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ムーン大陸でも国造り
ピクニックは楽しいものです
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俺とイリヤ、ミーア、そして3人の子供達、シルベスタさん、クルステさん、フランシス王子、オハルさん、スノウ君、そしてオシンさんの総勢12人は森に入って行く。
俺とイリヤ、ミーアはベビーカーを押している。
ベビーカーで山道は無理なんじゃって?
このベビーカーには浮遊機能が付いていて、地面から浮かせることが出来るんだよね。
3歳になったスノウ君はすっかりお兄さん気取りでうちの子達に話しかけてくれている。
「デ~ニス君、マ~リヤちゃん、レ~サちゃん。
デ~ニス君、マ~リヤちゃん、レ~サちゃん。
デ~ニス君、マ~リヤちゃん、レ~サちゃん。」
名前を繰り返しているだけなんだけど、初めて自分よりも年下が出来たからか、嬉しくてしょうがないみたいだな。
ベビーカーを降りて木の枝を持ち、3人のベビーカーの前を歩いているのは、魔物から3人を守っているつもりなんだろうね。
「3人を守ってくれて、ありがとうな。」
「えへへ…」
すごく嬉しそうな顔のスノウ君を見て皆んな満面の笑みです。
一応ミーアが事前に魔物や猛獣は駆除してくれているんだけど、迷い込んだ奴らが出てくることがある。
気配察知を使って気配に気付いた時点で即収納するから、誰も気付いていないと思う。
シルベスタさんは、さっきからこちらに向けて何回か親指を突き出しているから、彼だけは気付いているのかもね。
収納した魔物や猛獣達は収納時点で解体が終わってるから、現地に着いたらバーベキューにする予定だ。
きっと食べ切るには多過ぎるから、帰ったら皆んなにお裾分けだね。
1時間ほどで森を抜けて、草原に出る。
草原の中でももちろん収納は大活躍だ。
しばらく歩くと小高い丘にたどり着いた。
歩き疲れてベビーカーで眠っているスノウ君やうちの子達も目を覚ましてはしゃいでいる。
大きなレジャーシートを敷いて、子供達用の日除けテントを張る。
持参したお弁当と来る途中で収納した食材を使ったバーベキューに舌鼓を打つ。
「美味しいです~。家族の味がします~。う、うっ」
「こらっ、オシン!また泣くんじゃない。」
子供を囲んでの食事風景にオシンさん、また涙腺か緩んでいるようだね。
手に掴んだ魔物肉は離さないけどね。
丘の上からは外の世界が一望出来る。
この辺りは俺とミーアが最初にこっちの世界に来て調査を始めたところらへんだ。
あの時目の前に広がっていたのは大海原だけだったけど、今は大地が広がり街が出来ている。
ちょっと感慨深いものがあるよね。
ミーアも同じ気持ちかなと思って目をやると、泣き顔のオシンさんの横で競うように魔物肉を喰っていた。
うん、ミーアは平常運転だな。
「あの辺りは元エレクトス王国ですね。
あの災害で国を追われ、こちらに来てから、また同じ民達と国を作ることが出来て、お父様やお母様もとても感謝していました。
残念ながらヒロシ様が戻って来られるのには間に合いませんでしたが、ふたりとも、いえ全国民がヒロシ様に感謝していたのですよ。」
いつの間にか横に来ているイリヤが話しかけて来た。
そうだな、俺が居なかった3年間、外の世界じゃ240年間、この国を作ってくれた皆さんには感謝しなくちゃいけない。
本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。
街の方は時間が過ぎるのが早い。
20分もあれば外の世界の空は、夕焼けが漆黒になり、そして朝焼けから青空に変わり、また夕焼けになっていく。
この目まぐるしく動く世界になんの疑問も持たずに俺達と同じ人間が住んでいるんだな。
ちなみに外の世界から中の世界は結界により隠されているから、外の世界の人達が自分達からみて、ゆっくりとした時の流れを知ることは無い。
きっと俺達のことを外の世界の人達が知ったら、神様だと思うんだろうな。
俺達はミケツカミ様を神様だと思っているけど、案外あちらも俺達とおんなじような感じだったりして。
そう考えると、サナキスの行動も頷けたりする。
まだ俺は中学生だったからよく分からないけど、大人の世界では出世競争とか言うのがあって、それに勝たないと良い生活が出来ないって聞いたことがある。
サナキスも出世競争から脱落しないように必死だったのかもね。
「パーパー、パーパー」
近くで声が聞こえる。
横を見るとイリヤがマリヤを抱いている。
「もしかして、今マリヤが…」
「うふふ、そうですよ。悔しいですけど、パーパが最初ですね。」
微笑んでいるイリヤからマリヤを渡されて、思わず顔が綻ぶ。
「マリヤ、もう一回言って。」
「パーパー、マーマー、パーパー、マーマー」
俺はマリヤを抱きしめて幸せを噛み締めている。
サナキスの行動は共感できるところもあるかもしれないが、やっぱり間違っていたと思うんだ。
彼が滅ぼそうとした世界にもこんなささやかな喜びを感じている人がいるんだから。
俺とイリヤ、ミーアはベビーカーを押している。
ベビーカーで山道は無理なんじゃって?
