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第三章 少女期 女神編
第三百八十六話 ガイアスの苦悩(三人称視点)
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「はぁ……ユミリアは、今頃、何をしてるんだろうか?」
「あらあら、ユミリアちゃんなら心配いらないと思いますよ? 今頃、きっとミーシャちゃんを取り戻してる頃です」
「姉上なら、神様になりました、なんて言ってきても驚かないくらいに色々してますし、きっと、大丈夫ですって」
ところ変わって、現在のアルテナ一家。ユミリアの父であるガイアスと母ミリア、弟ギリアの三人が集まるのは、ガイアスの執務室。本来であれば、そろそろメリーやローランが帰ってきて報告をしてくれるはずなのだが、二人が城から戻ったという報せは一向に来ない。ついでに、アルテナ家に滞在している竜神様や、山の神様、魔王や夢魔の女王、マルディックやスーちゃんといった面々も、戻ってきていない。
ユミリア・リ・アルテナという規格外の娘を持ったがために、滞在者が王族どころか神様という人外になってしまっているだとか、ユミリアの使用人は一人で一国を滅ぼせる存在だとか、様々なストレスが祟って、最近のガイアスは、胃痛に加えて頭髪が薄くなっている気がするのが悩みだったりする。
「それで、この状況をどうしましょうか?」
しかし、そんな中、アルテナ家は未曾有の危機的状況に陥っていた。
「……頭が痛いが、今は、立てこもることしかできないだろうな」
ミリアのおっとりとした問いに、ガイアスは頭を抱えてため息をこぼす。
現在、アルテナ家は、謎の兵団に取り囲まれ、身動きが取れない状態だった。黒い鎧を纏ったそれらは、こちらの問いかけに答えることなく、アルテナ家の面々を屋内へ追いやった。どんなに攻撃しても通用せず、アルテナ家の騎士達を動員しても、返り討ちに遭うばかり。幸い、相手はこちらを傷つける意図がないのか、返り討ちに遭っても、彼らの誰一人として死ぬようなことはなかった。
「悪いものには思えませんが……何もできないのは、嫌ですね」
「ギリアがそう判断するのなら、そうなのだろうな」
浄化の力を覚醒させたギリアは、今でこそ元の年齢の姿に戻っているものの、物事を見極める目は、格段に上がっていた。ここにはユミリアは居ないものの、もし、それを相談していたら、浄化の力が影響していると判断を下していただろう。
「それよりも、他のことを考えませんか? 主に……姉上の信者について」
「やめろっ、それは考えたくないっ!」
「いえ、こんな時ですし、問題から目を背けるのはダメですよ?」
「こんな時だからこそ、これ以上頭を悩ませることを思い出させないでくれっ!」
アルテナ家が抱える三大トラブル。一番大きなものは、ユミリアがトラブルを運んでくる、ということであり、これに関しては、もうどうにもならないという結論が出ている。次に問題となっているのは、ユミリア信者による信仰の拡大。アルテナ家は、ユミリアを信奉する者達にとっての聖地として認識され、巡礼に訪れる人間が後を絶たない。そして、三つ目は……。
「なら、姉上の知人友人問題ですか?」
「ぐおぉぉおっ!!」
ユミリアの知人、友人は、言うまでもなく、人外が多い。と、いうか、規格外が多い。どこの世界に、宇宙から挨拶に来る異星人を招き入れる公爵家があるというのか。どこの世界に、夢魔達が押し寄せて、一方的に貢物(夢魔特製媚薬)を押しつけられる公爵家があるというのか。どこの世界に、災害級とかよばれていたフェニックスがガン泣きして、永遠の命を得られるとかいう涙を零す公爵家があるというのか。……まだまだ足りないが、とにかく、このアルテナ家の日常はこんな感じであり、きっと、あと一年もすれば、ガイアスの髪のダメージはさらに深刻になることだろう。
「あらあら」
「父上、そんなに呻かなくても……」
