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夜会での騒動から数日後。
舞台は変わって、カルルの祖国――アイゼン王国。
その王城にある王太子執務室は、文字通りの地獄と化していた。
「な、ない! ないぞ! あの書類はどこだ!?」
執務机にしがみつき、髪を振り乱して叫んでいるのは、帰国したばかりのジェラール王太子だ。
彼の目の前には、天井に届くほどの書類の塔が三本、そびえ立っている。
「ど、どの書類でございましょうか、殿下……」
目の下にクマを作った補佐官が、震える声で尋ねる。
「隣国との通商条約の更新書類だ! 今日が期限なんだぞ! これがないと、関税が倍になってしまう!」
「そ、それは……先日、殿下が『面倒くさいから後で』と仰って、ゴミ箱の方へ投げ捨てたものでは……」
「拾ってこいと言っただろうが! なんで処理されていないんだ!」
「い、いえ、いつもなら翌朝には綺麗に清書されて机の上に置かれていたので、てっきり……」
「誰がやっていたんだ!?」
「ですから……カルル様が……」
その名前が出た瞬間、ジェラール殿下は「ひぃっ」と奇妙な声を上げて頭を抱えた。
「またか! またあいつか! どいつもこいつも『カルル様、カルル様』と! あいつがいなきゃ、この国は回らないのか!?」
その問いに対する答えは、残酷なほどの沈黙だった。
補佐官も、部屋にいる文官たちも、誰も否定しない。
事実、回っていないからだ。
カルルが追放されて(自主退職して)から一週間。
王城の行政機能は、完全に麻痺していた。
これまでジェラール殿下が「妖精さんがやってくれた」と信じていた業務は、すべてカルルが徹夜で処理していたものだった。
予算の配分、陳情の整理、他国への返信、そして王太子の個人的な借金の返済計画。
それらが全てストップした結果、城内は大パニックに陥っていた。
「で、殿下! 大変です!」
財務大臣が、顔面蒼白で飛び込んできた。
「今度はなんだ!」
「こ、国庫の予備費が……底をつきました!」
「はあ!? 馬鹿なことを言うな! 先月、増税したばかりだろう!」
「それが……使途不明金が膨大にありまして……」
財務大臣は脂汗を流しながら、一枚のリストを差し出した。
「ミナ様へのドレス代、ミナ様の実家への支援金、ミナ様が壊した壺の弁償代……これらが全て『国家機密費』として計上されており、カルル様が私財で穴埋めしていた分がなくなった今、赤字が表面化しました」
「な、なんだと……?」
「このままでは、来月の騎士団の給与が払えません! ストライキが起きます!」
「く、くそっ……! どうすればいいんだ!」
ジェラール殿下が頭を掻きむしる。
そこへ、さらに追い打ちをかけるように、扉が乱暴に開かれた。
「ジェラールぅぅぅ!!」
雷のような怒号と共に現れたのは、この国の国王――ジェラールの父だ。
「ち、父上……」
「貴様、隣国の夜会で何をしでかした!? グラン・ノワール公爵から抗議文が届いたぞ!」
国王は羊皮紙の束をジェラールに投げつけた。
「『我が婚約者に対する侮辱、ならびに脅迫行為に対し、厳重に抗議する。謝罪がない場合、貴国からの輸入穀物に対し、関税を500%引き上げる』だと!?」
「ご、五百……!?」
「我が国の主要輸出品だぞ! 国家破産させる気か馬鹿者!」
「ち、父上、聞いてください! あいつが、カルルが悪いんです! あいつが僕を裏切って、あの公爵に媚びを売って……」
「黙れ! カルル嬢がどれほど優秀だったか、今さら思い知らされたわ! お前が浮気などせず、彼女を大事にしていれば、こんなことにはならなかったのだ!」
国王の怒りはもっともだった。
しかし、ジェラール殿下は認めない。
