卜部猫好

卜部猫好

猫三匹と隠居してます。徒然なるままに物事を流せる人間になりたいものの、今の生活は鴨長明。

面白い桃太郎の書き方

 桃太郎のストーリーは誰でも知っていると思います。その大筋を変更せず、より面白い桃太郎を書くためには、どんな手法を取れば良いのでしょうか。現実的にコストパフォーマンスが見合うかはさておき、これには簡単な手法があります。桃太郎についてより詳しくなれば良いのです。
 まず、桃太郎が書かれた時代の日本の文化風習。全国に残る桃太郎に纏わる民間伝承と土地の名前に隠されたメタファー。後年で桃太郎を題材に描かれた様々な創作物の読み込み。すなわち、古文の構文を理解し日本書紀をはじめとした古文書の原典を読み漁って最新の歴史研究者の論文を読むこと。岡山県の吉備津神社や山梨県の猿橋などへ実際に出向いて風土を肌で実感すること。そして、山手樹一郎による時代小説桃太郎侍とさくまあきらによる桃太郎伝説と最新のポケモンSVのDLC翠の仮面と仮面ライダー電王と暴太郎戦隊ドンブラザーズを見る。ここまでやって桃太郎を書けば、それは確実に面白い桃太郎が書けると言い切れます。
 ただ、この方法で面白い桃太郎が書けたとして、それは本当に優れた小説家なのだろうかと考えてしまいます。素晴らしい小説家の才能は、そういうものじゃない。ただの一文で美しく情景を描写する力。英語にはとても翻訳できない小説「雪国」の冒頭を描いた川端康成や、意味はわからないのに涙が流れるイーハトーブの景色を描いた宮沢賢治こそ、最高の小説家であり目指すべき極地に思います。
 でも、一体全体どうすればあんな文章が書けるのか、私にはさっぱりわかりません。ただ漠然と、あんな文章が書けるようになったらいいなぁ、とか思いつつ、飼い猫3匹との隠居生活で小説を書いています。作業環境はデスクトップPCで、画面の右半分でWordを使用、左半分ではバンダイチャンネルから何度も見てだいたいのセリフを覚えてしまったロボットアニメを無音で流し、作業用BGMとしてAIアシスタントに翻訳させた学術論文を機械音声で聞き流してます。あとはたまにSwitchでRPGを遊んだり、ウマを育ててます。推しはネオユニヴァースです。
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登録日 2024.03.07 14:05

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