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最終章
占拠
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◇
帝国軍は王都に入っていった。門の手前でも戦闘が起きる可能性を考慮して慎重にくぐっていたら簡単に王都に入れてしまった。簡単に入れたことと門番すら一人もいなかったのでリオルたちは不振にすら思ってしまったが、その理由はすぐに分かった。
「……ここを一人も守ろうとしないとはな。王都の混乱は相当なもののようだな」
「まあ、それもそうだろうな。魔法っていう自分たちの常識が消えたのに加えて、王国の象徴が崩壊したんだからな」
「ああ、まさか、あんなことになっていたとはな……」
ローグとリオルは真っすぐに王都の中心を見つめる。その先にあったのは今も砂埃が舞う瓦礫の山だった。いや、正確に言えば何らかの要因で崩壊した王城の跡だ。どうやら、大地の揺れは王城が派手に崩壊したことによる振動だったらしい。
「まさか王城が崩れて瓦礫の山となるとはな。私達も最初見た時は驚かされたものだが、一体どうなっているんだ? これもローグが仕組んでいたことだったりするのか?」
リオルの疑問はもっともだ。何しろこんな日に限って敵国の城が地震で崩れ落ちるなどできすぎた話だ。あまりにも帝国に有利すぎる。だが、ローグは否定する。
「いいや。流石の俺でも王国の城の内部構造なんて知らないよ。まあ、考えられる要因があるとすれば……」
「すれば?」
「魔法が使えなくなったこと、しかないな。俺が発動した大規模魔術は魔法を奪うことがメインだ。そのついでに王国中の魔術も無効化したんだ。魔術の中には大きな建物を補強する類のものもある。もしも王国の城が今まで魔術の力で補強され続けていたとしたら、その全ての魔術がなくなったことで支えを失って崩れ落ちてもおかしくはないな」
正直、ローグは自分の推測が正しいと思っている。ローグ自身は確かに王城の内部構造は知らないが、王城が魔術で支えられていることはある程度分かっていた。前世でもそういう技術を知っていたため、こういうことが起こってもおかしくないと思っていた。
(流石に城が一つ崩れるとは予想外だけどな)
「なんだ。結局ローグの仕業というわけか。間接的に城の支えを奪ったということじゃないか」
「……そうかもな。でも、こんな大惨事を起こすことになるとは流石に予想してないぞ」
「そうか。だが、これはこれで面倒だな。王国に勝利し全てを奪うことはだいぶ楽に終わるだろうが、そうなるとあの瓦礫の山を片付けるのも最終的に我らの役目となろう。……王国の王族が一掃されていなければ責任を押し付けられたのだがな」
もはや王国に勝ち目はない。城が崩壊してそれどころではないのだ。おそらく城にいた王族や王国の文官たちも城の崩壊で死亡している可能性が極めて高い。つまり、すでに国として機能することすらできない状態になったのだ。この戦争は帝国の勝利で決まったも同然だった。
「それじゃあとっとと終わらせようぜ。王都を占領して王国の敗北と帝国の勝利を宣言して、王国を無くしてやろうじゃないか」
「ああ、その通りだ。全軍、王都を占拠せよ! もはや王国に戦意はない! 今ここで王国を無くしてしまうのだ!」
「「「「「おおおおおおおおおおお!!」」」」」
リオルの声一つで帝国軍の全てが王都を占拠するために行動を開始した。
帝国軍は王都に入っていった。門の手前でも戦闘が起きる可能性を考慮して慎重にくぐっていたら簡単に王都に入れてしまった。簡単に入れたことと門番すら一人もいなかったのでリオルたちは不振にすら思ってしまったが、その理由はすぐに分かった。
「……ここを一人も守ろうとしないとはな。王都の混乱は相当なもののようだな」
「まあ、それもそうだろうな。魔法っていう自分たちの常識が消えたのに加えて、王国の象徴が崩壊したんだからな」
「ああ、まさか、あんなことになっていたとはな……」
ローグとリオルは真っすぐに王都の中心を見つめる。その先にあったのは今も砂埃が舞う瓦礫の山だった。いや、正確に言えば何らかの要因で崩壊した王城の跡だ。どうやら、大地の揺れは王城が派手に崩壊したことによる振動だったらしい。
「まさか王城が崩れて瓦礫の山となるとはな。私達も最初見た時は驚かされたものだが、一体どうなっているんだ? これもローグが仕組んでいたことだったりするのか?」
リオルの疑問はもっともだ。何しろこんな日に限って敵国の城が地震で崩れ落ちるなどできすぎた話だ。あまりにも帝国に有利すぎる。だが、ローグは否定する。
「いいや。流石の俺でも王国の城の内部構造なんて知らないよ。まあ、考えられる要因があるとすれば……」
「すれば?」
「魔法が使えなくなったこと、しかないな。俺が発動した大規模魔術は魔法を奪うことがメインだ。そのついでに王国中の魔術も無効化したんだ。魔術の中には大きな建物を補強する類のものもある。もしも王国の城が今まで魔術の力で補強され続けていたとしたら、その全ての魔術がなくなったことで支えを失って崩れ落ちてもおかしくはないな」
正直、ローグは自分の推測が正しいと思っている。ローグ自身は確かに王城の内部構造は知らないが、王城が魔術で支えられていることはある程度分かっていた。前世でもそういう技術を知っていたため、こういうことが起こってもおかしくないと思っていた。
(流石に城が一つ崩れるとは予想外だけどな)
「なんだ。結局ローグの仕業というわけか。間接的に城の支えを奪ったということじゃないか」
「……そうかもな。でも、こんな大惨事を起こすことになるとは流石に予想してないぞ」
「そうか。だが、これはこれで面倒だな。王国に勝利し全てを奪うことはだいぶ楽に終わるだろうが、そうなるとあの瓦礫の山を片付けるのも最終的に我らの役目となろう。……王国の王族が一掃されていなければ責任を押し付けられたのだがな」
もはや王国に勝ち目はない。城が崩壊してそれどころではないのだ。おそらく城にいた王族や王国の文官たちも城の崩壊で死亡している可能性が極めて高い。つまり、すでに国として機能することすらできない状態になったのだ。この戦争は帝国の勝利で決まったも同然だった。
「それじゃあとっとと終わらせようぜ。王都を占領して王国の敗北と帝国の勝利を宣言して、王国を無くしてやろうじゃないか」
「ああ、その通りだ。全軍、王都を占拠せよ! もはや王国に戦意はない! 今ここで王国を無くしてしまうのだ!」
「「「「「おおおおおおおおおおお!!」」」」」
リオルの声一つで帝国軍の全てが王都を占拠するために行動を開始した。
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