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「さて、これから長い旅路になるな」
キース様が優雅に紅茶(馬車備え付け)を啜りながら言った。
私は神妙な顔で頷く。
「はい。わたくし、覚悟はできております。北の果てであれ、南の孤島であれ、罪人として慎ましく生きる所存です」
私はトランクから愛用のネックピローを取り出した。
長旅には睡眠が不可欠だ。
揺れる馬車の中でいかに体力を温存するか。
それが、過酷な追放生活を生き抜く第一歩となる。
「どのくらいかかりますか? 三日? それとも一週間?」
「そうだね……」
キース様は懐中時計を取り出し、パカッと蓋を開けた。
「あと、5分くらいかな」
「え?」
私はネックピローを膨らませる手を止めた。
聞き間違いだろうか。
5日、の間違いだろうか。
「あの、5分といいますと……カップラーメンが出来上がって少し伸びるくらいの時間でしょうか?」
「例えが庶民的だね。まあ、その通りだ」
「……は?」
思考が停止する。
5分?
王都を出てから、まだ30分も経っていない気がするのだが。
「殿下、冗談はおやめください。追放先というのは、もっとこう……人里離れた、世間から隔絶された場所のはずでは?」
「隔絶されているよ。一般人は立ち入れない場所だ」
「それはそうかもしれませんけど、物理的な距離というものが……」
馬車が減速し始めた。
御者の「到着しましたー!」という明るい声が響く。
嘘でしょ。
私は窓の外を見た。
そこには、荒涼とした荒野も、吹き荒れる吹雪も、魔物が跋扈する森もなかった。
あったのは、美しく整備された並木道と、その奥に佇む白亜の豪邸だった。
「……ここ、どこですか?」
「王家の別荘、『星降る離宮』だよ」
キース様が涼しい顔で答える。
私は呆然と馬車を降りた。
目の前には、手入れの行き届いたバラ園が広がり、噴水がキラキラと水しぶきを上げている。
小鳥がさえずり、初夏の爽やかな風が頬を撫でる。
どう見てもリゾート地だ。
「あの、殿下」
「なんだい?」
「あちらに見える高い塔は、もしや……」
私は指差した。
木々の隙間から、見覚えのある尖塔が見えている。
「ああ、王城の時計塔だね」
「見えてるじゃないですか!!」
私は叫んだ。
「王城が見える距離って! これ、ご近所ですよね!? スープが冷めない距離ですよね!?」
「まあ、馬を飛ばせば20分くらいかな」
「近っ!!」
私の「悲劇のヒロイン」としての覚悟を返してほしい。
これでは「ちょっと週末に別荘へ遊びに来ました」という感覚ではないか。
「おかしいですわ! 追放というのは、もっとこう……国境を越えたり、二度と故郷の土は踏めないとか、そういうドラマチックなものでは!?」
「ミュール、落ち着いて」
キース様が私の肩に手を置く。
「『王都追放』の定義を思い出してごらん」
「定義?」
「『王都から追放する』だ。ここはこの離宮の敷地内であり、行政区分上は王都の外だ。つまり、追放の条件は満たしている」
「屁理屈ですわ!!」
そんな子供の言い訳みたいな理論が通るのか。
「それに、国外追放なんてしたら、君に会えなくなるじゃないか」
「は?」
「僕の公務が終わってから通える距離でないと、僕が寂しくて死んでしまう」
「えっ」
キース様は真顔でとんでもないことを言った。
「通う? 殿下が? ここに?」
「当然だろ。ここは僕の私有地だ。僕がいつ帰ってこようが勝手だろう?」
「帰ってくるって言いました!?」
待って。
話が違う。
私はてっきり、ここに一人(+監視役)で幽閉されるのだと思っていた。
「殿下は王城にお住まいなのでは?」
「平日はね。でも、これからはここを生活の拠点にするつもりだ。王城までは馬車で通勤するよ」
「通勤!?」
王太子が通勤。
新しい概念だ。
「つまり……わたくしは、ここで殿下の帰りを待つだけの生活になると?」
「ご明察。仕事で疲れた僕を、君が笑顔で出迎え、癒やしてくれる。そういう『過酷な』刑罰だ」
キース様はニッコリと笑った。
その笑顔は、完全に獲物を檻に追い込んだ捕食者のそれだった。
「さあ、入ろうか。今日からここが、君と僕の愛の巣……じゃなかった、君の牢獄だ」
「言い直しましたよね!? 今、完全に本音が漏れてましたよね!?」
私は抗議したが、キース様は聞く耳を持たず、私の腰に手を回してエスコートする。
屋敷の扉が開くと、そこにはズラリとメイドたちが並んでいた。
「お帰りなさいませ、ご主人様、奥様!」
「奥様じゃないです!!」
私のツッコミも虚しく、メイドたちは満面の笑みで歓迎ムードだ。
その中の一人、見覚えのある初老の執事が進み出てきた。
「お待ちしておりました、ミュール様。アークライト家から急送されたお荷物は、すでにクローゼットに収納済みでございます」
「早っ!?」
私がここに着くより早いの?
