぁぁぁあ!!!!!」
(いやぁぁぁぁあ!!!!!)
ガシッ!
何かに掴まれた感覚。
恐る恐る目を開けると悠然と空を飛んでいた。
「おとなしくしていてくださいよ」
聞き覚えのある声に顔をあげると、イラールがしっかりと私を抱えていた。しかも、その背中には大きな翼。
「きゅ!? きゅう!?」
(えっ!? えぇ!?)
驚いていると下から竜巻のような風が吹きあがり、白い煙を吹き飛ばした。
そのことに黄色の瞳が鋭くなる。
「おりますよ」
イラールが翼を消して地面に降り立つ。
「きゅきゅあ!? ぷきゅ!?」
(マクティーラ!? フィア!?)
少し離れたところに肩で息をするマクティーラとフィアの姿があった。二人とも土と血で汚れ、満身創痍という状態。
それに対してナハルニヴは余裕そうで、マクティーラの剣を持ったまま残念そうに周りを見た。
「あの煙幕を吹き飛ばすとはな。ま、今日はこれぐらいでいいか」
そう呟いた黄金の瞳が私を見てニヤリと笑う。
「またな、嬢ちゃん」
その言葉にフィアが地面を蹴った。
「逃がすか!」
「追うな!」
マクティーラの声を振り切ってフィアが突進する。
「若者は元気だねぇ。だが、無鉄砲はよくないぞ」
そう言いながらナハルニヴが手首を返して持っていた剣を投げた。
「しまった!?」
フィアが慌てて足を止めるが剣は直前まで迫っている。このままだと避ける間もなく顔面を貫く。
そう思った瞬間……
グサッ!
鈍い音とともに剣から赤い血が流れ落ちる。
「だから追うなと言っただろ」
フィアより一歩先に出たマクティーラが剣の刃を左手で掴んで止めている。
「だん、ちょう……」
大きな目を丸くしたフィアが唖然と呟く。
そこに拍手の音が響いた。
「さすが、部下思いの団長様だ。じゃあ、また会おう。生きていたら、な」
最後に意味深な言葉を残してナハルニヴが蜃気楼のように消える。
視線を鋭くしていたイラールがふぅと息を吐くと、私を抱いたままマクティーラとフィアのところへ移動した。
「気配は完全に消えました。本当に撤退したようです」
その言葉にフィアがマクティーラに駆け寄った。
「すみません、団長! 手は大丈夫ですか!?」
「これぐらいならすぐに治る。それより外では名で呼べ」
剣を右手に持ち直すマクティーラにフィアが頭をさげる。
「すみません!」
「それだけ元気なら、おまえは大丈夫そうだな」
「いえ、もう限界です」
そう言うとフィアがドサッと崩れるように地面に座り込んだ。
「あー、もう疲れた。何なんですか、あいつ!? こっちは煙幕で何も見えないのに、あいつはボクたちが見えているようでしたし、動きも半端ないし」
愚痴るような言葉にイラールが人差し指で眼鏡を押し上げながら考察する。
「ナハルニヴは団長レベルの力を持つのに仲間と動くことが苦手と言って単独行動をしている遊撃騎士ですからね。フィアはそれぐらいで済んで良かったぐらいですよ。あとは、視覚に頼らなくても相手の位置を知ることができる種族なのでしょう。厄介ですが……って、マクティーラ、どうかしました?」
「……失敗した」
「え?」
私たちの前で黒い髪が力なく揺れる。その顔は青白く、微かに手足が震えていて……
「きゅう!?」
(痙攣!?)
ガシャン!
マクティーラが剣を落として倒れた。
「どうしたんですか!?」
フィアがマクティーラの体を揺さぶるが返ってくるのは呻き声のみ。
全身が脱力していて呼吸が浅い。
(どういうこと!?)
私は素早くマクティーラの全身を視た。
唇が青く、明らかに貧血か血流が低下している。
剣を握った手から出血はしているけど、意識を失うほどではない。ただし、蹴られた時に内臓を損傷して内部で出血しているのなら話は別。
「きゅうぅぅ、きゅぁ……」
(とにかく検査と治療をしないといけないけど、ここだと……)
病院どころか民家もない草原。
そこにイラールが私を抱いたまま落ちていた剣に近づいた。
「まさか、あいつ剣に毒を塗って!?」
よく見れば剣の刃に何かが塗られている。
「ぷきゅあ!? きゅうあ!」
(毒による痙攣!? それなら!)
