夜野綾

夜野綾

よろしくお願いします。好きな小説家はオースティン、ロレンス、ビアスその他。ロマンス小説ではジュード・デヴローやジェイン・アン・クレンツなど。デヴローの『時のかなたの恋人』は人生を変えた一冊。

これは「あるある」なのか? 2022年1月8日

正月明けて、ずっと物語の第2部クライマックスというか、怜くんがなんで薫さんとあぁなっちゃったのかの最後のとこを書いてるんですが、なんとしても進まなくてですね。なんでやろと思ってたんですけど、やっとわかりました。

第3部の細部を詰めきってない。第3部における登場人物すべての動線と行動原理、その他諸々を考え切っていない。伏線は回収部分を先に考えないと前の部分にすべてを埋め込むことはできないわけで、すっかり正月ボケをかましていたんすよね。後ろの構成に甘さがあると、前の部分は書けない。

物語を書いていて途中で筆が止まる時、私の場合は必ず原因があります。集中力が切れる、書きたくなくなるというのは、実は物語そのものが発しているシグナルなんですよね。書けなくなったら、書くのを一旦やめて数日ずっと考える。そうすると、プロット段階の論理の歪みや、伏線の埋め込みと回収の噛み合わせのズレ、人物の行動と動機との論理的ズレなど、様々なものが見つかってくる。そうした論理的な部分を徹底的にきちんと組み上げるには、それぞれの登場人物の性格や彼らの置かれた環境の細かい部分を深く理解し、まず自由に歩かせて彼らの行動の論理の方に無理がないようにしないといけない。

毎日やらないと、やっぱり勘って鈍るなぁ。制限をかけていない想像力と、ゴリゴリに制約をかける論理性とのバランスを取らないと長編って書けないよね。そうしたものすべてを研いで、初めてナイフのような言葉で物語に切り込んでいける。登場人物はひとり残らず、作者の思い通りに動かす装置じゃないという大原則を守り切らないと物語の形としては稚拙になってしまう。ぬぅ~難しい。
コメント 0
登録日 2022.01.08 10:29

コメントを投稿する

1,000文字以内
この記事に関するコメントは承認制です

ログインするとコメントの投稿ができます。
ログイン  新規ユーザ登録

0

処理中です...

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。