192 / 281
第一章 外れスキル
192.魔法士団
しおりを挟む
あれから数日後俺達は王城の訓練場に招待された。
今回は魔法士団の訓練に参加させてもらえることになったのだ。
ただ、一般的に魔法と呼ばれているものは使うことができないため模擬戦のみの参加になるが一番はセヴィオンが興味を示したからだ。
「魔法士団ってどんな団体なんだ?」
ラルフは一緒に来ていたガレインに尋ねた。
「基本的には王立魔法学園かベズギット魔法学園を卒業した人達を中心に魔法使いのエキスパートが揃っているかな」
「じゃあ、凄い人達ばかりってこと?」
「そうだね! でもそもそもクレイウェン王国は剣に特化してるスキル持ちが多いから騎士団の方が有名だよ?」
そもそも魔法が使えるスキル持ちがクレイウェン王国にはあまりいないため、王国では優遇されている人が多かった。
しばらく歩いて行くと王城の訓練場が見えてきた。
「じゃあ、魔法士団は貴族が多いから二人とも気をつけてね」
そう言ってガレインは去って行った。最後に言った言葉の方が俺達としたは重要だ。
「よし、ラルフ行こうか」
「ああ」
俺達は訓練場の扉を開けた。
♢
「今日は共に訓練をしたいという二人を連れてきた。知っているものもいるが紹介する」
俺達はセヴィオンに紹介された。ケントは以前マルヴェインとの模擬戦を見ている人もいたため、知っている人もいたがラルフは知られていなかった。
また、その見た目に偏見を持っているものも多かった。
「セヴィオン様なぜ、獣人の彼と私達が一緒に訓練をする必要があるんですか?」
声を上げたのは生誕祭後の今年から配属された魔法師だった。それに同調するかのように数人は頷いていた。
「彼らは弟からのお願いで一緒に訓練することになった。技術は私が保証する」
「セヴィオン様はガレイン様に甘すぎます。高貴な魔法士団に子供二人を……そのうち一人は獣人って魔法士団の名前に傷をつけるつもりですか」
「そうだ!」
さらに声を上げる者は増え、訓練場は騒然としていた。
確かにいきなり子どもが来て訓練に参加すると言われたら、憧れの魔法士団に入った人達にとっては俺達は邪魔存在でしかない。
「お前ら黙れ!」
大きく声を発したのは魔法士団副団長だった。
「セヴィオン様このままで示しがつかないと思いますが……」
副団長の発言にセヴィオンは少し考えた後に俺達に確認した。
「君達は手合わせしにきたんだよね?」
「はい!」
「なら、新人の魔法士と手合わせするのはどうだ?」
「お願いします」
セヴィオンの提案で俺達は新人魔法士と模擬戦をすることとなった。
セヴィオンやマルヴェインと模擬戦をすると予想していたため、二人より新人の方が手合わせにはちょうど良かった。
「セヴィオン様今年の新人は三人いますが、誰が模擬戦をしましょうか?」
副団長がセヴィオンに確認すると、少し考えた後に尋ねてきた。
「確かマルヴェイン兄さんとの模擬戦の時って近接戦だったよね? ケントくんは近接戦が有利なのかい?」
「一応戦いやすいのは遠距離で――」
セヴィオンはニヤリと笑っていた。俺は言ってから気づいたら。
「なら三人でやったらどうだ?」
「セヴィオン様流石それは……」
セヴィオンの提案に新人達は抗議し始めた。
「僕達も流石に魔法士団――」
「こんな子供……しかも獣人を相手に三人で戦うなんて貴族として……」
ここまで言われたら俺達も負けてはいられなかった。
ただ、それよりもセヴィオンの煽りはもっとすごかった。
「お前らは獣人相手に負けると思ってるのか?」
「なっ!?」
「ならできるだろ? ここでしっかり実力を見せつけておけば彼らも模擬戦をしたいって言わなくなるだろう? まぁ、お前らみたいな命懸けで生きてきたやつ、呑気に生きてたやつとは違うからな」
セヴィオンは俺達の肩を強く掴んだ。あっ……これは逃げられないやつだ。
「あのー、セヴィオンさん?」
「ははは、さあ楽しませてもらおうかな」
セヴィオンは小さな声で笑っていた。
「セヴィオン様って結構鬼畜だよな……」
「王族の中で一番敵に回しちゃダメって俺も思ったわ」
俺達は初めてセヴィオンの恐ろしさを感じるのだった。
今回は魔法士団の訓練に参加させてもらえることになったのだ。
ただ、一般的に魔法と呼ばれているものは使うことができないため模擬戦のみの参加になるが一番はセヴィオンが興味を示したからだ。
