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本編~2ヶ月目~
第29話~誕生祝い~
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~飯田橋・揚場町~
~てしごとや ふくの鳥 飯田橋店~
週明けの月曜日。居酒屋「陽羽南」の夏季休暇一日目。
僕達5人は飯田橋の、パスティータがリクエストした居酒屋に来ていた。目的は勿論。
「じゃ、飲み物は渡ったな?パスティータ・デクスハイマーの20歳の誕生日を祝して……乾杯!」
「「乾杯!」」
僕の音頭を契機にして、チャキチャキと生ビールを満たしたジョッキがぶつかる。
ぶつけ合ったジョッキを一同ぐいっと傾け、喉を鳴らしていく。ビールの減ったジョッキの底をテーブルにつけると、互いに顔を見合わせて笑い合った。
やはりと言うか何と言うか、仕事が絡まない中で仲間と飲むビールは、格別に美味しい。
「いやぁ、これであたしも大手を振ってビールが飲めるよー」
「合法的に飲めるのはいいが、向こうのエールとは勝手が違うんだからな。悪酔いするなよ」
鼻の下にビールの白い泡を付着させて輝かんばかりの笑顔を見せるパスティータに小言を述べながらも、隣に座るアンバスの口角も上がっている。
前衛に立つ者同士、パーティーを組んだ時から気が合う二人だったが、こちらの世界に来てから余計に親密になった気がする。
ともすれば親子くらいに年齢が離れているが、アンバスには実際に5歳になる娘がいるはずなので、年の離れた妹を見ている感覚なのかもしれない。
テーブルの端、壁際のところでジョッキを持ち上げるシフェールが目を細める。
「アンバスはパスティータを相手取ると父親のようになるな。
だが、確かにチェルパで飲まれるエールと違って地球のビールは苦味とキレが強い。飲み口は大きく異なるだろう」
あちらの製法で作られたエールが時折恋しくもなるが、と告げながらシフェールはジョッキのビールを飲み干した。
チェルパで主に生産されるエールは、こちらで言うところのホップを用いない。その代わりに防腐目的でコルネと呼ばれる植物の花を用いるのだが、苦味こそ与えるもののホップほどでは無いのだ。
あの舌の上にジワリと広がる苦味と、鼻の奥に立ち上ってくる仄かな花の清涼感ある香りが、ふと懐かしく思うこともあった。
確か日本にはクラフトビールを中心に出すバーやビアレストランなどもあったはずだし、訪れてみるのもいいかもしれない。
「ビールもいいけどさー、あたしやっぱり日本酒覚えたいんだよねー。うちの店でも出ること多いじゃん?」
「日本酒は難しいわよね……私も時々お店で飲んで勉強しているけれど、覚えることが多くて大変だわ」
パスティータが壁にかけられた黒板のメニューを見上げると、彼女の向かいに座ったエティが三つ折りの日本酒メニューに目を通しながらため息をついた。
ふくの鳥の日本酒メニューは味や風味の傾向ごとに分類がされているし、一つ一つの銘柄に味わいの説明文が付いているので好みの味を探しやすいが、正直ここまで事細かに記す店は稀だ。
そもそも一つの店にこれだけ大量の日本酒が揃っているというのも、あまり目にしない状況ではあるのだけれど……新宿の街を歩いているとたまに日本酒を凄い数揃えているお店が酒屋の直営であったりするから、世間ってすごい。
陽羽南でもそれだけの酒を揃えてみたいと思わなくもないが、身の丈に合わないことをやったってしょうがないだろうから、出来る範囲のことを出来るレベルでやるだけだ。
僕はエティから日本酒メニューを借りると、ぱらりと開いた。やはりというか、選択肢の多さに頭がくらっとなってくる。
「折角だし、皆で日本酒飲もうか?ほら、店でも団体のお客さんが時々やってるだろう、徳利からそれぞれのお猪口にお酒を注いで飲みあうやつ」
「あ、いいね、折角これだけ日本酒があるんだし。マウロ、なんかこれおススメ!ってのある?」
パスティータが賛同を示したが、その後に続いた言葉に僕はきょとんとなった。
確かに僕はこの五人の中で一番日本酒を飲んでいて、慣れ親しんでいる自覚はあるけれども。なんでお店の人じゃなく僕に聞くのか。
しばしメニューに目を落とし、僕は一つの銘柄の名前に指を触れる。