認めてしまえば、自分の無能さを肯定することになるからだ。
「ぼ、僕は悪くない……僕は次期国王だぞ……」
「国王の器ではない! ……ええい、もうよい! お前には謹慎を命じる! ミナとかいう娘もだ!」
「そ、そんなぁ……」
その時、部屋の隅で縮こまっていたミナ嬢が、空気を読まずに口を挟んだ。
「王様ぁ、怒鳴らないでくださいよぉ。ジェラール様が可哀想ですぅ」
「貴様が元凶か! 衛兵! この女をつまみ出せ!」
「きゃーっ! 離してぇ! ジェラール様ぁ、助けてぇ!」
ミナ嬢が衛兵に引きずられていく。
ジェラール殿下は手を伸ばそうとしたが、書類の山が崩れ落ちてきて、その下に埋もれてしまった。
「あぶっ……! た、助けてくれ……誰か……カルル……」
書類の雪崩に飲み込まれながら、彼は無意識にその名前を呼んでいた。
しかし、もう遅い。
彼を助けてくれる優秀な「悪役令嬢」は、もうどこにもいないのだから。
***
一方その頃。
隣国グラン・ノワール公爵邸、温室庭園。
私はアイザック様と向かい合い、優雅なティータイムを楽しんでいた。
テーブルには、私が改善指導を行った厨房スタッフ渾身の、季節のフルーツタルトが並んでいる。
「……というわけで、祖国の王城は現在、阿鼻叫喚の地獄絵図となっているようです」
私はマリアから届いた暗号文(実家の使用人ネットワーク経由)を読み上げ、紅茶を啜った。
「ふっ、傑作だな」
アイザック様は楽しそうに笑い、タルトを口に運んだ。
「関税引き上げの脅しが効いたようだが、実際にはまだ上げていないんだろう?」
「ええ。書類を送っただけです。向こうの官僚がパニックになって、勝手に自滅しているだけかと」
「性格が悪いな、君は」
「お褒めの言葉と受け取っておきます。……それにしても」
私は崩壊した祖国の惨状を想像し、少しだけ遠い目をした。
「人間というのは不思議ですね。失って初めて、その価値に気づく。コスト計算ができなすぎます」
「普通は君のように、常に損益分岐点を計算しながら生きてはいないからな」
アイザック様はカップを置き、真剣な眼差しで私を見た。
「だが、俺は違うぞ」
「はい?」
「俺は君の価値を正確に把握している。君がこの屋敷に来てから、経費は三割削減、使用人の士気は向上、俺の執務時間は半減した」
彼は指折り数え、そしてニッコリと笑った。
「何より、毎日が退屈しない。これはプライスレスだ」
「……閣下、最後の項目は定量的評価が不能です」
「いいじゃないか。俺の主観的評価だ」
彼は立ち上がり、私の隣に来ると、跪いて手を取った。
「カルル。改めて言わせてくれ」
「なんでしょう、昇給の話ですか?」
「それも含めてだ。……これからも、俺の隣でその手腕を振るってほしい。偽装婚約者としてではなく、俺の唯一無二のパートナーとして」
その瞳は、夜会の時と同じように熱を帯びていた。
冗談めかしているが、その奥にある信頼と、ほのかな好意は隠せていない。
私は少しだけ動揺し、眼鏡の位置を直した。
「……長期契約をご希望ということですね」
「ああ。終身契約でも構わない」
「条件次第ですね。更新料は高いですよ?」
「望むところだ。俺の全財産を賭けてもいい」
アイザック様は私の手の甲にキスを落とした。
柔らかな風が吹き抜け、温室の花々が揺れる。
祖国での騒動など、遠い世界の出来事のようだ。
私は自分が、今とても穏やかな気持ちでいることに気づいた。
「……では、契約更新を前向きに検討させていただきます、ボス」
私が微笑むと、アイザック様は世界一幸せそうな顔で笑った。
こうして、怒涛の第一章――「婚約破棄騒動」は幕を閉じた。
私の「悪役令嬢」としての本当の仕事は、ここからが本番である。
隣国の公爵邸という新たな職場で、私はさらなる業務改善(と害虫駆除)に邁進することになるのだから。
