異世界召喚に巻き込まれただけなのに…

アノマロカリス

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第四話 証明

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 「これが魔法か…! 発動時は、一瞬力が抜けるが…出来ると爽快なんだな。」

 一度覚えて仕舞えば、あとは応用で何とかなる。
 まぁ、自転車と同じ様な物で…一度乗れさえすれば、後は野となれ山となれだ。
 
 「うむ、だいぶ覚えが早いみたいですが…魔法は初めてなのですよね?」
 「それは、ジェナイ先生の教え方が良いからですよ。 分かりやすいですし…」

 僕に魔法の講師を付けてくれた人の名前は、ジェナイ=アスラーという魔法棟の職員だ。
 あのイケすかない金髪碧眼がいるセイファームラート王国は、大神殿を祀る聖王国家で…マーヴロス王国は、精霊を崇拝する魔法国家である。
 一昔前までは、互いの国の関係は破綻をしていた…が、二代前の国王達は互いの悪辣な関係を断ち切って、尊重する方向導いたという。
 まぁ、普通に考えて…天使と魔が同調する事はないだろうなぁ。
 水と油よりも関係性は悪そうだし。

 「これで、全属性を一通り確認出来ましたね。 回復魔法も確認出来ましたし…後は、体調を悪くされたりはされておりませんか?」
 「特に問題はありません。 魔力量が多いのかな?」
 「…かも知れませんね。 セイン様、他にも何か気になる事はありませんか?」

 他にも気になる事…と言えば、やはりアレも試してみたいと思うのはオタクのサガだ。
 ただ、アレの場合…本当に威力が桁違いに跳ね上がるのだろうか?

 「ジェナイ先生、この魔法研究棟の訓練所は…他の区域よりも頑丈に作られていますか?」
 「…先程まで、セイン様の放たれた魔法を見て確認されたと思うのですが、丈夫さは立証出来ておられますよね?」
 「なら…大丈夫かな?」

 アレとは…?
 魔法研究者の度肝を抜かせるあの魔法だ。
 ただ、初めてで上手く行くかが心配だけど?

 「右手に生み出すは…灼熱の炎、左手に生み出すは永久凍土の氷結………」
 「まさか………」

 やはり…この魔法を発動しようとすると、そんな反応になるんだなぁ。
 魔法を習っている時に、二種の合成魔法はないという話だった。
 これが立証出来れば、例え少し厄介な瘴気問題でも対処出来るかな?

 「複合統一魔法…ブレイズエグゼキュショーナーズ‼︎」
 
 僕が放った二種の合成魔法は、強固な魔法研究棟の壁を打ち抜いて…外にあった筈の何かのオブジェを破壊した様だった。
 何のオブジェかは分からないが、この王国の国王の像とかじゃないよね?

 「まさか、合成魔法何て……聖女伝説以上の代物ですよ‼︎」
 「その所為で、外にあった筈の何かのオブジェを破壊してしまいましたが…大丈夫でしょうか?」
 「あぁ、先代の国王が作ったとされる…趣味の悪い置き物が壊れただけですので御安心下さい。 アレは、早くぶっ壊れないかと皆が願っていたので、丁度良い機会ですしね。」

 それって、本当に大丈夫なのかな?
 先代の国王って、シュヴァの爺さんの事だよね?
 日本で考えるなら、爺さんくらいの年齢ならまだ生きている可能性があるよなぁ。
 まぁ、異世界の平均寿命が日本と同じなら…の話だけど。

 「これで、父上に…国王にセインを紹介出来るな。 もう、断ったりはしないよな?」
 「うん、とりあえず魔法を使える事ができたからね。」

 僕はこうして、シュヴァに連れられて玉座の間を目指した。
 そこで僕は、運命的な出逢いをする事になるんだけどね。
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