16 / 36
問題解決
しおりを挟む
翌日の早朝、イザベラはジークベルトと一緒に昨日の村を訪ねた。
村長に事情を説明し、村人にも手伝ってもらい、問題の農地を掘り返してもらう。
効率を高めるために付与魔法でシャベルに対して、『筋力アップ』『軽量化』を付与すると、作業の効率も俄然上がった。
結果、三十分ほどでそれが見つかった。
「魔石です! それもかなりデカい!」
村人が驚きの声を上げた。
可能性の一つだったが、どうやら当たったらしい。
魔石はその純度によって自然界へ大きな影響を与えかねない代物だ。
通常は山にあるものだが、稀にこうして平地にも鉱脈があったりする。
村人たちはバケツリレーの要領で次から次へと魔石を放り出していった。
どれもこれも純度は十段階中七以上だ。
「これが土地に悪さをしていた根本原因です」
「お待ちください、夫人」
村長が口を開く。
「何か?」
「もしこれで済むのでしたら、他のいろいろな問題というのは説明がつきません。他の農地にも鉱脈があるとは考えられないのではありませんか?」
「その通りです。そして、他の農地の被害に関しては、専門家のせいです」
村人たちは困惑したように顔を見合わせる。
そう、それはとてもおかしなことだ。
驚くのも当然。
しかしイザベラの考えではそうなのだ。
問題をここまで深刻にしたのは、すべて専門家たちだ。
とはいえ、彼らが悪意をもってそうしたわけではない。
「専門家というのは、どんな事柄についても自分の分野で説明してしまいがちなんです。土壌の専門家であればすべての問題の理由を土壌に、水の専門家であれば水に、害虫の専門家であれば害虫に、というふうに。
特に今回は公爵家からの依頼です。『何もわかりません』なんて答えはできなかったはず。だから、自分の専門分野で導き出せるような解決法を、それぞれの専門家がバラバラに行ってしまったのです」
村人たちは驚きの顔で、イザベラの話に耳を傾けている。
「最初は土壌の専門家。その指導により大量の肥料が与えられた結果、その肥料目当ての害虫が大量に涌いてしまいました。
今度は害虫の専門家により駆除が行われた。その際に使われた薬物が地下水を汚染してしまったんです。
土地は離れていても地下水脈は繋がっていますから、農業用の井戸水がこれで汚染されてしまいます。
結果的に薬物の混入した水を使用したために、他の土地の野菜まで結果的に悪くなってしまったんです」
「なるほど」
「魔石をすべて掘り出し、使う水を変えれば、問題は解決するはずです」
「他の村にも急ぎ伝えます」
管理人が言った。
「ありがとうございます、公爵様、夫人」
「私は何もしていません。すべて妻が考えたことですから」
ジークベルトはにこやかに言った。
イザベラは村人たちから頭を下げられ、「いや、あの……」と慌ててしまう。
人から罵倒されることはあっても、感謝されることのなかった身としては、ここまでまっすぐな感謝をされるのは馴れなかった。
問題も解決し、イザベラたちは馬車に乗り込んだ。
「ジーク様、少し領地を見て回りたいのですが、よろしいでしょうか?」
イザベラは恐る恐る聞いてみる。
「問題は解決しただろ」
「そうですが、あの……もっと公爵領を見て回りたいんです。問題を調査するためではなく、楽しむために」
――いいでしょうか。
そうした思いを込め、上目遣いでジークベルトの答えを待つ。
「好きにしろ」
「ありがとうございます!」
「見て回るのなら、徒歩ではなく、馬がいいだろう」
「……残念ながら馬には乗れないんです」
「俺は乗れる」
ジークベルトは管理人に命じて馬を調達させると、身軽に飛び乗り、手を差し出してくる。
「?」
「手を」
「あ、はい」
抱き上げられると、ジークベルトは馬を走らせた。
気付けば、彼はいつの間にか素の彼に戻っている。
「行きたい場所はあるか?」
「どこでもいいですっ」
――推しと一緒ならばどこででも!