私は無理矢理イラールの腕の中から飛び出すとポヨンポヨンと這ってマクティーラの腕に近づいた。
(傷口から心臓に近い方を布か何かで縛って……って、こんな手だと何もできない!)
悔しさでベシベシと地面を叩いていると、イラールが服の裾を破いてマクティーラの腕に巻き付けた。
「フィア、私は救援を呼んできます! ここは任せましたよ!」
「は、はい!」
慌ててフィアが返事をする前にイラールが大鷲の姿になる。
驚いている間に空高く飛び立った。
白い煙に囲まれたまま、物音一つせず、何も見えない。
まるで雲の中にいるかのような感じだけど、そんなメルヘンチックな状況じゃなくて。
(声を出して居場所を知らせた方がいい? でも、それでまたマクティーラが傷付いたら……)
さっきの目の前で起きた衝撃に無意識に体が震える。
訳の分からない状況だし怖いけど……それよりもこれ以上、傷ついてほしくない。
ナハルニヴの小脇に抱えられたまま、どうすることもできずに俯く。そこに突如、足元の土が盛り上がった。
「きゅ!?」
(なに!?)
蛇のような形になった土が私を呑み込むように口をあけて襲い掛かる。
突然のことに体をこわばらせていると、ナハルニヴがフッと笑った。
「そうきたか」
ガシッと私の体を掴んでそのまま真上に勢いよく放り投げる。
「きゅぁぁぁ!?」
(きゃぁぁぁ!?)
みるみる上昇していく体。いくら子どものアザラシとはいえ、人の力ではここまで高くは投げられない。
ついにはズボッと白い煙を抜け、私の目の前に青空が広がった。私が泳いでいた湖やさっきまでいた村まで見える高さ。
「ぷぃ、きゅぁあぁ……っぷきゅ!」
(ふわ、いい眺め……ってそうじゃなくて!)
上昇が終わり、私の叫び声とともに一気に下降していく。
「きゅぅぅぅう!!!!!」
(きゃぁぁぁあ!!!!!)
このままだと地面に落ちてペチャンコ……って、それだけは勘弁してほしい!
「きゅぁぁぁぁあ!!!!!」
(いやぁぁぁぁあ!!!!!)
ガシッ!
何かに掴まれた感覚。
恐る恐る目を開けると悠然と空を飛んでいた。
「おとなしくしていてくださいよ」
聞き覚えのある声に顔をあげると、イラールがしっかりと私を抱えていた。しかも、その背中には大きな翼。
「きゅ!? きゅう!?」
(えっ!? えぇ!?)
驚いていると下から竜巻のような風が吹きあがり、白い煙を吹き飛ばした。
そのことに黄色の瞳が鋭くなる。
「おりますよ」
イラールが翼を消して地面に降り立つ。
「きゅきゅあ!? ぷきゅ!?」
(マクティーラ!? フィア!?)
少し離れたところに肩で息をするマクティーラとフィアの姿があった。二人とも土と血で汚れ、満身創痍という状態。
それに対してナハルニヴは余裕そうで、マクティーラの剣を持ったまま残念そうに周りを見た。
「あの煙幕を吹き飛ばすとはな。ま、今日はこれぐらいでいいか」
そう呟いた黄金の瞳が私を見てニヤリと笑う。
「またな、嬢ちゃん」
その言葉にフィアが地面を蹴った。
「逃がすか!」
「追うな!」
マクティーラの声を振り切ってフィアが突進する。
「若者は元気だねぇ。だが、無鉄砲はよくないぞ」
そう言いながらナハルニヴが手首を返して持っていた剣を投げた。
「しまった!?」
フィアが慌てて足を止めるが剣は直前まで迫っている。このままだと避ける間もなく顔面を貫く。
そう思った瞬間……
グサッ!
