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スリ夫人2
しおりを挟む楽園で殺人事件が起きていいはずはない。
ここには害となる存在が、男が存在しないのだから、だからあり得ない。
だから私は自殺として処理させた。
その女は確か、父親から暴力を受けてそれから逃げてきた。
ならばこれは自殺よ。
トラウマに耐えきれずに自ら命を絶ったのよ。
警察担当のチームも、それで納得した。
現状の証拠としてもそれで間違いなかった。
彼女の首を切ったナイフもそのうち見つかるでしょう。
そんな事よりも許せないのはフリーゲ夫人の事。
私から仕事を任される間、妻のいる男と懇ろになっているなんてね。
そんなに男に見境のない女とは思わなかったわ。
なんでも学生時代は恋人関係であったけど、身分を理由に別れて距離を置いていたらしい。
――これだから男は信用できないのよ。でもきっと、チェルシーならうまくやるわ。
あの子なら大丈夫。
だってそうやって教育して来たんだもの。
世の中の恐ろしさ、そして生きるすべを彼女に教えた。
だからこそギルバート公子の舵取りは上手くやってくれるはずよ。
何も問題はないわ。
誤解されないように教会や各位に「この件は自殺」と念を押しておかないと。
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