統子

統子

王族・貴族・能力が交差する世界で、独占欲強めの王×静かな努力家を書いています。 甘さと溺愛あり。更新頑張ります。

「春を待つ庭」投稿しました

『春を待つ庭』を読んでくださってありがとうございます。

今回は、ノエルとコンラートについて少しだけ書いてみます。

ノエルは、最初から強く立ち向かえる子ではありません。

怖いことがあれば黙ってしまうし、自分が悪いと思ってしまうし、誰かに助けてほしいと言うのも苦手です。

けれど、ただ弱いだけの子として書きたかったわけではありません。

ノエルは、自分の中に残っている小さなものを、ずっと手放さずに生きてきた子です。

亡くなった母が結んでくれた淡い青のリボン。
自分を大切に呼んでくれた声。
怖くても、まだ誰かを信じたいと思う気持ち。

大きな声で主張する強さではなく、折れそうになりながらも残っている強さ。

ノエルには、そういう強さを持たせたいと思っていました。

一方のコンラートは、皇太子です。

身分も力も持っている人ですが、最初から立派な人として書いたわけではありません。

ノエルを守りたいと思いながら、最初は自分の立場からも、責任からも、少し逃げているところがあります。

身分を隠したことも、ノエルを小さな家に置いたことも、優しさだけではありません。

けれど、ノエルと過ごすうちに、コンラートは少しずつ変わっていきます。

皇太子をやめて、ノエルのそばにだけいる方が楽なのではないか。

そう考えた上で、それでも皇太子としての責任を手放さず、ノエルと子どもを守る方を選びます。

そこが、コンラートという人で一番書きたかったところかもしれません。

『春を待つ庭』は、激しく愛を叫ぶ話ではありません。

怖さや戸惑いの中で、少しずつ居場所を作っていく話です。

庭の芽吹き。
暖炉の前の静かな時間。
名前を呼べない距離。
そして、春。

そういう小さな場面を重ねながら、ノエルとコンラートが春へ辿り着くまでを書きました。

読んでくださった方に、少しでも二人の静かな時間が残っていたら嬉しいです。
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登録日 2026.06.27 08:33

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