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第21話 お家にメイドさんがやってきた!①
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アキヨシは、自室のデスクの端に置かれていた少女漫画を手にとって、何気なくパラパラと捲った。
研究者アキヨシは、納得したかの様にフムフムと頷き目を閉じた。
そして、閃いたと言わんばかりにカッと目を見開き思った事、それは─
(少女漫画と少年漫画の違いは…………女の子のスカート丈の長さに関わらず、パンツが見えるか見えないかの違いである!!)
36歳少年アキヨシのその答えは………多分、知られるとクラスの女子に白い目で見られる類いのものだった………
遡る事、数日前。
(明日来てくれる筈だったお手伝いさん、急にお休みになったの困ったなー。)
(明後日は、夏休みの子ども自然体験イベントするから、ちょっとだけ家の中も掃除して欲しいんだよなあー。)
応接間や自室の部屋を見渡すと、無意識にコーヒーを飲んだコップが幾つも並べてあったり、
デスクワークしてるときに、昼から酒だー!と飲んだ、ビールの缶やその後飲みたくなったレトルトのお味噌汁が散乱していた。
実際のところ、生活スペースと博物館スペースは別になってるので、応接間ぐらいを綺麗にしておけば良いのだが………
(1人で片付けるのめんどくさー。)というやつだった。
そういや。と、アキヨシは思い出した。
(この前キャバクラに連れてかれた時に、ミネルヴァさん?の姪が家事代行始めたからなんとかっていう名刺を渡された様な…………。)
その時履いていたズボンのポケットから、入れっぱなしの二枚の名刺を取り出した。
ミネルヴァさんの名刺と─
《コンセプトメイドの家事代行サービス…初回ご紹介割り引き10%……》
「あのー、突然なんですが、明日ってお掃除しに来てくれたり出来ます?」
「良かったわぁーあの子の初仕事よ!」
と、電話の向こう側から女性的な口調の低い声が聞こえてきた。
(初?………ベテランじゃないのか?)
「あのー、家事はちゃんと出来る方ですよね?」
「勿論ですー。この子は研修もとても優秀でしたのでーこ安心下さいませー。」
(まぁ………大丈夫っしょ。さて、あの子が学校から帰って来るまで寝てよっと。)
アキヨシは、色々と適当な大人なのである。
次の日、インターフォンのベルが鳴った。
「あ、あの!コンセプトメイドのオコメ ・ラードナーと申します。」
モニターには、学校の用務員をも勤めるあのオコメさんが映っていたのだが、その事をアキヨシはまだ知らない。
迎い入れると、その子の制服に目がいった。
「えっと………家事代行の人だよね?」
「はい、ご主人様!お任せ下さい!」
「………違うサービスじゃないよね!?」
「ご安心を!ここが初仕事ですが、こう見えて家事や掃除は得意なんです!」
「いやね……その制服が…その……」
「制服は、支店長さんプロデュースなんです!従業員一人一人にあった制服を考えつくカリスマなんですよ。」
(なるほどぉ…………コンセプトメイドってそういうことかあ………)
◇
ある休日、叔母様のミネルヴァさんが、お家に遊びに来ていました。
「オコメちゃーん、お仕事でもお掃除してるのにお家でも家事してるの偉いわねぇ。」
ミネルヴァさんは、夜の飲み屋さんではカタコトで喋るキャラをやっているらしいのですが、普段は日本語ペラペラなので、ビジネスカタコトをしているらしいです。
「そうだわ、夜のネットワークで家事代行のキャスト募集してるところがあるんだけど、オコメちゃんやってみない?話通しておいてあげるわよ?」
「ちょっと姉さん、この子に怪しい仕事させようとしてないでしょーね?」
因みに我が家は、旦那様は外国から来た方で、奥さんの生まれの日本に住むことにしたらしいです。
「人聞きの悪い!ここは制服が凄ーく可愛くてー。絶対オコメちゃんに似合うと思うのー。ほらっ、こんな感じ。」
と、ホームページのスタッフの集合写真を見せて頂きました。
「ワオ、伝統的な英国メイドや日本の着物を着てる人も居るね。」
「面白いでしょ?本格的なの!」
「オコメは大和撫子だから、この和服と割烹着なんか似合うんじゃないかい?」
「伝統的な日本のお手伝いさんファッションね!たけどこっちの─」
「あの…………」
結局2人で盛り上がっていたので、オコメの入る余地はありませんでした。
◇
オコメは用務員として、学校でレトルトちゃんを見守らなければなりません!
