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『腸』――17日目

191.『夜の時間(2)』

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有栖川 直斗
「…………俺は、ここでお前らとずっと暮らしてても、それはそれでいいと思ってた」

白百合 美海
「…………うん」
**(……きっと、直斗くんはそう思ってるだろうと思ってた)**

有栖川 直斗
「いつまで経っても、……助けが来なくても、
 お前たちのことが大切だったんだ」

白百合 美海
「…………うんっ、直斗くん」

有栖川 直斗
「……くそぉ……花菜……花菜を殺した。
 目黒も……俺たちが…………この手で」

千景 勝平
「…………仕方ねえだろ、やらなきゃなられるんだ。
 …………俺だってな、由絵を失うくらいなら死んだっていいと思ってたよ。
 だが…………人狼が由絵を殺した。用心棒のせいだ。
 俺は許さない、絶対に」
**(自分のことが…………許せない)**

七瀬 和華
「…………わたしは、生きてここを出たいわ」

佐倉 小桃
「…………和華?」

七瀬 和華
「みんな…………黙ってたけど、実は…………、
 わたしのパソコンに犯人から知らせがあったの。
 …………お父さんが、倒れたって」


全員
「…………!!」


七瀬 和華
「……急性心筋梗塞だって。
 …………犯人、わたしたちの家にも監視カメラを仕掛けてるわ。
 …………そんなことができるのよ?
 そんな犯人が用意したこの舞台に、警察が助けに来てくれるなんてもう、信じられない」
**(だからわたしは…………ゲームを進めたのかもしれない。
 うっかりしたふりをして、どこかで望んでいたのかもしれない)**

佐倉 小桃
「……………………そうだったの」

七瀬 和華
「他に…………犯人から知らせが来た人はいないの?」


全員
「……………………」


七瀬 和華
「…………そう」

小田切 冬司
「……どっちにしても、もう、5人も死んだ。
 今更後戻りなんてできる?
 …………もう汚れちゃってるんだよ、俺たち」
**(俺たち人狼は、特に……)**

乃木坂 朔也
「…………村人か、人狼か、もうどっちかしか残っていないんだな、道は…………」





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