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第二十一話:断罪の槌、瑠璃色の夜明け
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ついに、アシュフォード公爵エリオットとその妻リディアの運命を決定づける、貴族議会の最終採決の日が訪れた。
王都アステリアは、この歴史的な瞬間を見届けようとする異様な熱気に包まれ、議事堂の周辺には早朝から多くの市民が詰めかけていた。
議場内もまた、傍聴席は貴族や有力者たちで埋め尽くされ、針一本落としても聞こえるほどの静寂と緊張感が支配していた。
被告席には、やつれ果て、かつての威厳など見る影もないエリオットが、虚ろな目で座っている。
妻であるリディアは、「病気療養中」という名目で、この場への出席を免れていたが、その実、アシュフォード公爵邸の一室で、恐怖と絶望に打ち震えているだけだった。
議事が始まり、まず特別調査委員会による最終報告書が、厳粛な口調で読み上げられた。
そこには、これまでにアリアドネたちが掴んだ証拠に加え、その後の徹底的な調査によって明らかになった、アシュフォード公爵家のさらなる不正行為――過去数十年にわたる隠蔽された脱税、公爵領内での農奴に近い強制労働、そして反対派貴族に対する数々の脅迫や買収工作――までもが、詳細に記されていた。
その内容は、聞く者全てを戦慄させ、エリオットに対する怒りと侮蔑の念を決定的なものとした。
続いて、バルトフェルド辺境伯アルフレッドが、凛とした姿で再び登壇した。
その手には、もはや弁明の余地もないほど積み上げられた、エリオットの罪状を示す証拠書類の束が握られている。
「議員諸君!我々は今、我が国の歴史における重大な岐路に立っている!アシュフォード公爵エリオット・フォン・アシュフォード、並びにその妻リディアが行ってきた数々の非道、不正、そして民への背信行為は、断じて許されるものではない!彼らは、貴族としての誇りを汚し、国家の信頼を裏切り、そして何よりも、力なき多くの人々の尊厳を踏みにじったのだ!よって、私はここに、アシュフォード公爵エリオットの全ての爵位の剥奪、全財産の没収、そして夫妻に対する法の裁きによる厳正なる処罰を、強く要求するものである!」
辺境伯の魂のこもった最後の論告は、議場全体を揺るがすような、割れんばかりの拍手と賛同の声援に包まれた。
そして、ついに採決の時が来た。
議長が厳かに問いかける。
「アシュフォード公爵エリオット・フォン・アシュフォードに対し、爵位剥奪、全財産没収、並びに法的責任を問う決議案に、賛成の諸君は起立願いたい。」
議場にいたほぼ全ての議員が、静かに、しかし確固たる意志をもって立ち上がった。
その光景は、まさに歴史が動く瞬間だった。
結果は、満場一致に近い、圧倒的多数による可決。
アシュフォード公爵家の、数百年にわたる栄華の歴史が、まさにこの瞬間、完全に終焉を迎えたのだ。
判決が言い渡された瞬間、エリオットはその場に膝から崩れ落ちた。
「そ、そんな……馬鹿な……私が……この私が……!」
これまでの傲慢不遜な態度は消え失せ、彼は見苦しく命乞いを始め、誰かに助けを求めようと虚ろな目で周囲を見回したが、もはや彼に手を差し伸べる者は一人もいなかった。
かつての取り巻きたちは冷ややかに彼を見下ろし、あるいは軽蔑の視線を向けるだけだった。
リディアは、その知らせをアシュフォード公爵邸の一室で聞き、甲高い悲鳴を上げて床に泣き崩れたという。
高価なドレスを引き裂き、髪を振り乱し、宝石を投げつけ、ヒステリックに暴れ狂ったが、その狂態も、もはや誰の同情も引くことはなかった。
彼らの豪華絢爛な屋敷も、山のような財産も、そしてリディアが命よりも大切にしていた美しいドレスや宝石も、全てが没収され、国庫へと納められることが決定した。
二人に残されたのは、犯した罪の重さと、永遠に消えることのない汚名だけだった。
アリアドネは、その裁きの一部始終を、「瑠璃色の薬草店」の奥にある静かな研究室で、ルシアンからの詳細な報告によって知った。
長年の宿願が、ついに果たされた。