「魔法士団ってどんな団体なんだ?」
ラルフは一緒に来ていたガレインに尋ねた。
「基本的には王立魔法学園かベズギット魔法学園を卒業した人達を中心に魔法使いのエキスパートが揃っているかな」
「じゃあ、凄い人達ばかりってこと?」
「そうだね! でもそもそもクレイウェン王国は剣に特化してるスキル持ちが多いから騎士団の方が有名だよ?」
そもそも魔法が使えるスキル持ちがクレイウェン王国にはあまりいないため、王国では優遇されている人が多かった。
しばらく歩いて行くと王城の訓練場が見えてきた。
「じゃあ、魔法士団は貴族が多いから二人とも気をつけてね」
そう言ってガレインは去って行った。最後に言った言葉の方が俺達としたは重要だ。
「よし、ラルフ行こうか」
「ああ」
俺達は訓練場の扉を開けた。
♢
「今日は共に訓練をしたいという二人を連れてきた。知っているものもいるが紹介する」
俺達はセヴィオンに紹介された。ケントは以前マルヴェインとの模擬戦を見ている人もいたため、知っている人もいたがラルフは知られていなかった。
また、その見た目に偏見を持っているものも多かった。
「セヴィオン様なぜ、獣人の彼と私達が一緒に訓練をする必要があるんですか?」
声を上げたのは生誕祭後の今年から配属された魔法師だった。それに同調するかのように数人は頷いていた。
「彼らは弟からのお願いで一緒に訓練することになった。技術は私が保証する」
「セヴィオン様はガレイン様に甘すぎます。高貴な魔法士団に子供二人を……そのうち一人は獣人って魔法士団の名前に傷をつけるつもりですか」
「そうだ!」
さらに声を上げる者は増え、訓練場は騒然としていた。
確かにいきなり子どもが来て訓練に参加すると言われたら、憧れの魔法士団に入った人達にとっては俺達は邪魔存在でしかない。
「お前ら黙れ!」
大きく声を発したのは魔法士団副団長だった。
「セヴィオン様このままで示しがつかないと思いますが……」
副団長の発言にセヴィオンは少し考えた後に俺達に確認した。
「君達は手合わせしにきたんだよね?」
「はい!」
「なら、新人の魔法士と手合わせするのはどうだ?」
「お願いします」
セヴィオンの提案で俺達は新人魔法士と模擬戦をすることとなった。
セヴィオンやマルヴェインと模擬戦をすると予想していたため、二人より新人の方が手合わせにはちょうど良かった。
「セヴィオン様今年の新人は三人いますが、誰が模擬戦をしましょうか?」
副団長がセヴィオンに確認すると、少し考えた後に尋ねてきた。
「確かマルヴェイン兄さんとの模擬戦の時って近接戦だったよね? ケントくんは近接戦が有利なのかい?」
「一応戦いやすいのは遠距離で――」
セヴィオンはニヤリと笑っていた。俺は言ってから気づいたら。
「なら三人でやったらどうだ?」
「セヴィオン様流石それは……」
セヴィオンの提案に新人達は抗議し始めた。
「僕達も流石に魔法士団――」
「こんな子供……しかも獣人を相手に三人で戦うなんて貴族として……」
ここまで言われたら俺達も負けてはいられなかった。
ただ、それよりもセヴィオンの煽りはもっとすごかった。
「お前らは獣人相手に負けると思ってるのか?」
「なっ!?」
「ならできるだろ? ここでしっかり実力を見せつけておけば彼らも模擬戦をしたいって言わなくなるだろう? まぁ、お前らみたいな命懸けで生きてきたやつ、呑気に生きてたやつとは違うからな」
セヴィオンは俺達の肩を強く掴んだ。あっ……これは逃げられないやつだ。
「あのー、セヴィオンさん?」
「ははは、さあ楽しませてもらおうかな」
セヴィオンは小さな声で笑っていた。
「セヴィオン様って結構鬼畜だよな……」
「王族の中で一番敵に回しちゃダメって俺も思ったわ」
俺達は初めてセヴィオンの恐ろしさを感じるのだった。
12
あなたにおすすめの小説
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
散々利用されてから勇者パーティーを追い出された…が、元勇者パーティーは僕の本当の能力を知らない。
アノマロカリス
ファンタジー
僕こと…ディスト・ランゼウスは、経験値を倍増させてパーティーの成長を急成長させるスキルを持っていた。