舞台は変わって、カルルの祖国――アイゼン王国。
その王城にある王太子執務室は、文字通りの地獄と化していた。
「な、ない! ないぞ! あの書類はどこだ!?」
執務机にしがみつき、髪を振り乱して叫んでいるのは、帰国したばかりのジェラール王太子だ。
彼の目の前には、天井に届くほどの書類の塔が三本、そびえ立っている。
「ど、どの書類でございましょうか、殿下……」
目の下にクマを作った補佐官が、震える声で尋ねる。
「隣国との通商条約の更新書類だ! 今日が期限なんだぞ! これがないと、関税が倍になってしまう!」
「そ、それは……先日、殿下が『面倒くさいから後で』と仰って、ゴミ箱の方へ投げ捨てたものでは……」
「拾ってこいと言っただろうが! なんで処理されていないんだ!」
「い、いえ、いつもなら翌朝には綺麗に清書されて机の上に置かれていたので、てっきり……」
「誰がやっていたんだ!?」
「ですから……カルル様が……」
その名前が出た瞬間、ジェラール殿下は「ひぃっ」と奇妙な声を上げて頭を抱えた。
「またか! またあいつか! どいつもこいつも『カルル様、カルル様』と! あいつがいなきゃ、この国は回らないのか!?」
その問いに対する答えは、残酷なほどの沈黙だった。
補佐官も、部屋にいる文官たちも、誰も否定しない。
事実、回っていないからだ。
カルルが追放されて(自主退職して)から一週間。
王城の行政機能は、完全に麻痺していた。
これまでジェラール殿下が「妖精さんがやってくれた」と信じていた業務は、すべてカルルが徹夜で処理していたものだった。
予算の配分、陳情の整理、他国への返信、そして王太子の個人的な借金の返済計画。
それらが全てストップした結果、城内は大パニックに陥っていた。
「で、殿下! 大変です!」
財務大臣が、顔面蒼白で飛び込んできた。
「今度はなんだ!」
「こ、国庫の予備費が……底をつきました!」
「はあ!? 馬鹿なことを言うな! 先月、増税したばかりだろう!」
「それが……使途不明金が膨大にありまして……」
財務大臣は脂汗を流しながら、一枚のリストを差し出した。
「ミナ様へのドレス代、ミナ様の実家への支援金、ミナ様が壊した壺の弁償代……これらが全て『国家機密費』として計上されており、カルル様が私財で穴埋めしていた分がなくなった今、赤字が表面化しました」
「な、なんだと……?」
「このままでは、来月の騎士団の給与が払えません! ストライキが起きます!」
「く、くそっ……! どうすればいいんだ!」
ジェラール殿下が頭を掻きむしる。
そこへ、さらに追い打ちをかけるように、扉が乱暴に開かれた。
「ジェラールぅぅぅ!!」
雷のような怒号と共に現れたのは、この国の国王――ジェラールの父だ。
「ち、父上……」
「貴様、隣国の夜会で何をしでかした!? グラン・ノワール公爵から抗議文が届いたぞ!」
国王は羊皮紙の束をジェラールに投げつけた。
「『我が婚約者に対する侮辱、ならびに脅迫行為に対し、厳重に抗議する。謝罪がない場合、貴国からの輸入穀物に対し、関税を500%引き上げる』だと!?」
「ご、五百……!?」
「我が国の主要輸出品だぞ! 国家破産させる気か馬鹿者!」
「ち、父上、聞いてください! あいつが、カルルが悪いんです! あいつが僕を裏切って、あの公爵に媚びを売って……」
「黙れ! カルル嬢がどれほど優秀だったか、今さら思い知らされたわ! お前が浮気などせず、彼女を大事にしていれば、こんなことにはならなかったのだ!」
国王の怒りはもっともだった。
しかし、ジェラール殿下は認めない。
認めてしまえば、自分の無能さを肯定することになるからだ。
「ぼ、僕は悪くない……僕は次期国王だぞ……」