このベビーカーには浮遊機能が付いていて、地面から浮かせることが出来るんだよね。
3歳になったスノウ君はすっかりお兄さん気取りでうちの子達に話しかけてくれている。
「デ~ニス君、マ~リヤちゃん、レ~サちゃん。
デ~ニス君、マ~リヤちゃん、レ~サちゃん。
デ~ニス君、マ~リヤちゃん、レ~サちゃん。」
名前を繰り返しているだけなんだけど、初めて自分よりも年下が出来たからか、嬉しくてしょうがないみたいだな。
ベビーカーを降りて木の枝を持ち、3人のベビーカーの前を歩いているのは、魔物から3人を守っているつもりなんだろうね。
「3人を守ってくれて、ありがとうな。」
「えへへ…」
すごく嬉しそうな顔のスノウ君を見て皆んな満面の笑みです。
一応ミーアが事前に魔物や猛獣は駆除してくれているんだけど、迷い込んだ奴らが出てくることがある。
気配察知を使って気配に気付いた時点で即収納するから、誰も気付いていないと思う。
シルベスタさんは、さっきからこちらに向けて何回か親指を突き出しているから、彼だけは気付いているのかもね。
収納した魔物や猛獣達は収納時点で解体が終わってるから、現地に着いたらバーベキューにする予定だ。
きっと食べ切るには多過ぎるから、帰ったら皆んなにお裾分けだね。
1時間ほどで森を抜けて、草原に出る。
草原の中でももちろん収納は大活躍だ。
しばらく歩くと小高い丘にたどり着いた。
歩き疲れてベビーカーで眠っているスノウ君やうちの子達も目を覚ましてはしゃいでいる。
大きなレジャーシートを敷いて、子供達用の日除けテントを張る。
持参したお弁当と来る途中で収納した食材を使ったバーベキューに舌鼓を打つ。
「美味しいです~。家族の味がします~。う、うっ」
「こらっ、オシン!また泣くんじゃない。」
子供を囲んでの食事風景にオシンさん、また涙腺か緩んでいるようだね。
手に掴んだ魔物肉は離さないけどね。
丘の上からは外の世界が一望出来る。
この辺りは俺とミーアが最初にこっちの世界に来て調査を始めたところらへんだ。
あの時目の前に広がっていたのは大海原だけだったけど、今は大地が広がり街が出来ている。
ちょっと感慨深いものがあるよね。
ミーアも同じ気持ちかなと思って目をやると、泣き顔のオシンさんの横で競うように魔物肉を喰っていた。
うん、ミーアは平常運転だな。
「あの辺りは元エレクトス王国ですね。
あの災害で国を追われ、こちらに来てから、また同じ民達と国を作ることが出来て、お父様やお母様もとても感謝していました。
残念ながらヒロシ様が戻って来られるのには間に合いませんでしたが、ふたりとも、いえ全国民がヒロシ様に感謝していたのですよ。」
いつの間にか横に来ているイリヤが話しかけて来た。
そうだな、俺が居なかった3年間、外の世界じゃ240年間、この国を作ってくれた皆さんには感謝しなくちゃいけない。
本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。
街の方は時間が過ぎるのが早い。
20分もあれば外の世界の空は、夕焼けが漆黒になり、そして朝焼けから青空に変わり、また夕焼けになっていく。
この目まぐるしく動く世界になんの疑問も持たずに俺達と同じ人間が住んでいるんだな。
ちなみに外の世界から中の世界は結界により隠されているから、外の世界の人達が自分達からみて、ゆっくりとした時の流れを知ることは無い。
きっと俺達のことを外の世界の人達が知ったら、神様だと思うんだろうな。
俺達はミケツカミ様を神様だと思っているけど、案外あちらも俺達とおんなじような感じだったりして。
そう考えると、サナキスの行動も頷けたりする。
まだ俺は中学生だったからよく分からないけど、大人の世界では出世競争とか言うのがあって、それに勝たないと良い生活が出来ないって聞いたことがある。
サナキスも出世競争から脱落しないように必死だったのかもね。
「パーパー、パーパー」
近くで声が聞こえる。
横を見るとイリヤがマリヤを抱いている。
「もしかして、今マリヤが…」
「うふふ、そうですよ。悔しいですけど、パーパが最初ですね。」
微笑んでいるイリヤからマリヤを渡されて、思わず顔が綻ぶ。
「マリヤ、もう一回言って。」
「パーパー、マーマー、パーパー、マーマー」
俺はマリヤを抱きしめて幸せを噛み締めている。
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