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第1章 異世界転移と旅立ち
第20話 初めての鍛冶
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「さっきは来てすぐにサインをもらったと思ったら、飛んでいったからビックリしたぞ。」
アントンに謝りながらも、奥の工房に行き、採掘した物を全て出すと、
「おいおい、1人が1日で採掘出来る量じゃないだろ。 まあいい、まずは鉄鉱石以外は仕舞っておいてくれ。」
鉄鉱石だけを残して、他をアイテムボックスに収納する。
「そう言えば時間停止をかけたナイフだが、叩いても曲げようとしてもどうやっても壊れねえ、溶解させようと炉に入れてみたが、そのままの形で出てきたぞ。 すまんがあと1日2日調べさせてくれ。」
興奮しながら話しかけてくるが、炉に入れてナイフを溶かそうとするとはすごいおっさんだ・・・
しかし、熱にも耐性がある事は分かったが、熱を遮断するのか、衝撃みたいに熱が通るのかが気になるところだ。 身をもって試すのはイヤなのでそれも調べてもらおう。
「よし、今日から鍛冶を教えるがまず鉄鉱石はこのままじゃ使えねえ、製鉄をして鉄にしないといけねえんだ。 よし手伝え。」
火の入った炉の前に鉄鉱石を持っていき砕きながら、どんどん鉄鉱石を入れると、真っ赤な鉄が下から出てくる。
「これが鉄になるから、少量ずつを型に入れて冷ましておくぞ。」
これで鉄のインゴットが出来上がる。鉄鉱石60キロに対して1キロの鉄のインゴットが42本出来た。
この調子で銅のインゴット18本、金と銀のインゴットが2本出来た。
「これだけあれば練習には困らねえ。 金や銀は貴重だからちゃんと仕舞っておけ、まずはナイフを作ってもらうが、昼はだいぶ過ぎているが、昼飯にしようや。」
2人と1匹で昼食をとりながら、話をする。
「アントンさん、今回はインゴットをいっぱい作ったんだが、素材は他にどんなものがあるんですか?」
「素材か、金属ならあれ以外はミスリルや、白金、おれも見たことは無いがアダマンタイトやオリハルコン、伝説ではヒヒイロカネと言うすごい金属もあるらしい。 素材で言うと大体の魔物の皮や骨、牙や角なども素材にはなるぞ。ランクが高い魔物ほど貴重だな。 魔石や宝石も素材といえば素材だな。」
ファンタジーだけあって、ミスリルやアダマンタイト、ヒヒイロカネまであるらしい、ドラゴンの鱗で作った鎧なんかは定番だが手に入れてみたい。
「金属や魔物の素材は分かるのだが、魔石や宝石は武器や防具には使わないのです?」
「基本的に宝石は飾りにしか使わないな、魔力を使う杖には魔力を高めるサファイヤとかの宝石や魔石を使う時があるとは聞いたことがある。 宝石・魔石はアクセサリーや、魔道具に使う方が断然多いと思うぞ。 魔物の体内にある魔石は魔物の属性とだいたい同じ属性を秘めているし、宝石にも属性はあるぞ。」
「ではゴブリンの魔石にも属性があるのですか?」
「ゴブリンは土の属性のあるものが取れることはあるが、属性もほとんど無いから無属性の魔石と考えてもいいだろうな。 鉱山に行ったのならロックバードは倒さなかったか? あいつはだいたい風の属性を持っているぞ。」
「5匹倒したたんだが、そのままアイテムボックスに収納しているから魔石の確認はしていないですよ。」
「これだからアイテムボックス持ちは・・・ 羨ましい・・・」
「さて、ナイフ作りの続きを教えてください。」
話が変な方向になってきたので、ナイフ作成に戻るために頭を下げる。
「・・・しょうがないな、工房に戻ろう。」
(ヤストはごまかし方が下手くそですよね・・・ 行きましょう。)
2人に言われながらも工房についていく。