「じゃあ、適当に行くぞ」
風を浴び、髪が靡く。
向かったのは、森だ。
それほど木々の密度が濃くないせいか、木漏れ日のおかげで明るい。
「ジーク様、少し馬を停めてもらえますか?」
イザベラは手を伸ばすと、木の実をもぎった。
林檎だ。
艶やかな照りを浮かべ、美味しそう。
「どうぞ」
「いらない」
「でも二つ、もいでしまったので」
ジークベルトと一緒にリンゴを味わいつつ、森を散策する。
小鳥がさえずり、鹿や野ウサギと遭遇した。
「すごいですっ!」
「ただの野生動物だろ」
「そうかもしれませんけど、感動します!」
呆れられるのは百も承知ながら、はしゃがずにはいられない。
鹿も野ウサギも特別珍しい動物ではないが、自然界で見るとまた特別に思えた。
さすがのはしゃぎぶりに、ジークベルトからは多少、呆れられてしまったかもしれないが。
湖が見えてくる。
湖を風が渡ると、ひんやりと涼しさが顔に吹き付けてくる。
「ここで休む」
最初にジークベルトが下り、手を貸して貰う。
「ありがとうございます」
イザベラは馬を下りると、水に手をひたす。
「んー、気持ちいい……」
イザベラはその場で靴を脱ぎ捨て、水の中に足首まで浸かった。
スカートを持ち上げ、ぱしゃぱしゃと軽いステップを踏む。
「ジーク様も一緒に入りませんか。気持ちいいですよっ」
「俺はいい」
木の根元で座り込んだジークベルトは軽く首を横に振った。
「そう言わずに。やらず嫌いはもったいないですっ」
本当に嫌がられるようなら無理に誘いはしなかったが、ジークベルトの様子を見る限り、本気で嫌がっていないと確信できた。
彼の目が、そういっている。
(推しの感情なら、ばっちり分かるわ!)
特に今のウルフアイの状態なら特に。
「おい……」
ジークベルトの手を引く。
「濡れちゃいますから靴を脱いでください」
呆れたように溜息をついた彼がブーツを脱ぐ。そして一緒に浅瀬に足を浸す。
「どうです」
「冷たい」
「気持ち良くありませんか?」
「水だから当然だろう」
「もう、それだけじゃないはずです。ひんやりしてますよね? これが、気持ちいいんです。特にこうして夏の暑い日は最高ですよねっ」
イザベラはぱしゃっと水面を蹴った。
「ほらっ」
「? 何をしてるんだ?」
「今、小さくですけど、虹が見えましたっ」
イザベラは何度も水を蹴る。
ただそれだけなのに、イザベラは笑顔になった。
「そんなものが楽しいのか」
ただ水を蹴って水飛沫をあげているだけなのに、まるで子どものように無邪気に笑うイザベラを、やや呆れたように見てくる。
「そりゃもう!」
イザベラは大きく頷いた。
「ジーク様もやってみてください」
目をキラキラさせながら見つめていると、やらないとうるさそうと思ったかどうかは分からないが、イザベラを真似するように水を蹴った。
イザベラでは考えられない大きな水飛沫が上がった。
「虹! 見えました!?」
「確かに」
「綺麗ですよねっ」
「かもな」
「かもな、じゃなくて、そうなんですよ」
「よくお前は笑うな」
「だって笑ったほうが楽しくなりませんか? 笑う門には福来たる、ですよ」
「なんだそれは」
「あ、えー……私が考えたことわざで……ひゃっ」
バランスを崩しそうになったイザベラを、ジークベルトが抱き寄せた。
「何があった」
「足元を魚が泳いでつい声を……」
顔がみるみる熱を持つ。
「あ、すいません。抱きついてしまって」
「お前が抱きついたんじゃなくて、俺が抱き寄せたんだ」
「とにかく、すみません。ちょっと調子にのっちゃいました」
イザベラは苦笑しつつ、ジークベルトから距離を取る。
(本当に幸せ。もうずっとここにいたい)
都を離れ、フリードとの関係を完全に絶ってしまいたい。
叶わないけれど、そう思わずにはいられない。
イザベラはさすがにはしゃぎ疲れて、木陰で休む。
そうしているうちに、うとうとしはじめる。
(駄目、眠っちゃ……)
でも、水に浸かってほどよく疲れた体に、この温かな日射しはあまりに心地良すぎる。
