菰野るり

菰野るり

京都市在住。市バスは206番と37番、地下鉄は烏丸線だけで生きていける。好きな作家は荻原規子さんと阿部智里さん。

申し訳ない

月くん、変わっちゃったね。
いや仕方ないんですって話。

ネグレクト、虐待。および思春期から性的視線を受けて、育ってる月はこうなるよね。

初期の月にとって、細くて小さい身体や女性的な美貌は、自分を男として不完全に見せるものだったんです。

強くない。
大きくない。
守られる側に見える。
男から性的な視線を向けられる。

それはずっと、月が自分で選んでいない弱さだった。

でも今はさ、自分が憧れるような強い雄たちが、その細さに夢中になってる。さすがに、それに気づかないまま、俺なんかって否定できない。榊原ほどの男が、月に触れると自制を失う。蓮司が、月にくっつかれるだけで「情緒ぐちゃぐちゃ」になる。

綺麗な顔で見上げて、名前を呼び、キスを欲しがれば、かっこいい強い二人とも堕ちる。

それを月は学習しちゃいました。

だから今の月は、もう男らしく振る舞って対抗しようともしない。

細い腰のまま寄る。
小さい身体を預ける。
可愛い顔で笑う。
欲しければ唇を追う。
相手の手を自分の腰へ持っていく。

以前なら「女みたい」と感じたかもしれない行動を、今は自分の魅力として使える。

しかも、演技で媚びているのではない。

本当に抱きつきたい。
本当にキスしてほしい。
本当に気持ちよくなりたい。
だからそのまま身体に出す。

その無邪気さが一番強い。

自分が彼らに勝てないことをコンプレックスにしなくなった。

強い雄に守られる小さな月。
その小さな月を欲しすぎて、強い雄の方が崩れる。

力関係が反転したんだよね。

身体では榊原に勝てない。
社会的な能力でも勝てない。
それでも榊原は月に本性を暴かれ、愛され、もう逃げられない。

蓮司より細くて小さい。
それでも蓮司は、月に「蓮司がいい」と腰を寄せられたら、恋人という名前さえ諦めて月との続きを選ぶ。

月は弱いまま、二人より強くなった。

これねえ、朝比奈だったら絶対に気づくんですよ。(次の近況ボードに続く)
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登録日 2026.07.22 12:40

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