聖女になんかなりたくない! 聖女認定される前に…私はバックれたいと思います。

アノマロカリス

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バックれ計画の章

第四十二話

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 さてと、では早速実践に行きますか!

 此処であざとかったり、媚を売り過ぎたり、先走り過ぎると失敗になりそうだからね。

 それにしても私にテクを教えてくれた女性神官の言っていることは本当に大丈夫よね?

 本当にコレを実践したら…神殿騎士の鉄仮面的な無表情のシーダやディーナが本当にデレるのかな?

 まぁ、私にはコレしか無いし…ウザくても最後まで演じ切ってみましょう!

 全ては私のバックれ野望の為に!

 私は湯船に入る前に体を洗う事にする…んだけど、背中は届かないのでシーダやディーナが手伝ってくれる。

 此処で女性神官から教わったテクニックの第一弾発動!

 私は背中から倒れる様にすると、シーダが受け止めてくれる。

 そして座り直そうとするのだが、体の力を抜いてシーダに体を預けようとする。

 「リアラ様…ちゃんと座ってくれないと洗えません。」

 「シーダお姉ちゃんの洗い方が気持ち良くて力が抜けちゃった。」

 私はシーダの目を見ながらペロっと舌を出した。

 シーダは相変わらず無表情なんだけど…コレって本当に効果があるんだろうか?

 私は体を流してもらうと、テクニック第二弾を発動した。

 それは…シーダの体に抱きつくという物だった。

 更に抱きついてから、「人肌って暖かいんだね…」とでも言えば邪険に扱われないという話だった。

 私は早速実践して、シーダは困った顔をしながらも振り解こうとはしなかった。

 「リアラ様、困ります。」

 「もう少しだけ温もりを…」

 私はそう言いながら、背中の傷を見せる様に向きを変えた。

 小さい頃から両親や妹の暴力は酷かった。

 その度に魔法で治していたけど、怪我は治ったけど傷は残っていた。

 背中にある傷は、テリガン侯爵が事業の失敗の腹いせに馬用の鞭で滅多打ちにされた物だった。

 その時の回復魔法で背中の怪我は塞いだけど傷は残ってしまった。

 あの当時は今の様に回復魔法を上手く使えなかったので、今なら完全に治す事はできただろうけど当時は無理だった。

 背中の傷を今でも残しているのは別に治せないという訳ではなくて…背中の傷に触れる度にリアナが同じ目に遭っていると思うとざまぁ気分が味わえる為に態と残していたのだった。

 護衛の神殿騎士達も私の生い立ちは知っている筈なので、その傷を見せつける様にすれば無理に引き剥がそうとはしないという計算された行動だった。

 そして私はテクニック第三弾を発動した。

 私はシーダから少し離れてから、目を大きく開けてから上目遣いで涙を浮かべてシーダを見る。

 そして数秒間だけ見つめてから再びシーダに抱き付く。

 これがシーダに効果があれば良いが…シーダが私を抱きしめる様になれば成功なんだけど、立場的な何かがあるのか、シーダはその気になってくれなかった。

 「リアラ様、もう宜しいですか?」

 手強いなぁ…ならテクニックの第四弾を実行するか。

 「シーダお姉ちゃん、今だけはリアラと呼んで…」

 これをすれば、例え鉄仮面的な無表情の神殿騎士のシーダでも落ちる…筈?

 そう思っていたんだけど、効果が出たのはディーナの方で…ディーナは私を後ろから抱きしめて来たのだった。

 今の状態を説明すると、私はシーダとディーナに挟まれている状態になっていた。

 此処で私はディーナにもお姉ちゃん呼びをしながら2人に抱き付いた。

 シーダの顔を見ると鉄仮面的な無表情の顔は赤く染まっていて、ディーナは涙を浮かべながら私を抱きしめていた。

 よし…テクニック第五弾を発動するか!

 私は涙を盛大に流して声を上げて泣き出した。

 シーダとディーナは私の行動をどう取るかは分からないけど…2人の心に訴え掛ける何かを得たと思う。

 そして暫くしてから私は泣き止んだ後に…最後のテクニック第六弾を発動する。

 「人前ではちゃんとするけど…3人でいる時はお姉ちゃんと呼んでも良いかな?」

 シーダは困った顔をしながら頷き、ディーナは頷きながら私の頭を撫でてくれた。

 それから暫くはこの行動を続けないとならなかったが…初めの頃の鉄仮面的な無表情の顔は若干だけど柔らかく感じた。

 さて、次に2人の更に親密度を上げたら…次はもっと手強いアルファとオメガを攻略してあげるわ!

 私のバックれ計画の策略は始まったばかりだった。
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