イザベラは結局、眠気には勝てず、眠りに落ちた。
ジークベルトの肩にもたれるようにして。
村長に事情を説明し、村人にも手伝ってもらい、問題の農地を掘り返してもらう。
効率を高めるために付与魔法でシャベルに対して、『筋力アップ』『軽量化』を付与すると、作業の効率も俄然上がった。
結果、三十分ほどでそれが見つかった。
「魔石です! それもかなりデカい!」
村人が驚きの声を上げた。
可能性の一つだったが、どうやら当たったらしい。
魔石はその純度によって自然界へ大きな影響を与えかねない代物だ。
通常は山にあるものだが、稀にこうして平地にも鉱脈があったりする。
村人たちはバケツリレーの要領で次から次へと魔石を放り出していった。
どれもこれも純度は十段階中七以上だ。
「これが土地に悪さをしていた根本原因です」
「お待ちください、夫人」
村長が口を開く。
「何か?」
「もしこれで済むのでしたら、他のいろいろな問題というのは説明がつきません。他の農地にも鉱脈があるとは考えられないのではありませんか?」
「その通りです。そして、他の農地の被害に関しては、専門家のせいです」
村人たちは困惑したように顔を見合わせる。
そう、それはとてもおかしなことだ。
驚くのも当然。
しかしイザベラの考えではそうなのだ。
問題をここまで深刻にしたのは、すべて専門家たちだ。
とはいえ、彼らが悪意をもってそうしたわけではない。
「専門家というのは、どんな事柄についても自分の分野で説明してしまいがちなんです。土壌の専門家であればすべての問題の理由を土壌に、水の専門家であれば水に、害虫の専門家であれば害虫に、というふうに。
特に今回は公爵家からの依頼です。『何もわかりません』なんて答えはできなかったはず。だから、自分の専門分野で導き出せるような解決法を、それぞれの専門家がバラバラに行ってしまったのです」
村人たちは驚きの顔で、イザベラの話に耳を傾けている。
「最初は土壌の専門家。その指導により大量の肥料が与えられた結果、その肥料目当ての害虫が大量に涌いてしまいました。
今度は害虫の専門家により駆除が行われた。その際に使われた薬物が地下水を汚染してしまったんです。
土地は離れていても地下水脈は繋がっていますから、農業用の井戸水がこれで汚染されてしまいます。
結果的に薬物の混入した水を使用したために、他の土地の野菜まで結果的に悪くなってしまったんです」
「なるほど」
「魔石をすべて掘り出し、使う水を変えれば、問題は解決するはずです」
「他の村にも急ぎ伝えます」
管理人が言った。
「ありがとうございます、公爵様、夫人」
「私は何もしていません。すべて妻が考えたことですから」
ジークベルトはにこやかに言った。
イザベラは村人たちから頭を下げられ、「いや、あの……」と慌ててしまう。
人から罵倒されることはあっても、感謝されることのなかった身としては、ここまでまっすぐな感謝をされるのは馴れなかった。
問題も解決し、イザベラたちは馬車に乗り込んだ。
「ジーク様、少し領地を見て回りたいのですが、よろしいでしょうか?」
イザベラは恐る恐る聞いてみる。
「問題は解決しただろ」
「そうですが、あの……もっと公爵領を見て回りたいんです。問題を調査するためではなく、楽しむために」
――いいでしょうか。
そうした思いを込め、上目遣いでジークベルトの答えを待つ。
「好きにしろ」
「ありがとうございます!」
「見て回るのなら、徒歩ではなく、馬がいいだろう」
「……残念ながら馬には乗れないんです」
「俺は乗れる」
ジークベルトは管理人に命じて馬を調達させると、身軽に飛び乗り、手を差し出してくる。
「?」
「手を」
「あ、はい」
抱き上げられると、ジークベルトは馬を走らせた。
気付けば、彼はいつの間にか素の彼に戻っている。
「行きたい場所はあるか?」
「どこでもいいですっ」
――推しと一緒ならばどこででも!
