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第一章 外れスキル
256.あの声は……
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俺達はガレインが解放されるのを待っていると突然ミィが背中を叩いてきた。
「お兄ちゃんお花を摘みに行きたいんだけど……」
「お花を積むところなんてあったか?」
急に花を摘みたいとはどういうことなんだろう。城に庭があるからって勝手に積むのはどうかと思うが……。
「違う!」
「へっ? あー、トイレのことか」
ミィはモジモジとしてこちらをみていた。それですぐにトイレだと気づくことができたのだ。
「ちょっと待っててね」
俺は近くにいる給仕にトイレの場所を確認するとラルフに一言伝えた。
「トイレはあっちにあるよ」
「お兄ちゃん!」
「ん?」
「この服じゃ走れないよ」
確かにワンピースのような形状だが、ミィのドレスはヒラヒラとしていた。
スリットもないから足が出しにくいのだろう。
俺は走りにくいミィを抱えてトイレに向かった。
トイレはパーティー会場から遠くにあり、参加者を配慮する形になっているのだろう。
むしろ遠過ぎるため連れて行くのに必死だ。
そんな俺の姿を見てミィは笑っていた。笑っているなら自分の足で走って欲しい。
着いたころには俺の息もあがり、近くの庭にあるベンチに腰掛けることにした。
「あー、外の風が気持ちいいな」
走って汗ばんだ体が少し心地よく感じた。どこか静かな空気感に俺の心は全身の力が抜けた。
「あら? こんなところに人がいたのね」
「あっ、お邪魔してすみません」
俺以外に庭で風を当たっている人がいたのだろう。全く気づかなかった俺は振り返り目をこらすと忌々しい記憶が蘇ってきた。
俺がこいつを忘れるわけがない。
ケトの記憶は関係ないと思ったがやはり無理だったようだ。
「お前は……」
「お前って躾が出来ていない子どもね! 私はアスクリス公爵家の妻よ」
真っ赤のドレスに身を包んだその女はケトの奴隷時代の父親でもあった、クロスを殺すきっかけになったやつだ。
「今日はお祝いの日だから許してあげるわ。ただ私の視界から早く立ち去りなさい」
それでも俺は彼女を睨んでいた。自分でも驚くぐらいなんとも言えない感情が沸々と湧き出てくるのだ。
そんな中トイレからミィの声が聞こえてきた。
「あなたが私のお父さんなの?」
「ああ、そうだよ。だからこうやって会いに来たんだ」
ミィと出てきたのは以前の姿が思い出せないぐらい痩せていたアスクリス公爵家の現当主がいた。
「あっ、お兄ちゃん! 私のお父さんやっぱり貴族だったみたい!」
ミィは俺の姿を見つけると急いで俺のところまで走ってこようとしていた。
ただドレスのせいで動きにくいのか倒れそうになっていた。
「ははは、こんなに魔力が溢れた子どもいたとはな……」
次の瞬間、後ろにいた男はポケットから何やら取り出そうとしていた。
「ケント! ミィをすぐに助けるのじゃ!」
俺もすぐに男が何をしようか感じていた。俺は必死にミィの元まで走った。
その手に持っていたのは"強制進化の首輪"だったのだ。
「ミィ、すぐに逃げろ!」
「えっ?」
俺の言葉に気づいたがすでに遅かった。
ミィの首元には首輪がつけられそうになっていた。
「やめろーー!」
俺は全速力で走った。
――カチャ!
「これで魔力が戻るな」
気づいた時には俺の首元には強制進化の首輪がつけられていた。
「お兄ちゃんお花を摘みに行きたいんだけど……」
「お花を積むところなんてあったか?」
急に花を摘みたいとはどういうことなんだろう。城に庭があるからって勝手に積むのはどうかと思うが……。
「違う!」
「へっ? あー、トイレのことか」
ミィはモジモジとしてこちらをみていた。それですぐにトイレだと気づくことができたのだ。
「ちょっと待っててね」
俺は近くにいる給仕にトイレの場所を確認するとラルフに一言伝えた。
「トイレはあっちにあるよ」
「お兄ちゃん!」
「ん?」
「この服じゃ走れないよ」
確かにワンピースのような形状だが、ミィのドレスはヒラヒラとしていた。
スリットもないから足が出しにくいのだろう。
俺は走りにくいミィを抱えてトイレに向かった。
トイレはパーティー会場から遠くにあり、参加者を配慮する形になっているのだろう。
むしろ遠過ぎるため連れて行くのに必死だ。
そんな俺の姿を見てミィは笑っていた。笑っているなら自分の足で走って欲しい。
着いたころには俺の息もあがり、近くの庭にあるベンチに腰掛けることにした。
「あー、外の風が気持ちいいな」
走って汗ばんだ体が少し心地よく感じた。どこか静かな空気感に俺の心は全身の力が抜けた。
「あら? こんなところに人がいたのね」
「あっ、お邪魔してすみません」
俺以外に庭で風を当たっている人がいたのだろう。全く気づかなかった俺は振り返り目をこらすと忌々しい記憶が蘇ってきた。
俺がこいつを忘れるわけがない。
ケトの記憶は関係ないと思ったがやはり無理だったようだ。
「お前は……」
「お前って躾が出来ていない子どもね! 私はアスクリス公爵家の妻よ」
真っ赤のドレスに身を包んだその女はケトの奴隷時代の父親でもあった、クロスを殺すきっかけになったやつだ。
「今日はお祝いの日だから許してあげるわ。ただ私の視界から早く立ち去りなさい」
それでも俺は彼女を睨んでいた。自分でも驚くぐらいなんとも言えない感情が沸々と湧き出てくるのだ。
そんな中トイレからミィの声が聞こえてきた。
「あなたが私のお父さんなの?」
「ああ、そうだよ。だからこうやって会いに来たんだ」
ミィと出てきたのは以前の姿が思い出せないぐらい痩せていたアスクリス公爵家の現当主がいた。
「あっ、お兄ちゃん! 私のお父さんやっぱり貴族だったみたい!」
ミィは俺の姿を見つけると急いで俺のところまで走ってこようとしていた。
ただドレスのせいで動きにくいのか倒れそうになっていた。
「ははは、こんなに魔力が溢れた子どもいたとはな……」
次の瞬間、後ろにいた男はポケットから何やら取り出そうとしていた。
「ケント! ミィをすぐに助けるのじゃ!」
俺もすぐに男が何をしようか感じていた。俺は必死にミィの元まで走った。
その手に持っていたのは"強制進化の首輪"だったのだ。
「ミィ、すぐに逃げろ!」
「えっ?」
俺の言葉に気づいたがすでに遅かった。
ミィの首元には首輪がつけられそうになっていた。
「やめろーー!」
俺は全速力で走った。
――カチャ!
「これで魔力が戻るな」
気づいた時には俺の首元には強制進化の首輪がつけられていた。
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