聖女召喚に巻き込まれたけど、僕は聖者で彼女よりも優れた能力を持っていた。

アノマロカリス

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第五話 一方、セイカは?

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 ~~~~~セイファームラート王国~~~~~

 一方、セイカはというと?
 メイド達に着替えを手伝って貰って、制服を脱いでからシスターの様な白い法衣に金糸の刺繍が豪華に施された服に身を包んでいた。
 他にも指輪やらネックレスやらが身に付けさせられており、見ているだけで肩が凝りそうな衣装だったのだが、聖女に憧れを抱いているセイカには然程気にならないみたいだった。

 「あの…クレイマン王子、魔法の授業は始めないのですか?」
 「何故だ?」
 「鑑定水晶で私は確かに聖女と証明をされました。 ですが、魔法が使えなければ…」
 「それに関しても問題は無いだろう。 既にセイカには、聖属性が使用出来ると鑑定に出ていたでは無いか! ならば、別に無理して急かさなくても問題は無いだろう。」

 このクレイマンという王子は、聖女を向かい入れた事で有頂天になっているみたいだが?
 余り…他人には関心がない様だな。
 その証拠に、もう1人のオタクでもあるセイカの気持ちを全く汲んではいなかった。
 異世界の魔法の無い世界の住人としては、魔法はいち早く覚えたい物なのに…だ。

 「…そういえば、聖はもう1人の黒髪のイケメンと消えたっていう話だけど、私が聖女に選ばれた事で放り出されたりされていないわよね?」

 道端に急に魔法陣が現れて異世界に…というのは、オタクとしては最高のシチュエーションではあるんだけど?
 だからと言って、必ずしも…行った先の異世界では優遇されるわけではない。
 なので、魔法陣が現れた先に…逃げようとしていた聖に飛び付いてから、両手両足で抱き付くように絡み付いて、見事に一緒に異世界に来られたのに、まさか離れ離れになるなんてね。

 「あの、クレイマン王子…私と一緒に来た友達は?」
 「気にする必要がある…ん、友達なのか? 召喚に巻き込まれた一般人では無かったのか?」
 「はい、友達…いえ、幼馴染です。」
 「セイカはその者に好意とかはあるのか?」
 「えーっと、それは……」

 そこで私は考えた。
 ここで聖に対して否定的な事を話したりすると、クレイマン王子はどうでも良いという判断をするでしょうね。
 仮に好意があると答えたら、クレイマン王子は聖を消しに掛かるかも知れない。
 …どう答えるのが正解なんだろう?

 「小さい頃から共に暮らして来た…兄みたいな存在なんです。」

 …と言っておこう。
 実際は、私の言う事を何でも聞く、便利なコマ奴隷みたいなものだけどね。
 だけど、そんなコマ奴隷みたいなものでも、居なくなったら困るしね。

 「兄か………ふむ、別に…これからは我がいるだろう。 これからは我を慕うが良い!」
 
 私は何も答えなかった。
 やはり、世にある聖女召喚で呼ばれた聖女は、呼び出された国の王子に見初められる運命みたいね?
 惚れられるのは構わないけど、粘着質なのはちょっとなぁ…?

 それにしても、聖は本当に大丈夫なのよね?
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