「じゃあ、適当に行くぞ」
風を浴び、髪が靡く。
向かったのは、森だ。
それほど木々の密度が濃くないせいか、木漏れ日のおかげで明るい。
「ジーク様、少し馬を停めてもらえますか?」
イザベラは手を伸ばすと、木の実をもぎった。
林檎だ。
艶やかな照りを浮かべ、美味しそう。
「どうぞ」
「いらない」
「でも二つ、もいでしまったので」
ジークベルトと一緒にリンゴを味わいつつ、森を散策する。
小鳥がさえずり、鹿や野ウサギと遭遇した。
「すごいですっ!」
「ただの野生動物だろ」
「そうかもしれませんけど、感動します!」
呆れられるのは百も承知ながら、はしゃがずにはいられない。
鹿も野ウサギも特別珍しい動物ではないが、自然界で見るとまた特別に思えた。
さすがのはしゃぎぶりに、ジークベルトからは多少、呆れられてしまったかもしれないが。
湖が見えてくる。
湖を風が渡ると、ひんやりと涼しさが顔に吹き付けてくる。
「ここで休む」
最初にジークベルトが下り、手を貸して貰う。
「ありがとうございます」
イザベラは馬を下りると、水に手をひたす。
「んー、気持ちいい……」
イザベラはその場で靴を脱ぎ捨て、水の中に足首まで浸かった。
スカートを持ち上げ、ぱしゃぱしゃと軽いステップを踏む。
「ジーク様も一緒に入りませんか。気持ちいいですよっ」
「俺はいい」
木の根元で座り込んだジークベルトは軽く首を横に振った。
「そう言わずに。やらず嫌いはもったいないですっ」
本当に嫌がられるようなら無理に誘いはしなかったが、ジークベルトの様子を見る限り、本気で嫌がっていないと確信できた。
彼の目が、そういっている。
(推しの感情なら、ばっちり分かるわ!)
特に今のウルフアイの状態なら特に。
「おい……」
ジークベルトの手を引く。
「濡れちゃいますから靴を脱いでください」
呆れたように溜息をついた彼がブーツを脱ぐ。そして一緒に浅瀬に足を浸す。
「どうです」
「冷たい」
「気持ち良くありませんか?」
「水だから当然だろう」
「もう、それだけじゃないはずです。ひんやりしてますよね? これが、気持ちいいんです。特にこうして夏の暑い日は最高ですよねっ」
イザベラはぱしゃっと水面を蹴った。
「ほらっ」
「? 何をしてるんだ?」
「今、小さくですけど、虹が見えましたっ」
イザベラは何度も水を蹴る。
ただそれだけなのに、イザベラは笑顔になった。
「そんなものが楽しいのか」
ただ水を蹴って水飛沫をあげているだけなのに、まるで子どものように無邪気に笑うイザベラを、やや呆れたように見てくる。
「そりゃもう!」
イザベラは大きく頷いた。
「ジーク様もやってみてください」
目をキラキラさせながら見つめていると、やらないとうるさそうと思ったかどうかは分からないが、イザベラを真似するように水を蹴った。
イザベラでは考えられない大きな水飛沫が上がった。
「虹! 見えました!?」
「確かに」
「綺麗ですよねっ」
「かもな」
「かもな、じゃなくて、そうなんですよ」
「よくお前は笑うな」
「だって笑ったほうが楽しくなりませんか? 笑う門には福来たる、ですよ」
「なんだそれは」
「あ、えー……私が考えたことわざで……ひゃっ」
バランスを崩しそうになったイザベラを、ジークベルトが抱き寄せた。
「何があった」
「足元を魚が泳いでつい声を……」
顔がみるみる熱を持つ。
「あ、すいません。抱きついてしまって」
「お前が抱きついたんじゃなくて、俺が抱き寄せたんだ」
「とにかく、すみません。ちょっと調子にのっちゃいました」