「ナイフ作成だが、簡単に言うと、先ほどのインゴットをもう一度溶かして、型に入れる、熱いうちに叩いて形を整える、さいごに研磨したら終了だ。 まぁ、柄を付けたりの細かい事はあるが、ロングソードもサーベルも基本は同じだ。 まずは見てろ。」
アントンは早速、鉄のインゴットを炉に入れて、溶かして細い棒状の型に入れる。
出来上がった真っ赤な鉄をやっとこで持ちながら、金槌で叩いてどんどん形を整えていく。
冷めれば炉に入れてもう一度真っ赤になるまでくべて、取り出してから何度も叩いていく。
3度も繰り返せば形はほぼナイフになっていた。
「鍛冶は初めて見たけど、すごい・・・」
「コツを掴めば出来るようになる。 最初は失敗してもいいから何度もしてみる事だな。 あとはこれを研磨すれば出来上がりだ。」
鋭さは無いが、真っ直ぐのナイフと呼べるものが出来上がっている。
「よし、やってみろ。」
やっとこと金槌を渡されて、炉の前に立つ。 熱気がかなり来るがやってみるしかない。
炉から流れてくる鉄を細い棒状になる型に入れてやっとこで掴む。 金槌で叩いてみるが力加減が難しく、力を入ないと全く変化してないように見えるし、力を入れると変形してしまう。
何度も何度も炉で熱して叩く事を繰り返し、ようやく形になった。
「まぁ、最初はこんなもんだろ。 今回は10回も炉に入れて形はこれじゃあまずい、鉱石にもよるが鉄なら3~4回程度で形を整えないとな。 形もまだまだだから、何度も練習だな。」
「分かりました。明日からも来てもいいですか? 邪魔にならないようにするので。」
「いいぞ、教えると言ったからにはある程度になるまで付き合うさ、まだ時間停止の付与も分かってないからな。」
ニヤッと笑いながら、アントンは店の方に向かって行った。
外に出れば日は暮れかけていたので、宿に向かって歩き始める。
(お疲れさまでした。 2時間は叩きっぱなしだったので疲れたでしょう。 今日はゆっくり休んで明日にしましょう。)
《本当に疲れたよ。 けど、集中していたら時間が立つのは早いし、楽しいな。》
宿屋に入りエルダと話をする。 明日からは宿の支払いをキッチリとしてもらうことを話し、アントンさんのところで鍛冶を学ぶことを伝える。 日数はどれくらいかかるか分からないので、とりあえず20日伸ばしてもらうことにしたので、140,000クローナを支払う。
宿泊を伸ばしたのを見た、ノーベルとベスは大変喜んでくれた。
「そうだ、エルダさん。 ロックバードを狩ってきたんですが、調理は出来ますか?」
「大丈夫ですよ。見た目通り鶏肉ですからね。」
笑いながら話してくれるので、ロックバードを2匹渡しておいた。
ついでに魔石の回収もお願いしておく。
「いつもありがとうございます。 1時間後には夕食ですが、ロックバードは明日でも大丈夫ですか?」
「はい、滞在も決まりましたしいつでも大丈夫ですよ。 よろしくお願いします。」
「分かりました。 魔石は明日の朝にはお返ししますね。」
そう言いながらエルダは厨房に戻り、おれは部屋に戻った。
クリーンで身体をキレイにしたりしながら時間を潰し、夕食をいただく、今晩はホーンラビットの煮込みで美味しくいただけた。
部屋に戻ってベッドに腰掛けながら、アリスと今後の話をする。
《鍛冶スキルも取得したいし、鍛冶も面白いから、このまましばらくはアントンのところで鍛冶の勉強をしようと思うんだが、アリスはそれで大丈夫か?》
(ええ、大丈夫ですよ。 ヤストが楽しいのが一番です。 私も見てて楽しいですよ。)
《ありがとう。 アリスが暇じゃないかと思ったが、付き合ってくれて嬉しいよ。》
(いいえ。 そのうち魔道具も作れるようになって、私の首輪も作ってくださいね。)
《もちろんだよ。 自分の武器防具もそうだがいろいろな物を作ってみたいしな。》
