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ある日、世界各地で同時に発生した未知の感染症。
人が人を襲い、噛まれた者もまた誰かを襲う。治療法はない。そもそも彼らが生きているのか、死んでいるのかさえ分からない。
医療は逼迫し、交通網は麻痺し、やがて電気も通信も失われていく。
世界が静かに崩壊していくなか、生存を余儀なくされたのは――青村秀幸、40歳。
体力なし。筋力なし。特別な技能なし。
人付き合いが苦手で、自分に自信もなく、困ったことがあれば一人で抱え込む。
世界を救う英雄どころか、自分一人の人生さえ持て余していた男だった。
武器もない。戦い方も知らない。
あるのは通勤バッグと、少しばかりの備え。そして、まだ捨てきれない命だけ。
逃げて、迷って、失って。
それでも誰かと出会い、誰かと生きる。
昨日まで「自分なんて」と思っていた男は、終わってしまった世界で何を見つけるのか。
これは世界を救う英雄の物語ではない。
明日も生きていたいと願えるようになるまでの、一人の男の物語。
文字数 162,930
最終更新日 2026.10.14
登録日 2026.10.06
作品紹介
40歳、独身。恋愛経験も、女性経験もない。
誰かに愛される未来なんて、自分にはないと思っていた。
人付き合いが苦手で、自分に自信が持てない高村秀幸。
目立つことを避け、期待することを諦め、傷つかないよう静かに生きてきた。
そんな彼の日常に現れたのは、29歳の会社員・佐伯美穂。
彼女との何気ない会話。
一緒に過ごす時間。
「また会いたい」と思う気持ち。
これまで恋を知らなかった秀幸の中に、少しずつ名前のつかない感情が生まれていく。
これは、恋愛に不器用な40歳の男性が、ひとりの女性との出会いをきっかけに、
誰かを好きになること、誰かを信じること、そして自分自身を少しずつ認めていくことを知る物語。
大きな奇跡ではなく、日常の中の小さな一歩を積み重ねながら――
名前のなかった想いが、いつか「恋」と呼べるものになるまで。
『名前のない恋が、名前を持つまで』
遅すぎると思っていた人生に訪れた、静かで不器用な恋の物語。
文字数 70,795
最終更新日 2026.10.14
登録日 2026.09.28
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