イザベラは苦笑しつつ、ジークベルトから距離を取る。
(本当に幸せ。もうずっとここにいたい)
都を離れ、フリードとの関係を完全に絶ってしまいたい。
叶わないけれど、そう思わずにはいられない。
イザベラはさすがにはしゃぎ疲れて、木陰で休む。
そうしているうちに、うとうとしはじめる。
(駄目、眠っちゃ……)
でも、水に浸かってほどよく疲れた体に、この温かな日射しはあまりに心地良すぎる。
イザベラは結局、眠気には勝てず、眠りに落ちた。
ジークベルトの肩にもたれるようにして。
971
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢のはずですが、年上王子が幼い頃から私を甘やかす気でいました
ria_alphapolis
恋愛
私は、悪役令嬢なのかもしれない。
王子の婚約者としては少し我儘で、周囲からは気が強いと思われている――
そんな自分に気づいた日から、私は“断罪される未来”を恐れるようになった。
婚約者である年上の王子は、今日も変わらず優しい。
けれどその優しさが、義務なのか、同情なのか、私にはわからない。
距離を取ろうとする私と、何も言わずに見守る王子。
両思いなのに、想いはすれ違っていく。
けれど彼は知っている。
五歳下の婚約者が「我儘だ」と言われていた幼い頃から、
そのすべてが可愛くて仕方なかったことを。
――我儘でいい。
そう決めたのは、ずっと昔のことだった。
悪役令嬢だと勘違いしている少女と、
溺愛を隠し続ける年上王子の、すれ違い恋愛ファンタジー。
※溺愛保証/王子視点あり/幼少期エピソードあり
悪女役らしく離婚を迫ろうとしたのに、夫の反応がおかしい
廻り
恋愛
第18回恋愛小説大賞にて奨励賞をいただきました。応援してくださりありがとうございました!
王太子妃シャルロット20歳は、前世の記憶が蘇る。
ここは小説の世界で、シャルロットは王太子とヒロインの恋路を邪魔する『悪女役』。
『断罪される運命』から逃れたいが、夫は離婚に応じる気がない。
ならばと、シャルロットは別居を始める。
『夫が離婚に応じたくなる計画』を思いついたシャルロットは、それを実行することに。
夫がヒロインと出会うまで、タイムリミットは一年。
それまでに離婚に応じさせたいシャルロットと、なぜか様子がおかしい夫の話。
〘完〙前世を思い出したら悪役皇太子妃に転生してました!皇太子妃なんて罰ゲームでしかないので円満離婚をご所望です
hanakuro
恋愛
物語の始まりは、ガイアール帝国の皇太子と隣国カラマノ王国の王女との結婚式が行われためでたい日。
夫婦となった皇太子マリオンと皇太子妃エルメが初夜を迎えた時、エルメは前世を思い出す。
自著小説『悪役皇太子妃はただ皇太子の愛が欲しかっただけ・・』の悪役皇太子妃エルメに転生していることに気付く。何とか初夜から逃げ出し、混乱する頭を整理するエルメ。
すると皇太子の愛をいずれ現れる癒やしの乙女に奪われた自分が乙女に嫌がらせをして、それを知った皇太子に離婚され、追放されるというバッドエンドが待ち受けていることに気付く。
訪れる自分の未来を悟ったエルメの中にある想いが芽生える。
円満離婚して、示談金いっぱい貰って、市井でのんびり悠々自適に暮らそうと・・
しかし、エルメの思惑とは違い皇太子からは溺愛され、やがて現れた癒やしの乙女からは・・・
はたしてエルメは円満離婚して、のんびりハッピースローライフを送ることができるのか!?