なので、叔母様の顔も立てつつ丁重に断りする為、その家事代行支店へと向かったのです。
「叔母のミネルヴァ・ラードナーから紹介されて来ました、オコメ・ラードナーです。あの─」
「オコメちゃんね!聞いているわよー。」
と、執事服を着ている支店長さんは、早速メジャーを手にしてオコメを採寸し始めたのでした。
「あ、あの、わた…私は用務員もしておりまして……」
「うんうん、聞いているわよ!だから、あんまり無理なシフトにしないでって言われれるのよねー。あっ、そこのあなた!ちょっとメモしていってくれる?」
そう言いながら、テキパキと採寸されていきました。
「あっ、オコメは擬人化の性質でちょっとだけ体型が変化しますので、少し調整出来る方が良いです。」
(オコメは、仕事を受けにきたのじゃないのに何を言ってるんでしょう………。)
「そうなのねー、じゃぁ…生地はストレッチ素材で、ワンピースにはシャーリングと編み上げをいれましょうか!」
「因みに、何の動物さんだったのー?」
「み、ミニブタでして………。」
「えー何それ、めちゃくちゃ可愛いんですけどー!」
そんなノリの良い支店長さんの雰囲気にのまれてしまい、断るタイミングが更に難しくなりました。
そして、支店長さんの採寸の手が止まり、オコメを見て考える様に言ったのです。
「そうねぇ、オコメちゃんはやっぱりドジっ娘メイド風が似合うわね!」
「………ドジっ娘メイド?」
「ジャパニーズアニメカルチャーのコンセプトの子が足りないと思っていたのよねー。本当にオコメちゃん適任!」
「適任…………?」
オコメは、その言葉ですっかりお断りする気持ちを無くし、代わりにコンセプトメイドをするという使命感に火が着いたのでした。
研究者アキヨシは、納得したかの様にフムフムと頷き目を閉じた。
そして、閃いたと言わんばかりにカッと目を見開き思った事、それは─
(少女漫画と少年漫画の違いは…………女の子のスカート丈の長さに関わらず、パンツが見えるか見えないかの違いである!!)
36歳少年アキヨシのその答えは………多分、知られるとクラスの女子に白い目で見られる類いのものだった………
遡る事、数日前。
(明日来てくれる筈だったお手伝いさん、急にお休みになったの困ったなー。)
(明後日は、夏休みの子ども自然体験イベントするから、ちょっとだけ家の中も掃除して欲しいんだよなあー。)
応接間や自室の部屋を見渡すと、無意識にコーヒーを飲んだコップが幾つも並べてあったり、
デスクワークしてるときに、昼から酒だー!と飲んだ、ビールの缶やその後飲みたくなったレトルトのお味噌汁が散乱していた。
実際のところ、生活スペースと博物館スペースは別になってるので、応接間ぐらいを綺麗にしておけば良いのだが………
(1人で片付けるのめんどくさー。)というやつだった。
そういや。と、アキヨシは思い出した。
(この前キャバクラに連れてかれた時に、ミネルヴァさん?の姪が家事代行始めたからなんとかっていう名刺を渡された様な…………。)
その時履いていたズボンのポケットから、入れっぱなしの二枚の名刺を取り出した。
ミネルヴァさんの名刺と─
《コンセプトメイドの家事代行サービス…初回ご紹介割り引き10%……》
「あのー、突然なんですが、明日ってお掃除しに来てくれたり出来ます?」
「良かったわぁーあの子の初仕事よ!」
と、電話の向こう側から女性的な口調の低い声が聞こえてきた。
(初?………ベテランじゃないのか?)