(最終的には伝説の武器を作って見せてくださいね。)
そんな話を1人と1匹で笑いながらして、今日もゆっくりと眠りに付いた。
アントンに謝りながらも、奥の工房に行き、採掘した物を全て出すと、
「おいおい、1人が1日で採掘出来る量じゃないだろ。 まあいい、まずは鉄鉱石以外は仕舞っておいてくれ。」
鉄鉱石だけを残して、他をアイテムボックスに収納する。
「そう言えば時間停止をかけたナイフだが、叩いても曲げようとしてもどうやっても壊れねえ、溶解させようと炉に入れてみたが、そのままの形で出てきたぞ。 すまんがあと1日2日調べさせてくれ。」
興奮しながら話しかけてくるが、炉に入れてナイフを溶かそうとするとはすごいおっさんだ・・・
しかし、熱にも耐性がある事は分かったが、熱を遮断するのか、衝撃みたいに熱が通るのかが気になるところだ。 身をもって試すのはイヤなのでそれも調べてもらおう。
「よし、今日から鍛冶を教えるがまず鉄鉱石はこのままじゃ使えねえ、製鉄をして鉄にしないといけねえんだ。 よし手伝え。」
火の入った炉の前に鉄鉱石を持っていき砕きながら、どんどん鉄鉱石を入れると、真っ赤な鉄が下から出てくる。
「これが鉄になるから、少量ずつを型に入れて冷ましておくぞ。」
これで鉄のインゴットが出来上がる。鉄鉱石60キロに対して1キロの鉄のインゴットが42本出来た。
この調子で銅のインゴット18本、金と銀のインゴットが2本出来た。
「これだけあれば練習には困らねえ。 金や銀は貴重だからちゃんと仕舞っておけ、まずはナイフを作ってもらうが、昼はだいぶ過ぎているが、昼飯にしようや。」
2人と1匹で昼食をとりながら、話をする。
「アントンさん、今回はインゴットをいっぱい作ったんだが、素材は他にどんなものがあるんですか?」
「素材か、金属ならあれ以外はミスリルや、白金、おれも見たことは無いがアダマンタイトやオリハルコン、伝説ではヒヒイロカネと言うすごい金属もあるらしい。 素材で言うと大体の魔物の皮や骨、牙や角なども素材にはなるぞ。ランクが高い魔物ほど貴重だな。 魔石や宝石も素材といえば素材だな。」
ファンタジーだけあって、ミスリルやアダマンタイト、ヒヒイロカネまであるらしい、ドラゴンの鱗で作った鎧なんかは定番だが手に入れてみたい。
「金属や魔物の素材は分かるのだが、魔石や宝石は武器や防具には使わないのです?」
「基本的に宝石は飾りにしか使わないな、魔力を使う杖には魔力を高めるサファイヤとかの宝石や魔石を使う時があるとは聞いたことがある。 宝石・魔石はアクセサリーや、魔道具に使う方が断然多いと思うぞ。 魔物の体内にある魔石は魔物の属性とだいたい同じ属性を秘めているし、宝石にも属性はあるぞ。」
「ではゴブリンの魔石にも属性があるのですか?」
「ゴブリンは土の属性のあるものが取れることはあるが、属性もほとんど無いから無属性の魔石と考えてもいいだろうな。 鉱山に行ったのならロックバードは倒さなかったか? あいつはだいたい風の属性を持っているぞ。」
「5匹倒したたんだが、そのままアイテムボックスに収納しているから魔石の確認はしていないですよ。」
「これだからアイテムボックス持ちは・・・ 羨ましい・・・」
「さて、ナイフ作りの続きを教えてください。」
話が変な方向になってきたので、ナイフ作成に戻るために頭を下げる。
「・・・しょうがないな、工房に戻ろう。」
(ヤストはごまかし方が下手くそですよね・・・ 行きましょう。)
2人に言われながらも工房についていく。
「ナイフ作成だが、簡単に言うと、先ほどのインゴットをもう一度溶かして、型に入れる、熱いうちに叩いて形を整える、さいごに研磨したら終了だ。 まぁ、柄を付けたりの細かい事はあるが、ロングソードもサーベルも基本は同じだ。 まずは見てろ。」