「香りが良くて飲みやすいのだと、これかな……獺祭。前にここに出てるのと同じやつを一回飲んだけど、癖が無くて飲みやすく、美味しかった」
僕の指で示された銘柄に、残り四人の視線が集まる。
純米大吟醸を近代的な工業施設でクオリティを保ったまま生産することに成功し、前々から酒飲みの間では注目を浴びている日本酒だ。
最近ではフランスという国の高名なシェフが、獺祭の酒造とコラボレーションしたお店をフランスにオープンしたとか。
日本酒をこれから飲み始める人におすすめ、と書いてあるし、間違いはないだろう。
「へー、いいねぇ」
「ダッサイ、たまに名前を聞くな」
「いいじゃねぇか、全員で頼もうぜ」
「グラスの値段しか書かれていないけれど、徳利でも頼めるのかしら……?」
皆の反応も概ね好意的だ。僕はそっと安堵の息を吐くと、近くを通りがかった店員を呼び止めた。
「すみません、このダッサイって、徳利で出してもらうことってできますか?」
「かしこまりました、大丈夫ですよ。一合でお出ししますか?」
「いや……二合でお願いします。お猪口は五つで」
「かしこまりました」
二合徳利でお願いするのは少し勇気が要ったが、五人で飲むのだし酒に強いアンバスも居るから、何とかなるだろう。金銭的な部分は後で考えればいい。
日本酒の冷蔵庫に向かう店員の背中を見送り、シフェールが眉尻をくいと上げる。
「二合とはマウロ、思い切ったな」
「人数もいるし何とかなるだろう、案外すいすいなくなるかも……」
ピリリ、ピリリ……
言葉を返す最中に電話の呼出音が鳴る。同時に震えだす僕のスマートフォン。ポケットにしまったスマートフォンを取り出すと、画面に表示される名前は「しゃちょう」。政親からの電話だ。
「社長……?ごめん、ちょっと外す」
一言断って席を立った僕は、店の外へと足を向ける。入り口のドアを開けて外に出て、ドアをそっと閉めながら通話ボタンを押した。
「もしもし、マウロです」
『マウロ君、休みの日にごめんね!休日出勤をお願いしたい案件があるんだが』
スピーカーの向こうから聞こえてくる政親の声は、心の底から申し訳がなさそうだ。折角の夏季休暇をふいにしようというのだから無理もないが。
リンクスは仕事を休みやすい体制を整えていると言われたが、それでも設定された休日に出勤を要求されるケースはゼロではない。
店に機材の搬出入が入るとか、店が忙しすぎたり急な欠員が出たなどで応援を求められるとか、理由はいろいろだ。
まぁ、働いた分の手当は割増しで出してくれるので、先約の予定がある場合を除けばさして悪い気はしない。
「大丈夫ですよ、いつで、どこですか?」
『有り難い!実は神楽坂の「こでまり」の厨房担当が急性の胃腸炎にかかってしまってね。
とりあえず、明日明後日の二日間、15時から23時まで入ってもらえないだろうか。閉店作業も手が空くようなら頼む。
「こでまり」の詳しい場所と店長の連絡先は後でメールを送るよ』
「よろしくお願いします」
それじゃ、明日よろしく!との言葉を最後に、政親からの電話が切れる。
折角の夏季休暇を潰されてしまったのは残念だが、特に遊びに行く予定も立てていなかったし、さして支障はない。
それでも何か虚しいものが胸にこみ上げ、ふっと藍がかった空を見上げると、その感情を振り切るように僕は店の中に戻っていった。
「で、シフェールはさ、先週末のデートどうだったのさ。遊園地ー」
「いや、その、どう、と言われても……!」
「煮え切らねぇな、あの男とはいい具合になったのかよ」
店の中に戻ると、既に獺祭は到着して注がれているらしい。パスティータとアンバスがお猪口片手にシフェールに絡み酒をしていた。
僕は二、三度目を瞬かせると、敢えて何も言わずに元の席に戻る。すぐさま隣のエティがこちらを向いてきた。
「社長からのお電話、何だったの?」
「休日出勤。別のお店のヘルプに行ってくれ、ってさ」
「あら、それは気の毒……マウロ、頑張ってね」
非常にガッカリした様子で憐れむ視線を向けてくるエティに、僕は肩をすくめて微笑んだ。正直、自分の中で割り切らないと仕事に臨めそうにない。
既に3分の2程度の量になった獺祭を手酌で注ぎながら、僕は攻撃されまごつくシフェールに水を向けた。
「で、シフェールのデートの話は僕も気になるな。無事に終わったのか?」
「『無事に』って言ってくる辺り、マウロお前確信犯だろう……!
