溺愛社長の欲求からは逃れられない

鳴宮鶉子

文字の大きさ
3 / 6

日本橋本社にて

しおりを挟む
つくば研究所に配属されてから直ぐに研修でスウェーデンに3ヶ月行っていた私。
帰国後に本社に行くようにいわれ、本社に行くと社長室に行くようにいわれ、かなり戸惑った。

社長が天才創薬研究者で、その補佐につくよういわれ、配属先がつくば研究所から東京本社に変更になりそうで焦る。

体調を崩してた父は、ぎっくり腰からのヘルニアで命には別状はない。
でも、東京は家賃が高く、誘惑が多いから乱れた生活になりそうで、つくば研究所で勤めながらたまの週末に都内にでて羽目を外そうと、私は考えてた。

社長室の戸を叩き、中に入り、目の前にいる男性に驚き固まる。

一夜限りの関係と思っていた極上の男が、満面の笑みを浮かべて、執務机に肘をついて私を待ってた。

私が社長室に入ると中鍵をかけて、私をソファーに押し倒し、結婚前提で付き合うよういわれ、身体を繋げる。

流された私も悪い……。

避妊なしで私の秘部に、勃ちあがった熱を割り込まれ、拷問のように焦らされ、付き合うよういわれるもなんとか耐えた私は理性が本能に勝ったと思う。

勤務先が本社ビル内の社長専用の研究所で、週末までに引越しをするよういわれた。

「……俺のマンションにこないか?」
「……結構です」

残業規制があるこの時代でも、実験が終わるまでは帰れない。
だから、オフィスから歩いて通える賃貸マンションを借りないといけなくて、なんとか借りれたオートロック付きの狭すぎる単身用マンション、月12万円に泣きなくなる。
つくば研究所勤務で採用されたのに、住宅補助で5万円は出る。

それでも、月に7万円も家賃で支払い、光熱費もかかる。
生活費で、月に福沢諭吉が何枚羽が生えたように飛んでいくか考えると頭が痛くなる。

社長の家に居候するべきだったかと後悔しつつ、不動産屋でこれから住む部屋を契約し、産婦人科へ行く。

社長室で容赦なく中に遺伝子の種を放出されたから、緊急ピルを処方して貰わないといけない。

残業MAXしたら、手取りで月に28万円は収入になる。
でも、家賃光熱費と緊急ピル代が月に12万円かかる。

徳島で寮生活をしながら、創薬研究に没頭している方が良かったと転職した事を私は後悔した。

スウェーデンでの3ヶ月は天国だった。

「…莉愛、実験失敗したの?俺、完璧に計算してたから失敗はありえないんだけど?」

ーー天才創薬研究者の瀬坂要《せざかかなめ》に社長専用研究室で壁に追い込まれ、責められ、そして、罰で抱かれる。

調合は間違えてない。
創薬開発は閃いたらすぐに完成するようなものではない。
【科学部門】が作り上げた新薬の可能性を秘めた候補化合物を【生物部門】が検証実験をする。
検証実験で1度でクリアーする方が稀だ。

濡れ衣なのにわたしは机に上半身を乗せ、犬のような格好で、要に秘部にそそり勃つ熱を打ち込まれてる。

「ーー莉愛のナカが1番気持ちいわ……」

わたしの中に精を思う存分放出する最低極まりない社長の要。

私も女で1度セックスの味を知るとあの快感を忘れられず、要から与えられる行為を待ち望んでたりする。

「ーー 莉愛、歯を立てるなよ」
と、男の象徴を口に咥えたりもする。

「ーー 濡れすぎだろ!!ビショビショ。淫乱な身体になったな」

社長という立場から、経営をしながら創薬研究もしてる要。
仕事が多忙で週に2回ぐらいしか研究室にはこない。

来たら、実験や仕事を放置して2時間ぐらい身体を繋げる。

私と要はプラスとマイナスで繋がってしまうのかもしれない。

それぐらい、私と要の身体の相性は良かった。


要の創薬開発のアシスタントになって3ヶ月が経った。
要は社長として経営の仕事をこなしながら、完璧すぎる調合で新薬になりえる候補化合物を次々と生み出していく。
天才創薬研究者といわれるだけあり、生物部門で候補化合物に有効性があるか副作用がでないかという検証実験で、ほぼ1度でクリアーさせた。

朝、出勤すると、珍しく要が白衣を着て実験をしてた。
いつもはわたしに指示してさせてるのに、試験管を目の高さで回してる姿が絵になりかっこよかった。

「……おはよう、莉愛」

試験管立てに手にしていた試験管を置き、手を洗い、要が私に近づいてきた。

「……俺の白衣姿、そんなに見惚れるぐらいいい?」
わたしの下顎に右手を添え、上を向かせて唇にキスを落とす。

「莉愛、着いてきて……」
手を引かれて連れてこられたのは、社長専用の休憩室。
泊まり込みで仕事を熟す事があるからと、フロアーの奥にある応接室を2部屋潰して住める空間を作ってた。

「……俺専用研究室は俺と愛梨しか入れないよういってるけど、さすがにベッドもソファーもないとこで抱くのは体勢がきつい。丁寧に莉愛を味わいたいのに、立ったままか座位でしかナカに挿れられない。思い切って、俺専用の休憩室を作った。今日、指示する実験はさっき俺がしたから、莉愛、抱かせて……」

