20年の隔離生活を終え、かつて“オタク”として社会から排斥された男が戻ってきた秋葉原は、記憶とはまるで別世界だった。迫害されていたサブカルチャーは今や文化の中心へ――だが、その変化は彼に居場所の喪失を突きつける。過去にも現在にも馴染めず立ち尽くす彼に声をかけたのは、一人のメイド姿の女性。失われた時代を知る者同士の出会いが、取り残された孤独な心に小さな灯をともしていく。変わりゆく街と、変われなかった人々を描く切なく優しいSF青春譚。
文字数 1,788
最終更新日 2026.08.19
登録日 2026.08.19