「国王の器ではない! ……ええい、もうよい! お前には謹慎を命じる! ミナとかいう娘もだ!」
「そ、そんなぁ……」
その時、部屋の隅で縮こまっていたミナ嬢が、空気を読まずに口を挟んだ。
「王様ぁ、怒鳴らないでくださいよぉ。ジェラール様が可哀想ですぅ」
「貴様が元凶か! 衛兵! この女をつまみ出せ!」
「きゃーっ! 離してぇ! ジェラール様ぁ、助けてぇ!」
ミナ嬢が衛兵に引きずられていく。
ジェラール殿下は手を伸ばそうとしたが、書類の山が崩れ落ちてきて、その下に埋もれてしまった。
「あぶっ……! た、助けてくれ……誰か……カルル……」
書類の雪崩に飲み込まれながら、彼は無意識にその名前を呼んでいた。
しかし、もう遅い。
彼を助けてくれる優秀な「悪役令嬢」は、もうどこにもいないのだから。
***
一方その頃。
隣国グラン・ノワール公爵邸、温室庭園。
私はアイザック様と向かい合い、優雅なティータイムを楽しんでいた。
テーブルには、私が改善指導を行った厨房スタッフ渾身の、季節のフルーツタルトが並んでいる。
「……というわけで、祖国の王城は現在、阿鼻叫喚の地獄絵図となっているようです」
私はマリアから届いた暗号文(実家の使用人ネットワーク経由)を読み上げ、紅茶を啜った。
「ふっ、傑作だな」
アイザック様は楽しそうに笑い、タルトを口に運んだ。
「関税引き上げの脅しが効いたようだが、実際にはまだ上げていないんだろう?」
「ええ。書類を送っただけです。向こうの官僚がパニックになって、勝手に自滅しているだけかと」
「性格が悪いな、君は」
「お褒めの言葉と受け取っておきます。……それにしても」
私は崩壊した祖国の惨状を想像し、少しだけ遠い目をした。
「人間というのは不思議ですね。失って初めて、その価値に気づく。コスト計算ができなすぎます」
「普通は君のように、常に損益分岐点を計算しながら生きてはいないからな」
アイザック様はカップを置き、真剣な眼差しで私を見た。
「だが、俺は違うぞ」
「はい?」
「俺は君の価値を正確に把握している。君がこの屋敷に来てから、経費は三割削減、使用人の士気は向上、俺の執務時間は半減した」
彼は指折り数え、そしてニッコリと笑った。
「何より、毎日が退屈しない。これはプライスレスだ」
「……閣下、最後の項目は定量的評価が不能です」
「いいじゃないか。俺の主観的評価だ」
彼は立ち上がり、私の隣に来ると、跪いて手を取った。
「カルル。改めて言わせてくれ」
「なんでしょう、昇給の話ですか?」
「それも含めてだ。……これからも、俺の隣でその手腕を振るってほしい。偽装婚約者としてではなく、俺の唯一無二のパートナーとして」
その瞳は、夜会の時と同じように熱を帯びていた。
冗談めかしているが、その奥にある信頼と、ほのかな好意は隠せていない。
私は少しだけ動揺し、眼鏡の位置を直した。
「……長期契約をご希望ということですね」
「ああ。終身契約でも構わない」
「条件次第ですね。更新料は高いですよ?」
「望むところだ。俺の全財産を賭けてもいい」
アイザック様は私の手の甲にキスを落とした。
柔らかな風が吹き抜け、温室の花々が揺れる。
祖国での騒動など、遠い世界の出来事のようだ。
私は自分が、今とても穏やかな気持ちでいることに気づいた。
「……では、契約更新を前向きに検討させていただきます、ボス」
私が微笑むと、アイザック様は世界一幸せそうな顔で笑った。
こうして、怒涛の第一章――「婚約破棄騒動」は幕を閉じた。
私の「悪役令嬢」としての本当の仕事は、ここからが本番である。
隣国の公爵邸という新たな職場で、私はさらなる業務改善(と害虫駆除)に邁進することになるのだから。
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