胸の奥底に燻り続けていた復讐の炎が、静かに鎮火していくのを感じた。
しかし、そこに激情はなく、むしろ意外なほどの静けさと、ある種の解放感が彼女の心を包んでいた。
「……終わったのね。」
アリアドネは、窓の外に広がる王都の空を見上げ、小さく呟いた。
その瑠璃色の瞳には、涙の代わりに、穏やかな光が宿っていた。
王都は、この歴史的な出来事に歓喜した。
アシュフォード公爵家の失墜は「悪は必ず滅びる」という当然の報いとして、吟遊詩人によって歌われ、辻々の芝居で演じられ、長く語り継がれることとなるだろう。
これまで彼らの圧政に苦しめられてきた人々は、ようやく訪れた正義に涙し、アリアドネの名は、直接的には表に出なかったものの、この変革を陰で支えた「瑠璃色の救い主」として、多くの人々の記憶に深く刻まれた。
「瑠璃色の薬草店」には、アリアドネの勇気と誠実さを称賛し、感謝を伝えようとする人々が、以前にも増して多く訪れるようになった。
彼女は、変わらぬ穏やかな笑顔で彼らを迎え、薬草の力で、傷ついた人々の心と体を癒し続けた。
数日後、アリアドネは、ルシアン、辺境伯アルフレッド、そしてアルバン元薬草管理官と、アルバン邸の静かな茶室で再会した。
四人の顔には、困難な戦いを終えた者だけが持つ、深い安堵と達成感が浮かんでいた。
「アリアドネ殿、君のおかげで、我々は長年の宿願を果たすことができた。心から感謝する。」
辺境伯が、深々と頭を下げた。
「いいえ、辺境伯様。皆様のお力添えがあったからこそですわ。私一人では、何もできませんでした。」
アリアドネは、謙虚に微笑んだ。
「さて、アリアドネ殿。これから、君はどうするつもりかな?」
アルバンの問いに、アリアドネは少しの間、窓の外の庭園に目をやった。
そこには、雨上がりのように澄んだ青空が広がっている。
「私は……薬草師として、この王都で生きていこうと思います。薬草の力で、一人でも多くの人々を笑顔にしたい。それが、今の私の、新しい夢ですわ。」
彼女の言葉には、もはや復讐の影はなく、希望に満ちた未来への確かな意志が込められていた。
ルシアンは、そのアリアドネの姿を眩しそうに見つめ、静かに頷いた。
アリアドネの物語は、復讐という一つの大きな章を終え、新たな、そしてより輝かしい章へと歩みを進めようとしていた。
王都アステリアは、この歴史的な瞬間を見届けようとする異様な熱気に包まれ、議事堂の周辺には早朝から多くの市民が詰めかけていた。
議場内もまた、傍聴席は貴族や有力者たちで埋め尽くされ、針一本落としても聞こえるほどの静寂と緊張感が支配していた。
被告席には、やつれ果て、かつての威厳など見る影もないエリオットが、虚ろな目で座っている。
妻であるリディアは、「病気療養中」という名目で、この場への出席を免れていたが、その実、アシュフォード公爵邸の一室で、恐怖と絶望に打ち震えているだけだった。
議事が始まり、まず特別調査委員会による最終報告書が、厳粛な口調で読み上げられた。
そこには、これまでにアリアドネたちが掴んだ証拠に加え、その後の徹底的な調査によって明らかになった、アシュフォード公爵家のさらなる不正行為――過去数十年にわたる隠蔽された脱税、公爵領内での農奴に近い強制労働、そして反対派貴族に対する数々の脅迫や買収工作――までもが、詳細に記されていた。
その内容は、聞く者全てを戦慄させ、エリオットに対する怒りと侮蔑の念を決定的なものとした。
続いて、バルトフェルド辺境伯アルフレッドが、凛とした姿で再び登壇した。
その手には、もはや弁明の余地もないほど積み上げられた、エリオットの罪状を示す証拠書類の束が握られている。
「議員諸君!我々は今、我が国の歴史における重大な岐路に立っている!アシュフォード公爵エリオット・フォン・アシュフォード、並びにその妻リディアが行ってきた数々の非道、不正、そして民への背信行為は、断じて許されるものではない!彼らは、貴族としての誇りを汚し、国家の信頼を裏切り、そして何よりも、力なき多くの人々の尊厳を踏みにじったのだ!よって、私はここに、アシュフォード公爵エリオットの全ての爵位の剥奪、全財産の没収、そして夫妻に対する法の裁きによる厳正なる処罰を、強く要求するものである!」