どういう物流システムを使っているの?
「リナ様の等身大肖像画も、寝室の一番目立つ位置に飾らせていただきました」
「あ、ありがとうございます……(そこは感謝する)」
私はガックリと項垂れた。
完全に包囲されている。
逃げ場はない。
「どうしたんだい? 顔色が悪いよ」
キース様が覗き込んでくる。
「……いえ、あまりの待遇の良さに、罪悪感で押しつぶされそうです」
「慣れればいいさ。一生続くんだから」
「一生!?」
サラリと恐ろしい単語が聞こえた。
私は別荘の玄関ホールを見上げた。
高い天井、豪華なシャンデリア。
ここは、どんな牢獄よりも脱出困難な、甘い甘い鳥籠なのかもしれない。
「さあ、まずは部屋を案内しよう。君が気に入るように、内装もリフォームしておいたんだ」
「いつの間に……」
私は抵抗する気力もなく、キース様に連れられて階段を上った。
窓の外を見ると、夕焼けに染まる王城が美しく輝いている。
近い。
本当に近い。
「……リナ、元気にしてるかしら」
「さっき別れたばかりだろう」
キース様の冷静なツッコミが、私の胸に突き刺さった。
こうして、私の「国外追放(隣町)」生活が、幕を開けたのである。
キース様が優雅に紅茶(馬車備え付け)を啜りながら言った。
私は神妙な顔で頷く。
「はい。わたくし、覚悟はできております。北の果てであれ、南の孤島であれ、罪人として慎ましく生きる所存です」
私はトランクから愛用のネックピローを取り出した。
長旅には睡眠が不可欠だ。
揺れる馬車の中でいかに体力を温存するか。
それが、過酷な追放生活を生き抜く第一歩となる。
「どのくらいかかりますか? 三日? それとも一週間?」
「そうだね……」
キース様は懐中時計を取り出し、パカッと蓋を開けた。
「あと、5分くらいかな」
「え?」
私はネックピローを膨らませる手を止めた。
聞き間違いだろうか。
5日、の間違いだろうか。
「あの、5分といいますと……カップラーメンが出来上がって少し伸びるくらいの時間でしょうか?」
「例えが庶民的だね。まあ、その通りだ」
「……は?」
思考が停止する。
5分?
