今、テレビで、
某宝飾品質会社の凋落を再現してました。
あれ？　これ、覚えあるなと、
記憶がよみがえります。

昔パルコの店頭でアンケートをとり、
パルコ一階で営業をしていたあの店。

アンケートっつって客の足を止め、
ダイヤモンドネックレスを、
強引に客に装着して、
「似合う〜」とか盛り上げる。

これ、なんのアンケートだ？
と不審に思っていると、
ローンの話が始まる。
ぼくは訪販営業の手口を知ってるので、
ああ、宝飾店を装った営業かと、
返事もせずに、
女性たちに話させていました。

相手の話が途切れないので、
「話なげぇから行くわ」と、
ネックレスつけたまま席を立ちました。
慌ててネックレスを外す女性陣。

あの手法、最大の弱点は、
表商売にしすぎた点ですね。

あのての洗脳詐欺営業には、
ある格言がありまして。
『入り仏で締めヤクザ』
というものです。

つまり、
客が実力行使に出たときに、
取り押さえる強面がいなかった。
まぁそれやっちゃうと、
繁華街のボッタクリと同じ、
ただの反社になっちゃうんですが。

でも結局は、
人の善意につけこむ手法でも、
恐怖心がないと締まらないんですよ。

まあ、暴力にしたって、
断るほうがマジで腹括ったら、
どうしようもないんですが。

あの宝飾品会社最大の悪事は、
その弱点を後進に学ばせたとこですね。

そして病的な人間不信を増やし、
人間を使い捨て、
心身を壊す会社を増やした。

職人と営業と販売。
正社員になりたい人々を食い物にした、
三大少子化原因。
就職するたびに心や身体を壊し、
壊して休んでまた就職し、
壊れては休むの繰り返し。
正社員恐怖症のできあがり。

正社員を減らすということは、
イコール結婚を減らすということ。

現代の世の潮流をつくりだした、
バブル崩壊後の日本の闇のひとつです。

訪販の世界にはもうひとつ、
格言があります。

『普通の仕事の３倍の経験が積める』
というものです。
経験とはつまり、
３倍のストレス、
３倍の疲労、
３倍の人生経験、
そして３倍の心身破壊。

宗教だのセミナーだのも同じですが、
資本主義の行き着くところは、
弱者どうしの食い合いです。

民主主義というと聞こえはいいですが、
弱者を封じ込めるシステムとも、
言えるのかもしれません。

ウシジマくんの世界ですね。