何とか無事には終わったよ、御苑さんともまた会いましょうと約束もしてきた。だが……あぁ、やはり説明しなくてはならないのか、あれを」
シフェールが一気に神妙な表情になる。額に手を押し当てて唸る彼女を見て、僕達はきょとんと顔を見合わせるのであった。
~第30話へ~
~てしごとや ふくの鳥 飯田橋店~
週明けの月曜日。居酒屋「陽羽南」の夏季休暇一日目。
僕達5人は飯田橋の、パスティータがリクエストした居酒屋に来ていた。目的は勿論。
「じゃ、飲み物は渡ったな?パスティータ・デクスハイマーの20歳の誕生日を祝して……乾杯!」
「「乾杯!」」
僕の音頭を契機にして、チャキチャキと生ビールを満たしたジョッキがぶつかる。
ぶつけ合ったジョッキを一同ぐいっと傾け、喉を鳴らしていく。ビールの減ったジョッキの底をテーブルにつけると、互いに顔を見合わせて笑い合った。
やはりと言うか何と言うか、仕事が絡まない中で仲間と飲むビールは、格別に美味しい。
「いやぁ、これであたしも大手を振ってビールが飲めるよー」
「合法的に飲めるのはいいが、向こうのエールとは勝手が違うんだからな。悪酔いするなよ」
鼻の下にビールの白い泡を付着させて輝かんばかりの笑顔を見せるパスティータに小言を述べながらも、隣に座るアンバスの口角も上がっている。
前衛に立つ者同士、パーティーを組んだ時から気が合う二人だったが、こちらの世界に来てから余計に親密になった気がする。
ともすれば親子くらいに年齢が離れているが、アンバスには実際に5歳になる娘がいるはずなので、年の離れた妹を見ている感覚なのかもしれない。
テーブルの端、壁際のところでジョッキを持ち上げるシフェールが目を細める。
「アンバスはパスティータを相手取ると父親のようになるな。
だが、確かにチェルパで飲まれるエールと違って地球のビールは苦味とキレが強い。飲み口は大きく異なるだろう」
あちらの製法で作られたエールが時折恋しくもなるが、と告げながらシフェールはジョッキのビールを飲み干した。
チェルパで主に生産されるエールは、こちらで言うところのホップを用いない。その代わりに防腐目的でコルネと呼ばれる植物の花を用いるのだが、苦味こそ与えるもののホップほどでは無いのだ。
あの舌の上にジワリと広がる苦味と、鼻の奥に立ち上ってくる仄かな花の清涼感ある香りが、ふと懐かしく思うこともあった。
確か日本にはクラフトビールを中心に出すバーやビアレストランなどもあったはずだし、訪れてみるのもいいかもしれない。
「ビールもいいけどさー、あたしやっぱり日本酒覚えたいんだよねー。うちの店でも出ること多いじゃん?」
「日本酒は難しいわよね……私も時々お店で飲んで勉強しているけれど、覚えることが多くて大変だわ」
パスティータが壁にかけられた黒板のメニューを見上げると、彼女の向かいに座ったエティが三つ折りの日本酒メニューに目を通しながらため息をついた。
ふくの鳥の日本酒メニューは味や風味の傾向ごとに分類がされているし、一つ一つの銘柄に味わいの説明文が付いているので好みの味を探しやすいが、正直ここまで事細かに記す店は稀だ。
そもそも一つの店にこれだけ大量の日本酒が揃っているというのも、あまり目にしない状況ではあるのだけれど……新宿の街を歩いているとたまに日本酒を凄い数揃えているお店が酒屋の直営であったりするから、世間ってすごい。
陽羽南でもそれだけの酒を揃えてみたいと思わなくもないが、身の丈に合わないことをやったってしょうがないだろうから、出来る範囲のことを出来るレベルでやるだけだ。
僕はエティから日本酒メニューを借りると、ぱらりと開いた。やはりというか、選択肢の多さに頭がくらっとなってくる。
「折角だし、皆で日本酒飲もうか?ほら、店でも団体のお客さんが時々やってるだろう、徳利からそれぞれのお猪口にお酒を注いで飲みあうやつ」
「あ、いいね、折角これだけ日本酒があるんだし。マウロ、なんかこれおススメ!ってのある?」
パスティータが賛同を示したが、その後に続いた言葉に僕はきょとんとなった。
確かに僕はこの五人の中で一番日本酒を飲んでいて、慣れ親しんでいる自覚はあるけれども。なんでお店の人じゃなく僕に聞くのか。
しばしメニューに目を落とし、僕は一つの銘柄の名前に指を触れる。
「香りが良くて飲みやすいのだと、これかな……獺祭。前にここに出てるのと同じやつを一回飲んだけど、癖が無くて飲みやすく、美味しかった」
僕の指で示された銘柄に、残り四人の視線が集まる。