「あのー、家事はちゃんと出来る方ですよね?」
「勿論ですー。この子は研修もとても優秀でしたのでーこ安心下さいませー。」
(まぁ………大丈夫っしょ。さて、あの子が学校から帰って来るまで寝てよっと。)
アキヨシは、色々と適当な大人なのである。
次の日、インターフォンのベルが鳴った。
「あ、あの!コンセプトメイドのオコメ ・ラードナーと申します。」
モニターには、学校の用務員をも勤めるあのオコメさんが映っていたのだが、その事をアキヨシはまだ知らない。
迎い入れると、その子の制服に目がいった。
「えっと………家事代行の人だよね?」
「はい、ご主人様!お任せ下さい!」
「………違うサービスじゃないよね!?」
「ご安心を!ここが初仕事ですが、こう見えて家事や掃除は得意なんです!」
「いやね……その制服が…その……」
「制服は、支店長さんプロデュースなんです!従業員一人一人にあった制服を考えつくカリスマなんですよ。」
(なるほどぉ…………コンセプトメイドってそういうことかあ………)
◇
ある休日、叔母様のミネルヴァさんが、お家に遊びに来ていました。
「オコメちゃーん、お仕事でもお掃除してるのにお家でも家事してるの偉いわねぇ。」
ミネルヴァさんは、夜の飲み屋さんではカタコトで喋るキャラをやっているらしいのですが、普段は日本語ペラペラなので、ビジネスカタコトをしているらしいです。
「そうだわ、夜のネットワークで家事代行のキャスト募集してるところがあるんだけど、オコメちゃんやってみない?話通しておいてあげるわよ?」
「ちょっと姉さん、この子に怪しい仕事させようとしてないでしょーね?」
因みに我が家は、旦那様は外国から来た方で、奥さんの生まれの日本に住むことにしたらしいです。
「人聞きの悪い!ここは制服が凄ーく可愛くてー。絶対オコメちゃんに似合うと思うのー。ほらっ、こんな感じ。」
と、ホームページのスタッフの集合写真を見せて頂きました。
「ワオ、伝統的な英国メイドや日本の着物を着てる人も居るね。」
「面白いでしょ?本格的なの!」
「オコメは大和撫子だから、この和服と割烹着なんか似合うんじゃないかい?」
「伝統的な日本のお手伝いさんファッションね!たけどこっちの─」
「あの…………」
結局2人で盛り上がっていたので、オコメの入る余地はありませんでした。
◇
オコメは用務員として、学校でレトルトちゃんを見守らなければなりません!
なので、叔母様の顔も立てつつ丁重に断りする為、その家事代行支店へと向かったのです。
「叔母のミネルヴァ・ラードナーから紹介されて来ました、オコメ・ラードナーです。あの─」
「オコメちゃんね!聞いているわよー。」
と、執事服を着ている支店長さんは、早速メジャーを手にしてオコメを採寸し始めたのでした。
「あ、あの、わた…私は用務員もしておりまして……」
「うんうん、聞いているわよ!だから、あんまり無理なシフトにしないでって言われれるのよねー。あっ、そこのあなた!ちょっとメモしていってくれる?」
そう言いながら、テキパキと採寸されていきました。
「あっ、オコメは擬人化の性質でちょっとだけ体型が変化しますので、少し調整出来る方が良いです。」
(オコメは、仕事を受けにきたのじゃないのに何を言ってるんでしょう………。)
「そうなのねー、じゃぁ…生地はストレッチ素材で、ワンピースにはシャーリングと編み上げをいれましょうか!」
「因みに、何の動物さんだったのー?」
「み、ミニブタでして………。」
「えー何それ、めちゃくちゃ可愛いんですけどー!」
そんなノリの良い支店長さんの雰囲気にのまれてしまい、断るタイミングが更に難しくなりました。
そして、支店長さんの採寸の手が止まり、オコメを見て考える様に言ったのです。
「そうねぇ、オコメちゃんはやっぱりドジっ娘メイド風が似合うわね!」
「………ドジっ娘メイド?」
「ジャパニーズアニメカルチャーのコンセプトの子が足りないと思っていたのよねー。本当にオコメちゃん適任!」
「適任…………?」
オコメは、その言葉ですっかりお断りする気持ちを無くし、代わりにコンセプトメイドをするという使命感に火が着いたのでした。
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