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経営好調につき子会社発足
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「“バトル探偵”アニメ化決定!!」
ノベルスターの掲載漫画がアニメ化するのは8年ぶりの事。
“バトル探偵”は4シーズンテレビ放映され映画化までされたけど、その後アニメ化した作品でこけてしまい、それからアニメ化の話は来てなかった。
「過去作の掘り起こしで、青春恋愛の作品“らぶあげいん”が実写映画化する。出演は宮浦航汰と新田結花。大ヒット間違いなし!!」
月1の運営会議で、運営チームのリーダー相良瑠偉さんが大興奮で社員全員に伝える。
“らぶあげいん”の実写映画化、私も嬉しい。
大学時代にハマった作品で、深夜0時の更新が毎日楽しみだった。
“らぶあげいん”がきっかけに、ノベルスターに恋愛小説ブームを引き起こし、ノベルスターレディーという文庫レーベルを立ち上げ、恋愛作品を次々と書籍化させていた。
恋愛小説ブームの時に小説を投稿し、ノベルスターレディースで小説を出版して下さっていたクリエイターさんの大半が、今は他社の専属作家をされてる、もしくは作家活動自体を辞めている。
「相馬れい先生から実写映画の許可取れた?」
「メールを送っても見てないのか返信が来ない。電話しても出ないし、連絡がつかない状態……」
相馬れい先生は私が入社する少し前から、ノベルスターでの作家活動を休止してる。
他のサイトでの活動はされていない。
「吉田さんが彼女と揉めたからそれが原因で無視されてるんじゃない?」
「……そんな事、ありましたね」
書籍化とコミカライズに関し、ノベルスターの運営チームではなくサイバープロジェクトの子会社の出版社がクリエイターと交渉している。
それで浮き彫りになったのが、運営チームの横暴な態度。
クリエイター活動をされてる方の多くがTwitterをしている。
過去にノベルスターで活動していた人気クリエイターさんに、コミカライズの原案をお願いするためにDMを送ったところ、すぐには良い返事を貰えず、ノベルスタ運営チームの名指しで関わらないでいいならという条件で引き受けたと聞いた。
「壊れてしまった信頼を取り戻すのは大変な事だよね。“らぶあげいん”私も大好きだったし、実写映画見たい!!なんとかコンタクトとってみる!!」
相良瑠偉リーダーは彼女に豪華な菓子折りに手紙を添えて送りつけ、なんとか交渉するきっかけを作り、実写映画の許可を得た。
「小説執筆はしばらく考えてないって。結婚して子供が産まれて子育てを1番に考えたいから今は無理って断られた」
プライベートが落ち着いたら、また、相馬れい先生にノベルスターで小説投稿して欲しい。
相良リーダーはこれから定期的に菓子折りに手紙を添えて送り、彼女とコンタクトをとると話していた。
****
「マンガアプリ会社を設立ですか!!」
ノベルスターからリンクで書籍化され小説やコミカライズ作品が読めるようになっている。
ノベルスターは投稿コミュニティサイトとして運営のみに携わり、投稿作品の拾い上げによる書籍化コミカライズはクリスタル出版社が引き受け、その作品を配信するアプリ会社のノベマガBOX。
サイバープロジェクトが子会社を統括する形で、ノベルスターの投稿作品を書籍化をする事になった。
「杉瀬さん、ノベルスターからサイバープロジェクトに転籍になったから」
「えっ、……なんで私、なんですか?」
「神崎代表取締役CEOからの指名」
久保代表取締役社長から言い渡され、慌てふためく。
ノベルスターに勤務する先輩社員を差し置いて、1番下っ端のシステム担当の私がサイバープロジェクトに異動に、かなり焦る。
「サイバープロジェクトの本社に今から行って!!しばらくの間はノベマガBOXのアプリ開発になると思う」
ノベルスターに出向していたサイバープロジェクトの社員達は親会社に戻り、ノベルスターのシステム開発チームは新入社員と6年目の先輩、益岡渚さんだけになる。