純米大吟醸を近代的な工業施設でクオリティを保ったまま生産することに成功し、前々から酒飲みの間では注目を浴びている日本酒だ。
最近ではフランスという国の高名なシェフが、獺祭の酒造とコラボレーションしたお店をフランスにオープンしたとか。
日本酒をこれから飲み始める人におすすめ、と書いてあるし、間違いはないだろう。
「へー、いいねぇ」
「ダッサイ、たまに名前を聞くな」
「いいじゃねぇか、全員で頼もうぜ」
「グラスの値段しか書かれていないけれど、徳利でも頼めるのかしら……?」
皆の反応も概ね好意的だ。僕はそっと安堵の息を吐くと、近くを通りがかった店員を呼び止めた。
「すみません、このダッサイって、徳利で出してもらうことってできますか?」
「かしこまりました、大丈夫ですよ。一合でお出ししますか?」
「いや……二合でお願いします。お猪口は五つで」
「かしこまりました」
二合徳利でお願いするのは少し勇気が要ったが、五人で飲むのだし酒に強いアンバスも居るから、何とかなるだろう。金銭的な部分は後で考えればいい。
日本酒の冷蔵庫に向かう店員の背中を見送り、シフェールが眉尻をくいと上げる。
「二合とはマウロ、思い切ったな」
「人数もいるし何とかなるだろう、案外すいすいなくなるかも……」
ピリリ、ピリリ……
言葉を返す最中に電話の呼出音が鳴る。同時に震えだす僕のスマートフォン。ポケットにしまったスマートフォンを取り出すと、画面に表示される名前は「しゃちょう」。政親からの電話だ。
「社長……?ごめん、ちょっと外す」
一言断って席を立った僕は、店の外へと足を向ける。入り口のドアを開けて外に出て、ドアをそっと閉めながら通話ボタンを押した。
「もしもし、マウロです」
『マウロ君、休みの日にごめんね!休日出勤をお願いしたい案件があるんだが』
スピーカーの向こうから聞こえてくる政親の声は、心の底から申し訳がなさそうだ。折角の夏季休暇をふいにしようというのだから無理もないが。
リンクスは仕事を休みやすい体制を整えていると言われたが、それでも設定された休日に出勤を要求されるケースはゼロではない。
店に機材の搬出入が入るとか、店が忙しすぎたり急な欠員が出たなどで応援を求められるとか、理由はいろいろだ。
まぁ、働いた分の手当は割増しで出してくれるので、先約の予定がある場合を除けばさして悪い気はしない。
「大丈夫ですよ、いつで、どこですか?」
『有り難い!実は神楽坂の「こでまり」の厨房担当が急性の胃腸炎にかかってしまってね。
とりあえず、明日明後日の二日間、15時から23時まで入ってもらえないだろうか。閉店作業も手が空くようなら頼む。
「こでまり」の詳しい場所と店長の連絡先は後でメールを送るよ』
「よろしくお願いします」
それじゃ、明日よろしく!との言葉を最後に、政親からの電話が切れる。
折角の夏季休暇を潰されてしまったのは残念だが、特に遊びに行く予定も立てていなかったし、さして支障はない。
それでも何か虚しいものが胸にこみ上げ、ふっと藍がかった空を見上げると、その感情を振り切るように僕は店の中に戻っていった。
「で、シフェールはさ、先週末のデートどうだったのさ。遊園地ー」
「いや、その、どう、と言われても……!」
「煮え切らねぇな、あの男とはいい具合になったのかよ」
店の中に戻ると、既に獺祭は到着して注がれているらしい。パスティータとアンバスがお猪口片手にシフェールに絡み酒をしていた。
僕は二、三度目を瞬かせると、敢えて何も言わずに元の席に戻る。すぐさま隣のエティがこちらを向いてきた。
「社長からのお電話、何だったの?」
「休日出勤。別のお店のヘルプに行ってくれ、ってさ」
「あら、それは気の毒……マウロ、頑張ってね」
非常にガッカリした様子で憐れむ視線を向けてくるエティに、僕は肩をすくめて微笑んだ。正直、自分の中で割り切らないと仕事に臨めそうにない。
既に3分の2程度の量になった獺祭を手酌で注ぎながら、僕は攻撃されまごつくシフェールに水を向けた。
「で、シフェールのデートの話は僕も気になるな。無事に終わったのか?」
「『無事に』って言ってくる辺り、マウロお前確信犯だろう……!
何とか無事には終わったよ、御苑さんともまた会いましょうと約束もしてきた。だが……あぁ、やはり説明しなくてはならないのか、あれを」
シフェールが一気に神妙な表情になる。額に手を押し当てて唸る彼女を見て、僕達はきょとんと顔を見合わせるのであった。
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