王都を出てから、まだ30分も経っていない気がするのだが。
「殿下、冗談はおやめください。追放先というのは、もっとこう……人里離れた、世間から隔絶された場所のはずでは?」
「隔絶されているよ。一般人は立ち入れない場所だ」
「それはそうかもしれませんけど、物理的な距離というものが……」
馬車が減速し始めた。
御者の「到着しましたー!」という明るい声が響く。
嘘でしょ。
私は窓の外を見た。
そこには、荒涼とした荒野も、吹き荒れる吹雪も、魔物が跋扈する森もなかった。
あったのは、美しく整備された並木道と、その奥に佇む白亜の豪邸だった。
「……ここ、どこですか?」
「王家の別荘、『星降る離宮』だよ」
キース様が涼しい顔で答える。
私は呆然と馬車を降りた。
目の前には、手入れの行き届いたバラ園が広がり、噴水がキラキラと水しぶきを上げている。
小鳥がさえずり、初夏の爽やかな風が頬を撫でる。
どう見てもリゾート地だ。
「あの、殿下」
「なんだい?」
「あちらに見える高い塔は、もしや……」
私は指差した。
木々の隙間から、見覚えのある尖塔が見えている。
「ああ、王城の時計塔だね」
「見えてるじゃないですか!!」
私は叫んだ。
「王城が見える距離って! これ、ご近所ですよね!? スープが冷めない距離ですよね!?」
「まあ、馬を飛ばせば20分くらいかな」
「近っ!!」
私の「悲劇のヒロイン」としての覚悟を返してほしい。
これでは「ちょっと週末に別荘へ遊びに来ました」という感覚ではないか。
「おかしいですわ! 追放というのは、もっとこう……国境を越えたり、二度と故郷の土は踏めないとか、そういうドラマチックなものでは!?」
「ミュール、落ち着いて」
キース様が私の肩に手を置く。
「『王都追放』の定義を思い出してごらん」
「定義?」
「『王都から追放する』だ。ここはこの離宮の敷地内であり、行政区分上は王都の外だ。つまり、追放の条件は満たしている」
「屁理屈ですわ!!」
そんな子供の言い訳みたいな理論が通るのか。
「それに、国外追放なんてしたら、君に会えなくなるじゃないか」
「は?」
「僕の公務が終わってから通える距離でないと、僕が寂しくて死んでしまう」
「えっ」
キース様は真顔でとんでもないことを言った。
「通う? 殿下が? ここに?」
「当然だろ。ここは僕の私有地だ。僕がいつ帰ってこようが勝手だろう?」
「帰ってくるって言いました!?」
待って。
話が違う。
私はてっきり、ここに一人(+監視役)で幽閉されるのだと思っていた。
「殿下は王城にお住まいなのでは?」
「平日はね。でも、これからはここを生活の拠点にするつもりだ。王城までは馬車で通勤するよ」
「通勤!?」
王太子が通勤。
新しい概念だ。
「つまり……わたくしは、ここで殿下の帰りを待つだけの生活になると?」
「ご明察。仕事で疲れた僕を、君が笑顔で出迎え、癒やしてくれる。そういう『過酷な』刑罰だ」
キース様はニッコリと笑った。
その笑顔は、完全に獲物を檻に追い込んだ捕食者のそれだった。
「さあ、入ろうか。今日からここが、君と僕の愛の巣……じゃなかった、君の牢獄だ」
「言い直しましたよね!? 今、完全に本音が漏れてましたよね!?」
私は抗議したが、キース様は聞く耳を持たず、私の腰に手を回してエスコートする。
屋敷の扉が開くと、そこにはズラリとメイドたちが並んでいた。
「お帰りなさいませ、ご主人様、奥様!」
「奥様じゃないです!!」
私のツッコミも虚しく、メイドたちは満面の笑みで歓迎ムードだ。
その中の一人、見覚えのある初老の執事が進み出てきた。
「お待ちしておりました、ミュール様。アークライト家から急送されたお荷物は、すでにクローゼットに収納済みでございます」
「早っ!?」
私がここに着くより早いの?
どういう物流システムを使っているの?
「リナ様の等身大肖像画も、寝室の一番目立つ位置に飾らせていただきました」
「あ、ありがとうございます……(そこは感謝する)」
私はガックリと項垂れた。
完全に包囲されている。
逃げ場はない。
「どうしたんだい? 顔色が悪いよ」
キース様が覗き込んでくる。
「……いえ、あまりの待遇の良さに、罪悪感で押しつぶされそうです」
「慣れればいいさ。一生続くんだから」
「一生!?」
サラリと恐ろしい単語が聞こえた。
私は別荘の玄関ホールを見上げた。
高い天井、豪華なシャンデリア。
ここは、どんな牢獄よりも脱出困難な、甘い甘い鳥籠なのかもしれない。
「さあ、まずは部屋を案内しよう。君が気に入るように、内装もリフォームしておいたんだ」
「いつの間に……」
私は抵抗する気力もなく、キース様に連れられて階段を上った。
窓の外を見ると、夕焼けに染まる王城が美しく輝いている。
近い。
本当に近い。
「……リナ、元気にしてるかしら」
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