何かあればサイバープロジェクトのシステムエンジニアが対応してくれるけれど、エラー500が起きる頻度が多いノベルスターから離れる事が不安でならなかった。
ノベルスターの掲載漫画がアニメ化するのは8年ぶりの事。
“バトル探偵”は4シーズンテレビ放映され映画化までされたけど、その後アニメ化した作品でこけてしまい、それからアニメ化の話は来てなかった。
「過去作の掘り起こしで、青春恋愛の作品“らぶあげいん”が実写映画化する。出演は宮浦航汰と新田結花。大ヒット間違いなし!!」
月1の運営会議で、運営チームのリーダー相良瑠偉さんが大興奮で社員全員に伝える。
“らぶあげいん”の実写映画化、私も嬉しい。
大学時代にハマった作品で、深夜0時の更新が毎日楽しみだった。
“らぶあげいん”がきっかけに、ノベルスターに恋愛小説ブームを引き起こし、ノベルスターレディーという文庫レーベルを立ち上げ、恋愛作品を次々と書籍化させていた。
恋愛小説ブームの時に小説を投稿し、ノベルスターレディースで小説を出版して下さっていたクリエイターさんの大半が、今は他社の専属作家をされてる、もしくは作家活動自体を辞めている。
「相馬れい先生から実写映画の許可取れた?」
「メールを送っても見てないのか返信が来ない。電話しても出ないし、連絡がつかない状態……」
相馬れい先生は私が入社する少し前から、ノベルスターでの作家活動を休止してる。
他のサイトでの活動はされていない。
「吉田さんが彼女と揉めたからそれが原因で無視されてるんじゃない?」
「……そんな事、ありましたね」
書籍化とコミカライズに関し、ノベルスターの運営チームではなくサイバープロジェクトの子会社の出版社がクリエイターと交渉している。
それで浮き彫りになったのが、運営チームの横暴な態度。
クリエイター活動をされてる方の多くがTwitterをしている。
過去にノベルスターで活動していた人気クリエイターさんに、コミカライズの原案をお願いするためにDMを送ったところ、すぐには良い返事を貰えず、ノベルスタ運営チームの名指しで関わらないでいいならという条件で引き受けたと聞いた。
「壊れてしまった信頼を取り戻すのは大変な事だよね。“らぶあげいん”私も大好きだったし、実写映画見たい!!なんとかコンタクトとってみる!!」
相良瑠偉リーダーは彼女に豪華な菓子折りに手紙を添えて送りつけ、なんとか交渉するきっかけを作り、実写映画の許可を得た。
「小説執筆はしばらく考えてないって。結婚して子供が産まれて子育てを1番に考えたいから今は無理って断られた」
プライベートが落ち着いたら、また、相馬れい先生にノベルスターで小説投稿して欲しい。
相良リーダーはこれから定期的に菓子折りに手紙を添えて送り、彼女とコンタクトをとると話していた。
****
「マンガアプリ会社を設立ですか!!」
ノベルスターからリンクで書籍化され小説やコミカライズ作品が読めるようになっている。
ノベルスターは投稿コミュニティサイトとして運営のみに携わり、投稿作品の拾い上げによる書籍化コミカライズはクリスタル出版社が引き受け、その作品を配信するアプリ会社のノベマガBOX。
サイバープロジェクトが子会社を統括する形で、ノベルスターの投稿作品を書籍化をする事になった。
「杉瀬さん、ノベルスターからサイバープロジェクトに転籍になったから」
「えっ、……なんで私、なんですか?」
「神崎代表取締役CEOからの指名」
久保代表取締役社長から言い渡され、慌てふためく。
ノベルスターに勤務する先輩社員を差し置いて、1番下っ端のシステム担当の私がサイバープロジェクトに異動に、かなり焦る。
「サイバープロジェクトの本社に今から行って!!しばらくの間はノベマガBOXのアプリ開発になると思う」
ノベルスターに出向していたサイバープロジェクトの社員達は親会社に戻り、ノベルスターのシステム開発チームは新入社員と6年目の先輩、益岡渚さんだけになる。
何かあればサイバープロジェクトのシステムエンジニアが対応してくれるけれど、エラー500が起きる頻度が多いノベルスターから離れる事が不安でならなかった。
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