それにあやかった剣士ディランは、僕と共にパーティーを集めて成長して行き…数々の魔王軍の配下を討伐して行き、なんと勇者の称号を得る事になった。
するとディランは、勇者の称号を得てからというもの…態度が横柄になり、更にはパーティーメンバー達も調子付いて行った。
それからと言うもの、調子付いた勇者ディランとパーティーメンバー達は、レベルの上がらないサポート役の僕を邪険にし始めていき…
遂には、役立たずは不要と言って僕を追い出したのだった。
……とまぁ、ここまでは良くある話。
僕が抜けた勇者ディランとパーティーメンバー達は、その後も活躍し続けていき…
遂には、大魔王ドゥルガディスが収める魔大陸を攻略すると言う話になっていた。
「おやおや…もう魔大陸に上陸すると言う話になったのか、ならば…そろそろ僕の本来のスキルを発動するとしますか!」
それから数日後に、ディランとパーティーメンバー達が魔大陸に侵攻し始めたという話を聞いた。
なので、それと同時に…僕の本来のスキルを発動すると…?
2月11日にHOTランキング男性向けで1位になりました。
皆様お陰です、有り難う御座います。
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
悪役令嬢の身代わりで追放された侍女、北の地で才能を開花させ「氷の公爵」を溶かす
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の罪は、万死に値する!」
公爵令嬢アリアンヌの罪をすべて被せられ、侍女リリアは婚約破棄の茶番劇のスケープゴートにされた。
忠誠を尽くした主人に裏切られ、誰にも信じてもらえず王都を追放される彼女に手を差し伸べたのは、彼女を最も蔑んでいたはずの「氷の公爵」クロードだった。
「君が犯人でないことは、最初から分かっていた」
冷徹な仮面の裏に隠された真実と、予想外の庇護。
彼の領地で、リリアは内に秘めた驚くべき才能を開花させていく。
一方、有能な「影」を失った王太子と悪役令嬢は、自滅の道を転がり落ちていく。
これは、地味な侍女が全てを覆し、世界一の愛を手に入れる、痛快な逆転シンデレラストーリー。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
聖女の紋章 転生?少女は女神の加護と前世の知識で無双する わたしは聖女ではありません。公爵令嬢です!
幸之丞
ファンタジー
2023/11/22~11/23 女性向けホットランキング1位
2023/11/24 10:00 ファンタジーランキング1位 ありがとうございます。
「うわ~ 私を捨てないでー!」
声を出して私を捨てようとする父さんに叫ぼうとしました・・・
でも私は意識がはっきりしているけれど、体はまだ、生れて1週間くらいしか経っていないので
「ばぶ ばぶうう ばぶ だああ」
くらいにしか聞こえていないのね?
と思っていたけど ササッと 捨てられてしまいました~
誰か拾って~
私は、陽菜。数ヶ月前まで、日本で女子高生をしていました。
将来の為に良い大学に入学しようと塾にいっています。
塾の帰り道、車の事故に巻き込まれて、気づいてみたら何故か新しいお母さんのお腹の中。隣には姉妹もいる。そう双子なの。
私達が生まれたその後、私は魔力が少ないから、伯爵の娘として恥ずかしいとかで、捨てられた・・・
↑ここ冒頭
けれども、公爵家に拾われた。ああ 良かった・・・
そしてこれから私は捨てられないように、前世の記憶を使って知識チートで家族のため、公爵領にする人のために領地を豊かにします。
「この子ちょっとおかしいこと言ってるぞ」 と言われても、必殺 「女神様のお告げです。昨夜夢にでてきました」で大丈夫。
だって私には、愛と豊穣の女神様に愛されている証、聖女の紋章があるのです。
この物語は、魔法と剣の世界で主人公のエルーシアは魔法チートと知識チートで領地を豊かにするためにスライムや古竜と仲良くなって、お力をちょっと借りたりもします。
果たして、エルーシアは捨てられた本当の理由を知ることが出来るのか?
さあ! 物語が始まります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる