【完結】 言葉足らずな求婚 〜運命は勝手に回っていく、いや操られていく!?〜

紬あおい

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37.粛清 ①

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「終わったらパーティーだ!」

元気に笑うエドヴァルド皇太子殿下とケンドリック率いる帝国騎士団を見送り、システイン様とロドルフォ、私の三人は、アザレア宮に向かった。

アザレア宮は、私達が入ったと同時に皇帝陛下により結界が張られる。
取り敢えず、通用口から入ると、黒魔法の影響か、怪しい空気を感じる。
まるで、黒い霧がかかったようだ。
視界はよく無いが、システイン様が持つ剣が仄かに金色に光り、足元を照らしてくれる。

「一階から見てみようか。」

システイン様に続いて行くと、大広間で使用人が働いていた。
人数的にアザレア宮で働く半数ほどは居そうだ。
みんな一様に暗く沈んだ顔付きをしている。

「リシェ、ここから治癒の魔力を使ってみてくれ。」

右手を前にかざし、掌に意識を集中すると、金色の光が放たれた。
その先の使用人が次々と倒れていく。

「あれは帝国民だな。次は、再生の魔力を頼む。」

ここで魔力の使い分けは、頭の中のイメージの具現化だと悟る。
使用人に向けて、心の正常化を祈りながら光を放つ。
再生の光は白だ。
一番近くに見える使用人の顔付きが穏やかになり、すやすや眠っているように見える。

「リシェ、上手く魔力が使えているようだな。ここからは、一階の各部屋から使用人の正常化に努める。魔力が効かない奴らは、俺とロドリフォで斬り捨てる。」

「承知しました。」

慎重にひと部屋ずつ対処していくが、帝国民ばかりで、どうやらロクサリア王女は二階を占拠したようだ。
音を立てないように行動しているが、魔力の光も気付いていないのか、アザレア宮内は静かだ。

「次の部屋で、一階は終わりですね。」

ロドルフォが小さな声で言いながらドアを開けた瞬間、私は治癒の魔力を放つ。

「何者だ!」

騎士とメイドが抱き合っていたようで、メイドだけが意識を失った。
その瞬間、システイン様が金色に光る剣で騎士を斬り、その体から黒いオーラが立ち上った。

「リシェ、保護の魔力を!」

「はい!」 

手を翳すと、システイン様とロドルフォと私は青い光に包まれる。
立ち上る黒いオーラが消え去ると同時に、騎士の体は炭となった。

「黒魔法に侵されたラギラレア王国の者は、最後は炭となるのか…二階はラギラレア王国の者の方が多いだろうから、俺とロドルフォを盾にしてリシェは治癒の魔力を放ってくれ。その後は俺が斬るから、ロドルフォはリシェの護衛を頼む。」

「姉上のことは任せてください。」

「三人で動きましょう。魔力を放つタイミングは、シスに任せます!」

このまま無事に終わればいいなと願いながら、三人で二階に上がった。
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