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第一章 幼少期編
第百話 レッツ、パーティー!3
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多くの貴族が私に向ける目を変えて、挨拶回りがある程度終わったであろう時になって、そいつらは仕掛けてきた。
「いくら、『王家の守り人』とは言っても、黒の獣つきではなぁ?」
「そうですな。下手をすると、災厄の再来となるやもしれん」
彼らは、実に良い塩梅で言葉をぼかして、小さく噂する。その表情は悪意に満ちており……私にそれを聞かれているとは、全く気づいていない様子だった。
(確か、ダルトン男爵と、ベイル子爵。彼らは第一王子派に属していて……とにかく小者だった記憶しかない)
ネズミシリーズがもたらしてくれた情報の中には、しっかりと彼らの情報もあった。あった、のだが……どうにも、印象が小者というもので固定されてしまっている。もしくは、下っ端と言っても良いかもしれない。彼らは、第一王子派の中でも底辺に属しており、敵を蹴落とすために相手の粗を探し出し、噂を流すことに長けていた。
ただ、本来はそういった役を担うのは女性であることが多い。にもかかわらず、彼ら自身がそうした行動を取る理由。それは……。
(……奥さんの方が強いんだよね、二人とも)
彼らの奥方となった人物は、それぞれ、それなりにしっかりとしたお嬢様、くらいの立場だったらしいのだが……きっと、彼らの小者っぷりに呆れて、奮起して、恐妻家の一途を辿ったものと思われる。彼らは、このまま放っておけば、逞しく成長した奥方に引きずられ説教をされることが確実だった。
(うん、私は、盛大な哀れみの視線を送ってあげよう)
すると、私の視線に気づいた彼らは、訝しげな表情を浮かべ……次の瞬間、背後に立った彼女達の気配に、肩をビクゥと鳴らす。
「あなた様? どうやら、私達はお話し合いの場が必要な様子ですね?」
「うふふ、これだから、考えなしは困るのですわ」
普通ならば聞こえない距離でも、私の耳ならば彼らの会話内容をバッチリ聞き届けることができる。しかし、青ざめて動けなくなった彼らのその後は……観察しなかったので、どうなったか不明だ。
(と、いうより、こんな小者に出てきてもらってもどうしようもないというか……本命、まだかなぁ?)
「ゆみりあじょう。たいくつなのはわかるが、ぼくいがいにめをむけないでほしい」
それとなく、視線を会場に巡らせていれば、イルト王子が困ったような表情で私の両手を取り、首をかしげてくる。
(っ、か、可愛いっ! い、いや、でも、ちゃんと辺りの観察はしなきゃだし……)
「だいじょうぶ。かんさつは、ぼくがひきうけるから、ゆみりあじょうはぼくだけをみているといいよ」
「……はい」
イルト王子の可愛らしい独占欲を前に、私は敗北した。
(だ、大丈夫っ。さすがに、仕掛けてくる頃にはちゃんと分かるはずだからっ)
今回仕掛けてくるであろう人物は、第一王子派の中でも過激派に属するグループだ。彼らの目的は、第二王子の排除。つまりは、イルト王子と敵対する害悪ということだ。
(これ以上動きがなくても困るけど……まぁ、その心配はないかな?)
彼らにとって、公爵家の娘であり、『王家の守り人』でもある私との婚約は、非常に危機的状況だと言える。早急に、私かイルト王子の排除を狙って行動する者が出るのは必然だ。
(あっ……来た、かな?)
そうして、その瞬間は、ようやく訪れた。
「いくら、『王家の守り人』とは言っても、黒の獣つきではなぁ?」
「そうですな。下手をすると、災厄の再来となるやもしれん」
彼らは、実に良い塩梅で言葉をぼかして、小さく噂する。その表情は悪意に満ちており……私にそれを聞かれているとは、全く気づいていない様子だった。
(確か、ダルトン男爵と、ベイル子爵。彼らは第一王子派に属していて……とにかく小者だった記憶しかない)
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ただ、本来はそういった役を担うのは女性であることが多い。にもかかわらず、彼ら自身がそうした行動を取る理由。それは……。
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彼らの奥方となった人物は、それぞれ、それなりにしっかりとしたお嬢様、くらいの立場だったらしいのだが……きっと、彼らの小者っぷりに呆れて、奮起して、恐妻家の一途を辿ったものと思われる。彼らは、このまま放っておけば、逞しく成長した奥方に引きずられ説教をされることが確実だった。
(うん、私は、盛大な哀れみの視線を送ってあげよう)
すると、私の視線に気づいた彼らは、訝しげな表情を浮かべ……次の瞬間、背後に立った彼女達の気配に、肩をビクゥと鳴らす。
「あなた様? どうやら、私達はお話し合いの場が必要な様子ですね?」
「うふふ、これだから、考えなしは困るのですわ」
普通ならば聞こえない距離でも、私の耳ならば彼らの会話内容をバッチリ聞き届けることができる。しかし、青ざめて動けなくなった彼らのその後は……観察しなかったので、どうなったか不明だ。
(と、いうより、こんな小者に出てきてもらってもどうしようもないというか……本命、まだかなぁ?)
「ゆみりあじょう。たいくつなのはわかるが、ぼくいがいにめをむけないでほしい」
それとなく、視線を会場に巡らせていれば、イルト王子が困ったような表情で私の両手を取り、首をかしげてくる。
(っ、か、可愛いっ! い、いや、でも、ちゃんと辺りの観察はしなきゃだし……)
「だいじょうぶ。かんさつは、ぼくがひきうけるから、ゆみりあじょうはぼくだけをみているといいよ」
「……はい」
イルト王子の可愛らしい独占欲を前に、私は敗北した。
(だ、大丈夫っ。さすがに、仕掛けてくる頃にはちゃんと分かるはずだからっ)
今回仕掛けてくるであろう人物は、第一王子派の中でも過激派に属するグループだ。彼らの目的は、第二王子の排除。つまりは、イルト王子と敵対する害悪ということだ。
(これ以上動きがなくても困るけど……まぁ、その心配はないかな?)
彼らにとって、公爵家の娘であり、『王家の守り人』でもある私との婚約は、非常に危機的状況だと言える。早急に、私かイルト王子の排除を狙って行動する者が出るのは必然だ。
(あっ……来た、かな?)
そうして、その瞬間は、ようやく訪れた。
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