【完結】記憶にありませんが、責任は取りましょう
楽歩
恋愛
階段から落ちて三日後、アイラは目を覚ました。そして、自分の人生から十年分の記憶が消えていることを知らされる。
目の前で知らない男が号泣し、知らない子どもが「お母様!」としがみついてくる。
「状況を確認いたします。あなたは伯爵、こちらは私たちの息子。なお、私たちはまだ正式な夫婦ではない、という理解でよろしいですね?」
さらに残されていたのは鍵付き箱いっぱいの十年分の日記帳。中身は、乙女ゲームに転生したと信じ、攻略対象を順位付けして暴走していた“過去のアイラ”の黒歴史だった。
アイラは一冊の日記を最後の一行まで読み終えると、無言で日記を暖炉へ投げ入れる。
「これは、焼却処分が妥当ですわね」
だいぶ騒がしい人生の再スタートが今、始まる。
王子好きすぎ拗らせ転生悪役令嬢は、王子の溺愛に気づかない
エヌ
恋愛
私の前世の記憶によると、どうやら私は悪役令嬢ポジションにいるらしい
最後はもしかしたら全財産を失ってどこかに飛ばされるかもしれない。
でも大好きな王子には、幸せになってほしいと思う。
逆行した悪女は婚約破棄を待ち望む~他の令嬢に夢中だったはずの婚約者の距離感がおかしいのですか!?
魚谷
恋愛
目が覚めると公爵令嬢オリヴィエは学生時代に逆行していた。
彼女は婚約者である王太子カリストに近づく伯爵令嬢ミリエルを妬み、毒殺を図るも失敗。
国外追放の系に処された。
そこで老商人に拾われ、世界中を見て回り、いかにそれまで自分の世界が狭かったのかを痛感する。
新しい人生がこのまま謳歌しようと思いきや、偶然滞在していた某国の動乱に巻き込まれて命を落としてしまう。
しかし次の瞬間、まるで夢から目覚めるように、オリヴィエは5年前──ミリエルの毒殺を図った学生時代まで時を遡っていた。
夢ではないことを確信したオリヴィエはやり直しを決意する。
ミリエルはもちろん、王太子カリストとも距離を取り、静かに生きる。
そして学校を卒業したら大陸中を巡る!
そう胸に誓ったのも束の間、次々と押し寄せる問題に回帰前に習得した知識で対応していたら、
鬼のように恐ろしかったはずの王妃に気に入られ、回帰前はオリヴィエを疎ましく思っていたはずのカリストが少しずつ距離をつめてきて……?
「君を愛している」
一体なにがどうなってるの!?
転生したら悪役令嬢だった婚約者様の溺愛に気づいたようですが、実は私も無関心でした
ハリネズミの肉球
恋愛
気づけば私は、“悪役令嬢”として断罪寸前――しかも、乙女ゲームのクライマックス目前!?
容赦ないヒロインと取り巻きたちに追いつめられ、開き直った私はこう言い放った。
「……まぁ、別に婚約者様にも未練ないし?」
ところが。
ずっと私に冷たかった“婚約者様”こと第一王子アレクシスが、まさかの豹変。
無関心だったはずの彼が、なぜか私にだけやたらと優しい。甘い。距離が近い……って、え、なにこれ、溺愛モード突入!?今さらどういうつもり!?
でも、よく考えたら――
私だって最初からアレクシスに興味なんてなかったんですけど?(ほんとに)
お互いに「どうでもいい」と思っていたはずの関係が、“転生”という非常識な出来事をきっかけに、静かに、でも確実に動き始める。
これは、すれ違いと誤解の果てに生まれる、ちょっとズレたふたりの再恋(?)物語。
じれじれで不器用な“無自覚すれ違いラブ”、ここに開幕――!
本作は、アルファポリス様、小説家になろう様、カクヨム様にて掲載させていただいております。
アイデア提供者:ゆう(YuFidi)
URL:https://note.com/yufidi88/n/n8caa44812464
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる