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第一章 外れスキル
255.移店の理由
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その後パーティーが始まった。ただ、主役を置き去りにして貴族達はガレインに集まっている。
「あれが派閥争いってやつなのかな?」
「確かにガレインの性格からしてあれに巻き込まれたら対処しづらいだろう。それにしても俺達は用無しだな」
マルヴェインやセヴィオンの性格ならすぐに切り捨てたり、うまく貴族を利用できるだろう。
ただ、ガレインの控えめの性格だと大丈夫なのか心配になってくる。
「王族が味方になったらそれだけ貴族社会では生きやすいからな」
「それハワードさんがそれ言います?」
「ははは、すまないな。俺にもやることがあってクレイウェン王国に来たからな」
俺達に声をかけてきたのはハワードだった。
この人が公の場であんなことを言わなければ今頃ガレインは貴族に囲まれてなかったのだろう。
現にマルヴェインとセヴィオンがガレインを助けようとしてるが、二人も自身の派閥の貴族に囲まれている。
「それで異世界病院を移店させるってどういうことですか?」
「そのままの意味だ。異世界病院は冒険者ギルドに所属しているよな? だからこの国に縛られる必要はないはずだ」
確かにハワードが言っていることは間違いない。
ただ、異世界病院に所属する子ども達は小さい子も多く、孤児のため生活能力もまだまだ足りない。
「確かにそうですがほとんどが孤児院の子達なので――」
「それも大丈夫だ。孤児院の子達全員連れてきても問題はない。そもそもあの資金だけだと運営はできないはずだ」
この人はどこまで俺達のことを知っているのだろうか。
運営費が足りないのは子ども達も知らないはずだ。
「なぜそれを知ってるんですか?」
「俺が何のために異世界食堂に毎日通っていると思ってたんだ?」
「美味しいからじゃないんですか?」
ラルフの言う通り俺も今まではそう思っていた。
だが、今日の話を聞いて元々俺達を取り込もうと動いていた行動していたのだろう。
「もちろん美味しいから通っていたのは合ってるが、まずは情報を得るためには信用が必要だからね」
異世界食堂自体は気に入っていたらしい。だからこそ孤児院の子ども達全員を連れてきても良いって言っていたのだろう。
「ってことはエイマーさんから話を聞いたんですか?」
「そういうことだ」
ハワードは異世界食堂の常連となり子ども達と接することでエイマーからの信頼を得たのだろう。
ただの食いしん坊だと思ったが用意周到な人物だった。
確かにアリミアを助けたのもこの人なら納得ができる。
「とりあえずどうするかみんなで決めればいいさ。最悪君達二人がいたらいいからね」
「俺達?」
「ああ、卵達を開花させたのは君達二人の影響だろ?」
「確かにそうですが……」
「必要なのはケントとラルフだ。他の子達には自身の意見を尊重してもらえばいいさ。文化も全く異なる国に行くことになるんだからね」
「俺達が行かないと言った――」
「そうなったら俺の力で二人を連れて行くさ。俺が誰だったか忘れたか?」
ハワードは笑ってどこへ歩いて行った。ただ、その笑顔に隠れた素顔はどこか助けを求めている患者のようだった。
「あれが派閥争いってやつなのかな?」
「確かにガレインの性格からしてあれに巻き込まれたら対処しづらいだろう。それにしても俺達は用無しだな」
マルヴェインやセヴィオンの性格ならすぐに切り捨てたり、うまく貴族を利用できるだろう。
ただ、ガレインの控えめの性格だと大丈夫なのか心配になってくる。
「王族が味方になったらそれだけ貴族社会では生きやすいからな」
「それハワードさんがそれ言います?」
「ははは、すまないな。俺にもやることがあってクレイウェン王国に来たからな」
俺達に声をかけてきたのはハワードだった。
この人が公の場であんなことを言わなければ今頃ガレインは貴族に囲まれてなかったのだろう。
現にマルヴェインとセヴィオンがガレインを助けようとしてるが、二人も自身の派閥の貴族に囲まれている。
「それで異世界病院を移店させるってどういうことですか?」
「そのままの意味だ。異世界病院は冒険者ギルドに所属しているよな? だからこの国に縛られる必要はないはずだ」
確かにハワードが言っていることは間違いない。
ただ、異世界病院に所属する子ども達は小さい子も多く、孤児のため生活能力もまだまだ足りない。
「確かにそうですがほとんどが孤児院の子達なので――」
「それも大丈夫だ。孤児院の子達全員連れてきても問題はない。そもそもあの資金だけだと運営はできないはずだ」
この人はどこまで俺達のことを知っているのだろうか。
運営費が足りないのは子ども達も知らないはずだ。
「なぜそれを知ってるんですか?」
「俺が何のために異世界食堂に毎日通っていると思ってたんだ?」
「美味しいからじゃないんですか?」
ラルフの言う通り俺も今まではそう思っていた。
だが、今日の話を聞いて元々俺達を取り込もうと動いていた行動していたのだろう。
「もちろん美味しいから通っていたのは合ってるが、まずは情報を得るためには信用が必要だからね」
異世界食堂自体は気に入っていたらしい。だからこそ孤児院の子ども達全員を連れてきても良いって言っていたのだろう。
「ってことはエイマーさんから話を聞いたんですか?」
「そういうことだ」
ハワードは異世界食堂の常連となり子ども達と接することでエイマーからの信頼を得たのだろう。
ただの食いしん坊だと思ったが用意周到な人物だった。
確かにアリミアを助けたのもこの人なら納得ができる。
「とりあえずどうするかみんなで決めればいいさ。最悪君達二人がいたらいいからね」
「俺達?」
「ああ、卵達を開花させたのは君達二人の影響だろ?」
「確かにそうですが……」
「必要なのはケントとラルフだ。他の子達には自身の意見を尊重してもらえばいいさ。文化も全く異なる国に行くことになるんだからね」
「俺達が行かないと言った――」
「そうなったら俺の力で二人を連れて行くさ。俺が誰だったか忘れたか?」
ハワードは笑ってどこへ歩いて行った。ただ、その笑顔に隠れた素顔はどこか助けを求めている患者のようだった。
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