アントンは早速、鉄のインゴットを炉に入れて、溶かして細い棒状の型に入れる。
出来上がった真っ赤な鉄をやっとこで持ちながら、金槌で叩いてどんどん形を整えていく。
冷めれば炉に入れてもう一度真っ赤になるまでくべて、取り出してから何度も叩いていく。
3度も繰り返せば形はほぼナイフになっていた。
「鍛冶は初めて見たけど、すごい・・・」
「コツを掴めば出来るようになる。 最初は失敗してもいいから何度もしてみる事だな。 あとはこれを研磨すれば出来上がりだ。」
鋭さは無いが、真っ直ぐのナイフと呼べるものが出来上がっている。
「よし、やってみろ。」
やっとこと金槌を渡されて、炉の前に立つ。 熱気がかなり来るがやってみるしかない。
炉から流れてくる鉄を細い棒状になる型に入れてやっとこで掴む。 金槌で叩いてみるが力加減が難しく、力を入ないと全く変化してないように見えるし、力を入れると変形してしまう。
何度も何度も炉で熱して叩く事を繰り返し、ようやく形になった。
「まぁ、最初はこんなもんだろ。 今回は10回も炉に入れて形はこれじゃあまずい、鉱石にもよるが鉄なら3~4回程度で形を整えないとな。 形もまだまだだから、何度も練習だな。」
「分かりました。明日からも来てもいいですか? 邪魔にならないようにするので。」
「いいぞ、教えると言ったからにはある程度になるまで付き合うさ、まだ時間停止の付与も分かってないからな。」
ニヤッと笑いながら、アントンは店の方に向かって行った。
外に出れば日は暮れかけていたので、宿に向かって歩き始める。
(お疲れさまでした。 2時間は叩きっぱなしだったので疲れたでしょう。 今日はゆっくり休んで明日にしましょう。)
《本当に疲れたよ。 けど、集中していたら時間が立つのは早いし、楽しいな。》
宿屋に入りエルダと話をする。 明日からは宿の支払いをキッチリとしてもらうことを話し、アントンさんのところで鍛冶を学ぶことを伝える。 日数はどれくらいかかるか分からないので、とりあえず20日伸ばしてもらうことにしたので、140,000クローナを支払う。
宿泊を伸ばしたのを見た、ノーベルとベスは大変喜んでくれた。
「そうだ、エルダさん。 ロックバードを狩ってきたんですが、調理は出来ますか?」
「大丈夫ですよ。見た目通り鶏肉ですからね。」
笑いながら話してくれるので、ロックバードを2匹渡しておいた。
ついでに魔石の回収もお願いしておく。
「いつもありがとうございます。 1時間後には夕食ですが、ロックバードは明日でも大丈夫ですか?」
「はい、滞在も決まりましたしいつでも大丈夫ですよ。 よろしくお願いします。」
「分かりました。 魔石は明日の朝にはお返ししますね。」
そう言いながらエルダは厨房に戻り、おれは部屋に戻った。
クリーンで身体をキレイにしたりしながら時間を潰し、夕食をいただく、今晩はホーンラビットの煮込みで美味しくいただけた。
部屋に戻ってベッドに腰掛けながら、アリスと今後の話をする。
《鍛冶スキルも取得したいし、鍛冶も面白いから、このまましばらくはアントンのところで鍛冶の勉強をしようと思うんだが、アリスはそれで大丈夫か?》
(ええ、大丈夫ですよ。 ヤストが楽しいのが一番です。 私も見てて楽しいですよ。)
《ありがとう。 アリスが暇じゃないかと思ったが、付き合ってくれて嬉しいよ。》
(いいえ。 そのうち魔道具も作れるようになって、私の首輪も作ってくださいね。)
《もちろんだよ。 自分の武器防具もそうだがいろいろな物を作ってみたいしな。》
(最終的には伝説の武器を作って見せてくださいね。)
そんな話を1人と1匹で笑いながらして、今日もゆっくりと眠りに付いた。
応援ありがとうございます!
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