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第一章 幼少期編
第九十九話 レッツ、パーティー!2
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多くの貴族が集い、笑顔の裏で様々なやり取りがなされる場。
初めて迎えた、城でのパーティーで、私が最初に抱いた感想はそれだった。
イルト王子にエスコートされる私を、ある者は興味深げに見つめ、ある者は侮蔑を浮かべ、ある者は慎重に見定める。会場での話に耳を傾ける限りでは、私の情報は、どうにも錯綜しているらしかった。
(これは、お父様の仕業……いや、違う。多分、王妃様か、お継母様の仕業だ)
私の噂が錯綜するように考えたのは、もしかしたらお父様かもしれないが、それを実行したのは、王妃様やお継母様だろうと思われる。元々、社交界での噂というものは、女性が操るものなのだ。
(えーっと、大きく分けると、たまたま運良く王妃様を助けることになって、『王家の守り人』に任命されたっていう噂と、お父様が権力を行使して、ごり押しで『王家の守り人』に収まったという噂……うん、どこにも、私が実際に力を示したってことを囁いてる人が居ないね)
実際のところは、実力があったからこそなのだが、それを信じる者は居ないらしい。いや、居たとしても、あまりにも荒唐無稽な話であるために、噂になっていないと見るべきか。
(さて、と。とりあえず、襲撃を受けるとすれば、パーティーが終わってからになるだろうけど……何も言われないわけがないよね?)
基本的に、こうした貴族の集まりにおいて、身分の高い者ほど後から入ってくるのが暗黙の了解だ。そのため、私達が入った後は、陛下達以外あり得ない。
陛下がこの会場に来たことを告げる声が聞こえ、楽団が新たに音楽を奏でる中、扉が大きく開かれる。
陛下、王妃様、アルト王子が入り、私達は一様に頭を垂れ、臣下の礼を取る。
「楽にせよ」
その言葉によって、貴族は全員、頭を上げて陛下へと注目する。
「まずは、我が息子達の誕生祝いに来てくれたこと、感謝する。そして、疑問に思っている者も居るであろうが、此度は、我が息子、イルトに関しての発表もある。イルト、ユミリア嬢、こちらに」
「「はい」」
このタイミングでの呼び出しとなれば、話す内容は一つしかない。
(多分、私はイルト様の婚約者になれたんだろうなぁ)
候補ではなく、婚約者。そうなると、必然的に私と敵対する者が続出するはずだが、陛下は確実に、私を婚約者としたはずだ。
「では、発表する。ユミリア嬢が、先の功績により、『王家の守り人』となったのは皆も知っていよう。そして、その功績に報いるべく、彼女をイルトの婚約者とした」
予想は、やはり的中した。そして、この発表により、貴族達は私に媚を売るか、敵対するかのどちらかへと頭を回転させて結論を下す。
「この婚約に異論がある者はあるか?」
しん、と静まり返る会場。ほぼ王命と言っても過言ではないこの婚約に、異論を唱える者など居るはずもない。もちろん、内心がどうなっているかは分からないが、表向きは、王家と対立する愚か者は居ないのだ。
(まぁ、でも、このくらいでイルト様への襲撃を取り止めるような相手でもないんだよね?)
実態はともかくとして、私が『王家の守り人』になったのは事実。そして、そこに王位継承権を持つイルト様が婚約者としてあてがわれた状態は、大半の貴族から敵対という選択肢を奪う結果となる。彼らの多くは、イルト様や私の味方をした方が利を得られると考えるのだ。ただし、今回、イルト王子へ仕掛けようとしている者達は、その大きな流れから外れる存在だ。
(情報を集めていて良かった)
情報がなければ、私はこの時点で安心していたかもしれない。
(さぁ、仕掛けてくると良いよ。そうしたら、何倍にもして返してあげるから)
正式に婚約者と認められた私は、知らず知らずのうちに笑みを浮かべていた。
初めて迎えた、城でのパーティーで、私が最初に抱いた感想はそれだった。
イルト王子にエスコートされる私を、ある者は興味深げに見つめ、ある者は侮蔑を浮かべ、ある者は慎重に見定める。会場での話に耳を傾ける限りでは、私の情報は、どうにも錯綜しているらしかった。
(これは、お父様の仕業……いや、違う。多分、王妃様か、お継母様の仕業だ)
私の噂が錯綜するように考えたのは、もしかしたらお父様かもしれないが、それを実行したのは、王妃様やお継母様だろうと思われる。元々、社交界での噂というものは、女性が操るものなのだ。
(えーっと、大きく分けると、たまたま運良く王妃様を助けることになって、『王家の守り人』に任命されたっていう噂と、お父様が権力を行使して、ごり押しで『王家の守り人』に収まったという噂……うん、どこにも、私が実際に力を示したってことを囁いてる人が居ないね)
実際のところは、実力があったからこそなのだが、それを信じる者は居ないらしい。いや、居たとしても、あまりにも荒唐無稽な話であるために、噂になっていないと見るべきか。
(さて、と。とりあえず、襲撃を受けるとすれば、パーティーが終わってからになるだろうけど……何も言われないわけがないよね?)
基本的に、こうした貴族の集まりにおいて、身分の高い者ほど後から入ってくるのが暗黙の了解だ。そのため、私達が入った後は、陛下達以外あり得ない。
陛下がこの会場に来たことを告げる声が聞こえ、楽団が新たに音楽を奏でる中、扉が大きく開かれる。
陛下、王妃様、アルト王子が入り、私達は一様に頭を垂れ、臣下の礼を取る。
「楽にせよ」
その言葉によって、貴族は全員、頭を上げて陛下へと注目する。
「まずは、我が息子達の誕生祝いに来てくれたこと、感謝する。そして、疑問に思っている者も居るであろうが、此度は、我が息子、イルトに関しての発表もある。イルト、ユミリア嬢、こちらに」
「「はい」」
このタイミングでの呼び出しとなれば、話す内容は一つしかない。
(多分、私はイルト様の婚約者になれたんだろうなぁ)
候補ではなく、婚約者。そうなると、必然的に私と敵対する者が続出するはずだが、陛下は確実に、私を婚約者としたはずだ。
「では、発表する。ユミリア嬢が、先の功績により、『王家の守り人』となったのは皆も知っていよう。そして、その功績に報いるべく、彼女をイルトの婚約者とした」
予想は、やはり的中した。そして、この発表により、貴族達は私に媚を売るか、敵対するかのどちらかへと頭を回転させて結論を下す。
「この婚約に異論がある者はあるか?」
しん、と静まり返る会場。ほぼ王命と言っても過言ではないこの婚約に、異論を唱える者など居るはずもない。もちろん、内心がどうなっているかは分からないが、表向きは、王家と対立する愚か者は居ないのだ。
(まぁ、でも、このくらいでイルト様への襲撃を取り止めるような相手でもないんだよね?)
実態はともかくとして、私が『王家の守り人』になったのは事実。そして、そこに王位継承権を持つイルト様が婚約者としてあてがわれた状態は、大半の貴族から敵対という選択肢を奪う結果となる。彼らの多くは、イルト様や私の味方をした方が利を得られると考えるのだ。ただし、今回、イルト王子へ仕掛けようとしている者達は、その大きな流れから外れる存在だ。
(情報を集めていて良かった)
情報がなければ、私はこの時点で安心していたかもしれない。
(さぁ、仕掛けてくると良いよ。そうしたら、何倍にもして返してあげるから)
正式に婚約者と認められた私は、知らず知らずのうちに笑みを浮かべていた。
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