要はそう言うと、内鍵を閉め、私の手を引き、キングサイズのベッドに連れて行き、わたしを押し倒した。

私の足から低いヒールのパンプスを脱がし、磨かれた革靴を脱いでベッドにあがると、私が着てるスーツとブラウスのボタンを外していく。

「……本当は全て脱がせたいけど、仕事中だからね」

私のシャツを捲り上げ、ブラジャーのホックを外し、大きな掌でわたしの胸を掴み、口に含んだ。
長い右手の指で左胸を掴まれ、勃ちあがった華を舌先を根元に這わせ、舐られる。

「………経験が浅いのに、感度がいい。ゆっくり可愛がりたいけど、俺、我慢できそうにない」

要のスーツのズボンに目をやると、もう勃ちあがっていて、私もスカートをたくし上げられ、パンティーとストッキングを剥ぎ取られ秘部に指を入れられるともうトロトロにできあがってた。

初日は生で挿れられたけど、ナカに出されるとナカから流れ出てくる不快感で仕事に集中できないと避妊具をつけてとお願いしたら、つけてくれるようになった。

ベッドの上で正体位で繋がるのはとても気持ちがいい。
両脚を持ちあげられ、最奥を突かれ、イカされ、秘部内を痙攣させるわたしに締めつけられ、要も薄い膜ごしに果てた。

そして、唇に濃厚なキスを落としてきて、この行為は要の携帯電話が鳴るまで続けられた。

それから、多忙な要は少しでも時間があれば、わたしを抱きにくる。

時に実験をしながら、机にエビ反りになり、バックで埋め込まれ繋がる行為をした。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

お見合いから始まる冷徹社長からの甘い執愛 〜政略結婚なのに毎日熱烈に追いかけられてます〜

Adria
恋愛
仕事ばかりをしている娘の将来を案じた両親に泣かれて、うっかり頷いてしまった瑞希はお見合いに行かなければならなくなった。 渋々お見合いの席に行くと、そこにいたのは瑞希の勤め先の社長だった!? 合理的で無駄が嫌いという噂がある冷徹社長を前にして、瑞希は「冗談じゃない!」と、その場から逃亡―― だが、ひょんなことから彼に瑞希が自社の社員であることがバレてしまうと、彼は結婚前提の同棲を迫ってくる。 「君の未来をくれないか?」と求愛してくる彼の強引さに翻弄されながらも、瑞希は次第に溺れていき…… 《エブリスタ、ムーンにも投稿しています》

勘違いで別れを告げた日から豹変した婚約者が毎晩迫ってきて困っています

Adria
恋愛
詩音は怪我をして実家の病院に診察に行った時に、婚約者のある噂を耳にした。その噂を聞いて、今まで彼が自分に触れなかった理由に気づく。 意を決して彼を解放してあげるつもりで別れを告げると、その日から穏やかだった彼はいなくなり、執着を剥き出しにしたSな彼になってしまった。 戸惑う反面、毎日激愛を注がれ次第に溺れていく―― イラスト:らぎ様 《エブリスタとムーンにも投稿しています》

旦那さま、誘惑させていただきます!

永久(時永)めぐる
恋愛
オタクで、恋愛には縁のない生活を送っていた佐久間桃子は、弁護士の久瀬厳と見合いの末、めでたく結婚した。 顔良し(強面だけれど)、スタイル良し、性格良し。非の打ちどころがない完璧な旦那様との新婚生活は楽しくて幸せいっぱい。 しかし、ひとつだけ気がかりがあった。 悩んだ彼女は大胆な計画を立てたけれど……? ※書籍化のため、2016年9月17日をもちまして本編及び一部番外編を引き下げました。 ※書籍化にあたりタイトルを少々変更いたしました。

優しい紳士はもう牙を隠さない

なかな悠桃
恋愛
密かに想いを寄せていた同僚の先輩にある出来事がきっかけで襲われてしまうヒロインの話です。

【短編集】 白い結婚でしたよね? 〜人見知りな夫の過剰な愛〜

紬あおい
恋愛
「君とは白い結婚で、期間は二年だ。その後は俺の意思に従ってもらう。」 そう言ったのはあなたなのに。 その理由がまさかの◯◯◯◯って!? おかしな夫に振り回される妻のお話です。 短編として掲載したもの三話をまとめています。

Catch hold of your Love

天野斜己
恋愛
入社してからずっと片思いしていた男性(ひと)には、彼にお似合いの婚約者がいらっしゃる。あたしもそろそろ不毛な片思いから卒業して、親戚のオバサマの勧めるお見合いなんぞしてみようかな、うん、そうしよう。 決心して、お見合いに臨もうとしていた矢先。 当の上司から、よりにもよって職場で押し倒された。 なぜだ!? あの美しいオジョーサマは、どーするの!? ※2016年01月08日 完結済。

【完結】 初恋を終わらせたら、何故か攫われて溺愛されました

紬あおい
恋愛
姉の恋人に片思いをして10年目。 突然の婚約発表で、自分だけが知らなかった事実を突き付けられたサラーシュ。 悲しむ間もなく攫われて、溺愛されるお話。

【完結】 心だけが手に入らない 〜想い人がいるあなたは、いつか私を見てくれますか?〜

紬あおい
恋愛
完璧な夫には愛する人がいる。 心は手に入らないと分かっていても、愛することをやめられない妻。 そんな二人がいつしか心を通わせ、家族となっていくお話。

処理中です...