鈍い音とともに剣から赤い血が流れ落ちる。
「だから追うなと言っただろ」
フィアより一歩先に出たマクティーラが剣の刃を左手で掴んで止めている。
「だん、ちょう……」
大きな目を丸くしたフィアが唖然と呟く。
そこに拍手の音が響いた。
「さすが、部下思いの団長様だ。じゃあ、また会おう。生きていたら、な」
最後に意味深な言葉を残してナハルニヴが蜃気楼のように消える。
視線を鋭くしていたイラールがふぅと息を吐くと、私を抱いたままマクティーラとフィアのところへ移動した。
「気配は完全に消えました。本当に撤退したようです」
その言葉にフィアがマクティーラに駆け寄った。
「すみません、団長! 手は大丈夫ですか!?」
「これぐらいならすぐに治る。それより外では名で呼べ」
剣を右手に持ち直すマクティーラにフィアが頭をさげる。
「すみません!」
「それだけ元気なら、おまえは大丈夫そうだな」
「いえ、もう限界です」
そう言うとフィアがドサッと崩れるように地面に座り込んだ。
「あー、もう疲れた。何なんですか、あいつ!? こっちは煙幕で何も見えないのに、あいつはボクたちが見えているようでしたし、動きも半端ないし」
愚痴るような言葉にイラールが人差し指で眼鏡を押し上げながら考察する。
「ナハルニヴは団長レベルの力を持つのに仲間と動くことが苦手と言って単独行動をしている遊撃騎士ですからね。フィアはそれぐらいで済んで良かったぐらいですよ。あとは、視覚に頼らなくても相手の位置を知ることができる種族なのでしょう。厄介ですが……って、マクティーラ、どうかしました?」
「……失敗した」
「え?」
私たちの前で黒い髪が力なく揺れる。その顔は青白く、微かに手足が震えていて……
「きゅう!?」
(痙攣!?)
ガシャン!
マクティーラが剣を落として倒れた。
「どうしたんですか!?」
フィアがマクティーラの体を揺さぶるが返ってくるのは呻き声のみ。
全身が脱力していて呼吸が浅い。
(どういうこと!?)
私は素早くマクティーラの全身を視た。
唇が青く、明らかに貧血か血流が低下している。
剣を握った手から出血はしているけど、意識を失うほどではない。ただし、蹴られた時に内臓を損傷して内部で出血しているのなら話は別。
「きゅうぅぅ、きゅぁ……」
(とにかく検査と治療をしないといけないけど、ここだと……)
病院どころか民家もない草原。
そこにイラールが私を抱いたまま落ちていた剣に近づいた。
「まさか、あいつ剣に毒を塗って!?」
よく見れば剣の刃に何かが塗られている。
「ぷきゅあ!? きゅうあ!」
(毒による痙攣!? それなら!)
私は無理矢理イラールの腕の中から飛び出すとポヨンポヨンと這ってマクティーラの腕に近づいた。
(傷口から心臓に近い方を布か何かで縛って……って、こんな手だと何もできない!)
悔しさでベシベシと地面を叩いていると、イラールが服の裾を破いてマクティーラの腕に巻き付けた。
「フィア、私は救援を呼んできます! ここは任せましたよ!」
「は、はい!」
慌ててフィアが返事をする前にイラールが大鷲の姿になる。
驚いている間に空高く飛び立った。
111
あなたにおすすめの小説
【完結】胃袋を掴んだら溺愛されました
成実
恋愛
前世の記憶を思い出し、お菓子が食べたいと自分のために作っていた伯爵令嬢。
天候の関係で国に、収める税を領地民のために肩代わりした伯爵家、そうしたら、弟の学費がなくなりました。
学費を稼ぐためにお菓子の販売始めた私に、私が作ったお菓子が大好き過ぎてお菓子に恋した公爵令息が、作ったのが私とバレては溺愛されました。
美男美女の同僚のおまけとして異世界召喚された私、ゴミ無能扱いされ王城から叩き出されるも、才能を見出してくれた隣国の王子様とスローライフ
さら
恋愛
会社では地味で目立たない、ただの事務員だった私。
ある日突然、美男美女の同僚二人のおまけとして、異世界に召喚されてしまった。
けれど、測定された“能力値”は最低。
「無能」「お荷物」「役立たず」と王たちに笑われ、王城を追い出されて――私は一人、行くあてもなく途方に暮れていた。
そんな私を拾ってくれたのは、隣国の第二王子・レオン。
優しく、誠実で、誰よりも人の心を見てくれる人だった。
彼に導かれ、私は“癒しの力”を持つことを知る。
人の心を穏やかにし、傷を癒す――それは“無能”と呼ばれた私だけが持っていた奇跡だった。
やがて、王子と共に過ごす穏やかな日々の中で芽生える、恋の予感。
不器用だけど優しい彼の言葉に、心が少しずつ満たされていく。
余命僅かな大富豪を看取って、円満に未亡人になるはずでした
ぜんだ 夕里
恋愛
傾きかけた家を救うため、私が結んだのはあまりにも不謹慎な契約――余命いくばくもない大富豪の辺境伯様と結婚し、彼の最期を穏やかに看取ることで莫大な遺産を相続する、というものだった。
しかし、人の死を利用して富を得るなど不正義!