現在、この場所に居る常識人は、ガイアス一人。使用人は、ほぼユミリアに毒されているし、実は、ここで雇っている騎士は全て人外になっていたりもする。そのため、頭を悩ますのは、ガイアスただ一人なのだ。
「ガイアス様。ただいま、フェニックス様がおいでになりました」
周囲を包囲された緊急事態。そんな中でも普通に訪問してきたフェニックスと、それを平然と報告する騎士の様子に……ガイアスは、机に突っ伏して、思考を放棄した。
「あらあら、ユミリアちゃんなら心配いらないと思いますよ? 今頃、きっとミーシャちゃんを取り戻してる頃です」
「姉上なら、神様になりました、なんて言ってきても驚かないくらいに色々してますし、きっと、大丈夫ですって」
ところ変わって、現在のアルテナ一家。ユミリアの父であるガイアスと母ミリア、弟ギリアの三人が集まるのは、ガイアスの執務室。本来であれば、そろそろメリーやローランが帰ってきて報告をしてくれるはずなのだが、二人が城から戻ったという報せは一向に来ない。ついでに、アルテナ家に滞在している竜神様や、山の神様、魔王や夢魔の女王、マルディックやスーちゃんといった面々も、戻ってきていない。
ユミリア・リ・アルテナという規格外の娘を持ったがために、滞在者が王族どころか神様という人外になってしまっているだとか、ユミリアの使用人は一人で一国を滅ぼせる存在だとか、様々なストレスが祟って、最近のガイアスは、胃痛に加えて頭髪が薄くなっている気がするのが悩みだったりする。
「それで、この状況をどうしましょうか?」
しかし、そんな中、アルテナ家は未曾有の危機的状況に陥っていた。
「……頭が痛いが、今は、立てこもることしかできないだろうな」
ミリアのおっとりとした問いに、ガイアスは頭を抱えてため息をこぼす。
現在、アルテナ家は、謎の兵団に取り囲まれ、身動きが取れない状態だった。黒い鎧を纏ったそれらは、こちらの問いかけに答えることなく、アルテナ家の面々を屋内へ追いやった。どんなに攻撃しても通用せず、アルテナ家の騎士達を動員しても、返り討ちに遭うばかり。幸い、相手はこちらを傷つける意図がないのか、返り討ちに遭っても、彼らの誰一人として死ぬようなことはなかった。
「悪いものには思えませんが……何もできないのは、嫌ですね」
「ギリアがそう判断するのなら、そうなのだろうな」
浄化の力を覚醒させたギリアは、今でこそ元の年齢の姿に戻っているものの、物事を見極める目は、格段に上がっていた。ここにはユミリアは居ないものの、もし、それを相談していたら、浄化の力が影響していると判断を下していただろう。
「それよりも、他のことを考えませんか? 主に……姉上の信者について」
「やめろっ、それは考えたくないっ!」
「いえ、こんな時ですし、問題から目を背けるのはダメですよ?」
「こんな時だからこそ、これ以上頭を悩ませることを思い出させないでくれっ!」
アルテナ家が抱える三大トラブル。一番大きなものは、ユミリアがトラブルを運んでくる、ということであり、これに関しては、もうどうにもならないという結論が出ている。次に問題となっているのは、ユミリア信者による信仰の拡大。アルテナ家は、ユミリアを信奉する者達にとっての聖地として認識され、巡礼に訪れる人間が後を絶たない。そして、三つ目は……。
「なら、姉上の知人友人問題ですか?」
「ぐおぉぉおっ!!」
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「あらあら」
「父上、そんなに呻かなくても……」
現在、この場所に居る常識人は、ガイアス一人。使用人は、ほぼユミリアに毒されているし、実は、ここで雇っている騎士は全て人外になっていたりもする。そのため、頭を悩ますのは、ガイアスただ一人なのだ。
「ガイアス様。ただいま、フェニックス様がおいでになりました」
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