辺境伯の魂のこもった最後の論告は、議場全体を揺るがすような、割れんばかりの拍手と賛同の声援に包まれた。
そして、ついに採決の時が来た。
議長が厳かに問いかける。
「アシュフォード公爵エリオット・フォン・アシュフォードに対し、爵位剥奪、全財産没収、並びに法的責任を問う決議案に、賛成の諸君は起立願いたい。」
議場にいたほぼ全ての議員が、静かに、しかし確固たる意志をもって立ち上がった。
その光景は、まさに歴史が動く瞬間だった。
結果は、満場一致に近い、圧倒的多数による可決。
アシュフォード公爵家の、数百年にわたる栄華の歴史が、まさにこの瞬間、完全に終焉を迎えたのだ。
判決が言い渡された瞬間、エリオットはその場に膝から崩れ落ちた。
「そ、そんな……馬鹿な……私が……この私が……!」
これまでの傲慢不遜な態度は消え失せ、彼は見苦しく命乞いを始め、誰かに助けを求めようと虚ろな目で周囲を見回したが、もはや彼に手を差し伸べる者は一人もいなかった。
かつての取り巻きたちは冷ややかに彼を見下ろし、あるいは軽蔑の視線を向けるだけだった。
リディアは、その知らせをアシュフォード公爵邸の一室で聞き、甲高い悲鳴を上げて床に泣き崩れたという。
高価なドレスを引き裂き、髪を振り乱し、宝石を投げつけ、ヒステリックに暴れ狂ったが、その狂態も、もはや誰の同情も引くことはなかった。
彼らの豪華絢爛な屋敷も、山のような財産も、そしてリディアが命よりも大切にしていた美しいドレスや宝石も、全てが没収され、国庫へと納められることが決定した。
二人に残されたのは、犯した罪の重さと、永遠に消えることのない汚名だけだった。
アリアドネは、その裁きの一部始終を、「瑠璃色の薬草店」の奥にある静かな研究室で、ルシアンからの詳細な報告によって知った。
長年の宿願が、ついに果たされた。
胸の奥底に燻り続けていた復讐の炎が、静かに鎮火していくのを感じた。
しかし、そこに激情はなく、むしろ意外なほどの静けさと、ある種の解放感が彼女の心を包んでいた。
「……終わったのね。」
アリアドネは、窓の外に広がる王都の空を見上げ、小さく呟いた。
その瑠璃色の瞳には、涙の代わりに、穏やかな光が宿っていた。
王都は、この歴史的な出来事に歓喜した。
アシュフォード公爵家の失墜は「悪は必ず滅びる」という当然の報いとして、吟遊詩人によって歌われ、辻々の芝居で演じられ、長く語り継がれることとなるだろう。
これまで彼らの圧政に苦しめられてきた人々は、ようやく訪れた正義に涙し、アリアドネの名は、直接的には表に出なかったものの、この変革を陰で支えた「瑠璃色の救い主」として、多くの人々の記憶に深く刻まれた。
「瑠璃色の薬草店」には、アリアドネの勇気と誠実さを称賛し、感謝を伝えようとする人々が、以前にも増して多く訪れるようになった。
彼女は、変わらぬ穏やかな笑顔で彼らを迎え、薬草の力で、傷ついた人々の心と体を癒し続けた。
数日後、アリアドネは、ルシアン、辺境伯アルフレッド、そしてアルバン元薬草管理官と、アルバン邸の静かな茶室で再会した。
四人の顔には、困難な戦いを終えた者だけが持つ、深い安堵と達成感が浮かんでいた。
「アリアドネ殿、君のおかげで、我々は長年の宿願を果たすことができた。心から感謝する。」
辺境伯が、深々と頭を下げた。
「いいえ、辺境伯様。皆様のお力添えがあったからこそですわ。私一人では、何もできませんでした。」
アリアドネは、謙虚に微笑んだ。
「さて、アリアドネ殿。これから、君はどうするつもりかな?」
アルバンの問いに、アリアドネは少しの間、窓の外の庭園に目をやった。
そこには、雨上がりのように澄んだ青空が広がっている。
「私は……薬草師として、この王都で生きていこうと思います。薬草の力で、一人でも多くの人々を笑顔にしたい。それが、今の私の、新しい夢ですわ。」
彼女の言葉には、もはや復讐の影はなく、希望に満ちた未来への確かな意志が込められていた。
ルシアンは、そのアリアドネの姿を眩しそうに見つめ、静かに頷いた。
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