そう考えた私が立てたのは、前代未聞の計画。
「そうだ、遺産が残らないくらい贅沢の限りを尽くしてもらえば、すべて丸く収まるじゃない!」
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
【完結】タジタジ騎士公爵様は妖精を溺愛する
雨香
恋愛
【完結済】美醜の感覚のズレた異世界に落ちたリリがスパダリイケメン達に溺愛されていく。
ヒーロー大好きな主人公と、どう受け止めていいかわからないヒーローのもだもだ話です。
「シェイド様、大好き!!」
「〜〜〜〜っっっ!!???」
逆ハーレム風の過保護な溺愛を楽しんで頂ければ。
年下のユニコーン獣人が私の婚活の邪魔をしていたって本当ですか?!
志熊みゅう
恋愛
子爵令嬢・フロレンシアに、五度目の婚約破棄が突きつけられた。――結婚適齢期をとうに過ぎ、社交界では完全に行き遅れ。
けれどフロレンシアは、教養と商才、そして気品ある美貌を備えた才女。度重なる破談にもめげず、事業を立ち上げ、華やかに人生を切り拓いていく。
そんな彼女のもとに、思いもよらぬ“求婚”が舞い込む。アルバ公爵家の嫡男であり、ユニコーン獣人の血を引くロレンシオ。幼なじみで今まで弟のようにかわいがってきた5歳年下の青年が結婚を申し込んできたのだ。少年だった彼は、いつのまにか美しく成長し、知的で大人の色気に満ち溢れた青年に変貌していた。
そんな彼は、フロレンシアの耳裏に“誓印”を刻みつける。獣人にとってそれは、番(つがい)への執着と独占を示す魔法の証――。
そして次第に明らかになる、過去の婚約破棄の裏に潜んでいた陰謀。全てに絡むロレンシオの影。
――私は、何を信じればいいの?!
疑念と不安の渦の中で、フロレンシアは初めて“本物の愛”と向き合うことになる。
年上子爵令嬢×年下ユニコーン獣人。
執着か、純愛か。
“婚約破棄”の裏に隠された真実と、運命の恋が交差する“婚活”逆転劇が始まる!
☆小説家になろうの注目度ランキング(完結済) 11 位獲得しました。(2025/9/2)
【完結】氷の王太子に嫁いだら、毎晩甘やかされすぎて困っています
22時完結
恋愛
王国一の冷血漢と噂される王太子レオナード殿下。
誰に対しても冷たく、感情を見せることがないことから、「氷の王太子」と恐れられている。
そんな彼との政略結婚が決まったのは、公爵家の地味な令嬢リリア。
(殿下は私に興味なんてないはず……)
結婚前はそう思っていたのに――
「リリア、寒くないか?」
「……え?」
「もっとこっちに寄れ。俺の腕の中なら、温かいだろう?」
冷酷なはずの殿下が、新婚初夜から優しすぎる!?
それどころか、毎晩のように甘やかされ、気づけば離してもらえなくなっていた。
「お前の笑顔は俺だけのものだ。他の男に見せるな」
「こんなに可愛いお前を、冷たく扱うわけがないだろう?」
(ちょ、待ってください! 殿下、本当に氷のように冷たい人なんですよね!?)
結婚してみたら、噂とは真逆で、私にだけ甘すぎる旦那様だったようです――!?
聖獣の卵を保護するため、騎士団長と契約結婚いたします。仮の妻なのに、なぜか大切にされすぎていて、溺愛されていると勘違いしてしまいそうです
石河 翠
恋愛
騎士団の食堂で働くエリカは、自宅の庭で聖獣の卵を発見する。
聖獣が大好きなエリカは保護を希望するが、領主に卵を預けるようにと言われてしまった。卵の保護主は、魔力や財力、社会的な地位が重要視されるというのだ。
やけになったエリカは場末の酒場で酔っ払ったあげく、通りすがりの騎士団長に契約結婚してほしいと唐突に泣きつく。すると意外にもその場で承諾されてしまった。
女っ気のない堅物な騎士団長だったはずが、妻となったエリカへの態度は甘く優しいもので、彼女は思わずときめいてしまい……。
素直でまっすぐ一生懸命なヒロインと、実はヒロインにずっと片思いしていた真面目な騎士団長の恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
表紙絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID749781)をお借りしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる