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「明治初期、大坂・法善寺に住する狛犬の狛(こま)、焼け落ちた寺の墓地の土中から、夜な夜な泣く一体の曝髑髏を掘り出し、法善寺、水掛不動の足元に立つ緑(あお)地蔵に届けた。曝髑髏、元は大店の娘、騙されて「斬首刑」に処せられ、その首、土中に埋もれて人畜に履まれ、哀れにも曝髑髏となり果てた、この恨み晴らしたいと緑地蔵に訴えた。聞けば、女、数人の男に絡み「人命律」に因り「梟首刑」に処せられたと云う、「人命律」とは閻魔丁でも最も厳しい「五逆の罪」に当たる。地蔵の正体は閻王直属の最高位判事、俗世に犯した罪など一切扱わぬが、何故か閻王から特別の調査命令、閻王の意、理解出来ぬまま、緑地蔵、調査する、「閻魔帳」に記録する女の罪状に、僅かながらも女の云うところと「差違」があり、それは、閻魔丁に於いて決して見逃してはならない、仏陀の教えに抵触する事実があると判った。日本で最後に執行された斬首刑」
文字数 66,817
最終更新日 2026.02.20
登録日 2026.02.20
徳島県牟岐沖の島を舞台にしています。
介護施設で、通称「火男さん」が死んだ、その名の通りその口は、脳梗塞の後遺症で、唇が耳の元近くにまで引き攣れ、その口の形は火吹き筒を咥えた、ひょっとこ面のよう、火男さんには飛んでもない、悪癖があった、夜中に脱出し、あちこちに放火し、地域住民を怖がらせていた。
火葬場から、その「ひょっとこさん」の遺骨が持ち去られた。骨壺を持ち去った男、鹿木は「土佐日記」に記される、海賊の頭領家の末裔で、父親の代までは莫大な資産を持っていた、事業失敗で、その殆どを失って、僅かに残った離島で、一人暮らしていた、火男さん、実名、上村吉信、は鹿木家の分家、実業家上村定信の義理の弟、だった、
上村定信には多額の資産があった、それを狙って吉信らに殺されると危惧していたか、定信は死後、残された子供らの将来、そして事業継続を案じて、遺産分配の遺書を書き残してあった…
文字数 111,805
最終更新日 2026.02.20
登録日 2026.02.20
大型台風の大波で墓地が流された、墓石の下から、シャツとネクタイ姿の死体が出て来た、大金を持って行方を眩ませていた漁協組合理事長、だった、
左目、左頬に刀傷、異相の刑事黒木刑事が事件捜査に着手、忽ちに容疑者を検挙して自供させた、しかし理事長が横領した組合の金が何処にも無い、
黒木佐吉の名を聞いて大阪府警依田刑事が動き出す、依田刑事の幼馴染みと同じ名前、面会したが全くの別人、また、容疑者から話を聞いて冤罪の疑いを持つ、事件を辿る、
黒木には金が要った、黒木は憲兵として朝鮮で過ごした、赴任していた中国から帰ると、妻と子が中国赤匪に嬲り殺しされたと聞いた、だが、窃盗で捕まえた男から、妻と子が、動乱の朝鮮で、黒木を恨んで生きていると聞いた、朝鮮に渡るには大金が必要だった。
文字数 91,179
最終更新日 2026.02.19
登録日 2026.02.19
梗概
戦後の混乱期、小さな漁村、藤子は漁港で働き、寝たきりの夫、耕三の世話を焼いていた。魚行商人徳田、藤子に見惚れ行商に誘う。藤子は商才に目覚める。或る夜、徳田は藤子を宿に連れ込み手籠めにする。藤子の体に徳田は溺れる。徳田の妻が二人の濡れ場に押し掛け、徳田の股間を切り取り大騒ぎとなる。藤子、大阪へ逃げる。
港近くの焼け跡で屋台店主竜次に拾われ、店を手伝う内、夫婦同然の仲となる。竜次がやくざ者に刺殺される。
生玉神社界隈で、小料理屋や進駐軍兵士専用の売春ホテルを経営、暴力団組長、谷川に見初められ料亭で働く。谷川、風呂に入る藤子を覗き見して見つかるが、逆に挑発されて藤子の虜となる。谷川はGHQ上級将校と組み、大量の進駐軍物資を大手商社に横流ししていた。藤子は、谷川の手下の中に竜次を刺殺した男を見つけた。
文字数 68,456
最終更新日 2026.02.18
登録日 2026.02.18
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